和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン

和田浩一郎さんプロフィール
北海道の地元でバンドを結成し、中学、高校とライブハウスで活動するなど音楽漬けの毎日を過ごす。
高校在学中の2008年より菅沼孝三氏に師事を受ける。
北海道の大学に進学するも音楽を本格的に学ぶため中退、2011年上京。
講師陣が現役プロ集団のメーザーハウスに進学。
現在、パーカッションなどの幅を広げ、サポートドラマーとして活動中。
 
-まず、音楽歴も含めた簡単な自己紹介をお願いします。
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
和田 北海道出身の22歳です。音楽自体は中学3年頃から始めました。学校祭に出ようということで友達とバンドを組んだのがきっかけです。本当にプロになろうと考えて、音楽の道を目指し始めたのは高校2年生くらいからなのですが、その時はまだ北海道にいたのでレッスンに通うこともなく、ただバンドをやっているだけでした。
その後、札幌の音楽の先生に教えていただくようになって、もっと音楽を勉強したいと思うようなりました。
その頃ちょうど東京に来る予定があったのですが、その時に今のドラムの師匠となる先生に出会い、約1年は北海道から通いでレッスンを受けていました。
 
大学には進学したのですが、同時期くらいに上京したいなという気持ちが出てきて。その後も1年くらいは大学に通わせてもらったのですが、どうしても音楽の道に進みたいと思い、中退して昨年の春に上京してきました。現在は東京の専門学校に通いながら師匠が開いているドラムスクールのプライベートレッスンで、音楽づけの毎日を送っています。
 
-今回はイギリスの講習会を選ばれたわけですが、海外の講習会を受講するのは初めてですか?
 
和田 そうですね。講習会自体も海外も初めてです。
 
-テックの講習会を選んだきっかけは?
 
和田 海外留学のことは深く考えていなかったのですが、海外に出ていろんな音楽を感じたいなと思い、ネット等で調べていました。その時の焦点はアメリカというよりロンドンだったんです。母の知人でロンドンに行かれている方がいて、その方を通じてロンドンで音楽留学をやっているという話を伺っていたので調べていたら、最初にヒットしたのがテックだったんです。さらにもっと深く調べていくと、今年の夏にサマースクールがあると知ったので、行ってみたいなと思いました。
 
-最初からイギリス・ロンドンで探していたのですね。
参加者はどれくらいでしたか?
 
和田 ギター、ボーカル、ベースをあわせて50人以上はいたと思います。
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
-その内ドラムは何人くらいですか?
 
和田 3つにグループ分けされていたのですが、それでもやはりドラムは30人ほどいたと思います。1グループに10人ずつくらい。その学校の創始者がドラマーということで、ドラムの人数が圧倒的に多かったですね。他にはギターも多かったと思います。
 
-授業はそのグループごとに受けるのですか?
 
和田 はい。最初に振り分けられたグループごとにレッスンが組まれていました。
 
-どんな国籍の方が多かったですか?
 
和田 フランス、イタリアなどのヨーロッパ中心ですね。聞くところによると、飛行機で1時間くらいの近い距離ということで。私のグループは特にイタリアの人が多かったように思います。
 
-イタリアってあんまりイメージがないですけど(笑)。
 
和田 そうですね(笑)。ちなみにロンドン在住の方は1名くらいでした。
 
-日本人の数はいかがでしたか?
 
和田 ドラムは私1人、あとギターとベースの方が1人ずついらっしゃって、アジア圏は自分達3人くらいでした。
 
-そうなんですね。 最近の講習会は韓国の方なども多いと聞きますが。
 
和田 韓国や中国の方もいらっしゃるかなと思っていたのですが、全くおらずにアジアは自分達だけ。あとはヨーロッパ勢ですね。
 
-イタリアの方が多いのはびっくりですね。
 
和田 自分もびっくりしました(笑)。
 
-レッスンはグループレッスンという形式ですか?
 
和田 はい、そうです。
 
-では一緒にセッションしたり会話しながらの進行になるのですか?
 
和田 はい。最初にグループで基礎的なレッスンを行って、最後の2日間はギター、ベース、ドラムなどが全て集まってライブをするという、大セッション大会のようになっていました。
 
-実際に演奏しながらの授業になるのですか?
 
和田 はい。課題曲が3曲ほど設定されていて現地で発表を受けたのですが、その曲への理解度を高めるためにディスカッションしたり、譜面をみながらドラムを実際に使って演奏するというレッスンも用意されていて、その成果を最終日のライブ形式でやりたい人とセッションしよう、というスケジュールが組まれていました。
 
-内容が濃いですね。ディスカッションなどは英語で行うのですか?
 
和田 はい、英語で、この曲の構成はどうなっているかとか……。
 
-英語は話せましたか?
 
和田 うーん、言っていることはわかるのですが、自分で話すとなると……(笑)。
 
-難しいですよね、曲の解釈などは特に。
 
和田 そうなんです。ただ、英語圏ではあるものの私のグループはイタリア人が多く、彼らは英語も話せるのですが母国語はイタリア語なので、英語が堪能なわけではないんです。ですから、英語が行き交ったり、イタリア語が行き交ったりしていました。グループの年齢層は幅広くて、下は16歳から上は40~50歳くらいでした。その中に、私よりかなり年上で英語とイタリア語の両方を話せる方がいて、その方が通訳のように間に入ってくれることもありました。それはそれでおもしろかったです。
 
-その方がいなかったら大変でしたね。
 
和田 そうですよね(笑)。
 
-では語学力も鍛えられましたか?
 
和田 まさに鍛えられましたね!
 
-セッションも、会話をしながら行っていくのですか?
 
和田 もちろん会話もあるのですが、音楽に関しては音で通じ合えることもあって。言葉は多少通じなくても実際曲が始まってしまえば音で会話するような感じなので、その点はセッションでも困らなかったですね。これは今回、改めて気づいたことでした。ボーカルなどは話せないと英語のニュアンスや発音の問題があると思うのですが、楽器、まして私はドラムだったので。
 
-それを実感できたのは素敵ですね。ちなみに先生方はどんな方ですか?
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
和田 個性的な先生が多かったです。そして先生というよりは、この音楽に対して一緒に考えてみようというスタイルなんだなと感じました。「ここはこういうフレーズだからこういう風に叩いて」ではなく、「こういう風に叩く人もいるけど、人それぞれだから自分達がどう演奏するか考えてみよう」というように、「先生」というより、一緒に考えて、いろんな奏法について勉強しよう、という感じでした。
先生はレッスンごとに違うのですが、「スティックコントロール1」というレッスンがあったら次の日は「スティックコントロール2」というように、同じレッスン内容がレベル別に組まれていて、それらは教える先生が一緒でした。
 
-日本のレッスンとは違いましたか?
 
和田 今、私の行っている学校は少し特殊で養成所のような所なので、さほどの違いは感じませんでした。他の専門学校だと、「ここはこういう奏法で」という「教える先生」の目線だと聞きますが、私は日本にいる時から、そのようには教わっていなかったので、逆に日本と近い先生方という印象でした。
 
-教わるというより、一緒に音楽を創るという。
 
和田 一緒に考えよう、みたいな感じです。
 
-先生と話す機会も多かったのですか?
 
和田 はい。レッスンは、基礎的なことを一緒に練習パッドを使って覚え、その後実際のドラムで応用してみようという流れで、それを一人ずつ行います。一人ひとりの個性も出るので、自分はこういう叩き方だけど、あの人はこういう叩き方をしているなと思うことも多く、そうすると疑問点も出てくるんです。そういう時は、「この時はどういう叩き方がよいのですか? ここはスネアを一打入れた方がよいのでしょうか?」というように質問します。すると先生が「こうしたらいいんじゃないかな」とアドバイスをくれたり、「あのミュージシャンはこういう風にしているけれど、あっちのミュージシャンはこう叩いていて、人それぞれなんだよ」と教えてくださったりしました。持っている知識は豊富なので、絶対にこれ! というわけではなくて、人それぞれだから自分で考えてみよう、という感じでしたね。
 
 
-レッスンでは一人に一台ずつドラムがあるのですか?
 
和田 いえ、ドラム自体は一台なんですが、練習パッドは人数分あって、パイプイスに座って練習するスタイルでした。
 
-レッスン以外での自主練習はどうされていたのですか?
 
和田 自分はほとんど練習していないです(笑)。初日はオリエンテーションもあったので9時開始だったのですが、普段は10時から17時までで、1レッスンが1時間半。10時~11時半、11時半~13時、そして13時からランチが入って、14時から15時半、15時半~17時です。離れたところに教室があったりもするのでその間に移動したりと、かなりみっちりスケジュールが入っていました。
 
-ではそれ以外の時間に練習するのは大変ですね
 
和田 他の生徒で1階ロビーに何席かあるパッドを叩いたりしている人もいましたが、自分はあまりしなかったです。朝行って時間のある時は現地の友達と一緒にやったりはしていたんですけどね(笑)。ドラマーの人数が多いので、パッドの数にも限りがあってできなかったりもするんです。
 
-レッスンがみっちりで練習する暇もなかったんですかね。
 
和田 そうですね。あとは内容が日本でやっていた基本的なことばかりだったので……。
 
 
-なるほど。ではレッスン以外の時間はどこかに行ったりしましたか?
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
和田 学校が17時に終わるのですが、日本と違って日が長いので放課後は有効に使えるんです。ですので、放課後は紹介してもらったタカイワさんと常に街に行っていました(笑)。最後の日だけ観光するスケジュールを立てていたのですが、これでは何かをするには間に合わない!と思ったんです。タカイワさんは先に行かれていて何かと分かっていらっしゃって。これは放課後の時間を使わないともったいないなと思ってしまって、レッスンが終わってから二人でセンターの街にでて、毎日色々なところに行ったりしていましたね。
 
 
-ちょうどオリンピックの期間でしたよね?
 
和田 ちょうど真っ最中でした。
 
-街の様子はどうでしたか?
 
和田 センター、ピカデリーとかオックスフォードサーカスに行くとオリンピックの公式グッズを売っている店があったり、街中が世界の国旗を飾っているなど、オリンピック一色でした。世界各国のサポーターの方もいらっしゃいましたね。
驚いたのが、日本人の多さです。センターでご飯を食べたりしていたのですが、日本食や中華料理、韓国料理のレストランも多くて、聞いたことのある声だなと思うと周りが日本人だらけなんですよ(笑)。歩いていると日本語が聞こえてきたりして、ここは日本か?と勘違いするほど日本人だらけでした。
 
-オリンピックだったからなのですかね?
 
和田 そうだと思います。普通に観光で来られた方もいたとは思うのですが。あの期間は特別でしたね。
 
-うらやましいです。普通はなかなか行けないですからね。
 
和田 最初に講習会の日程をみた時はビックリしました。
 
-オリンピックは観にいったのですか?
 
和田 行きたいと思ったのですが、種目ごとに会場が離れている上、行きたかったメインスタジアムもチケットが必要らしく中までは行けませんでした。でもさすが開催国だけあって、リアルタイムでテレビの放送を観ることができました。
 
-うらやましいです!
他に観光で印象に残っているところはありますか?
 
和田 色々なところに連れていってもらいました。アビーロードとかウエストミンスターのビッグベンとか。
 
-遠出もしましたか? 放課後だと時間的に難しいのでしょうか。
 
和田 放課後はだいたいセンターメインだったんです。ステイ先がゾーン4だったので。感覚的には遠いと思っていたのですが、バスで30~40分くらいの駅にいって、そこから電車でセンターまでは10分くらいなので、合計1時間でセンターまで出れるんです。最後の日にはロンドンアイの方にも行きました。
いろいろ行きたい所もあったのですが全部まわれなくて……。それでも通過する駅が聞いたことのある名前だったり、向こうで有名な楽器屋さんだったりと、いろんな所に連れていってもらいました。
 
-電車やバスに乗るのは難しかったですか?日本と同じような感覚なのでしょうか。
 
和田 日本とは少し違います。バス自体は来る間隔が早いのですが、ボタンを押さないと止まってくれないとか、バスが来る時に手をあげないとスルーされてしまったり……。バス停に立っているだけでは止まってくれないんですよ。
 
-日本はなんとなく止まってくれますものね。
 
和田 そうなんです! あとは駅によって最終バスの時間がバラバラで、それにびくびくしていました。
最後の方で、ロンドンのハードロックカフェに連れていっていただいたのですが、結構遠かったんですね。さらに30分待ちくらいで。隣にグッズ店があるので見ながら時間を過ごしていたのですが、気づいたら22時半! 「来るのに1時間くらいかかったよな、最終バスの時間大丈夫かな」と思いながら食事したのですが、その時はこのバスを逃したら帰れないという、その日最後の0時10分くらいのバスで帰りました。
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
-その時間まではバスが運行しているのですね。
 
和田 はい。バスというと、地域によっては21時くらいに終バスのイメージだったのですが……。その時はまさか!と思って調べました(笑)。
 
-宿泊先はいかがでしたか?今回はホームステイでお泊まりいただいたのですが、ホームステイは初めてでしたか?
 
和田 はい、初めてです。
 
-いかがでしたか?
 
和田 周りからいろんな話をきいていたので、最初はどうなんだろう……と思っていたのですが。
 
-色々とはどんなお話を聞いていたのですか?
 
和田 最悪なところを想定していたんです、自分の中で。でも想像以上に優しくよくしていただきました。アジア圏の人が住んでいる地域で、周りもタイやインドのレストランが多かったですし、住んでいる方もアジア出身の方が多くて。だからだと思うのですが、シャワーも自由に使えましたし、「ここに行きたいんだ」というと行き方を教えてくれたり。
 
ビックリしたのは食事ですね。「今日は夕食はいらないです」といって家を出て、予定がかわってしまったので家に連絡をすると「いいよ待ってるから」といって、何時に帰っても出してくれるんです。毎朝「昨日はどうだった?」などと話しかけてくださったりで、とても気をつかっていただきました。
帰国する日も午前中に街に出て家に帰ってみると、「昼食は食べた?」と聞いてくれて少しだけ食べたことを伝えると作ってくれたり、荷物も持って空港まで送ってくれたりと、最後の最後までとてもよくしていただきました。想像以上でした。
 
-ステイ先の方とは英語で話したのですか?困ったことなどありませんでしたか?
 
和田 はい英語です。分かりやすい英語でしゃべってくださいましたし、どうしてもわからない時は持参していたiPadで自分の伝えたいことを調べてそれをみせていたので、本当に困ったことはなかったです。何度か電話もしたのですが、その時も私の状況を声で察してくれたり……。
 
-大きなトラブルはなかったのですね?
 
和田 はい、全くありませんでした。
 
-現地の生活を体験したわけですが、日本と違って驚いたことはありますか?
 
和田 食事の面ですかね。だいたいは想像していったのですが、特に朝食に驚きました。トースト2枚しか出てこない(笑)。
イングリッシュブレックファーストのようなものを想像していたので……。聞いてみると、トラック運転手や重労働をする家庭ではそういうものを食べるそうなんですが、一般家庭はトーストやシリアルとかの簡単なものということでした。
ランチはパックランチが基本らしく、サンドウィッチに小さなチップスくらいで、週末はビッグランチとしてパスタなどを食べるそうです。
パスタと言えば、ロンドンではパスタとスパゲティは違うらしいんです。スパゲティはミートソースとかの一般に日本人が想像するようなもので、パスタは短いペンネのようなものだそうです。その辺のニュアンスが違いましたね。
 
あとすごいと思ったのはパブ。15~16時頃からセンターに行くと、あちらこちらがパブなんです(笑)。最初はそれを知らずに、たくさん人がいるな、と思っていて聞いてみた所、全部パブの客ということでした。店から溢れかえってしまってうほどの人で、みんなグラス片手に立ってそこで飲んでるんです。ロンドンは20~21時でも日本の夕方のように明るいので、ずーっと飲んでいる(笑)。
本当に夜型ですよね。シアターなどが盛んで終わるのが22時くらい、それ以降に夜ご飯を食べるのが習慣らしくて、店も遅くまでやっているところが多かったり。もっと早く閉まる所が多いのかな、と思っていたのですが。
 
-では夜も街には人がたくさんいるのですね。
 
和田 そうですね。むしろ時間が遅くなるにるつれて人が増えてくな、と。それにはビックリしました。
あ、それともう一つ、冷凍食品が豊富なんですよ!
 
-日本よりですか?
 
和田 パイとかラザニアとか、電子レンジで温めればできるものが多く、ロンドンの人は日頃から食べているそうです。初日の夕食もたぶん冷凍食品でした。温野菜やサラダも、日本だとある程度種類が決まっていますよね。それが向こうは種類がとても豊富です。カットされた野菜や果物、飲み物もそうだし、パンやパスタの種類も多かったです。
場所にもよるのですが、ラザニア、パスタ、サラダなどを全部自分で選んでテイクアウトして、それを外で食べるというのが多かったですね。小食だと思っていたイギリス人がけっこう食べるのが印象的でした。
 
-食べ物もおいしかったですか?
 
和田 まずいところはまずいです(笑)。あ、ファストフードも多いんですよ。日本にもあるピザハットやバーガーキングがあったり、マックなども多くて。
 
-海外の人とうまくつきあうコツはありますか?
 
和田 ロンドンの人はフレンドリーなんです。気兼ねなく誰とでも話す。でもそれは自分から話しかけないとダメ。最初に自分が行った時は、「来たな日本人」みたいな空気は感じたんです。でも日を重ねるごとに仲良くなっていき、自分から話しかけると相手も話してくれるし、相手も話しかけてくれるようになったり。
自分から行くことが大事ですね。日本だと、自分から行かなくても何かとどうにかなっちゃうんですよね。日本人は一歩ひく傾向があると思うのですが、海外は自分から動けば動くほどそれに応えてくれる印象があります。
 
-留学して変わった、成長したと思うことはありますか?
 
和田 全体的に成長したとは思うのですが、一番は考え方がかわりましたね。行くまでは何かしら迷いの気持ちがあったのですが、行ってみて迷わなくなったというのと、何でも自分から行動しなきゃなと思うようになりました。
前までは自分の中で決めつけている所があったんです。やってみないとわからないことを、自分はできないだろうと思ったり、苦手なものもやる前から「結果はわかるでしょ」という感じでやらず嫌いなことが多かったのですが、ロンドンの方は何をするにも積極的・意欲的で。自分も、「あ~この曲やらないといけないのか」とか「これ明日やらなきゃならないんだな」と思うこともあったのですが、実際にやってみるとわかることもたくさんあって、その経験をしたからこそ日本に帰ってきてある程度のことはくじけなくなりましたし、なんでも自信につながるんだなと思いました。
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
最後のセッション時の話なんですが、一人ずつセッションしていくことがあって、あまり得意じゃない人は無理にやる必要はないというものだったんです。同じグループだった自分よりもかなり年上の方なんですが、ドラムは叩けなかったんですね、練習の時から。それで、その方はやりたくないと言っていたのですが、「最後なんだしやってみたら?」と話していたんです。一期一会じゃないですけど、やってわかることもあるし、無駄なことはないんだからとりあえずやった方がいいと。それでも、その方はやりたくない、と言っていたんです。でも最後に「君が叩いたから俺も勇気だしてやってみるよ」と言ってくれて。正直上手くはないんですけど、真剣にやっていることがとても伝わってくるんです。それをみていた他の人たちも応援し、場を盛り上げてくれて。それをみた瞬間に、「あ、やることが大事なんだな」と思いました。なんでもある程度できるようになってしまうと失敗したくないとか、はずかしい思いをしたくないというのがあって、自分もチャレンジしないことが多かったのです。でもその方を見ていて、恐れずにやることが重要で、上手い下手も大事なんですが、それだけじゃないんだな、と感じました。
 
-その辺の考え方も変わったということですね。
 
和田 はい、変わりました。海外の人は人柄がおおらかですよね。よい面も悪い面もあるのですが生活環境もアバウトで、それが表現力につながっているんじゃないかなと思いました。日本はどちらかというと、時間にきっちりじゃないですか。それが向こうの人は数分は遅れる(笑)。でもそういう気持ちは大事というか、いろんな面でよいことにつながっていると思いますね。
 
-行ってよかったですか?
 
和田 最初は本当に不安だったんです。英語だし、一人見知らぬ海外で。いくら自分で行きたいと言ったとはいえ、ちょっと怖いなと。さらに出発直前になってくると、一週間もどうしようと思っていて半分以上を不安が占めていたのですが、帰ってきてみると、本当に行ってよかったなと思いますね。
 
-今後、留学する方へのアドバイスはありますか?
 
和田 なんでも自分に限界をつくらないで、行きたい時に行っておいた方が絶対プラスになると思います。自分でもそう思いましたし、マイナスになることなんて一つもなくて、行って分かることが絶対あるので。「留学」って響きがかっこいいじゃないですか。したい方もたくさんいらっしゃるでしょうし。留学したいと思っていても、パンフレットをみたり話を聞いたりはいくらでもできるのですが、それはあくまで話であって、自分で行かないと分からないことってあるんですよね。
私も来年留学したいなと思っていて、その中で今回行かせていただいたのですが、ロンドンの生活も分かりましたし、イギリスという国や音楽、人の空気は行かなければわからないことだらけだったので、行きたいと少しでも思っている人には「行け!」と言いたいですね。お金もかかることですし、みんながみんな行ける環境ではないと思うのですが、行ける人はぜひ行ってもらいたいと思います。
 
和田浩一郎さん/ドラム/テックサマースクール/イギリス・ロンドン
-では最後に、今後音楽家としての進路も含めてどのように活躍したいと思っていますか?
 
和田 今はサポートとしてバンドをやらせてもらっているので、そのバンドに力を入れてがんばっていきたいのと、来年はもう一度海外に行きたいな、と思っています。次は長期間行って、もっと向こうの国やいろんな音楽にふれたいなと。あっという間で今回ではまだまだ足りていないと感じています。世界を拠点に活動していきたいので、世界の音楽、いろんな音楽にふれていきたいですね。
 
-今後のご活躍を楽しみにしています!ありがとうございました!

 

 

【講座Vol.3】海外音楽講習会の選び方

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【講座Vol.4】海外音楽講習会の選び方

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加茂愛里さん/声楽/ロセッラ・レドーリア・・アンドビジョン特別プログラム/イタリア・ミラノ

加茂さんプロフィール

幼少のころよりピアノ、トランペットを演奏し、高校より声楽を本格的に始める。東京音楽大学声楽科卒、現在はフリーの音楽家として活動中。

-よろしくお願いします。
まずは簡単な自己紹介ということで、今までの略歴を教えてください。

加茂 加茂愛里です。声楽は高校一年生の頃からやり始めて、高校は音楽科で、大学は東京音楽大学の声楽科に通っていました。

-ずっと歌ってこられているということですよね?

加茂 そうですね。

-歌以外は何か楽器などをされていたりするんですか?

加茂 小学生の頃に3年間だけマーチングバンドに所属していて、トランペットを演奏していました。あとはピアノはずっと習っていました。

-今まで講習会とか、海外に行かれることはありましたか?

加茂 いえ、今回のイタリア留学がはじめてです。

-海外自体もですか?

加茂 サイパンに行ったことだけあります。なので、本当に一人で海外は初めてです。だから不安しかなかったです。

-そうなんですね。結構大丈夫そうだと思っていたのですが(笑)

加茂 いえいえもう、不安しかなくて(笑)。ミラノについた瞬間に送迎がきてるかも、飛行機の中でずっと考えていました。

-それは大丈夫でしたか?

加茂 はい。一番先頭に立っていてくれました。

-今回のプログラムで向こうに留学してみたいと思ったきっかけ・理由は?

加茂 きっかけは声楽を始めて高校に入学した頃に、一番最初にイタリア歌曲を勉強して、その頃からずっといつかイタリアに行きたいと思っていて。なので大学院で勉強するのではなくて、イタリア留学のために働こうと思って院には行かずに。

-向こうではどんなスケジュールでしたか?

加茂 月曜から金曜まで毎日朝10時から昼1時15分まで語学学校があって、レッスンは毎週月曜の午後3時から4時でした。土日は何もないので、ミラノの郊外とかみたい街にいったり、スカラ座でオペラをみたりしました。
 
-毎日充実してましたか?

加茂 はい、すごいしてました。

-先生はどんな感じの方でしたか?

加茂 ロセッラ先生はすばらしいです! 私は大好きです。私がもともと発声をみてほしくてそれを言ったら、発声にすごく時間をかけてくださって、でも後半はしっかり曲の内容をふまえた上での技術をみてくださったので。
で、ちょっとできない、、、となると、ちゃんと待ってくださって、できるまで。癖もわかってくれたので、その癖をなおすための発声法を考えてくださったり、本当に素晴らしいです。

-オリジナルというか。

加茂 そうです。あなたこういう癖があるから、この発声を家で練習してみなさい、と言ってくださったり。

-イタリアの先生は自分一人で練習しない方がいいという方がいると聞いたのですが?そんなことはなく?

加茂 イタリアの先生は自分が演奏活動をしてきた先生が教えることに向かないらしいと聞きました。日本人もそうだと思うのですが。できないのがなんでか分からないからレッスンがうまく進まないというか。。。
でも、ロセッラ先生はそうではなくて、私の癖をみつけてわかってくださって。次の週とかに「ほら、ここの癖がよくわかったでしょ?」と、すごくわかりやすく。ほんとうに素晴らしいです。

-レッスンの中で一番印象に残っていることは?

加茂 オペラをみていただいた時に、最初に先生が歌ってくださったのですが、それがなんて素晴らしい!という。印象に残っています。

-その後は先生が歌うことはなかったのですか?

加茂 いえ、私がその後に「先生の歌を聞くとこっちまで上手くなった気になります」と言ったら、結構歌ってくださって(笑)

-レッスンは全部イタリア語で?

加茂 はい。語学学校で学んだことを少しずつ使ったりして。それでも伝わらない所は通訳さんが細かく訳してくれるので、困ることはなかったです。

-練習はどちらで?

加茂 家です。

-どれくらい?

加茂 結構歌っていました。語学学校が終わって、そのまま家に帰ってきた時は午後から家で練習をして休憩して、とか。夜も10時まで練習できるので。

-学校とかレッスン以外の時間の使い方は?

加茂 私は教会をみにいったり、同居人の方がたまたまスカラの会員だったので、私にチケットを譲ってくれて見に行ったり。無料でゲネプロをみれるのですが、それを誘ってくれて無料でみたり。
あとは出かけたり、買い物したりお散歩したり。どこも景色が素晴らしいので、ずっと歩き回っていました。
 
-すごく楽しそうですね(笑)
街の様子はどんな感じですか?治安とか。


加茂 スリは大丈夫でした。だったのですが、危ない人がいるトラムがあるらしくて、夜一人で乗ったのですが、みんなに「本当に何もなくてよかったね」と言われるくらい。あと私が語学学校に通っている24番のトラムも危ないと言われたのですが。

-え?!そうなんですか?

加茂 はい。24番も危ないと。毎日乗っているやつが危ないんですよ。

-それは平気だったのですか?

加茂 私は何もなかったのですが、あんまり後ろに乗らない方がいいと。後ろにジプシーがいるからと。前の方は安全なので、前の方に乗っていました。カバンもしっかりもって、寝ないように気を付けました。

-トラムの中が危ないと。

加茂 中が危ないらしいです。気をつけなと最初の日にすごく言われました。何もなかったのですが。

-周りの人はどんな方でしたか?

加茂 いい人がたくさんいました。アンドビジョンを使って前に短期留学した方が住んでいたので、その方は今は長期で住んでいるのですが、「アンドビジョン使ってるんだね」という感じで話をしたり、いろいろ教えてくれたり。
あとは、声楽家の方がいたのですが、その方のレッスンを聴講させてもらったり。一緒に住んでいる方が通っているコンセルバトーリオに「リゴレット」が無料でみれるから、と練習風景をみにいったりと、普通ではできないことをたくさんしました。

-今でも連絡とりあったりしていますか?

加茂 はい、みんな夏に帰ってくるので、夏はこちらで会えたらと思っています(笑)

-普段は遊びに行くような所はあるのですか?

加茂 住んでいる所からトラム一本でミラノの中心地に行けるので、そこならいろんなお店があったり遊べる場所があったり。例えば女の子なら安いお店もたくさんあるので、お買い物も。ドゥオモの近くに行けばなんでもある感じなので。

-夜とかもみんな飲みにいったりする感じですか?

加茂 そうですね。ナヴィリオという所があって、夜になるとその近くは人がバ~っという感じで。たくさん人はいるけれど、あんまり安全な場所ではないというか。やっぱりみんなお酒を飲んでいるし。だから行く時は気をつけてねと言われたのですが、一人では行かなかったので大丈夫です。

-お友達と?

加茂 はい。

-普段食事はどうされてましたか?

加茂 近くにスーパーがあるので食材を買って、朝昼は家で。夜はミラノで友達になった方々と一緒にレストランにいったり、同居人の方が料理を作ってくれたり。めちゃくちゃおいしいんです!毎日料理を作ってもらったくらいの勢いで(笑)
あとは隣に住んでいる方と仲良くなったので、「今日は家集合で!」みたいな感じで、その場でいろんな方と出会ったり。本当に楽しかったです。

-宿泊先は日本人が多かったと思うのですが、学校とか外で海外の方と接することが多かったと思うのですが、うまくつき合うコツなどありましたか?

加茂 語学がわからなくても、とりあえずしゃべりかけた方がいいなと思いました。最初はわからないのでビクビクしていたのですが、このまま友達ができないのも寂しいなと思って必死にしゃべりかけたんです。それで仲良くなった友達は日本に帰ってきてからもメールしたりします。

-はじめの一週間は引っ込み思案な感じで?

加茂 いや、行ったのですが会話がスパッと終わるんですよ。先がないけど挨拶くらいはできると。最初の一週間はそこまで仲良くなれなかったけど、だんだん仲良くなって。知識も二人とも増えていくじゃないですか。だからいろいろ会話できたりして。

-今会話も大丈夫ですか?

加茂 まだまだ語学力は低レベルです。でも、行った時に比べたら意識も違うし、楽しいです。しゃべれるようになる自分が楽しくなってきます。だから自ら積極的にいった方がいいと思います。

-困ったことはありましたか?

加茂 特にないかなぁ。

-これを持っていっておいた方がよかったとか。

加茂 私がいった時期なのですが、今年は4月5月とミラノがとても寒くて、10度いかない日もあって。春服と夏服しかもっていかなかったので、初日に「寒いよ」と言われたんですが、、、。みんなダウンを着ているくらいの感じで。

-それはどうしたんですか?

加茂 貸して頂きました。ほんとにいい人ですよね。それで過ごしました。それくらいかな。
あとは現地で買えるものなので、たぶん大丈夫だと思います。
携帯も同居人の方が一緒に買いにいってくれたので困らなかったし。

-気温はチェックした方がいいと。

加茂 イタリア人の方もよく言ってたのですが、「こんなのありえない」というくらい今年の寒さは珍しいらしいんです。毎日雨で。日本は湿気でモワモワしますけど、あっちは雨が降ると一気に寒くなるんですよ。雨女じゃないかなというくらい(笑)
最初、本当に晴れなくて、どこにもでかけられなくて。ちょっと晴れたなと思うと、私がどこかにでかけたい土日に雨が降るとか、最悪な感じでした(笑)
でも6月に入ってからは暑くて、半袖やノースリーブで過ごせたのでよかったのですが。

-今回向こうにいってよかったなと思った瞬間は?

加茂 音楽に関してもですが、音楽以外で、自分は一人で海外に行くのも初めてだし、全部一人でやらなければならないし、言葉も通じないし、そういう面で自分が成長できたなと思います。海外で言葉も通じない中で、どうしたらこうなるとか自分で考えるし、言葉が通じないからもっと語学をがんばらなきゃという意識も高まるし。音楽だけじゃなくて一人でいくことで成長できたなと思います。

-音楽面では?

加茂 ロセッラ先生に出会えたことです。12月にロセッラ先生が日本にくるのですが、その時にレッスンをしていただけることになって。あとは行ってみてたくさんの音楽家の方々に出会って、自分の視野も広がりました。
行ってみなければ視野が広がることはなかったし、行ってみて色々と考えが変わりました。

-日本と向こうとで違う点は?

加茂 たくさんあります(笑)。

-人とかはどうですか?

加茂 あっちに行ってみて、日本人て冷たいかもと思いました。普通に歩いている分には変わらないのですが、ちょっと道を聞いたりするとすごくやさしいし、スーパーとかでも何か聞いたら一緒に探してくれたり、みんな優しいって感じました。
家の近くのバールも、日本人がよく行くから日本語で「コンニチハ」と挨拶してくれるのですが(笑)、全然言葉がしゃべれない時でも、「あ、これね」といってわかってくれたり。

あとは、私はカフェで勉強したいと思っていたんです。日本でもスタバとかそうですよね。ですが向こうでは、できなかったです。カフェで勉強している人がいない。お昼ご飯を食べる以外で座っている人があまりいないんです。立って飲んでるから、1分くらいで帰っていくか、長くても店員さんと話して10分くらいで帰っていくとか。勉強している人がまずいなくて。なので家で勉強しました。そこがビックリしました。

語学学校もみんな淡々としていて、授業が終わる1分前からまだ先生がしゃべっているのに片付けをしはじめて、終わった瞬間に「チャオ~」といってみんな帰っていくんですよ。もうちょっと落ち着こうよ!というくらいに(笑)

-その人たちはイタリア人ではなく?

加茂 はい。ヨーロッパの方がほとんどでした。

-終わった後におしゃべりして、みたいのは?

加茂 ないんですよ(笑)。でもみんな語学学校に通っている理由が、旦那さんが出張になって通っている人が一人、仕事の休みで暇だからイタリア語を習ってみたという人が二人、あとは恋人がイタリアに仕事があるからついてきちゃったとか。みんなそこまで必要としてない感じで、ヨーロッパということもあってけっこう語学ができているし、そこまで勉強しなくてもパパッとできちゃうんですよ。。。

-今後留学しようと思っている人たちに、アドバイスがあれば。

加茂 私も最初行くまでに悩んで、一人だから不安なこともたくさんだと思ったのですが、アンドビジョンさんを利用してプランを組み立ててもらったので、安心して行けました。アンドビジョンさんに頼めば大丈夫だと思うし、安心できます!行ってみないと分からないことがあるから、とりあえず1週間でも、実際に現地に行ってみることが大事だなと思います。

-事前に準備しておいた方がいいことはありますか?

加茂 語学というしかないかな。あとは英語を話せる方なら大丈夫だと思うのですが、英語も話せずイタリア語をこれから習うという方は、例えば危険な時に言える言葉を覚えておいた方がいいとか、道を聞くのとか、何かを聞くことは覚えておいた方がいいと思います。向こうで使えるので。結構似た道が多いんです。ここさっき通ったよな?と思っても、道の名前が違っていたり。だから聞いた方が全然早いので、そういう場合のために。語学力がなくてもそれを覚えておくといいかなと。

-今後のご予定は?

加茂 とりあえず1年以内にはあっちに戻りたいなと思っています。あと日本で演奏活動が実家の新潟の方で何個かあるので、それをやって、年明けに行けたらと思うのですが。


第10回真夏のコンサート

新発田市生涯学習センターでは、市民の皆様が気軽にクラシック音楽などを楽しんでいただけるよう、マイタウンコンサートを開催しています。今回は、 下越地区の若い音楽家を中心とする第10回真夏のコンサートをお届けします。是非、夏の夜空に響きわたる素晴らしい演奏をお楽しみください。
 主な曲は、バッハ「幻想曲とフーガ」、アルカン「グランド・ソナタ」、ショパン「バラード第4番」ほかです。
開催日  8月25日(日)
会 場  生涯学習センター講堂(定員は300人)
開 場  午後1時
開 演  午後1時30分 (4時30分終了予定)
入場料  800円
*入場券は7月1日から生涯学習センター窓口で発売しております。
*問合せ先 新発田市生涯学習センター
      電話 0254-26-7191

http://www.city.shibata.niigata.jp/view.rbz?nd=1619&ik=1&pnp=1615&pnp=1619&cd=13546
 
-今日はどうもありがとうございました。

【講座Vol.5】海外音楽講習会の選び方

講習会の選び方講座Vol.5では、 ♪“長期留学に向けた下見” タイプ  の講習会の紹介です。 将来的に長期留学をしたい方には、 学校が会場になっている講習会が オススメ。 会場となっている学校の教授が 参加している場合が多く、 また実際に学校や街の雰囲気も体感できます。 長期留学に向けた下見や先生探しをしたい… という方はぜひご参加下さい! ** オススメの講習会 ** ■バークリーサマーコース https://www.andvision.net/program/conservatory/453-berklee-five-week-summer-performance-program.html ■コレクティブ短期集中コース www.andvision.net/major/472-the-collective-short-program.html ■ショパン音大夏期講習会 www.andvision.net/program/course/446-international-music-master-classes-and-festival.html ■ウィーン国際ゼミナール https://www.andvision.net/program/course/460-wiener-musikseminar.html ■モスクワ音楽院夏期講習会 www.andvision.net/program/course/481-international-summer-school-for-performers-teachers-composers-and-musicologists.html ↑↑詳細は、各講習会をクリック↑↑ 次回は・・・ ♪“いろんな先生から!欲張り” タイプ お楽しみに! アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

K.Kさん/ホルン/バークリー音楽大学語学+音楽サマーコース/アメリカ・ボストン

K.Kさんプロフィール

中学生のころ、学校の部活でホルンを始める。今はアメリカの高校に在学中の17歳。音楽も英語も勉強できる良いコースがあると先生から聞き、夏休みを利用して本コースに参加。

 
-よろしくお願いいたします。まずは、簡単な自己紹介をお願いいたします。

K.K  中学の吹奏楽クラブで楽器を始めました。卒業してからは、吹く頻度は減りましたが、ときどき吹いています。

-講習会は初めてのご参加ですか?

K.K  はい、初めてです。NYの高校に通っているので、学校自体は海外ですが、音楽の講習会は初めてです。

-この講習会へ参加したきっかけはなんでしょうか?

K.K 学校の先生のおすすめでした。語学の勉強にもなるし、音楽も学べるし、私にぴったりじゃないかと勧めてくれました。

-参加者はどのくらいの人数がいましたか?どんな人たちがいましたでしょうか?

K.K ESL+音楽のコース自体には14人程度でした。ただ、音楽のコースには1000人以上いたと思います。というのも、ESLのコースの音楽レッスンの部分は、5週間のサマーコースに参加している方たちと同じレッスンを受けることになっているからです。
参加者は、秋からバークリーの本科コースに参加する方が多かったと思います。国籍は様々でした。ロシア、ドミニカ共和国、ジョージア、韓国、台湾、イタリア、フランスなどでした。年齢もいろいろでしたが、ESLのコースは、20歳前後位の方が多かったと思います。
 
-1000人とはすごいですね!いろいろな楽器の方がいたのでしょうか?

K.K  はい、楽器は本当にさまざまでした。私はホルンで参加でしたが、ホルンはたった2名だったのですが・・・・。でもアンサンブルでは個人の楽器に関係なくグループを組みますし、特に人数の多い少ないは関係なく学ぶことができると思います。

-なるほど。講習会はどんなスケジュールが組まれていましたか?

K.K 最初の2週間はESLだけの授業でした。2週間たったところで5week のコースが始まるので、そこから音楽の授業も始まります。
英語は午前中、午後が音楽、という形です。英語はかなりみっちり勉強しました!楽譜の読み方、のようなことはもうわかるという前提で、音楽史の勉強などもありました。
音楽は、週1回プライベートレッスン、週1回アンサンブルのレッスン・・・というように、毎日ちがうプログラムが曜日ごとに組まれていました。

-先生はどんな人でしたか?

K.K  語学は、近隣の語学学校や大学で英語を教えている先生が来てくれていました。音楽はもちろんバークリー音楽大学の先生でした。
主にJAZZを学んだのですが、とても楽しかったです。私の楽器は楽譜の読み替えなどがあるので、初見は大変でしたが・・・

-レッスンはもちろん英語で行うかと思いますが、ESLクラスの英語のレベルはいかがでしたか?

K.K 秋からバークリーに入る方たちはやはり少し英語も他の生徒よりできていましたが、グラマーなど基本的なことから学びました。日本語を話す環境が無かったので、とても勉強になりました。

-英語だけを学ぶのではなく、英語で音楽について勉強したりするのも良い勉強になりそうですね!

K.K はい、普段NYの学校にいるよりか、英語は勉強になりました!

-あとは、音楽のレッスンも楽しめましたでしょうか?

K.K はい。私はJAZZを学びたいとずっと思っていたのですが、その勉強はしたことが無かったので、初めはとても大変でした。JAZZは楽譜がない部分も多いので、自分でアレンジをしたりするやり方が最初はわからなくて・・・でも最後にはだんだんできるようになってきました。

-楽器の練習はどこでおこなったのでしょうか?

K.K  学校の寮の地下に防音の部屋が多くあり、24時間使えました。最初の2週間はかなり自由に使っていたのですが、5週間の生徒が来てからは、部屋が埋まってしまっているときもありました。特に事前に予約をしたりせず、行って、空いていたら使う、という形でした。音楽ではない学生も寮にはいたので、お部屋では練習できませんでした。それと、ドラムの方たちは楽器のある、学校の練習室を使っていました。

-寮にも練習室があるのですね。それだと夜も練習できて便利ですね!

K.K  はい、未成年は11時半が門限なのであまり学校の練習室を遅くまでもつかえないですし、便利でした!

-寮は練習室の他はいかがでしたか?過ごしやすかったでしょうか?

K.K はい、ロシア人のルームメイトと仲良くすごしました!ただ、この寮は冷房がなくて、扇風機は貸してくれるのですが最初は暑かったです・・・・。もう一つの寮はエアコンがあるらしく、うらやましかったですが、でも少ししたら過ごしやすい気候になってきたので良かったです。
食事は、そのもう一つの寮の方で取りました。歩いて10分くらいだったと思います。フルーツとかはおいしかったですが、アメリカの食事なので、全体的に重かったです・・・(笑)
3食そこで食べられるので便利でしたが、ときどき外でも食事をしました。

-練習をしたり、レッスンを受けたりしている以外の時間はどうやって過ごしていらっしゃいましたか?

K.K  友達とお茶を飲んだり、町を散歩したり、ビーチに行ったりしていました。土日は完全にOFFだったので、のんびりする時間もとれました。
 
-周りもたくさん見れたのですね!ボストンの町はいかがでしたか?

K.K 怖い思いをしたことは私は一度もなかったです。1人だけ、クライスメイトがホームレスに話しかけられたりしたことがあったみたいですが・・・。電車でも困る事はなかったですし、安心して過ごせる雰囲気でした。

-観光もできたようで良かったです。今後、講習会に参加する方へのアドバイスなどはありますでしょうか・・・?

K.K  そうですね・・・とりあえず、話しかけてみる、ということは大事だと思います。あとは、何か聞かれたとき、「ちゃんと考えてますよ」という意思も伝えることです。
英語の単語で言うと、Let me see… とか、How can I say…. などのつなぎの言葉を最初にいうだけでだいぶ違います。だまって考え込んでいると、質問の意味を分かっていないのかと思われて、会話がつづかなくなってしまったりもするので。

-なるほど。つなぎの言葉、確かに大切ですね!このような言葉を発するだけで、相手を安心させることもできそうですね。

K.K   はい。あとは、積極的に町を歩き回ったりして周りの様子を知っておくことも良いと思います。歩くことは気分転換にもなりますし、「見知らぬ土地に来てさみしい」という感情も薄れます。実際ボストンの町はヨーロッパ調の建物もあったりして、とてもきれいでした。
 
-留学中、何か困ったことなどはありましたでしょうか?

K.K  大きな問題は特になかったですが・・・あ、でも、寮でネズミがでました!夜に小さな音がして驚きました。

-ネズミ!それは驚きますね・・・大きなネズミですか・・・?

K.K  寮で見たのは小さなネズミでした。でも町では大きいのもいました(笑)

-それも一つの異文化体験でしょうか・・・(笑)そのほか、何か普段の生活とは違ったことはありましたか?

 K.K  とにかく、「自由」ということを感じました。普段学校では決められたスケジュールをこなす、という生活なのですが、ここでは11時半の門限にさえ間に合えば、特に午後の時間はとても自由です。勉強をするも、しないも自分次第というか。

-それでは時間の使い方も大切ですね!K.Kさんは会話をしたり、町をみたり・・・と積極的に過ごしていらっしゃったようなのでそうしていると吸収できることも多そうですね。
今回JAZZにふれて、これからも勉強は続けれいかれるのでしょうか?


K.K  私は音楽家にはならないと思いますが(笑)、でも音楽とはずっと関わって行きたいので、とても良い経験になりました。JAZZもこれからも機会があれば学んで行きたいと思っています。

-今日はお忙しいところどうもありがとうございました。K.Kさんの楽しさが伝わってきて、とても楽しくお話お伺いできました。

【講座Vol.6】海外音楽講習会の選び方

講習会の選び方講座Vol.6では、 ♪“いろんな先生から!欲張り” タイプ 一人の先生じゃ物足りない…という方には、 複数の先生からレッスンが受けられる講習会が オススメです。 2期間連続で受けられる講習会や、 前後にプライベートレッスンや語学学校を 追加することも可能です。 中には講習会をハシゴする方も…! ** オススメの講習会 ** ■シュリッツピアノ夏期講習会 https://www.andvision.net/major/451-piano-academy-pianale.html ■ウィーン国際夏期ピアノ講習会 https://www.andvision.net/program/course/543-vienna-international-pianists.html ■ムルハルト国際ピアノアカデミー https://www.andvision.net/program/course/452-internationale-klavierakademie-e-v.html ■ニース夏期音楽アカデミー https://www.andvision.net/major/keyboard/502-academie-internationale-dete-de-nice.html ■タラゴナ国際夏期マスタークラス https://www.andvision.net/program/course/554-concurs-internacional-badura-skoda-masterclasses.html ↑↑詳細は各講習会をクリック↑↑ 次回は・・・番外編 お楽しみに! アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

H.Oさん/フィレンツェ語学+音楽コース/イタリア・フィレンツェ

H.Oさんプロフィール

国立音楽大学声楽専修4年。児童館での演奏会、県民オペラ、N響定期演奏会など様々な出演経験を持つ。プロの演奏家を目指し勉強中。

-まず最初に簡単な自己紹介ということで、これまでの音楽歴を教えていただけますか?

H.O 今、国立音楽大学の声楽専修の4年生です。小さい頃から歌うことが好きで、小学校4年生の時に合唱部に入って合唱をずっとやっていて、本格的に習い始めたのは高校2年生の時です。1年生の時に県民オペラにずっと出させてもらっていて、それでオペラの世界に興味を持ち、音大を受験しようかなと。

-オペラに出たのがきっかけだったと。

H.O そうですね。

-ちなみに今までは、海外の先生のレッスンに行かれたことはありますか?

H.O 海外ではありませんが、まだ地元の岩手にいた時に、日本人なのですがチェコの音楽院の教授に、一度レッスンをしてもらったことはあります。

-では向こうの方のレッスンは日本でも受けたことがあるということですね。

H.O はい。

-ご旅行などで海外に行かれたことはありましたか?

H.O 観光ではイタリアとか。あとは東南アジアが好きで行ったことはあります。

-今回もイタリアですものね。
留学しようと思ったきっかけはどのようなものでしたか?


H.O 入学してからずっと行きたいとは思っていました。やっぱり声楽ではベルカントの発声が大事だし興味深かったので、イタリア人の先生に習いたいなと漠然と思っていたんです。でも気づいたら4年生になってしまっていて、そろそろ本気で行こうと冬頃に決意しました。

-声楽のレッスンは、どんな先生でしたか?

H.O バレリア先生という方で、自分で40歳近いとは言っていたのですが、すごく若々しくてキラキラしていて、こんな人になりたい!と思うような先生でした。日本人のレッスンも結構持たれているみたいで、レッスンはイタリア語と、わからない所は英語を使って。あとは、軟口蓋とか横隔膜などは日本語でおっしゃってくれたので、すごくわかりやすかったです。

-日本人も教え慣れているということですね。
レッスンは全4回ですよね?


H.O そうです。

-どんな内容で進んでいったのですか?

H.O 申し込んだ時は、歌手のための発声と発音の2つのコースに分かれていたので私は発音の方をお願いしたのですが、行ってから先生に発音と、テクニックや発声法もみてもらえますか?と聞いたんです。
そうしたら時間内で、前半は発声練習として高音の出し方やテクニックを教えてくださいました。その後に「じゃあ曲をやろう」ということで、歌詞を読んで先生が発音を直してくださり、それで実際に曲を歌って、と、もりだくさんでした。

-1回のレッスンがそういう感じで進んだのですね?

H.O そうです。

-今回通訳なしのレッスンでしたが、言葉はどうでしたか?

H.O 困ることはなかったし、聞き慣れない単語があった時には、「その単語はどういうことですか?」と聞くと、「しゃべるように歌うということだよ」などとちゃんと教えてくれたので、レッスンには困りませんでした。

-先生とは基本イタリア語で会話を?

H.O はい、ほぼイタリア語です。

-すごいですね! 勉強していった甲斐がありましたね。

H.O そうですね(笑)

-レッスンや先生の言葉で印象に残っていることはありますか?

H.O 今まで自分で気づかなかったのですが、高音を歌う時に舌が上がってしまっているということをすぐに見抜いて、指摘してくださいました。それができれば発声が楽になるよと言われて。実際帰ってきてから舌を下げることを意識して歌ったら、とても歌いやすくなったので、的を得ているなという感じでした。
また、こちらが聞かなくても、先生の方から「ここはできている、ここはできていない」とバシバシ言ってくるのですが、最後のレッスンで、「あなたは1週間で何を学んだか」を言わされたり、「これを続けていくためには、どういう練習をしたらいいと思う?」と問われたり、教えるだけではなく、自分でも考えさせるようなレッスンをしてくださったので良かったです。

-日本とはまた違う感じですよね。
バレリア先生はどこか他の学校でも教えているのですか? 歌手としてご活躍されているとか?


H.O 演奏家としてまだやっていらっしゃるようです。他の学校で教えているかはわからないのですが、演奏旅行などでいない時があるということは聞きました。

-ではご自身もバリバリ歌われていると。

H.O はい、すごく綺麗な声でした。

-歌ってくださったりもしましたか?

H.O はい、たくさん! レッスンは1曲まるまる通しでなく、ワンフレーズごとに歌って止めて、先生がお手本で歌って止めて、という感じだったので、たくさん歌ってくださって勉強になりました。

-それはよかったです。
レッスンの合間の練習は語学学校で行ったのですか?


H.O そうです。

-たくさん練習できましたか?

H.O はい。学校に練習室が5つあって、予約帳に名前を記入して予約するというシステムで30分単位で借りることができます。一人につき原則1日1時間なのですが、1時間練習し終わったあと予約帳を見て、もし空いていたら次もずっと練習することができます。

-なるほど。実際練習は結構されましたか?

H.O そうですね。私が行った時期は音楽の方が少なかったのか、練習室はずっと空いている状態で使い放題でした(笑)。

-よかったです。
語学のコースも通われていましたが、初めての現地での語学学校としていかがでしたか? 


H.O 教え方が上手で、明るく冗談なども言ってくれるし、生徒全員の名前を覚えてくれようとしたりと、とてもいい先生でした。日本と違うなと思ったのは、文法を一通り教わると、その後の残りの時間はペアで習った文法を使ってひたすら会話をするという内容だったことです。習ったものをすぐに使うので、すごく身に付きました。授業後すぐに街で使えたりもして。イタリア語が身に付く授業だなと思いました。

-クラスは全部で何人くらいいたのですか?

H.O 8人です。日本人がその内5人です。

-日本人が結構多いのですね(笑)。
H.Oさんくらいだとレベルはどのあたりに入っていたのですか? 初級ではないですよね?


H.O 「エスプレッソ」という、アンドビジョンの語学レッスンと同じ教科書を使いました。日本で、エスプレッソの「1」を最後までやったのですが、それでイタリアに行ったら、「2」をとばして「3」のクラスに入りました。

-一つとんでしまったのですね(笑)

H.O はい、たぶん大丈夫だからと言われて(笑)。不安だったのですが。

-大丈夫でしたか?

H.O 初日の授業は頭がパンクしそうでどうしようと思ったのですが、2日目からは耳が慣れるのか、何が分かって何が分からないのかが分かり、分からない所は質問できました。先生の説明がうまいので、ほとんど理解することができました。

-語学もかなり上達されたのでしょうね。
語学やレッスン以外の時間は、どこかに出かけたりはしましたか? 


H.O フィレンツェでは友達とご飯を食べに行ったり買い物をしたり、あとは家で宿題をしていました(笑)。

-宿題は多いのですか?

H.O それほど苦になる量ではないのですが、「スピーチをしてもらうから考えてきて、紙をみて言っちゃだめだよ」というような内容で。

-では、勉強もしつつ観光もしつつという感じですね。
フィレンツェの街の様子はいかがでしたか?


H.O フィレンツェは2回目なのですが、観光客が多いですよね。でもそんなに治安が悪いようにはみえなかったので、気をつけていれば大丈夫なんだと思います、安全面は。怖い思いをしたことも特にないです。

-移動はトラムやバスですか?

H.O フィレンツェは徒歩圏内に観光地が集まっているので、徒歩で移動していました。

-泊まりはホームステイでしたが、イタリアのホームステイはどうでしたか?

H.O まず家の掃除が行き届いていて、ホテルのように綺麗でした。基本的になんでも揃っていて、部屋に虫除けのコンセントをさすものまであったり(笑)。ドライヤーもあったし、生活面では不便はまったくなかったです。

-ホストファミリーの方はどんな方でしたか?

H.O すごく気さくで親切な方でした。ロストバゲージして荷物がない状態だったのですが、Tシャツを貸してくれたり。お別れの日も「これ作ったから持っていきなさい」と、パニーノを持たせてくれたりと、すごく優しいお母さんでした。

-ではホームステイでも特にトラブルもなく?

H.O はい。ありませんでした。

-ホストファミリーの方ともイタリア語での会話ですか?

H.O そうです。イタリア語でわからない所は英語でと思っていたのですが、大家さんが英語が全然できない方だったので、なんとか全部イタリア語で。

-意思疎通はできましたか?

H.O 「何時に何」といった連絡事項はわかったのですが、普通の世間話などは、最初は分からないままどんどん会話が進んでいってしまいました。最終日には耳が慣れてくるのか、わかるようになりましたが。私がしゃべる言葉も文法などが間違っていても、「ああそういうことね」と理解しようとしてくださっていました。

-ステイ先のご飯はいかがでしたか?

H.O 朝と夜がついていました。

-イタリアのご飯はいかがでした?

H.O 朝はタルト、蒸しケーキ、紅茶という感じの甘いものばかり。夜はだいたい一皿目にパスタ、二皿目に魚か肉のお料理で野菜のつけあわせがあり、最後にデザートが出てくるという感じでした。

-フルコースみたいですね!

H.O 他の家もそんな感じだと聞きました。すごく量が多かったですが、おいしかったです。


-お昼はどうされていたのですか?

H.O 友達と食べに行くか、パニーノ屋さんで食べたりしていました。

-自由にされていたのですね。
お友達というのは語学学校の方ですか?


H.O はい、日本人の友達です。

-他に海外のお友達はできましたか?

H.O それが全然できなくて。語学学校に日本人が多すぎて、外国の方も外国の方で集まってしまうので全然話せなかったんです。それがちょっと残念でした。

-場所と時期もあったのでしょうね。
では実際にイタリア語で話したのは先生やホストファミリーの方と?


H.O そうです。

-今回、留学中に困ったことやビックリしたことはありましたか?

H.O 困ったことは、まず行きの便が欠便になってしまったことです。フランスで乗り継ぎ便に間に合わないので、航空会社の方が遅いのに替えておきましたと言ってくださっていたのですが、いざフランスに着いたら便が替わっておらず予約できていなかったんです。どうしよう!と思ったのですが、なんとか英語で「これを次の便に替えてもらえますか?」と伝えたものの、「ダブルブッキングになるから無理だよ」と言われてしまい……。それでも「ここで乗らないとダメなんです!」と必死に訴えていたら替えてくれました。

-なるほど。

H.O あとは、フィレンツェでよく道に迷いました。似たような路地が多いので覚えたつもりでも間違ってしまうし、「一本手前の路地に入っちゃったけど、ここで曲がればいいや」と思っていたら全然違う所に行っちゃったり(笑)。

-街並がどこも同じような感じなのですかね(笑)
ステイ先から語学学校までは迷わず行けましたか?


H.O 語学学校までは簡単な道だったので大丈夫でしたが、ちょっと遠い所まで買い物に行ったりして、さて帰ろうという時に、あれここどこだろう?というような(笑)。

-そういう時は地図を片手に?

H.O 紙の地図をみたり、googleマップをひらいて自分はどこにいるのだろうと調べたりです(笑)。

-他に困ったことはありましたか?

H.O ロストバゲージした時に、携帯の充電器などをスーツケースに入れてしまっていたので、貴重品などのすぐに必要なものは手荷物に入れておくべきだったなと思いました。着替えなどは現地で買えたので、なんとか大丈夫でしたが。

-今回は行きの、着くまでが大変だったということですね。
ではお話をかえて、今回留学して自分で変わったと思うことはありますか?


H.O 今まで日本の先生に習っていた時は、漠然とダメと言われることが多くて、具体的に何がダメでそれをどう改善すればいいのか教えてもらったことがなかったのですが、今回バレリア先生ははっきり言ってくださる先生で、そのおかげでどういうことをすればいいのかがわかりました。そういうことに気づけたのが大きかったです。

-大きく成長したな、という所ですかね。

H.O はい。あとは語学関係が成長できたかなと思います。

-いろんなトラブルもありましたものね。

H.O 空港なども意外に日本人がいなくて、トラブルがあっても自分一人で対処していかなければならなかったので、泣きそうになりながらも自分でなんとかできたので、がんばったかなと。

-自信にもなりますよね。

H.O イタリア人はあったかいというか、困っている人を見捨てないんです。お店に入った時も声をかけてくれたり、絶対チャオと挨拶してくれるし、そういう温かさにふれて自分も心が洗われたというか。人に優しくしたいなという気持ちになりました。

-お店の方とも会話はしましたか?

H.O はい。普通に買い物をするための会話もするし、「この間、そこの語学学校に来た生徒なんですよ」と言うと「がんばってね」と言ってくれたり。

-語学面も成長されたのですね。
留学前にしっかりやっておいた方がいいことはありますか?

H.O やるとなると少し高くつくかもしれませんが、マンツーマンでネイティブの方と会話のレッスンをしておいた方がいいと思います。大人数で文法の授業だけをカリカリやるのでなく、いっぱい話す練習をしておいた方がいいと思います。今回もすごく役に立ちました。やっておくと割とスッと出てくるものなので。

-今後留学に行かれる方にアドバイスはありますか?

H.O はじめて行く方だったら、今回私が行ったような日本人スタッフさんがいる語学学校はおすすめです。分からないことがあっても全部日本語で教えてくれるので、はじめてだったらその方がいいかもしれないです。
2回目とか、語学に自信のある人は逆にいない所の方がいいとは思いますが。自分の勉強になるし、外国人のお友達もできると思うので。

-次H.Oさんが行かれる時は、そういう所に行きたいですか?

H.O そうですね。今回は日本人がいっぱいいたので、お互いに不安をしゃべりあったりして安心できたのですが、慣れたので次はイタリア語一色の所に行きたいなと思います。

-今後はまた留学したいとか、将来的に向こうに住みたいとかありますか?

H.O 今回の留学をきっかけにもっとイタリアで勉強したいなと思っていて、できればまたバレリア先生に習いたいなと。将来的にはイタリアの音楽院で勉強したいなと思っています。

-語学もしっかりですしね。
イタリアの音楽院にいって、将来的にはイタリアで活躍したいなとか?


H.O できたらイタリアで。日本より外国の方がオペラの仕事が職業として確立しているので、外国で活躍できるような歌手になりたいと思っています。

-応援しています!

【講座番外編】海外音楽講習会の選び方

講習会の選び方講座番外編では、 ♪“お子さまのための” 講習会 講習会の中には、年齢制限がなく ご受講いただけるものもたくさんありますが、 その中でも今日は、 お子さまのためのコースがある講習会 を紹介いたします。 各国からの参加者と現地でお友達になったり いつもの生活では体験できない 素敵な夏休みがまっています。 ** オススメの講習会 ** ■子供のためのウィーン国際夏期ピアノ講習会 https://www.andvision.net/program/course/466-vienna-young-pianist-vyp.html ■青少年のためのシュリッツピアノ夏期講習会 https://www.andvision.net/program/language-for-children/548-the-pianale-junior.html ■モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー https://www.andvision.net/program/major/467-universitaet-mozarteum-salzburg-international-summer-academy.html ■シオン夏期音楽アカデミー https://www.andvision.net/program/course/468-academy-music-sion-master-classes.html ↑↑詳細は各講習会をクリック↑↑ アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

眞田菫さん/ピアノ/モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー/オーストリア・ザルツブルク

幼い頃からピアノに親しみ、音楽の道を志す。現在、同志社女子大学学芸学部音楽学科3年生。モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミーに参加。 -まずは自己紹介も兼ねて、今までの音楽歴を教えていただけますか? 眞田 母がピアノをやっていたこともあって、生まれた年に買ったピアノがありました。気がついたらピアノを弾いていたような感じで、中学生のころに音楽の道に進むことを考え始めました。そのまま高校、大学と進んで今に至るという感じです。いま大学3年生です。 -これまでに海外の先生のレッスンを受けたことはありましたか? 眞田 日本では音楽祭に参加した際に、カールスルーエ音楽大学の韓国の先生のレッスンを受けました。中学生の時にはコンクールの賞で、高校の時には研修旅行でウィーンやザルツブルク、ドイツでのレッスンを受けています。 -ということは、ドイツ語圏の国にも結構慣れていらっしゃるわけですね。 眞田 そうですね。ザルツブルクも今回で2回目です。行くたびにどちらかというと、なつかしいな~という感覚になりますね。 -講習会へのご参加というのは今回が初めてだと思いますが、それまでの海外でのレッスンとはなにか違いましたか? 眞田 あまり違いはなかったです。今までのものは、10日間が一番長い期間でしたので、今回は2週間だったということもありレッスン回数が多かったという点くらいです。 -講習会にご参加なさった目的は将来のご留学に向けての下見でしたか? 眞田 下見の意味もありました。将来的に長期留学をしたいと思っていて、学校はモーツァルテウムがいいかなと思っていたんです。なので、この講習会に参加して師事する先生を探すという目的もありましたし、あとはこの講習会にはモーツァルテウム以外の学校の先生もいらっしゃってますよね。そういう先生のレッスンも見て、その先生の所属する学校も留学先として考えるのもいいかなと思ったんです。 -いろいろな調査ともなっていたわけですね。 眞田 はい。実際に他の先生のクラスに参加している方々の演奏会をきいてみたり、先生によってはリサイタルがある先生もいらっしゃったので、そういったものもききに行きました。 -調査結果はいかがでしたか? 眞田 気になる先生が何人か見つかりました。実際にお話をしたりしたわけではないので、今後またゆっくり考えていこうと思っています。 -今回実際レッスンを受けたウェーバー先生はいかがでしたか? 眞田 とてもていねいにみて下さる先生でした。それぞれの人にあったレッスンをして下さいます。ほめてのばすタイプの先生で、お人柄はとても穏やかでした。 -得ることも多かったですか? 眞田 そうですね。私は他の人とは違った演奏をしたいと思ってしまうタイプなので、そういうところものばしてもらえるレッスンでした。日本ではどうかなと思う感じでしたが(笑)。 -日本では受け入れられなそうということですか? 眞田 受け入れられないかはわからないのですが、日本だと割と正統派の演奏をしなければいけないという考えが主流なんですね。それが、ウェーバー先生のレッスンでは、個性的で毒々しい感じの演奏にもっていっていただいたりしたので、コンクールだと落とされちゃうな、という演奏になっていると思います。 -是非一度きかせていただきたいですね。日本で師事している先生には、そういう演奏を怒られたりはしないんですか? 眞田 先生は、私がどうしたいのかということをくみ取ってレッスンをして下さっているので、怒られるということはないですね。常に個性的な演奏をしてると思います。強弱でも普通とは逆にしてみたりとか。 -なるほど。そういう部分でも特にウェーバー先生のレッスンは、スタイルに合っていたということなんですね。他の生徒さんたちはどうでしたか? 眞田 ウェーバー先生のクラスには、中国からの生徒さんが多かったのですが、その中でひとりとても個性的な演奏をしている人もいました。私と同じくらいの年で、ほんとに感動してしまうくらいの演奏をしている人がいて、あんな風に弾けたらいいなと思ったりもしました。 -他の生徒さんからの刺激を受けることも多かったんですね。レッスンはたくさんありましたか? 眞田 2週間で6回です。クラスの人数が21人だったので、先生は休憩無しで朝から夕方までぶっ通しでレッスンをなさっていました。 -レッスン時間は1回1時間ですか? 眞田 1回45~50分くらいでした。長引いたりすることもほとんどなく、スケジュールどおりに進んでいました。 -聴講もたくさんできましたか? 眞田 他の先生のクラスのレッスンをききにいったりもしました。同じクラスの聴講は、最初の日のオーディションで聴いたなかで上手だなと思った人や、興味を持った人のレッスンを聴講しました。 -1日のスケジュールはどういう感じでしたか? 眞田 まず毎日9時~11時までと16時~17時までは練習室を予約していたので、その時間は練習をして日中はレッスンや聴講、学校の付近の散策などをしました。夕方からはコンサートに行ったり、練習室があいていれば使っていいということだったので練習したりしました。あとは、帰りにスーパーでお買い物をして寮に帰ってお料理をしたりしてました。 -結構自炊はしましたか? 眞田 はい。最初のうちは夜ご飯を外で食べてたりしてたんですが、ちゃんとレストランで食事をすると案外高いんですよね。18~20ユーロくらいするし、それにチップも足してと考えると高くつくので寮で自炊をしていました。 -他にも寮に住んでいる人たちは自炊をしてましたか? 眞田 夕飯時になるとみんな料理を始めて、いいにおいがしてくるんですよね。私のお部屋はちょうどキッチンがあるところの向かい側だったので、お部屋の中までいいにおいがしてきて。そのにおいがすると、そろそろご飯作らなきゃなーと思ったりしてました。 -どんなものを作りましたか? 眞田 ご飯を炊いたりしました。電熱のコンロにお鍋をかけて炊いていたんですが、炊きあがるまでお部屋で待っていようと戻っているところで、火災報知器が鳴り出して・・・。もしやと思ってお鍋を見に行ったら、底のところがこげて煙が出てました。 -大丈夫だったんですか? 眞田 すぐにレセプションの人がとんできました。セコムのようなところにも知らせがいってしまったみたいで、それはレセプションの人が電話をして説明してくれたので大丈夫だったのですが、建物全体で警報が鳴ったらしくびっくりしました。 -電熱のコンロって温度調節が難しいですからね。 眞田 以前に同じ寮に泊まっていた友人がいて、その友人から温度調節きかないよという話はきいていたのですが、まさかあそこまできかないとは思ってなかったですね。 -大事にいたらなくてよかったです。キッチンのつくりはどんな感じでしたか? 眞田 キッチンゾーンみたいなところがあって、そこにキッチンセットが並んでいます。スポーツジムのロッカーのような感じで、それぞれ鍵をあけて扉をあけるとキッチンになっています。最初は何をするところなんだろう?と不思議に思いました。冷蔵庫もそこにあるので、飲み物を取りに行くだけでもいちいち部屋の外に出なければ行けないのが、少し不便でした。 -寮のタイプはいろいろありましたか? 眞田 はい。私がいたところはオレンジの建物だったんですが、他にも黄色や青や緑などあって、同じ住所ですが番地が違っていました。黄色の寮ではお部屋の中にキッチンがついていたそうです。 -お友達もできましたか? 眞田 もともと日本で知っていて、という人はいなかったのですが、講習会に参加している日本人の人たちと現地で仲良くなりました。ミュンヘンに遊びにも行きました。 -ミュンヘンとザルツブルクは違いがありましたか? 眞田 そうですね。第一印象としては、建物の屋根瓦の色が違うなと思いました。ザルツブルクは田舎ですが、ミュンヘンはそれよりは都会な感じで、イメージで言うとザルツブルクが名古屋で、ミュンヘンは東京のすごく都心ではないけれども少しだけはずれたくらいの東京のどこかという感じでした。あとは、ザルツブルクではこちらから話しかけると答えてくれる人がほとんどだったのですが、ミュンヘンでは向こうから話しかけてくる人が多かったのも大きな違いでした。 -ドイツ語での会話をする場面もたくさんありましたか? 眞田 はい。ザルツブルクではバスや路面電車などけっこう複雑で、行きたい場所に本当に行くのかわからなくていろんな人にきいたりしました。スーパーでも欲しいものが売っている場所をきいたり、レストランでの支払いをするときなど、日常的な会話はたくさんしたと思います。 -問題なく通じましたか? 眞田 大丈夫でした。日本でもゲーテに通っていてドイツ語の授業は受けているので、単語や文法などはもともと勉強しているのですが、会話はなかなかできないのでいい経験になりました。ザルツブルクの人はなまりがあるので、アクセントの場所が違っていたりなど通じにくい部分はありましたね。 -講習会ではドイツ語のコースも受講なさったんですよね。クラス分けテストも事前に受けていらっしゃいましたね。 眞田 はい。でも、実際に現地に行ったら好きなクラスを受けていいことになっていました。初心者でも上級クラスに入ってもいいということでした。 -それはそれで大変そうですね。どのクラスをご参加なさいましたか? 眞田 私はレッスンのスケジュールなどもあって、参加できるクラスがひとつしかなかったので選べませんでした。初級の上のクラスです。 -そのクラスには何人くらい参加者がいましたか? 眞田 10人くらいだと思います。みんなレッスンの時間もあるので、みんなが毎日きているというわけではありませんでした。私もドイツ語のクラスが終わったらすぐレッスン、ということも多く、クラスの人たちとそこそこ会話もしましたが、それ以上仲良くなったりという時間もありませんでしたね。 -とてもハードなスケジュールだったようですが、困ったことなどはありませんでしたか? 眞田 特になかったです。警報機ならしちゃったくらいで。強いて言うならば、寮の夜の鍵当番の方がドイツ語しかできなかったのが不便そうだなとは感じました。「私は英語できません」ということもドイツ語で言うので、英語しかできなかったら大変だっただろうなと思いました。 -やはり現地の言葉は大事ですね。 眞田 そうですね。講習会のような短期間のものに参加する場合でも、やはり語学は勉強しておいたほうがいいと思います。 -眞田さんのようにドイツ語がある程度おできになっても、それ以上に必要だなと思われましたか? 眞田 もちろんです。日常会話は問題がなくても、レッスンの際などもっと理解できればよかったと思う面もたくさんありました。今後も続けてドイツ語は頑張っていきます。 -他に留学に際しての大事な点がありますか? 眞田 語学以外だと、現地に行ったら慣れること、ですね。もちろん海外だと日本と違うことがたくさんありますし、そういったことをいちいち気にしていたらきりがないんです。なので、現地で起こるいろんなことに慣れるのが大事だと思います。 -なるほど。なので、困った点としてあげていただくことがなかったのかもしれませんね。 今回、講習会にご参加なさって、そういう点も含めご成長なさったなと感じることがありましたか? 眞田 海外に行くたびに毎回感じてます。いつも行くたびに現地の『空気』を感じます。昔の作曲家が住んでいた場所や生活していた空気、そういうものに触れると彼らが何を感じながら作曲していたのかなということにも思いがおよびますし、そういう『空気』は日本で感じることのできないものなんです。その『空気』を感じることができるのが、留学して一番良い点だと思います。 -では、やはり今後も海外への長期留学への思いが強くなりましたか? 眞田 そうですね。ただ、順番としてどうしようかなということを悩んではいます。大学を卒業してすぐに留学するのか、大学院まで卒業してから留学するのか、じっくり考えてみようと思っています。 -大学をご卒業なさってからだとまだ少しお時間もありますので、納得のいくご留学に向けていろいろとお考えになって下さいね。今日はありがとうございました。 -----------演奏会情報--------------- 「大阪府立夕陽丘高校62期生、音楽科13期生による演奏会 The Curtain Call vol.4〜音の花束〜」 3月28日(金) 開演 17:30 (開場 17:00) 阿倍野区民センター小ホール 入場無料 夕陽丘を巣立って早4年を迎え、仲間たちの多くは、また新たなステージへと進む年となりました。それぞれが違った環境下にいても、演奏会のためにみんなが集まって一つになれる様子を、色や種類の違う花が合わさってできる花束に例えて、今回のテーマを「音の花束」と題してお届けしたいと思っております。一人一人が心を込めてそれぞれの花を咲かせられるよう精一杯演奏いたしますので、ご来聴いただけたら幸いです。 -------------------------------------

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