木下香里さん/ピアノ/ウィーン国立音楽大学アレキサンダー・ロスラー教授・アンドビジョン特別プログラム/オーストリア・ウィーン
音楽留学体験者でなくては分からないような、音楽大学、音楽専門学校、音楽教室のコースプログラム、夏期講習会、現地の生活情報などを伺ってみます。将来の自分の参考として活用してください。
木下香里さんプロフィール
5歳より電子オルガン(ヤマハエレクトーン)を始める。中学で吹奏楽部(クラリネット)に所属し、京都地区大会金賞受賞。高校でヤマハのアンサンブルフェスティバルでエリア大会、京都地区大会優秀賞を経て、関西大会に出場。ヤマハエレクトーン演奏グレード4級、ピアノ演奏グレード5級、指導グレード4級を取得。Jet会員。私立光華女子大学文学部英米文学科卒業。アンドビジョン特別プログラム「ウィーン国立音楽大学アレキサンダーロスラー教授 」のレッスンを受講。
— 木下さんはいつ頃、楽器を始められたのですか?
木下 小学校に入る少し前から電子オルガンをヤマハのエレクトーンで習い始め、大学在学中までずっと続けていました。レッスンには30歳過ぎまで通っていました。
— どのような練習をされていたのですか?
木下 子どものときは音楽教室の中でグループレッスンをしていました。エレクトーンやシンセサイザーなどのキーボードで、みんなでバンドを組むような形で練習をしていました。
— ではその頃から誰かと一緒に演奏する楽しみがあったのですね。
木下 そうですね。一緒に習っていた当時のお友達と一緒にヤマハの中の大会に出場していました。
— どのような曲を演奏されていたんですか?
木下 小さい頃は子供用のレッスンをしていました。高校生くらいからはポピュラーな曲が多かったですね。当時流行っていたティースクエアなどのフュージョンを演奏していました。自分が好きなのは、ジャズやボサノヴァでした。そういうジャンルの曲をレッスンで演奏するようになったのは、大人になってからです。
— ピアノの経験は?
木下 高校生のときに電子オルガンの指の練習のために少しだけ始めました。そのときは、すぐに辞めてしまったので、きちんと習ったわけではないんです。ただ、もともとピアノに興味も憧れもあったので、大学を卒業する1年くらい前(大学3年生後半くらい)にきちんと習いたいと思い始め、大学卒業後にレッスンを受けるようになりました。
— どんな曲で練習されていたんですか?
木下 クラシック系の音楽でした。ハノンとチェルニーの30番を先生に渡されて、練習していました。曲らしい曲は弾かないで、ソナチネくらいから始めましたね。
— それからはピアノを続けていたんですか?
いえ、この時期にヤマハの演奏グレード5級を取得して辞めました。いままでエレクトーンでポピュラー音楽を演奏していたのとはだいぶ違い、ピアノでは思うように進まなくて……。それで長い間ほったらかしにしていたんです。
— もう一度、ピアノをされようと思ったきっかけはなんですか?
木下 たまたま、前のエレクトーンの先生がピアノのレッスンもされていることがわかり、このまま中途半端で終わるのは嫌だなと思っていたので、もう一度やり直してみようと思ったんです。一度、挫折してから再開するまで、けっこう間が空いていたんですが。
— ピアノをきちんとしたいという気持ちはずっとあったんですか?
木下 そうですね。中学のときにブラスバンドをやっていたので、クラシックはたくさん聴いていて大好きだったんです。ただ、当時は同時にビートルズなども聴くようになって、エレクトーンがポピュラー音楽に適した楽器だったこともあり、そちらばかりになってしまっていったんですね。クラシックに興味がなくなったわけではないんですが、なんだかしっくりこなかったんです。なので、ピアノを再開したのは、その先生との出会いがやはりすごく大きいですね。やってみようかな、という気持ちにさせてくださるような先生だったんです。
— 背中を押してくれたんですね?
木下 ピアノのレッスンはこういうレッスンだと思っていたのとは、まったくちがうレッスンだったんです。鍵盤はいっぱい触っているのにピアノの経験はない、なのに変に知識があって、和声もわかって、楽譜も読める、でも弾けないという障害がずっとあったんです。テクニックを練習すれば弾けるのかと思いきや、テクニック、イコール曲を弾くことには結びつかなかったり……。そんなときに、先生が「テクニックにばかりこだわらなくても、1曲を練習していく中で自然とテクニックが身に付いていくことはたくさんあるから、曲をいろいろと研究するのがいいんじゃないですか」と方針を示してくださったんです。
— 今回、留学をピアノでされようと思ったきっかけは何ですか?
木下 現在先生についてから、もう一度日本の社会人を受け入れてくれる音大を受験しようかと思い先生に相談しました。先生から、同じエネルギーを使うならウイーンで短期でも講習会でも参加される方が良いかと思います・・とおっしゃってくださった事がきっかけでした。
— 留学先の先生を選んだきっかけは何ですか?
木下 ぜんぜん先生の知識がなく、選ぶ基準も分からなかったので、アンドビジョンさんに勧めてもらったことと、ホームページに載っているプロフィールとお写真を見てインスピレーションで決めました(笑)。
— インスピレーションで決められたというのもすごいですね。
木下 いまの日本の先生に「文章と写真を見て感じた感覚も大切にされたほうがいいですよ」と言われたのも大きかったですね。
— お会いしてみていかがでしたか?
木下 気遣いをしてくださるとても温かい先生でした。初めてのレッスンがウィーンについた翌日だったのですが、「初めてのウィーンはどうですか?」とか「昨日はぐっすり眠れたの?」とか、ちょっとした会話で私の緊張をほぐしてくれるような言葉をかけてくださる方でした。
— レッスンの内容はいかがでしたか?
木下 決して甘くなく、きちんと指導してくださいました。一番印象に残っているのは、精神面と健康面のお話です。ピアノを弾く心と身体のあり方というのをお話してくださいました。やはりピアノはパフォーマンスで人に聴かせるものだから、弾いている本人が緊張していたり、窮屈な気持ちで弾いていたりすると、聴いている方はもっと窮屈だし、決して気持ちのいいものではなくなってしまう。聴いてくれる人にもっと居心地よく気持ちよく聴いてもらうには、まず自分がリラックスした心と居心地のいい精神状態とでなければいけない、と言われました。それから、座ったときの姿勢も教えてくださって、体全体がリラックスした状態で弾くべきだということも教えくださいました。
— なるほど。
木下 多くの生徒さんがそうで、君だけじゃないけど、急いで上手になりたいとバーっと弾いてしまうけれども、それは本人も聴いている方も決して気持ちのいいものではないから、そうではない正しい練習の方法を意識しなければいけない。それは遠回りに感じるかもしれないけれども、一番確実に少しずつできる練習方法だよ、と言って、レッスンも本当に丁寧に指導してくださいました。基礎の練習、曲を弾く前の練習、曲を1曲ずつ仕上げていくときの練習、とひとつずつ教えてくださって、それは本当に目からウロコでした。
— 先生のプロフィールにも丁寧な指導、とありましたが、その通りだったんですね。
木下 そうですね。最後に先生は、「本当は君と『ここはどういうふうに弾く?』とディスカッションしながら弾きたかったけど、時間もないので僕が一方的に言ってしまったけどね」とおっしゃっていましたが、その言葉からも未熟な私のことも本当に尊重してくださっているのは、伝わってきました。
— レッスン中、先生が弾いてくださることはあったんですか?
木下 ここは上手く弾けない、指使いが分からない、腕の使い方がよくないといったときは、先生が見本を示してくださいました。初めて先生の音を聴いたときは、クリアできれいで涙が出てきました。先生自身がおっしゃるように、リラックスして弾いてらっしゃるんでしょうね。
— 他にはどんなことが印象に残っていますか?
と木下 初めて両手で弾くときに「何も考えないで弾いて」と言われたのが印象に残っています。それまで、あれこれ考えて練習をしても、「曲を弾くときは何も考えないで気持ちよく弾いて」と。そのときは先生の言ってらっしゃる意味がすぐには分からなかったのですが、練習を重ねるうちに、気持ちよく弾くっていうのはこういうことなのかなという瞬間が少しだけ分かりました。
— あとからきいてくるレッスンだったんですね。
木下 そうですね。先生が言われたことを思い出しながら練習するようになりました。
— レッスンは通訳なしで受講されたんですよね?
木下 はい、英語で受講しました。先生の英語は流暢でした。私は長い間、話していなかったので、言われることはわかるんですが、こちらの意思を伝えるのがなかなか難しかったです。それでも、先生は「焦らずにゆっくり話してくれればいいからね」とおっしゃってくださったので、英語で困るということはあまりありませんでした。
— 英語の勉強は日本でされていきましたか?
木下 今回の留学に合わせて勉強することはありませんでした。大学は英文科だったのですが、やはり文学が中心で話すというのはそんなに得意ではなかったんですが、卒業後、オーストラリアに何度か留学したので、そのときの経験や勉強したことが活かせたと思います。
— ドイツ語は勉強されていったんですか?
木下 そうですね、挨拶や地名や本当に簡単な単語だけ覚えていって、英語が通じないときに使ってみましたが、発音が悪かったようで通じませんでした(笑)。
— ウィーンの街の方はどうでしたか?
木下 みんな親切にしてくださって、道に迷ったときに教えてくださったり、駅で迷っていてもどの電車に乗ってどこで降りたらいいかまで教えてくださいました。
— 英語で会話されたんですか?
木下 はい。ウィーンの方は、10人中8人くらい英語が話せる思います。
— 日本人の方はいましたか?
木下 観光で来ている方には会いましたが、そこに住んでらっしゃる方には会いませんでした。飛行機の中ではたくさん日本人の方がいたのですが、ウィーンに滞在される方ばかりではなかったようです。
— 練習室はいかがでしたか?
木下 20時間取ったうち、16時間使用しました。練習時間は少し足りなかったです。私は日本ではあまり練習できないので、本当に練習が楽しくて少し物足りなかったです。でも先生からは、せっかくウィーンに来たのだから街を観光して楽しまないと、と言われたこともあって、練習は我慢して、午後からの半日観光に参加したりしました。
— 観光はどちらに行かれたんですか?
木下 ウィーンの森のほうに行きました。シューベルトの菩提樹の曲ができたゆかりの土地やアルプス山脈の端の丘になっているところにあるお城に行きました。あとはカフェに行って、おいしいコーヒーを飲みました。コーヒーはとてもおいしくて、泊まったホテルの朝食に付いてくるポットに入ったコーヒーさえ、本当においしくて朝から3杯くらい飲んでいました(笑)。
— 宿泊先のホテルはどんなところだったんですか?
木下 私は知らなかったのですが、ボティーフ教会というところの近くにあって、現地の方や先生にお聞きしたのですが、とても歴史のあるホテルだったようです。観光のときのガイドさんも、調度品が全部本物なんですよ、と言っていました。階段が螺旋階段だったり、全体的にクラシックなところでした。
— サービスはどうでしたか?
木下 フロントの方はみなさんとても礼儀正しかったです。日本のホテルマンのようなサービスとは少し違うんですが、せかせかした感じはないのに、テキパキと対応してくださり、とても上品だなと感じました。
— お食事を外で取られることはありましたか?
木下 はい。近くにシュタインがあって、そこはウィーン大学の学生さんも多く気軽に食事ができるお店だったので何度か行きました。
— お値段はいくらくらいですか?
木下 スープとパスタで5.3〜6ユーロくらいでした。それにコーヒーをつけると8ユーロ、ドルチェもつけると10ユーロくらいですかね。食べ方にもよると思いますが、けっこうボリュームがありましたね。一人だとたくさん食べられないので、何人かで取り分けて食べるのと違って、けっこう胃が重たくなる感じでした。
— 何かオススメの食べ物はありますか?
木下 飲み物はやっぱりコーヒーですね。あとは、ザッハ・ホテルの元のカフェ・ザッハのチョコレートケーキは本当においしかったです。純度の高いチョコレートでした。それから、先生のおすすめで食べたアップル・パイもとてもおいしかったです。
— ホテルとレッスン会場の行き来はどうされていたんですか?
木下 地下鉄で移動していました。とても丁寧に時刻表までいただいたんですが、本数が多いので、時刻表を見る間もなく(笑)、電車が次々とホームに入ってきました。
— 地下鉄の駅はきれいでしたか?
木下 それは路線によると思います。私が利用していたのは、大学に行く路線だったのですが、その線は比較的、駅も中もきれいでした。ただ、旧市街に行く路線は車内に落書きがあったり、オペラ座の駅は長い地下道に様々な人種の人がいて、地下道なのに煙草を吸っている人もいたりして、私の受けた印象は、あまりいいものではありませんでした。留学前に、スリに気をつけて、とは言われていたのですが、多分、スリの被害に遭うのはこのへんかな、という感じがしました。ただ、こちらが警戒していれば、被害に遭うことも少ないと思います。
— 海外の方とうまく付き合うコツはありますか?
木下 笑顔で受け答えすることが一番大切だと思います。それから、恥ずかしがったり目をさらしたりせずにはっきりと挨拶をしたり、心をこめて伝えることが大事だと思いました。意思を伝えるときは、遠慮をしないでひるまずにはっきりと伝えることも重要だと思います。
— 留学して良かったと思える瞬間はどんな瞬間でしたか?
木下 音楽レッスンではロスラー先生から最初と最後に貴重なお言葉をいただいたことです。音楽以外では、人との出会いです。道に迷ったときにタバコ屋のおじさんが親切に教えてくれたり、現地の方がカフェで話しかけてくれたり、親切してくださったり。あとは向こうで出会った日本人の人とは、今でもご飯に行くことがあります。そういうたくさんの出会いがありました。
— 1週間でいろんな方に出会えたんですね。
木下 そうですね。他にも車イスで旅行をしている人を見かけてエネルギーをもらったり、就職したのに仕事を辞めて、建築や美術を見に来ている人を見てバイタリティがあるなと感じました。
— 留学して変わったことはありますか?
木下 すごく人に感謝するようになりました。向こうで出会った方や助けてくれた方はもちろんですが、行く前にサポートしてくださった方や、日本の先生がいらっしゃるからこそ、充実した留学ができたんだなと思うようになりました。音楽をする上では、意識改革ができたことが大きかったです。日本にいるときは考えたこともなく、テクニック重視になっていたのですが、「内面的な部分を大切にしてレッスンを続けてください」とロスラー先生に言われたことで、ピアノに向かう姿勢が変わりました。
— 留学前にしっかりとやっておいたほうがいいことはありますか?
木下 先生とのコミュニケーションをしっかり取りたかったら、やはり英語を学んでいくことだと思います。言葉がわかれば、ダイレクトに先生とお話できると思います。向こうでしたこいとをきちんと考えておいたり、行く前に不安だなと思われることを調べておくなどして解消するようにしていけばよいと思います。
— 今後、どのような音楽活動をされていきたいですか?
木下 また機会があれば、講習会に参加したいと思います。講習会に参加して、いろんな方と演奏したいと思います。これからも自分のペースで続けていきたいと思います。
— 今日は本当にありがとうございました。
村田理夏子さん/ピアノ/ベルリン芸術大学講師/ドイツ・ベルリン
「音楽家に聴く」というコーナーは、普段舞台の上で音楽を奏でているプロの皆さんに舞台を下りて言葉で語ってもらうコーナーです。今回はドイツ・ベルリンでベルリン芸術大学講師として、そしてピアニストとしてご活躍中の村田理夏子(ムラタリカコ)さんをゲストにインタビューさせていただきます。「ベルリン芸大や音楽留学」をテーマにお話しを伺ってみたいと思います。
(インタビュー:2007年3月)
ー村田理夏子さんプロフィールー
東京藝術大学卒業。ドイツ政府給費留学生(DAAD)としてベルリン芸術大学に留学し、パスカル・ドゥヴァイヨンに師事。マリアカナルス国際コンクール入賞、ポルトー国際ピアノコンクール3位など多数受賞。ベルリン交響楽団に毎年ソリストとして招待され、ピアノ協奏曲の公演は15回以上。ベルリン芸術大学では、DAADのほか、Nafög奨学金、ロームミュージックファンデーション、ヒンデミット財団各奨学生として研鑽を積み、2000年には最高点、首席にて卒業し、”国家演奏家コース”へ進学。現在国家演奏家試験を準備する傍ら、ベルリン芸術大学講師として後進の指導にあたる。クールシュベール夏期国際音楽アカデミーなどにも講師として招待される。近年は、パスカル・ドゥヴァイヨンとピアノデュオ活動を本格化。2008年11月にはメシアン生誕100年を記念した2台ピアノCDリリースにあわせ日本全国で演奏ツアーを開催予定。これまで、矢部民,高良芳枝、ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ、浜口奈々、パスカル・ドゥヴァイヨンの各氏に師事。
― 音楽に興味を持ったきっかけはどんな事ですか?
村田 兄が当時エレクトーンを習っていて、私は兄の真似をしたくて仕方がありませんでした。ヤマハの音楽教室だったと思いますが、通っている兄を母と迎えに行く度に、音楽を習っているのがうらやましくてうらやましくて(笑)。勝手に飛び込んで自分で鈴を振ったりしていました。今から思えば、それがきっかけだと思いますね。
― クラシックはどのように始められたのですか?
村田 クラシック自体は最初からだったと思います。クラシックの曲を弾いていた兄を真似て演奏していた頃からですね。
― 親御さんが子供を音楽家にしようと思っていたわけではないですよね?
村田 それは無かったと思います。ただ母が小さい頃に自分でピアノをやりたかったようです。でも自分がピアノを持つことが出来なかったので子供にはぜひピアノを習わせたいとは思っていた様です。
― ご自分の家にピアノはありましたか?
村田 その辺の記憶が定かではないのですが、私が音楽教室に通い始めた頃、兄のためにエレクトーンを買ったのが最初だと思います。幼児科コースが始まって一年くらいしてからでしょうか。小学校低学年の頃にアップライトピアノを買ってもらった記憶があります。
― その後、東京芸大を卒業してベルリン芸大へ留学をするわけですが、留学をしようと思ったきっかけは何かありますか?
村田 当時、海外の先生が日本にいらっしゃる機会があればレッスンを受けていました。でも、それは留学先の先生を探してというわけではありませんでした。そんな中、大学のころにパスカル・ドゥヴァイヨンのレッスンを受ける機会がありました。非常に高度な要求をするレッスンでしたが、当時学んでいた日本の先生と方向性が大変似ていたこともあり、この先生に是非付きたいと強く感じました。ただ、留学は日本の大学を卒業してから、という思いがなんとなくあり、大学卒業前に留学するという考えは、当時はありませんでした。
― ドゥヴァイヨン先生は、その当時からベルリン芸大にいらしたのですか?
村田 私が大学三年生の頃はフランスのコンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽院)で教鞭をとっていました。先生にパリ国立高等音楽院に行きたいという意向をお話ししたら、パリ国立高等音楽院入学の年齢制限が二十二歳未満なので日本の大学を卒業すると間に合わないと言われました。その為、当時はドゥヴァイヨン先生に付く事は諦めていました。でも留学したいとは思っていて「どこか他を探さなきゃ」と、いろいろな先生の候補を頭に入れていました。ところが四年生の終わり頃、ドゥヴァイヨン先生がベルリン芸大に移られるらしいという噂が流れてきました。ドゥヴァイヨン先生にすぐ確認したところまだ迷っているけど恐らくそうなると思う、という話で、すぐにドイツ語の勉強を始めました。
― ドイツに行きたかったわけではなく、先生がたまたまドイツに来たからドイツに行こうとなったんですね?
村田 そうですね。私が日本でお世話になった先生方がみなさんフランスで勉強をされていましたので、最初は私もフランスかなと思っていたのですが、年齢制限で行けなくなってしまったので、さてどうしようかなと思っていたところです。ですので先生が、ベルリンに丁度来られるというのは本当に良いタイミングでした。
― もしかしたら留学をしないという選択肢もありましたか?
村田 先輩などが留学されているのをみて、留学したいと思ってはいましたが、タイミングがずれていたら行かなかったかもしれないですね。前もって必ず留学するとは決めていなかったので、大学4年の終わりにもう一度ドゥヴァイヨン先生のレッスンを受け、ベルリン芸大を受験してよいかどうか伺い、受験が決まったときには、周りにいろいろ調整をしてもらいました。受験は年齢が若い方が良いといわれ、その当時二十三才になる直前でしたので、両親にはその日に突然、ベルリン芸大を受けるからと伝え(笑)あわただしく留学が決まりました。
― ベルリン芸大は、ドイツ語の試験も厳しいですよね?
村田 その当時はドイツ語の試験がありませんでした。何か語学力を証明するものを送るようにとは書いてあったと思うのですが「学校に入学したら自分で頑張ってドイツ語を勉強します」という文書を添えて入学試験を受けました(笑)。今(2007年3月時点)は学校要綱に入学時点でドイツ語中級修了書を取得する必要があると記載されています。ただこの件に関しては状況によりますので、中級終了をお持ちでない方でも、ベルリン芸大の受験を希望される方は、学校の“ピアノ科”に直接お問い合わせいただければと思います。
― ベルリン芸大の外国人比率はどの程度ですか?
村田 ドイツ人を探すほうが難しいですね(笑)。ピアノ科にはあまりドイツ人はいないと思います。アジア人、特に中国人や韓国人などが多いです。受験割合は、完全に韓国人が多いのですが日本人もそれなりにいます。私のクラスにも全部で二十名程度いますが、ヨーロッパ人は少しだけでアジア人がほとんどです。もちろんクラスにもよりますが、ドイツ人がいっぱいいてアジア人が少し、という状態ではなく、アジア人がたくさんいて、ドイツ人が少しという状況ですね。
― ドイツ語で皆さん話されているのですか?
村田 そうです。
― ドイツ語を話すけど、見た目がアジア人という(笑)。
村田 よく笑われるんですよ(笑)。中国人、韓国人、日本人などアジア人同士が話す時にドイツ語になるのですが、それを見るとヨーロッパの人達はおかしいみたいですね。
― 現在、ベルリン芸大は何名くらい受験者がいるのですか?
村田 年によってばらつきがあるのですが、受験をされる方は、少ない時で60人ぐらい、多い時だと100人ぐらいです。申し込み自体は、本当にものすごく多いです。昔のベルリン芸大は一次試験のみで合否が出たのですが、今は世界中からの受験が増えたこともあり、二次審査まであります。
― 合格者は何名くらいですか?
村田 毎年何人と決まっているわけではないので、その年のレベルによるのですが、少ない時で4名、多い時で14人位です。
― 先生の空き状況は関係ないのですか?
村田 合格不合格に関しては関係ありません。最初に、まず合否が出ます。その後、合格者に先生の希望がある場合には、その先生にご連絡して了解を得られれば受け入れてもらえます。特に希望がない場合には、学校側で担当の先生を提案します。
― 例えば、合格する方が10人いて、先生の空きが5人しかなくて、5人余ってしまうという場合はあるのですか?
村田 全体としては、絶対にどこかの先生のクラスに入れます。ただ希望の先生のクラスには入れない事がありますね。場合によっては、半年待てば卒業生が出て席に空きが出るので入学を半年遅らせる方もいます。
― そんな事も可能なんですね。
村田 合格していれば大丈夫です。
― 皆さん、どうやって学校に入れるか(という)噂ばかりなので正確な情報は助かります。
村田 本当に噂ばかりですね(笑)。先生とコンタクトを取っていれば入れるとか(笑)。学校によってはあるかもしれないのですが、ベルリン芸大に関してはそれはありません。いくら先生と連絡を取っても入試に合格しないと入学できません。
― 皆さん、自分に都合の良いように解釈されて「こんな事をどこかで聞いたのだけど本当ですか?」と全く知らないお話しをよくお聞きします(笑)。基本は、入試を受けて合格するということですね?
村田 そうですね。先生方は、どの学生がどの先生を希望しているのか事前に分かっていますので、合格者リストから先生が学生を選んでいきます。先生は二十人以上学生をとってはいけないなどという決まりがあるわけではないので、先生の時間が許す限り学生をとることができます。
― 村田さんは、すでに10年ほどドイツで生活していますが、ドイツで音楽を勉強したり活動することで良い点、悪い点はありますか?
村田 私が知っているのはドイツでもベルリンだけになるのですが、良い点というのは日本人だからあるいはアジア人だからという偏見が感じられないことです。音楽に関しては扉が大きく開かれていると思います。そこがベルリンに来てからびっくりしたところであり嬉しいところですね。
― 具体的にはどういう意味で扉が開かれているのですか?
村田 例えば学校のクラスで公の発表会というものを行っているのですが、一般のおじいさんおばあさんなどがその発表会にいらっしゃいます。音楽の好きな方がベルリンの町に溢れている様で、学校のクラス発表会がいつ予定されているかという事を特別に宣伝しなくてもお客様がご自分で探して見にいらっしゃいます。アジア人が弾こうが、ヨーロッパ人が弾こうが学校の発表会でもたくさんいらっしゃいます。そういう所が、よく言われることですが、音楽の伝統や文化がベルリンの街に染み込んでいるのでしょうね。また、教会、病院、学校、施設などでも演奏する機会は探そうと思えばたくさんあります。日本の大学にいた時は、試験の時くらいしか人前で弾く機会はありませんでした。でも、演奏家は、演奏する機会を一番求めていると思います。演奏することで学ぶことも多いと思います。そういう機会をベルリンではたくさん提供していると思います。
― 日本の場合、努力しないとコンサートや演奏機会を得るというのはなかなか難しいですよね。
村田 弾かせて頂く、みたいになってしまいますしね。
― 学校の発表会でもたくさん入るのですか?
村田 はい、本当にたくさんの方が来られます 。「今回は、誰が弾くのですか?」とお客様が聞かれます。ベルリンでは、発表会を楽しみにしていらっしゃる方がとても多いですね。
― 一般のお客さんがたくさん入るというのは、素晴らしいですね。そういう事が日本でも根付くといいのですね。逆に悪い点は、ありますか?
村田 悪い点は、受身でいたらおいていかれる、というところでしょうか。ある程度自分を主張しないと“存在”できません。黙っていても相手が分かってくれるだろうということは全く通用しませんね。
― ドイツに留学するために重要なことは何かありますか?
村田 一番大事なのは語学です。「音楽を勉強する」ということだけであれば、一番大切な事は「良い先生に出会う」ことだと思いますので、日本でも勉強できると思うんです。「留学する意味」というのは、その土地や文化、伝統をそこに住む事で感じる事ですよね。音楽は、人間性そのものの集大成だと思いますから、人間自体の深みを増すことが一番の目的であって欲しいと思います。外国に来て初めて思ったのですが、良い悪いは別にして日本はやっぱり島国だと思いました。ほかの国と地理上接していないので、他の文化に触れる機会が非常に少なくなります。場所が変われば、文化はもちろん、人や自然、鳥のさえずりなども、同じ物であるはずなのに不思議と違って感じられます。「土地が変わる」事を体験することで、自分の視野が広がり、いろいろな文化の中で生きている人たちを肌で感じ、自分が変わっていきます。感じとるためには生活がすべての基礎になるので、言葉が重要な手段になると思います。言葉が出来るか出来ないかで、相手の心の扉を開く鍵を持っているか持っていないかほどの違いが出ます。語学を事前に勉強していないと、大学に入っても結局しばらくの間、語学学校に通うことになります。そうすると語学留学に来たようなことになるのでもったいないですよね。数年の留学期間しかないのに語学力ゼロで大学に入ると一年ぐらいは留学期間を棒に振ってしまうことも多いと思います。それではもったいないと思うので少しでも前もって語学を勉強してくる事が大事だと思います。
― 音楽をやる方は、語学はやらなくてもいいやという方が多いですよね。
村田 そうなんです。ジェスチャーで分かるんじゃないかと思われるようですが、やっぱり言葉で深いことを伝えることが多いと思います。ジェスチャーで伝わる部分ももちろんありますが、語学が分かったら、本当は先生はこんなことを言っているのになぁ、という残念な事がよくありますよね。
― 本当はもっと深いことを言っているのに、感覚や見た目で真似る事しか伝わらないということですよね。
村田 そうですね。一回のレッスンで本当にたくさんのことを勉強できるので、語学が分からないとそれは本当にもったいないと思います。
― ドイツで仕事をする上で、日本人が不利な点、有利な点はありますか?
村田 先生になる事やオーケストラに入るとなると、ドイツ人に優秀な方がいればそちらの方が有利だということはありますね。ただ、演奏会となると、私が知っている範囲ではアジア人ということで不利な点はないと思います。
― 村田さんにとってクラッシック音楽は何でしょうか?
村田 私が自分らしく、素直になれ、自然でいられる場所ですね。
― 演奏している時が一番ですか?
村田 演奏にしろ、練習にしろ、音楽自体に関わっている時ですね。西洋音楽というものは、私達にとって外国人の音楽ということではなく、やはり同じ“ひとりの人間”が書いたものなので、ある程度人間として共通した何かがあると思います。楽譜から作曲家が残していったメッセージや何を言おうとしているかを読み取り、自分なりの言葉でそれを表現することで、音楽そのものからエネルギーをもらい、五感を蘇らせてもらえるのだと思います。そういう意味で、一番好きな場所ですね。
― 自分の中にエネルギーがみなぎってくるわけですか?
村田 もちろん必ずしも元気のある曲ばかりとは限らないのですが、音楽は人間の根本である五感に触れるものですよね。いろいろな意味の感性が私の中で研ぎ澄まされ、そのことによって音楽からエネルギーをもらうという事でしょうか。音楽には、どういう表情であれ、何らかの形で作曲家の思いがぶつけられていることが多いと思います。そういう意味で、音楽は人間が残した“生きたもの”といえると思います。
― 楽譜を見ていろいろ演奏していくと、作曲家のイメージが出来てきますか?
村田 そうですね。楽譜だけではなくて、その人の生きてきた道や性格など、どういう人だったかが分かってくると面白くなってきます。
― 今後の音楽的な夢を聞かせていただいてよろしいですか?
村田 最近は、教えることが楽しくて仕方ありません。ですので私の夢は良い指導者になるということです。演奏することももちろん楽しいので絶対に続けていきたいのですが、演奏家になるか指導者になるかと言われたら、私は指導者になる事を選ぶと思います。
― 指導者としてどのような事が面白いのですか?
村田 わが子を見るような感じで(笑)生徒それぞれの成長を目の当たりにするという点でも面白いとは思っているのですが、なによりも教えることで自分が勉強できることが凄く大きいのです。教える事は、言葉で表現する必要があり、伝える難しさがあるので、自分自身でもいろいろと考え直します。教えることは、自分が勉強させてもらうということですね。
― 自分の勉強になるということですか?
村田 勉強になります。例えば、生徒さんがある質問をしますよね。それで私がそうではなくて、こういうふうに演奏したほうが良いと思う、と言ったとしてもそれは私の感性でしかないですよね。みんな同じように感じるわけではないですから。例えば何でここを少し暗く演奏したいのかという理由がないと相手は理解できないですよね。でも、楽譜をよく見るとそこに理由がちゃんとあるんです。楽譜には作曲家のメッセージの全てがあって、それを読み取り説明できるかどうかという事でしょうか。
― 演奏だけをやっていた時は感性の部分が多かったけれど、教える場合は、音楽を違う場所から眺めるということですか?
村田 音楽に対してより厳密になりますね。感性の部分が先には立つのですが、良い指導者になるには、説明が出来ることだと思います。
― 説明できないと、生徒さんはなぜという疑問が残るわけですね。
村田 そうです。たとえば良くないことを良くないとだけ言うのは簡単ですが、その理由を説明することが大切です。説明した後は、それを生かして生徒自身が自分で判断できるようにならないといけないと思っています。
― 生徒自身が、修正された理由が分かれば、今後その人自身で噛み砕いていけるということですか?
村田 そうですね。「僕は、こう思っている」と生徒の方から話をしてくる場合もあるので、その場合には、そういう考え方もあるのかと思い更にお互いに学ぶということもあります。
― 日本人の生徒さんはいろいろ意見を言ってきますか?
村田 非常に受身ですね。「私の音楽を演奏してもらっているわけじゃないんだから」とよく言うのですが、私が言ったことをそのまま生徒に弾いてもらう場合、それは、私の演奏を私の代わりに生徒に弾いてもらう事になるので生徒にとって意味がありません。よく「何がしたいの?」「何を感じる?」と聞くと答えに困る生徒が多いです。「間違っているかもしれない」と思って、答える事を恐れてしまうんですね。「音楽にはこれという正しいひとつの答えは無いんだよ」と最近言うようにしています。もちろんベートーベンをショパンのように弾いてはいけないなど最低限の約束事はありますが、何よりもまず「どう弾きたいか」ということが、それぞれの生徒の心と頭になければいけないんです。
― 最初は、反応が無かったとしても一年位経てばいろいろ意見が出てくるようになりますか?
村田 なってきますね。私は普段生徒に質問した場合には言葉が返ってくるまで待ちます。そうすることで、考えるということを養ってもらいたいのです。こちらが何か言ってしまうと何も答えてくれなくなります。私自身もドイツに留学して最初のレッスンだったと思うのですが、先生に「もっと自分で考えてきて」と言われた時に、何を考えていけば良いのか分かりませんでした。それまで自分は下書きの絵を持っていき、先生に色をつけてもらうと考えていたんです。でもドゥヴァイヨン先生に、「自分で絵を提示してくれなければ教えられない」と言われ、目が覚めました。
― 日本の教育はどちらかというと受身ですか?
村田 人によって違うとは思いますが、先生に何か言ってもらって直すと思っている人もまだ多いと思います。判断を先生に仰ぐのです。例えばレッスンで、生徒に弾き直してもらうとします。さっき弾いたものと今弾いたものの何が変わっているかを自分で判断できない人が多いですね。弾き直してもらった後に、こちらをぱっと見るんですよ。「こちらに答えはないよ。今のは自分ではどうだったの?」と聞くと、「分からない」といいます。先生が止めれば悪く弾いた事になるし、止めない場合は良かったのかなと思うのでしょうね。それでは将来独り立ちすることができません。
― 夏期講習など短期で行かれる方は、特に今言われたような事が多いのですか?
村田 そうですね。教える側の立場から言うと短期で教えるのは非常に難しいです。その人と二度と会わないかもしれないので、この人の将来に大事だろうなと思われるところをすばやく見つけないといけません。去年の例では、フランスまでわざわざ講習会を受講しに来ているのに、演奏すること自体を恐がってレッスンで思うように演奏できない方もいました。「どんなことでも世の中の百パーセントの人に認めてもらえるということはない。同じ演奏を聴いても、よく言ってくれる人もいれば、けなす人も絶対にいるのだから、どうせならびくびくしないで好きなように弾いたら(笑)?」と言ってほぐしたりすることもありました。そういう生徒さんの場合は、出来るだけ対話をします。話しをするとほぐれてくるのです。音楽は人間性がどうしても演奏に出てしまいます。人間の中身が変わってくると演奏も変わってきますよね。
― 演奏には、自分の持っている内面が全部出てしまうんですね。
村田 音楽を通して、人間としての内面を高めることが最大の目的だと思っています。個人的には、有名になろうとか一旗あげようではなく、違うところに目標をおいて音楽を学んで欲しいなと思います。
― そこで(笑)、音楽で成功する条件や秘訣はありますか?
村田 秘訣があるなら私も知りたいです(笑)。でも一つは積極性だと思います。待っているだけでは絶対駄目。駄目元で行動を起こすことが必要で、行動を起こすことにおいてはアイデアがすごく必要な時代だと思いますね。どんなものが今求められているのか、アンテナを絶えず張ってアイデアを出し、新しいものを発信していく必要があると思います。
― 今後、音楽留学をしたいと思っている方にアドバイスをいただけますか?
村田 先ほども申し上げましたが、語学は絶対に大事だと思います。それから留学する目的をきちんと考えてから留学された方が良いと思います。同年代の友達が行き始めたからと言って、焦って出ていくケースも多い様です。自分の目的が曖昧になってしまうと、留学自体を棒に振ってしまうことになりかねないと思います。慣れ親しんだ日本から離れて外国に住むということは、思ったより精神的な強さが必要だと思います。何のために留学をしたいのか最初にはっきりとした目標があって留学をされる方がいいと思いますね。
― どうもありがとうございました。
村田先生のドイツ音大入試準備コースが開催!
詳細は下記をご覧ください。
http://www.andvision.net/major/301-murata-rikako-piano-lesson.html
モンゴル
気候 モンゴルの気候は、日本と同様に四季がある。夏が短く、冬と夏の寒暖の差がかなりあり、夏場は平均17程度、冬場は平均−26度程度となる。天候が崩れると一挙に温度が下がるような厳しい環境なので、服装等で体調管理をしっかりと。 |
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現在の天気 |
ビザ | ビザが必要。詳細は大使館にお問い合せください。 |
パスポート | 残存期間が帰国日まで必要。 |
大使館などの在日政府機関 | |
モンゴル国大使館 | Embassy of Mongolia in Japan 〒150-0047 渋谷区神山町21-4 Tel:03-3469-2088 査証発行期間:月曜日〜木曜日 申請時間:10:00〜12:00、13:00〜17:00 受領時間:13:00〜17:00 |
在大阪モンゴル名誉領事館 | Honorary Consulate of Mongolia in Osaka 〒541-0059 大阪市中央区博労町1丁目4−10 エステート博労町ビル3階 Tel:06-4705-3207 管轄区域:近畿、中国、四国、九州 |
在札幌モンゴル名誉領事館 | Honorary Consulate of Mongolia in Sapporo 〒062-8605 札幌市豊平区朝日町4丁目1-40 Tel:011-841-1161 管轄区域:北海道、青森、岩手、秋田 |
在福岡モンゴル名誉領事館 | Honorary Consulate of Mongolia in Fukuoka 〒822-0000 福岡県福岡市博多区博多駅前2−12−3 Tel:092-436-1900 名誉領事 廣田 勝男 氏 |
モンゴル国政府観光局日本支局 | 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-8-10東興ビル10階(株)ジャパンネットワークツアーズ内 TEL 03-6202-1426 営業時間 10:00〜17:30 休業日:土、日、祝 |
現地日本大使館 | |
在モンゴル大使館 | Mongolia Embassy of Japan Olympic Street,Sukhbaatar District, Ulaanbaatar, Mongolia (Central P.O. Box 1011) Tel: (976-11) 320777 Fax: (976-11) 313332 |
アイスランド共和国
気候 名前から非常に寒いと思われがちであるが、北大西洋の温暖な海流やメキシコ湾の温暖海流によってアイスランドの気候は温暖で、夏の平均気温は8度〜10度程度、冬でも0度前後の温暖な気候だ。天候は東グリーンランド海流の影響を受ける。真冬は非常に日が短いが、夏は2-3ヶ月程度あり日が長くなる。早春や秋は非常に長い黄昏を楽しむことができる。 |
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現在の天気 |
ビザ | パスポートの残存有効期限が3カ月以上必要。 |
パスポート | 観光目的で3カ月以内の滞在ならビザ不要。 学生ビザについてはこちら。 |
大使館などの在日政府機関 | |
アイスランド共和国大使館 |
〒108-0074 港区高輪4−18−26 Tel:03-3447-1944 |
在東京アイスランド共和国名誉総領事館 |
〒153-0061 目黒区中目黒3-20-8 Tel:03-3719-1220 管轄区域:日本全土 |
在長野アイスランド共和国名誉領事館 |
〒380-0935 長野市中御所5丁目1-18 吉田興産株式会社内 Tel:026-228-3163 管轄区域:長野、新潟、群馬 |
在京都アイスランド共和国名誉総領事館 |
〒600-8558 京都府京都市下京区塩小路西洞院東入 武田病院10階 Tel:075-361-1357 管轄区域:近畿(三重県を除く) |
アイスランド政府観光局(英語) | Touristboard of Iceland Lakjargata 3, 101 Reykjavik, Iceland. Tel: +354- 535-5500 Fax: +354-535-5501 |
現地日本大使館 | |
在アイスランド大使館(兼勤) | Embassy of Japan Laugavegur 182, P.O. Box 5380, 105 Reykjavik, ICELAND Tel: (354)510-8600(代表) Fax: (354)510-8605 |
アイルランド
ビザ | 観光目的で3ヶ月以内の滞在ならビザ不要。 日本国籍の学生は学業目的でアイルランドに入国する際でもビザは必要ない。学生ビザについてはこちら。 |
パスポート | パスポートの残存有効期限はアイルランドでは特に設けられていない。 |
大使館などの在日政府機関 | |
アイルランド大使館 |
Embassy of Ireland in Japan 〒102-0083 千代田区麹町2-10-7 アイルランドハウス Tel: 03-3263-0695 |
現地日本大使館 | |
在アイルランド大使館 | Ireland Embassy of Japan Nutley Building, Merrion Centre, Nutley Lane, Dublin 4, Ireland Tel: (353-1) 202-8300 Fax: (353-1) 283-8726 |
イタリア共和国
ビザ | 90日以内の滞在には不要。留学や仕事でイタリアに90日以上滞在する場合はビザと現地での滞在登録が必要。学生ビザについてはこちら。 |
パスポート | イタリアから日本へ帰国する時点で有効期限の残り期間が90日以上残っている必要がある。 |
大使館などの在日政府機関 | |
イタリア大使館 | 〒108-8302 港区三田2丁目5-4 Tel:03-3453-5291/6 管轄区域:青森県、秋田県、千葉県、福島県、群馬県、北海道、茨城県、岩手県、神奈川県、宮城県、新潟県、長野県、埼玉県、静岡県、栃木県、東京都、山形県、山梨県 |
在大阪イタリア総領事館 | Consulate-General of Italy in Osaka 〒540-6131 大阪市中央区城見2丁目1-61 ツイン21 MIDタワー31階 Tel: 06-6949-2970 管轄区域:愛知県、愛媛県、福井県、福岡県、岐阜県、広島県、兵庫県、石川県、香川県、鹿児島県、高知県、京都府、熊本県、三重県、宮崎県、長崎県、奈良県、岡山県、沖縄県、大分県、大阪府、佐賀県、滋賀県、島根県、徳島県、鳥取県、富山県、和歌山県、山口県 |
在京都イタリア名誉総領事館 | Honorary Consulate-General of Itary in Kyoto 〒602-8688 京都市上京区小川通寺之内上ル (財)裏千家今日庵内 Tel: 075-431-3111 |
在福岡イタリア名誉領事館 | Honorary Consulate of Italy in Fukuoka 〒812-0011 福岡市博多区博多駅前4−3−18 九州カード(株) 内 Tel: 092-452-4520 |
イタリア政府観光局 | 〒107-0062 東京都港区南青山2-7-14 TEL 03-3478-2051 FAX 03-3479-9356 営業時間 月から金 9:30〜17:30 休業日 土 日 祝祭日 年末年始 |
現地日本大使館 | |
在イタリア大使館 | Ambasciata del Giappone Via Quintino Sella, 60 00187 Roma, Italia Tel: (39) 06487991 Fax: (39) 064873316 在イタリア大使館は、在アルバニア大使館、在サンマリノ大使館、在マルタ大使館を兼轄する。 |
在ミラノ総領事館 | Consolato Generale del Giappone Via Privata Cesare Mangili, 2/4, 20121, Milano, Italia Tel: (39) 026241141 Fax: (39) 026597201 |
オーストリア共和国
ビザ | 観光、業務、留学など渡航目的に応じて異なるが、6ヵ月以内の観光を目的とした渡航であれば、取得する必要はない。学生ビザについてはこちら。 |
パスポート | すでに持っている人は有効期限の確認を。オーストリアの場合は日本帰国日まで有効であればよい。 |
大使館などの在日政府機関 | |
オーストリア共和国大使館 | Embassy of the Republic of Austria in Japan 〒106-0046 港区元麻布1丁目1-20 Tel: 03-3451-8281/2 |
在大阪オーストリア共和国名誉総領事館 | Honorary Consulate-General of Austria in Osaka 〒541-0046 大阪市中央区平野町4−1−2 大阪ガス(株)内 Tel: 06-6205-4680 |
在札幌オーストリア共和国名誉領事館 | Honorary Consulate of Austria in Sapporo 〒060-0001 札幌市中央区北1条西3丁目富士メガネ・ビル6F Tel: 011-261-3233 |
在広島オーストリア共和国名誉領事館 | Honorary Consulate of Austria in Hiroshima 〒730-8552 広島市中区白島北町19-2 (株)広島ホームテレビ内 Tel: 082-221-4964 |
在福岡オーストリア共和国名誉領事館 | Honorary Consulate of Austria in Fukuoka 〒810-8721 福岡市中央区天神1-4-1 西日本新聞(株)内 Tel: 092-711-5111 |
オーストリア政府観光局 | 〒107-0052 東京都港区赤坂6-1-20 国際新赤坂ビル西館2F TEL 03-3582-0931 (テープ案内) FAX 03-3814-6379 営業時間 10:00〜17:00(12:00〜13:00) |
現地日本大使館 | |
在オーストリア大使館 | Osterreich Japanische Botschaft Hessgasse 6, 1010 Wien, Osterreich Tel: (43-1) 531920 Fax: (43-1) 5320590 在オーストリア大使館は、在スロベニア大使館、在ボスニア・ヘルツェゴビナ大使館、在マケドニア旧ユーゴスラビア共和国大使館を兼轄する。 |
オランダ王国
ビザ | 3ヶ月以内の観光目的の旅であれば不要。学生ビザについてはこちら。 |
パスポート | 出国時3ヶ月以上の有効残存期間が必要。 |
大使館などの在日政府機関 | |
オランダ王国大使館 | Royal Netherlands Embassy in Japan 〒105-0011 港区芝公園3丁目6-3 Tel: 03-5401-0411 |
在横浜オランダ名誉領事館 | Honorary Consulate of the Netherlands in Yokohama 〒231-0003 横浜市中区北中通2-14, 藤木企業(株)内 Tel: 045-211-1531 |
在大阪・神戸オランダ総領事館 | Consulate-General of the Netherlands in Osaka・Kobe 〒540-6133 大阪市中央区城見2丁目1-61 Twin21 MIDタワー33階 Tel: 06-6944-7272 |
在名古屋オランダ名誉領事館 | Honorary Consulate of the Netherlands in Nagoya 〒460−8666 名古屋市中区栄2丁目4−18 岡谷鋼機株式会社内 Tel: 052-204-8100 |
在長崎オランダ名誉領事館 | Honorary Consulate of the Netherlands in Nagasaki 〒850-8501 長崎市新地町3-17 長崎自動車株式会社内 Tel: 095-826-1111 |
オランダ政府観光局 | 住所:〒102-0083 東京都千代田区麹町5丁目1番地 NK真和ビル5階 Tel:03-3222-1441(代表)Fax:03-3222-1114 営業時間:カウンター 平日 9:00〜12:00 電話 平日 9:00〜12:00/13:00〜17:00 |
現地日本大使館 | |
在オランダ大使館 | Netherlands Embassy of Japan Tobias Asserlaan 2, 2517 KC, The Hague, The Netherlands Tel: (31-70) 3469544 Fax: (31-70) 3106341 |
スイス連邦
スイスは美しい山に囲まれたヨーロッパの南中央にある国だ。旅行先として非常に人気のある国でもある。 スイスは銀行業界、時計、チーズ、チョコレート、山、アルプスのスキーなどが得に有名だ。政治的には、長い間中立国を維持しており、実際に第一・二次世界 大戦でも中立の立場を取った。スイスではドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語という4つの国語が認められており、国の特性もそれらが混ざり あったものとなっている。言語圏は地域によってそれぞれ分かれている。各言葉もスイス独特の方言を持っているのでオリジナルの言語とは随分変わった形に なっている。母語のほかに英語ともう一つの国語を理解することが主流で、英語がほとんどの場所で通じる。国語が4つあるスイスでは国の名前をドイツ語で Schweiz(シュヴァイツ)、フランス語でSuisse(スイス)、イタリア語でSvizzera (シュヴィツェーラ)、ロマンシュ語でSvizra(シュヴィズラ)と呼ぶが、どこか一つの言語を採用することはできないので、正式名称はラテン語で Confoederatio Helvetica(コンフェデラチオ・ヘルヴェティカ)となっている。
ビザ | 3ヵ月以内の滞在ならビザは不要。学生ビザについてはこちら(英語)。 |
パスポート | 必要残存有効期間は滞在日数以上あればいい。 |
大使館などの在日政府機関 | |
スイス大使館 |
Embassy of Switzerland in Japan 〒106-8589 港区南麻布5丁目9-12 Tel:03-3473-0121 |
在大阪スイス総領事館 |
Consulate-General of Switzerland in Osaka 〒530-0003 大阪市北区堂島1丁目2-5 堂北ダイビル7階 Tel: 06-6344-7671/3 |
スイス政府観光局 |
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1−8−2第二鉄鋼ビル地下一階 月〜金曜 10:00-17:30 |
現地日本大使館 | |
在スイス大使館 |
Suisse Ambassade du Japon Engestrasse 53, 3012 Berne, Suisse Tel: (41-31) 300-22-22 Fax: (41-31) 300-22-55 在スイス大使館は在リヒテンシュタイン大使館を兼轄する。 |
在ジュネーブ総領事館 |
Geneve Consulat G始屍al du Japon 80-82 rue de Lausanne 1202, Gen竣e, Suisse. Tel: (41-22)716-9900 Fax: (41-22)716-9901 |
スウェーデン王国
ビザ | シェンゲン条約加盟国の15ヶ国合計で滞在日数が3ヶ月日以内の場合は、ビザは不要。学生ビザについてはこちら(英語)。 |
パスポート | 滞在日数プラス3ヶ月必要。 |
大使館などの在日政府機関 | |
スウェーデン王国大使館 | Embassy of Sweden in Japan 〒106-0032 港区六本木1丁目10-3-100 Tel:03-5562-5050 |
在名古屋スウェーデン名誉領事館 |
Honorary Consulate of Sweden in Nagoya 〒461-8714 名古屋市東区東桜1-3-10 (株)豊田自動織機名古屋支店内 Tel:052-954-9762 |
在神戸スウェーデン名誉領事館 | Honorary Consulate of Sweden in Kobe 〒650-0023 神戸市中央区栄町通り4-2-18,(株)キンキ内 Tel: 078-351-7695 |
在北九州スウェーデン名誉領事館 | Honorary Consulate of Sweden in Kitakyushu 〒801-0841 北九州市門司区西海岸1丁目2-18 (有)ケイ・エム・エス・コーポレーション Tel: 093-322-1123 |
在長野スウェーデン名誉領事館 | Honorary Consulate of Sweden in Nagano 〒380-0935 長野市中御所5丁目1-18 吉田興産株式会社内 Tel: 026-228-3163 |
スウェーデン政府観光局 | スカンジナビア3国の案内。または、スウェーデンの公式観光サイト(英語)。 |
現地日本大使館 | |
在スウェーデン大使館 | Sweden Embassy of Japan Gardesgatan 10, 115 27 Stockholm, Sweden Tel: (46-8) 579-35300 Fax: (46-8) 661-8820 在スウェーデン大使館は、在ラトビア大使館を兼轄する。 |