和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン







【講座Vol.3】海外音楽講習会の選び方
【講座Vol.4】海外音楽講習会の選び方
加茂愛里さん/声楽/ロセッラ・レドーリア・・アンドビジョン特別プログラム/イタリア・ミラノ
加茂さんプロフィール
幼少のころよりピアノ、トランペットを演奏し、高校より声楽を本格的に始める。東京音楽大学声楽科卒、現在はフリーの音楽家として活動中。
-よろしくお願いします。
まずは簡単な自己紹介ということで、今までの略歴を教えてください。
加茂 加茂愛里です。声楽は高校一年生の頃からやり始めて、高校は音楽科で、大学は東京音楽大学の声楽科に通っていました。
-ずっと歌ってこられているということですよね?
加茂 そうですね。
-歌以外は何か楽器などをされていたりするんですか?
加茂 小学生の頃に3年間だけマーチングバンドに所属していて、トランペットを演奏していました。あとはピアノはずっと習っていました。
-今まで講習会とか、海外に行かれることはありましたか?
加茂 いえ、今回のイタリア留学がはじめてです。
-海外自体もですか?
加茂 サイパンに行ったことだけあります。なので、本当に一人で海外は初めてです。だから不安しかなかったです。
-そうなんですね。結構大丈夫そうだと思っていたのですが(笑)
加茂 いえいえもう、不安しかなくて(笑)。ミラノについた瞬間に送迎がきてるかも、飛行機の中でずっと考えていました。
-それは大丈夫でしたか?
加茂 はい。一番先頭に立っていてくれました。
-今回のプログラムで向こうに留学してみたいと思ったきっかけ・理由は?
加茂 きっかけは声楽を始めて高校に入学した頃に、一番最初にイタリア歌曲を勉強して、その頃からずっといつかイタリアに行きたいと思っていて。なので大学院で勉強するのではなくて、イタリア留学のために働こうと思って院には行かずに。
-向こうではどんなスケジュールでしたか?
加茂 月曜から金曜まで毎日朝10時から昼1時15分まで語学学校があって、レッスンは毎週月曜の午後3時から4時でした。土日は何もないので、ミラノの郊外とかみたい街にいったり、スカラ座でオペラをみたりしました。
-毎日充実してましたか?
加茂 はい、すごいしてました。
-先生はどんな感じの方でしたか?
加茂 ロセッラ先生はすばらしいです! 私は大好きです。私がもともと発声をみてほしくてそれを言ったら、発声にすごく時間をかけてくださって、でも後半はしっかり曲の内容をふまえた上での技術をみてくださったので。
で、ちょっとできない、、、となると、ちゃんと待ってくださって、できるまで。癖もわかってくれたので、その癖をなおすための発声法を考えてくださったり、本当に素晴らしいです。
-オリジナルというか。
加茂 そうです。あなたこういう癖があるから、この発声を家で練習してみなさい、と言ってくださったり。
-イタリアの先生は自分一人で練習しない方がいいという方がいると聞いたのですが?そんなことはなく?
加茂 イタリアの先生は自分が演奏活動をしてきた先生が教えることに向かないらしいと聞きました。日本人もそうだと思うのですが。できないのがなんでか分からないからレッスンがうまく進まないというか。。。
でも、ロセッラ先生はそうではなくて、私の癖をみつけてわかってくださって。次の週とかに「ほら、ここの癖がよくわかったでしょ?」と、すごくわかりやすく。ほんとうに素晴らしいです。
-レッスンの中で一番印象に残っていることは?
加茂 オペラをみていただいた時に、最初に先生が歌ってくださったのですが、それがなんて素晴らしい!という。印象に残っています。
-その後は先生が歌うことはなかったのですか?
加茂 いえ、私がその後に「先生の歌を聞くとこっちまで上手くなった気になります」と言ったら、結構歌ってくださって(笑)
-レッスンは全部イタリア語で?
加茂 はい。語学学校で学んだことを少しずつ使ったりして。それでも伝わらない所は通訳さんが細かく訳してくれるので、困ることはなかったです。
-練習はどちらで?
加茂 家です。
-どれくらい?
加茂 結構歌っていました。語学学校が終わって、そのまま家に帰ってきた時は午後から家で練習をして休憩して、とか。夜も10時まで練習できるので。
-学校とかレッスン以外の時間の使い方は?
加茂 私は教会をみにいったり、同居人の方がたまたまスカラの会員だったので、私にチケットを譲ってくれて見に行ったり。無料でゲネプロをみれるのですが、それを誘ってくれて無料でみたり。
あとは出かけたり、買い物したりお散歩したり。どこも景色が素晴らしいので、ずっと歩き回っていました。
-すごく楽しそうですね(笑)
街の様子はどんな感じですか?治安とか。
加茂 スリは大丈夫でした。だったのですが、危ない人がいるトラムがあるらしくて、夜一人で乗ったのですが、みんなに「本当に何もなくてよかったね」と言われるくらい。あと私が語学学校に通っている24番のトラムも危ないと言われたのですが。
-え?!そうなんですか?
加茂 はい。24番も危ないと。毎日乗っているやつが危ないんですよ。
-それは平気だったのですか?
加茂 私は何もなかったのですが、あんまり後ろに乗らない方がいいと。後ろにジプシーがいるからと。前の方は安全なので、前の方に乗っていました。カバンもしっかりもって、寝ないように気を付けました。
-トラムの中が危ないと。
加茂 中が危ないらしいです。気をつけなと最初の日にすごく言われました。何もなかったのですが。
-周りの人はどんな方でしたか?
加茂 いい人がたくさんいました。アンドビジョンを使って前に短期留学した方が住んでいたので、その方は今は長期で住んでいるのですが、「アンドビジョン使ってるんだね」という感じで話をしたり、いろいろ教えてくれたり。
あとは、声楽家の方がいたのですが、その方のレッスンを聴講させてもらったり。一緒に住んでいる方が通っているコンセルバトーリオに「リゴレット」が無料でみれるから、と練習風景をみにいったりと、普通ではできないことをたくさんしました。
-今でも連絡とりあったりしていますか?
加茂 はい、みんな夏に帰ってくるので、夏はこちらで会えたらと思っています(笑)
-普段は遊びに行くような所はあるのですか?
加茂 住んでいる所からトラム一本でミラノの中心地に行けるので、そこならいろんなお店があったり遊べる場所があったり。例えば女の子なら安いお店もたくさんあるので、お買い物も。ドゥオモの近くに行けばなんでもある感じなので。
-夜とかもみんな飲みにいったりする感じですか?
加茂 そうですね。ナヴィリオという所があって、夜になるとその近くは人がバ~っという感じで。たくさん人はいるけれど、あんまり安全な場所ではないというか。やっぱりみんなお酒を飲んでいるし。だから行く時は気をつけてねと言われたのですが、一人では行かなかったので大丈夫です。
-お友達と?
加茂 はい。
-普段食事はどうされてましたか?
加茂 近くにスーパーがあるので食材を買って、朝昼は家で。夜はミラノで友達になった方々と一緒にレストランにいったり、同居人の方が料理を作ってくれたり。めちゃくちゃおいしいんです!毎日料理を作ってもらったくらいの勢いで(笑)
あとは隣に住んでいる方と仲良くなったので、「今日は家集合で!」みたいな感じで、その場でいろんな方と出会ったり。本当に楽しかったです。
-宿泊先は日本人が多かったと思うのですが、学校とか外で海外の方と接することが多かったと思うのですが、うまくつき合うコツなどありましたか?
加茂 語学がわからなくても、とりあえずしゃべりかけた方がいいなと思いました。最初はわからないのでビクビクしていたのですが、このまま友達ができないのも寂しいなと思って必死にしゃべりかけたんです。それで仲良くなった友達は日本に帰ってきてからもメールしたりします。
-はじめの一週間は引っ込み思案な感じで?
加茂 いや、行ったのですが会話がスパッと終わるんですよ。先がないけど挨拶くらいはできると。最初の一週間はそこまで仲良くなれなかったけど、だんだん仲良くなって。知識も二人とも増えていくじゃないですか。だからいろいろ会話できたりして。
-今会話も大丈夫ですか?
加茂 まだまだ語学力は低レベルです。でも、行った時に比べたら意識も違うし、楽しいです。しゃべれるようになる自分が楽しくなってきます。だから自ら積極的にいった方がいいと思います。
-困ったことはありましたか?
加茂 特にないかなぁ。
-これを持っていっておいた方がよかったとか。
加茂 私がいった時期なのですが、今年は4月5月とミラノがとても寒くて、10度いかない日もあって。春服と夏服しかもっていかなかったので、初日に「寒いよ」と言われたんですが、、、。みんなダウンを着ているくらいの感じで。
-それはどうしたんですか?
加茂 貸して頂きました。ほんとにいい人ですよね。それで過ごしました。それくらいかな。
あとは現地で買えるものなので、たぶん大丈夫だと思います。
携帯も同居人の方が一緒に買いにいってくれたので困らなかったし。
-気温はチェックした方がいいと。
加茂 イタリア人の方もよく言ってたのですが、「こんなのありえない」というくらい今年の寒さは珍しいらしいんです。毎日雨で。日本は湿気でモワモワしますけど、あっちは雨が降ると一気に寒くなるんですよ。雨女じゃないかなというくらい(笑)
最初、本当に晴れなくて、どこにもでかけられなくて。ちょっと晴れたなと思うと、私がどこかにでかけたい土日に雨が降るとか、最悪な感じでした(笑)
でも6月に入ってからは暑くて、半袖やノースリーブで過ごせたのでよかったのですが。
-今回向こうにいってよかったなと思った瞬間は?
加茂 音楽に関してもですが、音楽以外で、自分は一人で海外に行くのも初めてだし、全部一人でやらなければならないし、言葉も通じないし、そういう面で自分が成長できたなと思います。海外で言葉も通じない中で、どうしたらこうなるとか自分で考えるし、言葉が通じないからもっと語学をがんばらなきゃという意識も高まるし。音楽だけじゃなくて一人でいくことで成長できたなと思います。
-音楽面では?
加茂 ロセッラ先生に出会えたことです。12月にロセッラ先生が日本にくるのですが、その時にレッスンをしていただけることになって。あとは行ってみてたくさんの音楽家の方々に出会って、自分の視野も広がりました。
行ってみなければ視野が広がることはなかったし、行ってみて色々と考えが変わりました。
-日本と向こうとで違う点は?
加茂 たくさんあります(笑)。
-人とかはどうですか?
加茂 あっちに行ってみて、日本人て冷たいかもと思いました。普通に歩いている分には変わらないのですが、ちょっと道を聞いたりするとすごくやさしいし、スーパーとかでも何か聞いたら一緒に探してくれたり、みんな優しいって感じました。
家の近くのバールも、日本人がよく行くから日本語で「コンニチハ」と挨拶してくれるのですが(笑)、全然言葉がしゃべれない時でも、「あ、これね」といってわかってくれたり。
あとは、私はカフェで勉強したいと思っていたんです。日本でもスタバとかそうですよね。ですが向こうでは、できなかったです。カフェで勉強している人がいない。お昼ご飯を食べる以外で座っている人があまりいないんです。立って飲んでるから、1分くらいで帰っていくか、長くても店員さんと話して10分くらいで帰っていくとか。勉強している人がまずいなくて。なので家で勉強しました。そこがビックリしました。
語学学校もみんな淡々としていて、授業が終わる1分前からまだ先生がしゃべっているのに片付けをしはじめて、終わった瞬間に「チャオ~」といってみんな帰っていくんですよ。もうちょっと落ち着こうよ!というくらいに(笑)
-その人たちはイタリア人ではなく?
加茂 はい。ヨーロッパの方がほとんどでした。
-終わった後におしゃべりして、みたいのは?
加茂 ないんですよ(笑)。でもみんな語学学校に通っている理由が、旦那さんが出張になって通っている人が一人、仕事の休みで暇だからイタリア語を習ってみたという人が二人、あとは恋人がイタリアに仕事があるからついてきちゃったとか。みんなそこまで必要としてない感じで、ヨーロッパということもあってけっこう語学ができているし、そこまで勉強しなくてもパパッとできちゃうんですよ。。。
-今後留学しようと思っている人たちに、アドバイスがあれば。
加茂 私も最初行くまでに悩んで、一人だから不安なこともたくさんだと思ったのですが、アンドビジョンさんを利用してプランを組み立ててもらったので、安心して行けました。アンドビジョンさんに頼めば大丈夫だと思うし、安心できます!行ってみないと分からないことがあるから、とりあえず1週間でも、実際に現地に行ってみることが大事だなと思います。
-事前に準備しておいた方がいいことはありますか?
加茂 語学というしかないかな。あとは英語を話せる方なら大丈夫だと思うのですが、英語も話せずイタリア語をこれから習うという方は、例えば危険な時に言える言葉を覚えておいた方がいいとか、道を聞くのとか、何かを聞くことは覚えておいた方がいいと思います。向こうで使えるので。結構似た道が多いんです。ここさっき通ったよな?と思っても、道の名前が違っていたり。だから聞いた方が全然早いので、そういう場合のために。語学力がなくてもそれを覚えておくといいかなと。
-今後のご予定は?
加茂 とりあえず1年以内にはあっちに戻りたいなと思っています。あと日本で演奏活動が実家の新潟の方で何個かあるので、それをやって、年明けに行けたらと思うのですが。
第10回真夏のコンサート
新発田市生涯学習センターでは、市民の皆様が気軽にクラシック音楽などを楽しんでいただけるよう、マイタウンコンサートを開催しています。今回は、 下越地区の若い音楽家を中心とする第10回真夏のコンサートをお届けします。是非、夏の夜空に響きわたる素晴らしい演奏をお楽しみください。
主な曲は、バッハ「幻想曲とフーガ」、アルカン「グランド・ソナタ」、ショパン「バラード第4番」ほかです。
開催日 8月25日(日)
会 場 生涯学習センター講堂(定員は300人)
開 場 午後1時
開 演 午後1時30分 (4時30分終了予定)
入場料 800円
*入場券は7月1日から生涯学習センター窓口で発売しております。
*問合せ先 新発田市生涯学習センター
電話 0254-26-7191
http://www.city.shibata.niigata.jp/view.rbz?nd=1619&ik=1&pnp=1615&pnp=1619&cd=13546
-今日はどうもありがとうございました。
【講座Vol.5】海外音楽講習会の選び方
K.Kさん/ホルン/バークリー音楽大学語学+音楽サマーコース/アメリカ・ボストン
K.Kさんプロフィール
中学生のころ、学校の部活でホルンを始める。今はアメリカの高校に在学中の17歳。音楽も英語も勉強できる良いコースがあると先生から聞き、夏休みを利用して本コースに参加。
-よろしくお願いいたします。まずは、簡単な自己紹介をお願いいたします。
K.K 中学の吹奏楽クラブで楽器を始めました。卒業してからは、吹く頻度は減りましたが、ときどき吹いています。
-講習会は初めてのご参加ですか?
K.K はい、初めてです。NYの高校に通っているので、学校自体は海外ですが、音楽の講習会は初めてです。
-この講習会へ参加したきっかけはなんでしょうか?
K.K 学校の先生のおすすめでした。語学の勉強にもなるし、音楽も学べるし、私にぴったりじゃないかと勧めてくれました。
-参加者はどのくらいの人数がいましたか?どんな人たちがいましたでしょうか?
K.K ESL+音楽のコース自体には14人程度でした。ただ、音楽のコースには1000人以上いたと思います。というのも、ESLのコースの音楽レッスンの部分は、5週間のサマーコースに参加している方たちと同じレッスンを受けることになっているからです。
参加者は、秋からバークリーの本科コースに参加する方が多かったと思います。国籍は様々でした。ロシア、ドミニカ共和国、ジョージア、韓国、台湾、イタリア、フランスなどでした。年齢もいろいろでしたが、ESLのコースは、20歳前後位の方が多かったと思います。
-1000人とはすごいですね!いろいろな楽器の方がいたのでしょうか?
K.K はい、楽器は本当にさまざまでした。私はホルンで参加でしたが、ホルンはたった2名だったのですが・・・・。でもアンサンブルでは個人の楽器に関係なくグループを組みますし、特に人数の多い少ないは関係なく学ぶことができると思います。
-なるほど。講習会はどんなスケジュールが組まれていましたか?
K.K 最初の2週間はESLだけの授業でした。2週間たったところで5week のコースが始まるので、そこから音楽の授業も始まります。
英語は午前中、午後が音楽、という形です。英語はかなりみっちり勉強しました!楽譜の読み方、のようなことはもうわかるという前提で、音楽史の勉強などもありました。
音楽は、週1回プライベートレッスン、週1回アンサンブルのレッスン・・・というように、毎日ちがうプログラムが曜日ごとに組まれていました。
-先生はどんな人でしたか?
K.K 語学は、近隣の語学学校や大学で英語を教えている先生が来てくれていました。音楽はもちろんバークリー音楽大学の先生でした。
主にJAZZを学んだのですが、とても楽しかったです。私の楽器は楽譜の読み替えなどがあるので、初見は大変でしたが・・・
-レッスンはもちろん英語で行うかと思いますが、ESLクラスの英語のレベルはいかがでしたか?
K.K 秋からバークリーに入る方たちはやはり少し英語も他の生徒よりできていましたが、グラマーなど基本的なことから学びました。日本語を話す環境が無かったので、とても勉強になりました。
-英語だけを学ぶのではなく、英語で音楽について勉強したりするのも良い勉強になりそうですね!
K.K はい、普段NYの学校にいるよりか、英語は勉強になりました!
-あとは、音楽のレッスンも楽しめましたでしょうか?
K.K はい。私はJAZZを学びたいとずっと思っていたのですが、その勉強はしたことが無かったので、初めはとても大変でした。JAZZは楽譜がない部分も多いので、自分でアレンジをしたりするやり方が最初はわからなくて・・・でも最後にはだんだんできるようになってきました。
-楽器の練習はどこでおこなったのでしょうか?
K.K 学校の寮の地下に防音の部屋が多くあり、24時間使えました。最初の2週間はかなり自由に使っていたのですが、5週間の生徒が来てからは、部屋が埋まってしまっているときもありました。特に事前に予約をしたりせず、行って、空いていたら使う、という形でした。音楽ではない学生も寮にはいたので、お部屋では練習できませんでした。それと、ドラムの方たちは楽器のある、学校の練習室を使っていました。
-寮にも練習室があるのですね。それだと夜も練習できて便利ですね!
K.K はい、未成年は11時半が門限なのであまり学校の練習室を遅くまでもつかえないですし、便利でした!
-寮は練習室の他はいかがでしたか?過ごしやすかったでしょうか?
K.K はい、ロシア人のルームメイトと仲良くすごしました!ただ、この寮は冷房がなくて、扇風機は貸してくれるのですが最初は暑かったです・・・・。もう一つの寮はエアコンがあるらしく、うらやましかったですが、でも少ししたら過ごしやすい気候になってきたので良かったです。
食事は、そのもう一つの寮の方で取りました。歩いて10分くらいだったと思います。フルーツとかはおいしかったですが、アメリカの食事なので、全体的に重かったです・・・(笑)
3食そこで食べられるので便利でしたが、ときどき外でも食事をしました。
-練習をしたり、レッスンを受けたりしている以外の時間はどうやって過ごしていらっしゃいましたか?
K.K 友達とお茶を飲んだり、町を散歩したり、ビーチに行ったりしていました。土日は完全にOFFだったので、のんびりする時間もとれました。
-周りもたくさん見れたのですね!ボストンの町はいかがでしたか?
K.K 怖い思いをしたことは私は一度もなかったです。1人だけ、クライスメイトがホームレスに話しかけられたりしたことがあったみたいですが・・・。電車でも困る事はなかったですし、安心して過ごせる雰囲気でした。
-観光もできたようで良かったです。今後、講習会に参加する方へのアドバイスなどはありますでしょうか・・・?
K.K そうですね・・・とりあえず、話しかけてみる、ということは大事だと思います。あとは、何か聞かれたとき、「ちゃんと考えてますよ」という意思も伝えることです。
英語の単語で言うと、Let me see… とか、How can I say…. などのつなぎの言葉を最初にいうだけでだいぶ違います。だまって考え込んでいると、質問の意味を分かっていないのかと思われて、会話がつづかなくなってしまったりもするので。
-なるほど。つなぎの言葉、確かに大切ですね!このような言葉を発するだけで、相手を安心させることもできそうですね。
K.K はい。あとは、積極的に町を歩き回ったりして周りの様子を知っておくことも良いと思います。歩くことは気分転換にもなりますし、「見知らぬ土地に来てさみしい」という感情も薄れます。実際ボストンの町はヨーロッパ調の建物もあったりして、とてもきれいでした。
-留学中、何か困ったことなどはありましたでしょうか?
K.K 大きな問題は特になかったですが・・・あ、でも、寮でネズミがでました!夜に小さな音がして驚きました。
-ネズミ!それは驚きますね・・・大きなネズミですか・・・?
K.K 寮で見たのは小さなネズミでした。でも町では大きいのもいました(笑)
-それも一つの異文化体験でしょうか・・・(笑)そのほか、何か普段の生活とは違ったことはありましたか?
K.K とにかく、「自由」ということを感じました。普段学校では決められたスケジュールをこなす、という生活なのですが、ここでは11時半の門限にさえ間に合えば、特に午後の時間はとても自由です。勉強をするも、しないも自分次第というか。
-それでは時間の使い方も大切ですね!K.Kさんは会話をしたり、町をみたり・・・と積極的に過ごしていらっしゃったようなのでそうしていると吸収できることも多そうですね。
今回JAZZにふれて、これからも勉強は続けれいかれるのでしょうか?
K.K 私は音楽家にはならないと思いますが(笑)、でも音楽とはずっと関わって行きたいので、とても良い経験になりました。JAZZもこれからも機会があれば学んで行きたいと思っています。
-今日はお忙しいところどうもありがとうございました。K.Kさんの楽しさが伝わってきて、とても楽しくお話お伺いできました。
【講座Vol.6】海外音楽講習会の選び方
H.Oさん/フィレンツェ語学+音楽コース/イタリア・フィレンツェ
H.Oさんプロフィール
国立音楽大学声楽専修4年。児童館での演奏会、県民オペラ、N響定期演奏会など様々な出演経験を持つ。プロの演奏家を目指し勉強中。
-まず最初に簡単な自己紹介ということで、これまでの音楽歴を教えていただけますか?
H.O 今、国立音楽大学の声楽専修の4年生です。小さい頃から歌うことが好きで、小学校4年生の時に合唱部に入って合唱をずっとやっていて、本格的に習い始めたのは高校2年生の時です。1年生の時に県民オペラにずっと出させてもらっていて、それでオペラの世界に興味を持ち、音大を受験しようかなと。
-オペラに出たのがきっかけだったと。
H.O そうですね。
-ちなみに今までは、海外の先生のレッスンに行かれたことはありますか?
H.O 海外ではありませんが、まだ地元の岩手にいた時に、日本人なのですがチェコの音楽院の教授に、一度レッスンをしてもらったことはあります。
-では向こうの方のレッスンは日本でも受けたことがあるということですね。
H.O はい。
-ご旅行などで海外に行かれたことはありましたか?
H.O 観光ではイタリアとか。あとは東南アジアが好きで行ったことはあります。
-今回もイタリアですものね。
留学しようと思ったきっかけはどのようなものでしたか?
H.O 入学してからずっと行きたいとは思っていました。やっぱり声楽ではベルカントの発声が大事だし興味深かったので、イタリア人の先生に習いたいなと漠然と思っていたんです。でも気づいたら4年生になってしまっていて、そろそろ本気で行こうと冬頃に決意しました。
-声楽のレッスンは、どんな先生でしたか?
H.O バレリア先生という方で、自分で40歳近いとは言っていたのですが、すごく若々しくてキラキラしていて、こんな人になりたい!と思うような先生でした。日本人のレッスンも結構持たれているみたいで、レッスンはイタリア語と、わからない所は英語を使って。あとは、軟口蓋とか横隔膜などは日本語でおっしゃってくれたので、すごくわかりやすかったです。
-日本人も教え慣れているということですね。
レッスンは全4回ですよね?
H.O そうです。
-どんな内容で進んでいったのですか?
H.O 申し込んだ時は、歌手のための発声と発音の2つのコースに分かれていたので私は発音の方をお願いしたのですが、行ってから先生に発音と、テクニックや発声法もみてもらえますか?と聞いたんです。
そうしたら時間内で、前半は発声練習として高音の出し方やテクニックを教えてくださいました。その後に「じゃあ曲をやろう」ということで、歌詞を読んで先生が発音を直してくださり、それで実際に曲を歌って、と、もりだくさんでした。
-1回のレッスンがそういう感じで進んだのですね?
H.O そうです。
-今回通訳なしのレッスンでしたが、言葉はどうでしたか?
H.O 困ることはなかったし、聞き慣れない単語があった時には、「その単語はどういうことですか?」と聞くと、「しゃべるように歌うということだよ」などとちゃんと教えてくれたので、レッスンには困りませんでした。
-先生とは基本イタリア語で会話を?
H.O はい、ほぼイタリア語です。
-すごいですね! 勉強していった甲斐がありましたね。
H.O そうですね(笑)
-レッスンや先生の言葉で印象に残っていることはありますか?
H.O 今まで自分で気づかなかったのですが、高音を歌う時に舌が上がってしまっているということをすぐに見抜いて、指摘してくださいました。それができれば発声が楽になるよと言われて。実際帰ってきてから舌を下げることを意識して歌ったら、とても歌いやすくなったので、的を得ているなという感じでした。
また、こちらが聞かなくても、先生の方から「ここはできている、ここはできていない」とバシバシ言ってくるのですが、最後のレッスンで、「あなたは1週間で何を学んだか」を言わされたり、「これを続けていくためには、どういう練習をしたらいいと思う?」と問われたり、教えるだけではなく、自分でも考えさせるようなレッスンをしてくださったので良かったです。
-日本とはまた違う感じですよね。
バレリア先生はどこか他の学校でも教えているのですか? 歌手としてご活躍されているとか?
H.O 演奏家としてまだやっていらっしゃるようです。他の学校で教えているかはわからないのですが、演奏旅行などでいない時があるということは聞きました。
-ではご自身もバリバリ歌われていると。
H.O はい、すごく綺麗な声でした。
-歌ってくださったりもしましたか?
H.O はい、たくさん! レッスンは1曲まるまる通しでなく、ワンフレーズごとに歌って止めて、先生がお手本で歌って止めて、という感じだったので、たくさん歌ってくださって勉強になりました。
-それはよかったです。
レッスンの合間の練習は語学学校で行ったのですか?
H.O そうです。
-たくさん練習できましたか?
H.O はい。学校に練習室が5つあって、予約帳に名前を記入して予約するというシステムで30分単位で借りることができます。一人につき原則1日1時間なのですが、1時間練習し終わったあと予約帳を見て、もし空いていたら次もずっと練習することができます。
-なるほど。実際練習は結構されましたか?
H.O そうですね。私が行った時期は音楽の方が少なかったのか、練習室はずっと空いている状態で使い放題でした(笑)。
-よかったです。
語学のコースも通われていましたが、初めての現地での語学学校としていかがでしたか?
H.O 教え方が上手で、明るく冗談なども言ってくれるし、生徒全員の名前を覚えてくれようとしたりと、とてもいい先生でした。日本と違うなと思ったのは、文法を一通り教わると、その後の残りの時間はペアで習った文法を使ってひたすら会話をするという内容だったことです。習ったものをすぐに使うので、すごく身に付きました。授業後すぐに街で使えたりもして。イタリア語が身に付く授業だなと思いました。
-クラスは全部で何人くらいいたのですか?
H.O 8人です。日本人がその内5人です。
-日本人が結構多いのですね(笑)。
H.Oさんくらいだとレベルはどのあたりに入っていたのですか? 初級ではないですよね?
H.O 「エスプレッソ」という、アンドビジョンの語学レッスンと同じ教科書を使いました。日本で、エスプレッソの「1」を最後までやったのですが、それでイタリアに行ったら、「2」をとばして「3」のクラスに入りました。
-一つとんでしまったのですね(笑)
H.O はい、たぶん大丈夫だからと言われて(笑)。不安だったのですが。
-大丈夫でしたか?
H.O 初日の授業は頭がパンクしそうでどうしようと思ったのですが、2日目からは耳が慣れるのか、何が分かって何が分からないのかが分かり、分からない所は質問できました。先生の説明がうまいので、ほとんど理解することができました。
-語学もかなり上達されたのでしょうね。
語学やレッスン以外の時間は、どこかに出かけたりはしましたか?
H.O フィレンツェでは友達とご飯を食べに行ったり買い物をしたり、あとは家で宿題をしていました(笑)。
-宿題は多いのですか?
H.O それほど苦になる量ではないのですが、「スピーチをしてもらうから考えてきて、紙をみて言っちゃだめだよ」というような内容で。
-では、勉強もしつつ観光もしつつという感じですね。
フィレンツェの街の様子はいかがでしたか?
H.O フィレンツェは2回目なのですが、観光客が多いですよね。でもそんなに治安が悪いようにはみえなかったので、気をつけていれば大丈夫なんだと思います、安全面は。怖い思いをしたことも特にないです。
-移動はトラムやバスですか?
H.O フィレンツェは徒歩圏内に観光地が集まっているので、徒歩で移動していました。
-泊まりはホームステイでしたが、イタリアのホームステイはどうでしたか?
H.O まず家の掃除が行き届いていて、ホテルのように綺麗でした。基本的になんでも揃っていて、部屋に虫除けのコンセントをさすものまであったり(笑)。ドライヤーもあったし、生活面では不便はまったくなかったです。
-ホストファミリーの方はどんな方でしたか?
H.O すごく気さくで親切な方でした。ロストバゲージして荷物がない状態だったのですが、Tシャツを貸してくれたり。お別れの日も「これ作ったから持っていきなさい」と、パニーノを持たせてくれたりと、すごく優しいお母さんでした。
-ではホームステイでも特にトラブルもなく?
H.O はい。ありませんでした。
-ホストファミリーの方ともイタリア語での会話ですか?
H.O そうです。イタリア語でわからない所は英語でと思っていたのですが、大家さんが英語が全然できない方だったので、なんとか全部イタリア語で。
-意思疎通はできましたか?
H.O 「何時に何」といった連絡事項はわかったのですが、普通の世間話などは、最初は分からないままどんどん会話が進んでいってしまいました。最終日には耳が慣れてくるのか、わかるようになりましたが。私がしゃべる言葉も文法などが間違っていても、「ああそういうことね」と理解しようとしてくださっていました。
-ステイ先のご飯はいかがでしたか?
H.O 朝と夜がついていました。
-イタリアのご飯はいかがでした?
H.O 朝はタルト、蒸しケーキ、紅茶という感じの甘いものばかり。夜はだいたい一皿目にパスタ、二皿目に魚か肉のお料理で野菜のつけあわせがあり、最後にデザートが出てくるという感じでした。
-フルコースみたいですね!
H.O 他の家もそんな感じだと聞きました。すごく量が多かったですが、おいしかったです。
-お昼はどうされていたのですか?
H.O 友達と食べに行くか、パニーノ屋さんで食べたりしていました。
-自由にされていたのですね。
お友達というのは語学学校の方ですか?
H.O はい、日本人の友達です。
-他に海外のお友達はできましたか?
H.O それが全然できなくて。語学学校に日本人が多すぎて、外国の方も外国の方で集まってしまうので全然話せなかったんです。それがちょっと残念でした。
-場所と時期もあったのでしょうね。
では実際にイタリア語で話したのは先生やホストファミリーの方と?
H.O そうです。
-今回、留学中に困ったことやビックリしたことはありましたか?
H.O 困ったことは、まず行きの便が欠便になってしまったことです。フランスで乗り継ぎ便に間に合わないので、航空会社の方が遅いのに替えておきましたと言ってくださっていたのですが、いざフランスに着いたら便が替わっておらず予約できていなかったんです。どうしよう!と思ったのですが、なんとか英語で「これを次の便に替えてもらえますか?」と伝えたものの、「ダブルブッキングになるから無理だよ」と言われてしまい……。それでも「ここで乗らないとダメなんです!」と必死に訴えていたら替えてくれました。
-なるほど。
H.O あとは、フィレンツェでよく道に迷いました。似たような路地が多いので覚えたつもりでも間違ってしまうし、「一本手前の路地に入っちゃったけど、ここで曲がればいいや」と思っていたら全然違う所に行っちゃったり(笑)。
-街並がどこも同じような感じなのですかね(笑)
ステイ先から語学学校までは迷わず行けましたか?
H.O 語学学校までは簡単な道だったので大丈夫でしたが、ちょっと遠い所まで買い物に行ったりして、さて帰ろうという時に、あれここどこだろう?というような(笑)。
-そういう時は地図を片手に?
H.O 紙の地図をみたり、googleマップをひらいて自分はどこにいるのだろうと調べたりです(笑)。
-他に困ったことはありましたか?
H.O ロストバゲージした時に、携帯の充電器などをスーツケースに入れてしまっていたので、貴重品などのすぐに必要なものは手荷物に入れておくべきだったなと思いました。着替えなどは現地で買えたので、なんとか大丈夫でしたが。
-今回は行きの、着くまでが大変だったということですね。
ではお話をかえて、今回留学して自分で変わったと思うことはありますか?
H.O 今まで日本の先生に習っていた時は、漠然とダメと言われることが多くて、具体的に何がダメでそれをどう改善すればいいのか教えてもらったことがなかったのですが、今回バレリア先生ははっきり言ってくださる先生で、そのおかげでどういうことをすればいいのかがわかりました。そういうことに気づけたのが大きかったです。
-大きく成長したな、という所ですかね。
H.O はい。あとは語学関係が成長できたかなと思います。
-いろんなトラブルもありましたものね。
H.O 空港なども意外に日本人がいなくて、トラブルがあっても自分一人で対処していかなければならなかったので、泣きそうになりながらも自分でなんとかできたので、がんばったかなと。
-自信にもなりますよね。
H.O イタリア人はあったかいというか、困っている人を見捨てないんです。お店に入った時も声をかけてくれたり、絶対チャオと挨拶してくれるし、そういう温かさにふれて自分も心が洗われたというか。人に優しくしたいなという気持ちになりました。
-お店の方とも会話はしましたか?
H.O はい。普通に買い物をするための会話もするし、「この間、そこの語学学校に来た生徒なんですよ」と言うと「がんばってね」と言ってくれたり。
-語学面も成長されたのですね。
留学前にしっかりやっておいた方がいいことはありますか?
H.O やるとなると少し高くつくかもしれませんが、マンツーマンでネイティブの方と会話のレッスンをしておいた方がいいと思います。大人数で文法の授業だけをカリカリやるのでなく、いっぱい話す練習をしておいた方がいいと思います。今回もすごく役に立ちました。やっておくと割とスッと出てくるものなので。
-今後留学に行かれる方にアドバイスはありますか?
H.O はじめて行く方だったら、今回私が行ったような日本人スタッフさんがいる語学学校はおすすめです。分からないことがあっても全部日本語で教えてくれるので、はじめてだったらその方がいいかもしれないです。
2回目とか、語学に自信のある人は逆にいない所の方がいいとは思いますが。自分の勉強になるし、外国人のお友達もできると思うので。
-次H.Oさんが行かれる時は、そういう所に行きたいですか?
H.O そうですね。今回は日本人がいっぱいいたので、お互いに不安をしゃべりあったりして安心できたのですが、慣れたので次はイタリア語一色の所に行きたいなと思います。
-今後はまた留学したいとか、将来的に向こうに住みたいとかありますか?
H.O 今回の留学をきっかけにもっとイタリアで勉強したいなと思っていて、できればまたバレリア先生に習いたいなと。将来的にはイタリアの音楽院で勉強したいなと思っています。
-語学もしっかりですしね。
イタリアの音楽院にいって、将来的にはイタリアで活躍したいなとか?
H.O できたらイタリアで。日本より外国の方がオペラの仕事が職業として確立しているので、外国で活躍できるような歌手になりたいと思っています。
-応援しています!