鈴木晴美さん/ピアノ/ジュヌヴィリエール音楽院/フランス・パリ
愛知県立芸術大学卒。エコールノルマル音楽院およびパリ・スコラカントルム音楽院卒業。U.F.A.Mコンクール室内楽部門第2位、サン・ノム・ド・ラ・ブルテッシュ国際コンクールにてファイナリスト。フランス・クリダ氏より「リスト賞」受賞。2004年パリ・スコラカントルムにてエリック・ハイドシェック「ベートーヴェンピアノソナタ全曲マスタークラス」全16回出演および同音学院コンサーティストディプロムを取得。現在、ジュヌヴィリエール音楽院室内楽科在中。
- 鈴木さんの簡単な略歴を教えていただけますか?
鈴木 母がピアノ教師だったので家にピアノがあり、それがきっかけで四歳からピアノを始めて、十歳から本格的な勉強を開始しました。高校の音楽科を卒業後、愛知県立芸術大学を卒業、その後パリに留学しました。
- パリは何年目になりますか?
鈴木 丸八年になります。
- 今までどこの学校に行かれましたか?
鈴木 最初はエコールノルマル音楽院に五年間、その後パリ・スコラカントルム音楽院を一年で卒業して、今はパリ北の郊外にあるジュヌヴィリエール音楽院室内楽科で勉強しています。その学校で二年目です。
- ずいぶんと長いですよね。
鈴木 最初はあまり長いつもりで来たわけではないです。二〜三年かなと考えていたのですけどだいぶ長くなりました(笑)。
- 留学したきっかけはどんなことですか?
鈴木 1998年に日本で講習会に参加してフランスのピアニスト、エリック・ハイドシェックに出会ったのがきっかけです。彼に出会って何か運命的な物をすごく感じてしまい、あっという間に心が留学すると決まってしまいました。「彼がパリに住んでいる=パリに行こう」という単純な気持ちから決めたのですが、彼は当時すでに定年を迎えて学校では教えていなかったので個人的に習うことなりました。個人的に師事する場合、フランスに長く滞在するのは難しいのでやはり学校を決めなければならず、別の講習会に参加した時に、そこで出会った先生にエコールノルマル音楽院で習うことになったヴィクトリア・メルキ先生を紹介して頂きました。ヴィクトリア・メルキ先生は、フランスのクールシュベール夏期国際音楽アカデミーで毎年夏に講習会をされているので、クールシュベールに行きそこからエコールノルマル音楽院に入学となりました。
- 留学するまでは一〜二年かかったのですね?
鈴木 そうですね。留学したいという気持ちは昔から漠然とありました。でも、本当のきっかけは講習会に参加して学校や先生を決めてからです。そこからフランスに渡るまでは一年くらいかかりました。
- 一年半の間にフランス語の勉強もなさっていたのですか?
鈴木 フランス語学校で一年半程度、フランス語は勉強しました。
- フランスに行ったときはその語学力で何とかなりましたか?
鈴木 あんまり…ですね。やっぱり日本で語学を勉強してもなかなか身につかないと思います。メルキ先生は、フランス語でレッスンをされるので少し聞き取れる位のレベルにはなっていたと思いますが。もちろんフランス語のもっと良く分かる現地の生徒さんにもたくさん助けていただきました。
- エコールノルマル音楽院は特に試験は無いのですか?
鈴木 無かったです。メルキ先生に、エコールノルマル音楽院に入学する以前に出会っていましたので先生に紹介状を書いていただいて、それをもって入学手続きをしました。
- 学校からは、入学許可証が来るのですか?
鈴木 先生に出会ったのが夏でした。学校が始まるのが大体9月-10月なので紹介状を持って自分で学校に出向いてメルキ先生のクラスに登録しました。どのレベルに在籍するかは先生から全部書いていただきました。そんな感じで結構スムーズに入学は出来たと思います。もし紹介がない場合は、校長先生の前で実技試験があると聞いています。
- ビザはどのようにされましたか?
鈴木 メルキ先生と私の相性がいいかは大事なことですので、クールシュベールへはビザを取らずに行きました。その後、メルキ先生とお話がつきましたのでその紹介状を持ってエコールノルマル音楽院にまず仮登録をしました。仮入学許可証を発行してもらって、一度日本に戻って、大阪の領事館で学生ビザをとりました。
- 一度、日本に帰ったのですね?
鈴木 そうですね。もしかしたらメルキ先生のレッスンを受けてみて、合わないこともあると思ったのです。あんまりいいかげんに留学を決めたくなかったので、一度日本に戻る事は最初から決めていました。
- フランスのお住まいはどうしたのですか?
鈴木 クールシュベールの後、フランスはまだ夏休みで学校は始まっていなかったのでその期間にアパートを探しました。知り合いのお家に居候で泊めさせていただきながらアパートを探して、運良く一ヶ月の間にパリ四区にステュディオ(日本でいうワンルームタイプのアパート)を見つけました。それから日本に戻りました。
- アパートはピアノが演奏できる所ですか?
鈴木 はい。偶然ですけれども。環境が日本でいう二階、フランス式だと一階でしたが、下に誰も住んでいない角部屋でした。隣には家族で住んでいる大きなアパートがあり、そこの息子さんがピアノを弾いていたんです。それでピアノの音に余り敏感ではない環境であると判断してそこに決めました。おかげさまでアパートの住民の方と交流もあって結構楽しかったです。その後、二年半くらい住んで引越しをしました。
- 留学生は、現地でピアノを借りるのですか?
鈴木 私はタイミング良く日本に帰るピアニストの方から中古で売ってもらいました。レンタルは、月に二万円くらいだと思います。日本で弾いていたピアノを船便で送ってくる人もいるみたいです。
- すごいですね。
鈴木 大変ですけれども、どうしても自分の弾いていたピアノがいい人はそうするようです。中古を買う場合、あまりいいピアノにあたらない可能性も多く、ピアノを新品で買う人もいます。毎日の練習のことですので納得のいく楽器で皆さん勉強したいと思うのは当然なので、とても大変だと思いますけれども、日本から自分のピアノを運んだという話は割と頻繁に聞きます。
- そんなに珍しいことではないのですね?
鈴木 大変だ、とは思いますけど結構そうしている人はいます。時間もかかりますし、船で来るということはピアノが揺れますし、湿気もあるだろうし…。絶対届くとは思いますけれども、日本からフランスまで遠いし心配ですよね。ピアノを運んでいる間は仕方がなく、練習室で練習している人がいます。
- なぜお引越しをなさったのですか?
鈴木 アパートの大家さんが自分の息子に部屋を与えたいから出ていってくれ、ということになりました。本当にびっくりしました。まだ住んでいるのに出て行けなんてあるのかと(笑)。フランスに住んで二年半くらいしか経っていなくて、話し合いが出来る語学レベルではなかったので、環境を変えてみるのもいいかと前向きにとらえて引越しをしました。でも、親切な大家さんでしたので部屋が見つかるまでは、居ていいと言ってくれました。
- どの程度でフランスの生活に慣れてきましたか?
鈴木 最初の一年は全然慣れないですね。まず言葉が追いつかないし、日本でやったことのない滞在許可証の手続きなどに追われます。最初の一年はバタバタです。二年目から一年目にやったことがだんだん生きてきます。フランスに住んでいると日常的に小さなハプニングが多いので、それにもびっくりせずにフランスの良さも見えてきたのが2年目くらいから。その頃からフランス人の友人も出来たので、フランスの日常生活を見る機会が増えました。そうしているうちに三年目位には慣れてきたと思います。
- フランスだとホームシックになる方は結構いますよね?
鈴木 なんでそうなるかはよく分かります。フランスは、個人主義社会なので自分のことは自分でやるのが基本姿勢ですし、フランス人と日本人は、コミュニケーションの仕方があまりに違うという事もあります。私達日本人は周りに合わせたり、おとなしくしがちであまり主張することに慣れていません。そういうことから周りのフランス人においていかれるような感覚になる人は結構いると思います。それにフランスという国は不便です。日本は何でも便利に出来ていてスムーズに事が進むし、気遣い文化が日常社会にあるので、ぶつかる事や嫌な思いをする事はあまりありませんが、フランスではみんな勝手にどんどん自己主張していくので生身の人間同士がぶつかる機会が結構多いのです。そこで壁にぶつかりさらに他にも悩みがあったり体調が悪かったりすると、ぐっと落ち込んでしまうことはあると思います。
- フランス人とフランスの社会の中で生活していくのは大変ですか?
鈴木 大変というか日本とは違うと思います。フランスにいると言葉少なく黙ってニコニコしていても、それを良しとは思われず何を考えているか分からないと思われてしまう。するととたんに彼らは冷たいんですね。多少変わっていると思われても、どういう人間であるかを彼らはすごく知りたがるので主張していくことが大事です。その主張していく姿勢が日本人にとってはかなりストレスになると思います。特に環境も変わったばかりで日本語も通じないし、主張しろと言われても最初みんな戸惑うのは当たり前だと思います。でも、そこから脱出する勇気が必要で、それは多分現地の友達などに助けてもらうのが1番でしょうね。例えばフランス語をだんだん話すようになって間違っていても、間違っているよと言ってもらえばいいわけです。そういう日常的なところからできるようになれば、段々話せるようになると思います。そういう繰り返しですね。本当に語学は大事だと思います。
- フランスでは、ラテン系の国ではどれだけ話せるか、というのがありますか?
鈴木 最初フランスに来たときはカルチャーショックで、フランス人はラテン系だからオープンで何でも話すし、ディスカッションも積極的にしていて、いかにも人懐っこいと思い込んでいました。でも少し経って違うと感じ始めました。フランス人を表す面白い表現があるのですがそれは、『鬱のラテン系』という表現で、なるほどと思う事が多いです。特に最初は人見知りというか、わりと他の様子を伺っている気がします。本当に気が合ってしまえば途端に本当の家族のように受け入れてくれて、「なんでも相談してくれて良いのよ」となるのですが、最初はかなり用心していると思います。それと彼らは気づいていないのかも知れないのですが、フランス語にすごく誇りを持っていて、英語もあまり話さないしフランス語が話せないということをあまり納得してくれない。外国人だから話せなくても気にしないで、と口では言っても態度では嫌というところが出ます。それを私はすごく感じます。
- 本当にフランス語をみっちりやっておかないといけませんね。
鈴木 語学はやった方が絶対にいい経験が出来ます。コンプレックスを持ってフランスにいるとすごく不幸だと思います。だんだん締め付けられてしまう。なるべく明るくフランス語で会話が出来るようになれば、いろいろ不便なこと嫌なこともこんなものかなと思って乗り越えられるようになると思います。私は、言葉はすごく大事だと思っていますね。
- 授業はどこの学校でもフランス語ですよね?英語の授業は一切無いのですか?
鈴木 英語の話せる先生であれば最初は英語で教えてくれると思いますけれども、やっぱりフランス語でレッスンを受けるべきだと思いますね。
- 授業は日本と違う感じがしますか?
鈴木 レッスンのペースはほぼ週に一度ですので、日本とほとんど変わらないと思うのですが、すごく違いを感じるのは曲の数が多い事です。日本では割と少な目の曲を、みっちり時間をかけて仕上げていくと思いますが、フランスではたくさんの曲を同時に仕上げていきます。いくつものプログラムを同時にパッと仕上げられるように幅広くレッスンをしていく感じがします。
- たくさんの曲というのは何曲くらいですか?
鈴木 エコールノルマル音楽院の話をしますと、学期末に試験があり、その試験のためのプログラムを組みます。レパートリーがバロックから近現代までくまなく選ばないといけないので、五〜六曲になります。それにピアノ協奏曲も一曲という感じで一時間半くらいのプログラムを組みます。
- 他の学校も毎年毎学期末に試験があるのですか?
鈴木 もちろんスコラカントルム音楽院でもありました。プログラムの規模は、どういうレベルで最後の学期末の試験を受けるかによります。私は、演奏家コースなので、やっぱり学期末の試験プログラムは、一時間半くらいになります。ただ、エコールノルマル音楽院では一時間半のプログラムを全部試験で弾くわけではなく、舞台の上で「これとこれとあれを弾いて下さい」という指定があってそれを弾きます。何を弾くかは当日舞台に出るまで分からないので結局全部用意しなくてはいけません。
- 大変ですね。
鈴木 そうですね。その試験のやり方は、私はあまり好きではありません。少し前でいいから何を弾くかを提示してくれたほうが良いのですけど。いきなりフランス語で、全部じゃなくてあれとこれの一楽章だけとか、細かいことも言われるので結構ドキドキすると思います。留学したての頃はフランス語が聞き取れないこともありますから大変です。それがいい訓練というか、鍛えられる感じはしますけど。
- 聞き直すと減点ですか?
鈴木 それは心配無いのですが、フランス語の問題で弾く前にドキドキするじゃないですか。折角準備してきたのに言葉が原因で動揺してしまうと、「ああハンディがあるな」と思います。
- いろいろな学校行かれていますが、どこの学校にも日本人はいますか?
鈴木 エコールノルマル音楽院は、日本人がすごく多いです。日本人だけではなくてアジア人が多い。出会う生徒は、ほとんどがアジア人ですね。日本人がどの位いるのか把握していませんがかなり多いと思います。次に入学したスコラカントルム音楽院というのはエコールノルマル音楽院よりは少ないのですが、アジア人は多い。どちらかというと韓国人が多いという印象があります。今の学校ジュヌヴィリエール音楽院は、フランス人がほとんどです。私の在籍している室内学のクラスには数名の日本人の方がいます。
- 今行かれているジュヌヴィリエール音楽院は、年齢制限は無いのですか?
鈴木 ないですね。
- フランスの国立の学校だと21歳までなどいろいろありますよね。
鈴木 パリ国立高等音楽院(CNSM de Paris)、パリ国立地方音楽院(CNR de Paris)、リヨン国立高等音楽院(CNSM de Lyon)などは、年齢制限があります。特にパリ国立高等音楽院は、第二課程と第三課程があるのですが、第二課程は二十一歳までで第三課程はもうちょっと年齢が上でもいいのですけど若くないとなかなか入れないですね。そこに行きたい方は日本で高校生の時から準備しないと多分間に合わないと思います。大学を出てしまうともう年齢制限に引っかかってしまうので。
- エコールノルマル音楽院を卒業してからスコラカントルム音楽院に行かれたのはどういう理由なのですか?
鈴木 エリック・ハイドシェック先生が、スコラカントルム音楽院で6ヶ月ベートーベンのピアノソナタ三十二曲のマスタークラスをやるという企画がもちあがりました。それでスコラカントルム音楽院に行くことにしたのです。毎週新しく曲を仕上げて、ほぼ毎週ベートーベンのソナタを公開レッスン形式で勉強しました。
- とにかくベートーベンばかり?
鈴木 そうですね。私にとっては、その年はベートーベンイヤーです。一番から三十二番まで全部でした。もちろん三十二曲を全部私が弾いたわけではなくて何人か生徒さんがいましたので分けて勉強しました。でも半分くらいは直接演奏したと思います。ベートーベンのマスタークラスが半年あったのと、それと演奏家ディプロマが欲しかったので学期末の試験も受けましたのでスコラカントルム音楽院の一年間は忙しかったですね。
- 今は室内学のディプロマをとろうとしているのですね。
鈴木 そうですね。去年、進級はしたのですが、ディプロマが出るのは、受かれば今年ですね。
- エコールノルマル音楽院の時もエリック・ハイドシェック先生にプライベートで付いていらしたのですか?
鈴木 付いていました。プライベートでレッスンを見ていただきました。もちろんメルキ先生にも了解を得ていました。メルキ先生のレッスンを毎週受けながら、時々ハイドシェックのレッスンを受けて勉強していました。ところで二人は偶然ですけど同じアルフレッド・コルトーの門下生です。エコールノルマル音楽院もコルトーが創設しています。
- フランスでは、どの程度練習なさっていますか?
鈴木 日本にいた時とは比べ物にならないくらい練習するようになりました。ベートーベンのマスタークラスの時は、かなりピアノ漬けの毎日でしたね。アパートでは朝九時から夜九時までピアノを弾ける環境なのでその中で休憩を入れながら、コンクールの前だったり試験の前だったりすると、一日八時間、最低でも六時間くらいはやっていました。
- 留学なさって日本にいた時よりも練習するようになる方を多く聞くのですがそれはなぜですか?
鈴木 自然に練習が必要になる感じがします。なぜ練習しなくてはいけないのかを身にしみて感じるようになります。それに今の経験を無駄にしたくないという気持ちもあると思います。一生懸命打ち込んでいないとなぜパリにいるのかが分からなくなってしまいます。
- フランスに来る前に日本でやっておけば良かった事はありましたか?
鈴木 留学した方のほとんどが実感することだと思うのですが、日本で学んだ基礎が、それが実はこちらに来ると本当の基礎ではなくて、それよりも更に奥深いところに基礎の基礎があると気がつく。そういう存在を感じることがフランスに来てすごくあります。日本でしっかりやっておくというのはもちろん、それをベースにしつつ心を開いて素直な気持ちでもう一回ゼロからやり直すくらいの学ぶ姿勢が大事だと思います。「今まで何やって来たのだろう」と落ち込む事もありますが、そこからが成長だと思います。日本でやったことが全て正しいと思わない方がいいかもしれません。もちろん音楽は世界共通ですので何もかもが間違っていることはありえないのですが、日本での基礎にこだわっていると、フランスで学ぶことの弊害になる事があります。自分で考えてもっと奥深い世界を実感していくことが大事だと思います。
- 日本とは違う教え方だと思いますか?
鈴木 そう感じる人もいると思います。私は日本で学んだことは決して間違いではなかったと思っていますが、「なぜこういう時にこういうふうに表現したいのか」、「この楽譜を見てなぜこうなのか」など、あまり理解しないで演奏していた自分に気付きました。そこが本当の基礎だと思うのですけど、掘り下げていく時に自分の勉強の足りなさに気づいてがっかりと落ち込んだりすることはあります。
- 曲の解釈という意味ですか?
鈴木 それもありますし自分の甘さが見えます。「これでいいだろう」と簡単に弾いてしまっていた自分に気付くんですね。ヨーロッパではクラシック音楽の歴史の深さが日本と全然違いますので表面だけ上手に弾いても全然通用しません。「なぜあなたはそう弾きたいのか」、が見えてこなければいけないと思うのです。辛い勉強だと思います。自分の力量や今までの勉強の足りなさを実感したりして泣けてしまった事もありました(笑)。
- 先生の前で?
鈴木 私は、結構正直なタイプなので。でもそれは別に先生が怖いというわけではないですよ。自分に腹が立つし「ああ私は甘い」と思って情けなくてくやしくて泣いてしまいます。
- 先生の教え方も根本から考えなさいという事ですね。
鈴木 メルキ先生もハイドシェック先生もとてもレッスンが丁寧なので、決していいかげんなところで、良しとは言ってくれません。きちんと勉強したかどうかもかなり見抜く先生なので、いいかげんなことすると本当に怒られます。「この子気持ち緩んでるかな」と思ったときビタッとくるんですね。「なぜ一生懸命やらないの」、「なぜなの」と聞かれる。「この貴重な機会を無駄に過ごすつもりなの?」と言われたりもします。責任と誇りをもって怒ってくださっていると思います。ただ、「良くなったよ」と言うことは簡単なことなので。ピアノを学ぶことは、練習してピアノを弾きながら毎日自分と向き合うことです。それは毎日、本気な気持ちでやらないと出来ないことだと思うんです。だからただ何も考えずに練習してパーッともっていくと雷が落ちます。弾けているのに…と最初は何で怒られているのか分からない時もあるんです。これが日本で受けた教育の甘さだと思います。
- 学内外でコンサートなどなさいますか?
鈴木 ソロや室内楽などのコンサートの機会があります。ハイドシェック先生とデュオコンサート、というのもありました。それから最近はバイオリンとのデュオを月に1度くらいやっています。伴奏を依頼される機会もありますので伴奏もします。
- 日本のお客さんとフランスのお客さんは全然違いますか?
鈴木 違いますね。コンサートに行く時の気持ちが違うかもしれません。日本では、今ではそうでもないかもしれないのですが、クラッシックのコンサートに行く時は、やはり敷居が高いというか構えてしまう傾向があるように思います。フランスではクラッシックのコンサートはもっと日常的なものです。例えば本当に小さなサロンでも頻繁にコンサートが行われますし、教会では無料コンサートも結構あります。気軽に「今日ここで何かやっているんだって」という感じでぱっとコンサートに入ったり出来る環境なので一期一会というか「今日はこんな知らない人のコンサートに来たけど非常にすばらしかったわ」などそういうことが結構おきるんですね。彼らは良いと思えば感動を伝えますので、聴衆の反応というのをダイレクトに感じるし、演奏会の後でも遠慮しないでどんどん思ったことをみんな言いに来たりもしますから面白いです。そう言う時に全然日本とは違うなって思いますね。日本でコンサートを行う時はきちんとしたホールで敷居を高くしてやることが普通でしょう。もちろんフランスでもそういうコンサートは沢山ありますし、そこには皆さん最高におしゃれをして出かけたりはしますけど。それでも聞いている人の感動を日本より強く感じる気がします。簡単に言えば盛り上がっちゃう、と言うか(笑)。空間をみんなで共有して、素晴らしいものを聞けば素晴らしいと伝える、それがマナーという感じですね。観客が「演奏家を評価している」ことを見せてくれる気がします。
- ダイレクトに反応が返ってくるほうが面白いですよね。
鈴木 面白いですね。「私はそうじゃないと思う」という人がいたりもして(笑)、思わぬ反応や出会いがあります。例えばスコラカントルム音楽院にいたときの一年間のマスタークラスでは、日本の公開レッスンとはずいぶん違うなぁと感じました。普通、日本の公開レッスンでは、弾いても拍手は出ませんよね。ところがあのマスタークラスでは、もしうまく弾ければ拍手が出るんです。拍手もハイドシェックが、「拍手してやってくれ」という時もありますが、自然に起こる時もあって。舞台の上で意見交換しながら生徒がどんどん変わっていくその結果、音楽が本当にもっと説得力のあるものになって、聞いている方の心に届いた時に自然に拍手が出たりします。レッスンの後で聴衆の方からお花を頂いた事もありました。もうビックリ(笑)。会いに来て意見をくださる方もいます。そういう時はやっぱり感じますね、「ああ違うなって」。
- 留学して良かったと思える瞬間や自分が成長したなと思う点はありますか?
鈴木 一言では言えないのですけど…、瞬間というより毎日思っています。まずパリが大好きなのでパリにいることにすごく喜びがあります。それから外国に住むということは、大げさな言い方かもしれないんですけど、毎日が自問自答の日々です。「私は何でここにいるんだろう」、「私は何でピアノをここまで来てやっているんだろう」など、自分に問いかけることが多くなるのでピアノだけではなくて自分らしさを探すようになると思います。だんだん自分の好きなこともはっきり見えてくるし、日本では絶対に出会わなかったであろう機会に出会ったりすると留学して良かったなと思います。「なぜピアノなのか」なんて、最初は考えなくても弾けますけど、続けていくと「何故、何故」って誰でも思う。それを乗り越えていくためには外国で一人で苦労して住んでみるというのはすごく役に立つと思います。
- いろいろな経験を通して自分のことが良く分かるということですね?
鈴木 最初はカルチャーショックで自分が変わった気がしますけど、落ち着いて考えて見るとやっぱり自分というのはなかなか変わらないので、自分の内面をだんだん充実させていく方向に気づいていくと思います。自分を変えるというより自分を知るということでしょうか。それとフランスという国は日本と比べますと格段に不便な国ですので、日常的に小さなアクシデントに遭遇しがちです。それが自分を鍛える、純粋にそんな部分もあります。こんな些細なことで文句言っている場合じゃないと。フランスの社会はまだまだアナログですからシステムというものも良くありません。一回でうまくいくということはほとんどありませんので「自分でやっちゃおう」、「自分はどうしたいんだ」と思う癖がついてきます。私は日本もとても好きで、人間関係を穏やかに保つために周りの気持ちをくんだり、こうなったら便利だろうと先回りする対応があると思います。それは日本の本当に美しい文化だと思います。でも、フランスでは同じ事を全然期待できないので、全然違うんだと思って開き直れた方が幸せかもしれない。大らかになるべきだと思います。フランスのその部分が合う人と合わない人がいます。私はフランスの文句を言いながらも結局楽しく滞在していますので(笑)合っているのでしょうね。
- 今後はどうなさるのですか?
鈴木 フランスも長くなりましたのでこちらに滞在しつつ日本とフランスで両方で活動出来たら、というのが希望です。語学も生かしたいと思いますし、音楽の経験も生かしたいと思います。演奏活動は続けながら同時に日本とフランスの違いも見てきましたので、それが生かせる仕事もあると思い、現在探っている状態です。
- 学校が終わったら一度、帰国するのですか?
鈴木 う〜ん(笑)。フランスにいたいけれど。最近は少し仕事も始めていますので。演奏をしていきながら、教えることもしたいと思うようになりました。今まで自分が学んできた音楽をピアニストの使命として次に伝えていくことも大事だと思います。クラッシック音楽はそうやって今まで伝えられてきたものですので。
- 現地に行くと外国の友達が欲しいということで一切日本人と関係を絶つ方もいらっしゃいますね。
鈴木 極端なのは良くないと思うのです。わざと関係を絶って自分にバリアを張ってしまうのは寂しいと思うんですよ。せっかく日本から出て外国に住んでいるのであれば日本の良さも認識すべきだと思いますし、日本のものを全部否定することはないと思います。結局のところ、外国に住んでいると自分が日本人だなとすごく実感しますし、日本に住んでいた時より日本のことをよく考えます。日本を外から見て自分のどこが日本人らしいかを見るのは大事なことだと思います。ピアノにおいても自分の人格においても。なんで今に至ったのかをすごく考える機会が多いです。私は今のフランスの人間関係も好きですし、もちろん日本人の友人のことも大好きです。
- 今後留学する方にアドバイスはありますか?
鈴木 私の経験からしか言えないのですが、まず語学がとっても大事なのは現実です。語学を学んでしかもそれを怖がらずに使わないといけないと思います。学校で学んでいるだけではなく、社会に入って使うことが一番大事だと思います。あとは、自分で出来ることは自分でするという基本の姿勢を忘れないことだと思います。もちろん苦労したりすることもあって、特に最初は、例えば滞在許可証の申請の時、「ワーッ」とフランス語で早口で話されて分からなくてリタイヤして帰ってきちゃう人もたくさんいます。分からないことがあれば人に頼むのも良いのですけど、なるべく自分のことは自分でする姿勢を優先にした方がいいです。一年目に苦労したことは二年目に必ず生きます。元気がなくて、「やりたくないな。誰かに頼んじゃおうかな」と思ってもなるべく頑張ってやっていくというのは大事だと思います。それとフランスではなんでも一度ではうまくいかないと最初から決めてかかった位の方が良いと思います。それから友人を大切にするのもすごく大事です。孤独にはならない方がいいかなと思います。海外では心の病気は、気をつけたほうがいいですから。もちろん心だけじゃなくて体も気をつけた方がいいと思います。気候が全然違いますし、環境の違いからストレスを感じることで体が悲鳴をあげて、日本ではありえないような体調のくずし方をしたりしますので注意しておいたほうがいいと思います。フランスは、日本と比べて特に冬は寒いですし、乾燥しています。日本にはあまり流通していないウイルスにかかってひどい胃腸炎になったということもあります。健康を崩すと心が頑張ろうと思っていても出来なくなってしまうので、健康管理は大事だと思います。あとは、せっかくの貴重な留学機会だと思うので心を開いて日本での価値観をちょっと解き放ってオープンになっていろいろ吸収するのが大事かなと思います。
- 分かりました。
鈴木 最初はハイドシェックに出会ってこの人に絶対ピアノを習いたいと思っただけなんです。直感で行動のみ。そこから先は今まで経験したからこそ思うことであって、最初のまっすぐな気持ちが一番大事かもしれない。あんまり深く考えないで、「やるんだ」と。それがないと辛くなる時があると思う。どんなにフランスが好きでも家族や親しい人と離れて外国で1人で頑張るストレスは誰にでもあるし、モチベーションこそが自分を支えるはずだから。
- 一回り大きくなって帰ってくるのでしょうね。
鈴木 本当に絶対そうだと思う。良い思いをたくさんして留学を終える時には心から満足して日本に帰れたら幸せですね。
- ありがとうございました。
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中島岳大さん/ジャズサックス/ジョンゴードン・アンドビジョン特別プログラム/アメリカ・ニューヨーク
20歳よりサックスを始める。会社員を経て現在、立正大学3年。2008年アンドビジョン特別プログラム、ニューヨークジョン・ゴードンのサックスレッスンに参加。
-簡単な自己紹介をお願いします。
中島 青山学院大学で経営学を学んだあと、就職しました。関西の大手電機メーカーに勤めていました。しかし、家の事情もあり、急遽会社を1年で辞めることになり、実家に戻りました。現在は、立正大学の3年に編入しまして、仏教を勉強しています。
-サクソフォンを始められたきっかけを教えてください。
中島 今から4年程前、前の大学の3年生のとき、何か楽器を始めたくなったんです。本当は葉加瀬太郎さんに憧れて、バイオリンをやりたかったんですが、友達が先にバイオリンを始めちゃったんですよ。その友達はすごい努力家なので、同じ楽器を始めてもかなわないかなって思ったんです。そんなときに、ストリートミュージシャンでサックスを吹いている人を見かけたんです。その方は会社を辞めて、27歳からプロになった人で、これなら自分もうまくなれるかなと思って始めました。実に甘い考えでしたね(笑)
-今はどこかで習っているんですか?
中島 有楽町にある山野ミュージックサロンに通っています。
-海外の先生のレッスンを受けたことはありましたか?
中島 まったくないです。今回が初めてです。
-今回、留学したいと思ったきっかけは何ですか?
中島 もともとニューヨークに憧れを持っていたんです。2007年にヤマハのサックス合宿に参加しまして、そこで初めてジャズと出会いました。それから興味をもったんです。そしてジャズの本場のアメリカ・ニューヨークに行ってみたいと思っていたのが留学のきっかけです。
-ニューヨークに行きたいと思ったのはサックスを始めてからですか?
中島 そうですね。サックスの影響が大きいです。クリント・イーストウッドが撮った『BIRD』という映画があって、ニューヨーク等を舞台にチャーリー・パーカーが活躍するんです。それを観て、漠然と一度は行ってみたいなと思っていました。
-今回が初めてのニューヨークですか?
中島 そうです。偉大なミュージシャンたちと同じ土を踏めて感動しました。
-今回の留学でジョン・ゴードン先生を選んだ決め手はありますか?
中島 アルトをメインに吹かれていたということと、ジョン・ゴードン先生がフィル・ウッズに師事されていたということです。フィル・ウッズは憧れの奏者なので。
-ジョン・ゴードン先生はどんな方でしたか?
中島 厳しい方でした。普段は温和で優しい方なんですが、レッスンでは熱くて厳しい方ですね。最初に「せっかく高いお金を払って、日本からわざわざニューヨークに来たんでしょ。何かを君にあげたい。何かを持って帰ってもらうから」って言われました。
-レッスンは週に3回で4週間。全部で12回でしたよね?
中島 最初の予定ではそうだったんですが、先生もライブなどで忙しい方だったので、週に2回になって、1回のレッスンが90分〜2時間と時間が延びるというかたちで変則的でした。結局、レッスンは全部で7回でした。
-時間的には同じですか?
中島 結局12時間なので、同じです。最初にガイダンスをして、お互いに1回のレッスン時間を延ばした方が時間が取りやすいということになったんです。先生もレッスンの時間が取れないし、自分も週3回レッスンが入ると、練習時間がなかなか取れない。なので、週2回のレッスンは、逆にすごく時間が取りやすかったです。
-レッスンはどのように進んで行きましたか?
中島 基本はスケール中心のレッスンでした。最初にウォーミングアップをして、その後2〜3曲練習しました。1時間くらい練習をしたら、楽器をしまって、イヤートレーニングをしました。ジャズの曲をYouTubeなどの映像を見て学ぶんです。先生がおすすめの曲を見せてくれて、それを聴いて勉強しました。1回のレッスンは、そういう流れで進みました。
-全部で12時間のレッスンを受けて、上達を実感しましたか?
中島 一回一回ついていくので精一杯でしたね。先生には“Much Better!(良くなってるよ)”と言われましたけど、自分ではなかなか自覚できませんでした。
-練習はどこでされましたか?
中島 ホームステイ先の家でしました。
-練習環境はどうでしたか?
中島 よかったですよ。家に地下室があって、そこでいつでも練習できたんです。お父さんが、音楽を聴くのが好きな人で、地下室がDJスペースなんです。最初に「部屋でサックスの練習をして大丈夫か?」って聞いたら「ちょっとおいで」って言われて、地下室を案内されて、「ほら、ここなら大丈夫だろ」って言われました。防音ではなかったんですが、大きな音を出しても誰も全然気にしないという感じだったので、思う存分練習できました。
-ホストファミリーはどんな方たちでしたか?
中島 話しやすい方たちでした。それでも、お互いプライベートなことまで干渉することはなくて、アメリカってそういう国なんですかね。食事はつかないという話だったんですけど、ときどき作ってくれたし、隣の家のお昼に招待してくれたりもしました。
-へー。いいですね。
中島 「鶏肉の料理、作ったから」ってお呼ばれしたのですが、それがすごくおいしかったです。チキンが丸ごとドーンっと出てきて、「アメリカの食事はおいしくない、なんて誰が言ったんだろう?」って思うくらいおいしかったです。
-いいですね(笑)。レッスンの話に戻りますが、通訳なしでの英語でのレッスンはいかがでしたか?
中島 先生が容赦なかったので・・・最初は全然聞き取れませんでした。止まらないんですよ。バーッと話されて、“Do You understand?”って聞かれても、ほとんど分かりませんでした。1週間が過ぎた頃から、徐々に慣れてきて、なんとなく言っていることが分かってきて、単語も少しずつ覚えて、分かるようになってきました。でも、最後まで聞き取りには苦労しましたね。だからと言って、レッスンに大きな支障が出るということはありませんでした。レッスンは、最低限分かっていれば、大丈夫です。
-教わったことで印象に残っていることはありますか?
中島 「サックスはシンガーのように、歌うように」とよく言われたことです。「歌うときに、高音をキューッと出したりしないだろう」と言われました。あとは、アンブシュア(くわえ方)が、今までやってきたやり方と違っていて、「ジャズはもっと楽に、自然体で」と言われて、最初はそのやり方でだいぶ苦労しました。
-即興のレッスンはありましたか?
中島 そこまではいかなかったですね。これから即興をやっていく基礎として、スケールの練習はたくさんしました。ただ、「マイルス・デイビス(トランペット奏者)のソロ・アルバム『カインド・オブ・ブルー』を買って来て、ソロを覚えなさい。暗記して、次のレッスンのとき、歌いなさい」って言われたんです。でも、それがなかなかできなくて、ニューヨークにいる間、ずっと練習していました。そういう練習が、これから即興をするときに役に立ってくるそうです。先生いわく、「暗記できれば演奏もできる。まずはいいものをたくさん聴いて、吸収して練習しなさい」と。
-いろいろと新発見が多かったようですね。
中島 そうですね。多かったですね。こんなにアップアップになったのは、久しぶりでしたね。追い込まれましたよ。休みの日に何も予定がないときは、朝起きて、近くにあったダンキンドーナッツでドーナッツを買ってきて、あとはずーっと丸一日、地下室にこもりっぱなしでした。家の人も「お前は、ずっとやっているな」って。家の人たちは、上でパーティーをしていて、がんがん音楽も鳴らしていて、誘ってくれたりもしたんですが、「明日レッスンあるから、それどころじゃないんで……。練習しなきゃいけないんで」という感じでした(笑)。
-すっかりミュージシャンですね。
中島 ははは。すっかりミュージシャンになった気分でしたね(笑)。大変だけど、やらなければいけない。僕が他の生徒さんと決定的に違ったのは、譜読みが苦手なことだと思うんです。ゆっくりやればわかるんですけど、テンポが速くなると、読めなくなってしまいます。今までのレッスンであれば半年以上かけるようなスコアを来週までに1週間でやらなければいけない。しかも、それだけではなくて、スケールもあるし、エチュードもあるし……、本当に殺人的でしたね……(笑)。
-日本に帰ってきて、身についたことが活きているな、と思うことはありますか?
中島 「もっと大きく!強く息を入れて!」と注意されたので、音の大きさは違うと思います。それから楽器が鳴るようになりました。アメリカでようやく楽器と仲良くなれましたね。
-サックスを始めてから、4年間、同じ楽器を使われているんですか?
中島 いや、違います。今年の2月に買い変えた新しいものを使っています。買ってから、なかなか懐いてくれなくて困っていたんですけど、手に馴染んできましたね。向こうで、一日中ずっと吹いていたのが、良かったのかもしれないですね。
-最後のレッスンは何をされたんですか?
中島 総決算という感じで、覚えた曲を全部やりました。本当に汗びっしょりになりましたね。初めてです。レッスン中にあんなに冷や汗かいたのって(笑)。レッスンが終わったあとはぐったりでした。
-語学学校にも行かれたんですよね。
中島 はい。LSIという学校で良かったですよ。施設はきれいだし、道も分かりやすかったので、良かったですね。
-クラスには何人くらいいましたか?
中島 10人ぐらいです。会話重視のクラスもあれば、文法重視のクラスもあって、先生によって講義の内容が全然違うんです。自分の場合、2週間目くらいで先生が退職なされて、途中から違う先生に変わったので、2人の先生を味わえて、なかなかおもしろかったです。
-内容はどんなものでしたか?
中島 最初の先生は会話が多かったです。天気の話とか趣味の話とかスポーツとかお題が出て、それに沿って会話をしていく授業でした。2人目の先生は、どちらかというとグラマー中心で、現在完了がどうちゃらこうちゃら(笑)といった内容でした。
-クラスの人たちはどこの国の人が多かったですか?
中島 フランス、スペイン、イタリアあたりが多かったですね。日本人は少なくて、最初は自分しかいませんでした。
-宿題が出されることはありましたか?
中島 最初の先生のときはありませんでしたが、2人目の先生のときはありました。といっても、たいした量ではないです。
-どんなスケジュールで動いていたのですか?
中島 語学学校が13時前には終わるので、そのあとみんなでランチを食べて、すぐにジョン先生のところに行って90分くらいレッスンを受けたら、帰りに飲み物や簡単な食べ物を買って、帰ったらすぐにサックスの練習。10時くらいまで練習したら、寝るようにしていました。
-濃厚でしたね。
中島 自分でもよく乗り切ったと思います(笑)1ヶ月間よくやったな、と。レッスンがない日は、語学学校が終わったら、ご飯を食べて、買うものを買って、17時くらいには家に帰る。そのあとはずっと練習していました。
-17時〜22時まで5時間も吹き続けるって、すごいですね。
中島 疲れますね。みんなはけっこう遊びに行くんですよ。「お前もどっか行かないか?」って誘われるんですけど、「申し訳ない。練習しないと、明日大変なことになるから」と断っていました。
-そうすると、あまり遊びには行かなかったんですか?
中島 いえ。土日は時間を作って、けっこういろいろ出かけました。ブロードウェイのミュージカルも観に行きましたし……。ミュージカルは『レント』と『マンマミーア』を観ました。すごくよかったですよ。
-そういう時間も作れたんですね。
中島 あとは、ヤンキース・スタジアムにも行きましたし、ハーレムへゴスペルも聴きに行きました。ハーレムは一人では動きにくいこともあると思って、旅行会社のツアーで行きました。面白かったですよ。土日はどうしてもまるまる空いてしまうし、食事も出ないので、とりあえずいったん外に出て、ご飯を済ませて、帰ってきてから練習するようにしていました。
-ご飯はどうされていましたか?
中島 朝ご飯は家にあったシリアルか、マックかバーガーキングです。5ドルだから、日本よりも少し安いかなというくらいですね。ランチやディナーは14ドルくらいでした。日本食もけっこうたくさんありましたね。お寿司はどこに行っても食べられます。韓国料理屋でも中国料理屋でも寿司があるんです。寿司といっても日本料理屋じゃないから、ロールですけどね。
-街の様子はいかがでしたか?
中島 治安は良かったですよ。マンハッタンにいる限りは、何も危険なことはありません。ただ、ブルックリンになるとあまり遅くにならない方がいい、という話は聞きました。自分のホームステイ先はブルックリン地区でしたが、22時とか23時になると、少し治安が悪い感じがしました。自分が住んでいるあたりがちょうどボーダーで、そこより東に行くと、昔の貧困層の黒人さんが住んでいる地域なので、これ以上行くと危ないですよ、ということを言われました。マンハッタンで動く分には何も問題ありません。危険なところに入らなければ、大丈夫です。
-楽器の通りにも行かれましたか?
中島 行きました。ギターのお店が多くて、管楽器のお店はそこまでたくさんはなかったです。チェルシーの方にも行ったんですが、テロ以降客足が減ってしまい、管楽器のお店も減ってしまったようでした。
-そうなんですね。
中島 とはいえ、貴重な物も見れましたよ。
-どんなものでしたか?
中島 すごく古いマースピースで、ニューヨークで作られたもので、数が少なくて貴重なものなんです。往年のジャズ・ミュージシャンが好んで使っていて、作りもいいし、音もいいと言われています。
*近年、日本人の楽器バイヤーが現地に大量に買い付けにいき、そのせいで一般の日本人客が購入を断られるケースがあるようです。あくまでもお店の人の好意で話してくれたことなので、表現を変えさせていただきました。
-購入されたんですか?
中島 それは高くて買えなかったですね。10万近くするんですよ。
-ニューヨークの人たちはどんな感じでしたか?
中島 気さくですね。例えば、朝、道路が混んでいて、「先にどうぞ」って言うと、笑顔で手を振ってくれるんですよ。日本ではないなぁ、と思いました。愛想がよくて、そうしてもらえるだけで、1日が楽しくなるような感じでした。電車の中で、「お前どこで降りるんだ?」って聞かれたので、「カナルストリートです」と答えたら、「手前の駅で降りるんだけど、すごく疲れていて寝たいから、着いたら起こしてくれ」と言われました。そういう交流も面白かったですよ。ニューヨークの人は明るいですし、親切だと思います。
-交通はどうでしたか?
中島 使いやすいですね。最初のうちは間違えたりもしたんですけど、マンハッタン中地下鉄が張り巡らされているので、とても便利です。慣れちゃえば、こっちのもんですね。
-そうすると、ニューヨークはもうバッチリですね。
中島 そうですね。大丈夫だと思いますよ。
-移動はほとんど地下鉄を利用されていた感じですか?
中島 地下鉄が多かったですね。1ヶ月のフリーパスを80ドルで購入しました。どこでも乗り放題なので、便利でしたよ。バスも使いましたが、バスで行ける距離は歩いても行けるし、運行スケジュールもよくわからないので、地下鉄が一番便利で確実でした。タクシーも使わなかったです。現地の人も言っていましたが、どちらかというとドライバーは移民の人が多くて、道を知らないことも多いんです。だからマンハッタンの中でもホテル名を言ってもわからないので、何丁目に行ってくれって言わなきゃいけないんですよ。それから、マンハッタンを出てしまうと帰ってくるのに時間がかかるので乗車拒否をされてしまう、という話も聞いたので、タクシーは使わなかったですね。
-海外の方とうまく付き合うコツはありますか?
中島 まだよくわかりません。あるとすれば、話すこと、しゃべりかけることだと思います。先生とのコミュニケーションで一番問題だったのは、練習をしていないのか、練習をしてもできていないのか、それを分かってもらうことでした。ただ「やりました」、「ベストは尽くしているんです」だけでは伝わらない。言うべきこと言って、自分の情報を伝えるようにしていました。
-留学中に何か困ったことはありますか?
中島 外出中のトイレですね。楽器とかバッグを持って大荷物でうろうろしているので、急にトイレに行きたくなったときに困りました。公衆トイレは危ないらしいんですよ。ホテルのトイレの方が安全だと言われている。そういうところまで行かなければいけないのが大変でした。あとは、食べ物も困らなかったし、水も大丈夫でした。ほとんど東京と勝手が変わらないので、何も問題はありません。意外とすんなり自然に入っていけましたね。
-参加してよかったと思う瞬間はありましたか?
中島 外国人の友達ができたときですね。語学学校で仲良くなって、一緒にニューヨークのブルーノートに行ったんです。ブラジル人とロシア人とイタリア人で、みんな出身国がバラバラで、それでも同じ拙い英語を一生懸命使ってコミュニケーションを取ったんですよ。今までまったくバラバラの国で会うはずがなかった人間たちが、集まって同じものを見ているというのは、不思議だし、すごいなと思いました。
-日本とアメリカで大きく違う点はありましたか?
中島 みんな音楽が好きですね。音楽を鑑賞する、楽しむという文化がすごく根付いていて、みんなでワーッと盛り上がるんです。そういうところがいいなと思いましたね。本当に音楽の街で、どうしてこういうところでジャズが発展してきたのか、ということがなんとなくわかりましたね。有名なブルーノートとかヴィレッジ・ヴァンガードとかコットンクラブだけじゃなくて、いたるところにジャズクラブがあって、街中に音楽で溢れているんです。ストリートミュージシャンもたくさんいて、電車に乗っていても必ずミュージシャンが乗ってくるんです。ギターの人もいれば、バイオリンを弾きながら入ってくる人もいる。
-弾きながらですか!?
中島 一人弾き終わっても、次の駅で、必ず乗ってるんですよ。“Good evening!”って入ってきて、「楽器をやるから聞いてくれ」って。それで弾いて、演奏が良ければ、みんなお金をくれるんですよね。その辺が寛容ですよね。音を出しても別に何も言わない。地下鉄の中では、退屈しなかったですね。ちっちゃい子も来るんですよ。親子でお父さんがギターで、子供が笛を演奏していたり……。もう本当にさまざまです。駅でもペンキの空いた缶でドラムをやる人もいれば、ソプラノサックスをやっている人もいるし、トランペットを吹き始める人もいれば、チェロを弾いている人もいる。東京でそんなことをしたら、追い出されますよね。東京でもそういうことをしたら、おもしろいと思うんですけどね。すごくいいですよ。
-生活面では何か違いはありましたか?
中島 すべてが違うんじゃないですかね。ホストファミリーですが、どこかに出かけても家にすぐ帰ってくるんです。仕事をしている人も会社が終われば、すぐにバーッと帰っちゃいます。あんまり、どこかに行って飲んだりしないんです。アメリカ人って、特別な日以外はそこまでお酒を飲んだりしないみたいですね。パーティーのときは、お酒を飲んだりもするんですけど、普段の生活は質素ですし、着ているものもすごく質素です。
-ドラマなどでのアメリカのイメージとはちょっと違いますね。
中島 若い人は違うのかもしれませんが、ね。家族をすごく大事にしていますね。食事も、必ず家族全員で食べますし、食後はみんなで手をつないでお祈りをして神様にありがとうございました、って必ずやるんですよ。ちっちゃい子も恥ずかしがらずにやります。日本だと、家族でもバラバラに食べるし、会社の帰りに飲んで帰ったりする。そういう生活習慣は、自分はアメリカの方が好きなので、こういうのが大事だよな、って思いました。
-なるほど。他に感じたことはありましたか?
中島 アメリカ人は好戦的なイメージだったんですが、ちょうど留学中にグルジアに軍隊が侵攻したんです。そのときに、国連の建物に行ったら、大勢のアメリカ人が「ロシアから軍隊を撤退させてくれ」ってプラカードを持って、「戦争はやめろ」って訴えていたんです。アメリカ政府は、テロのこともあって、攻撃的なイメージがありますが、アメリカ国民はもう全然望んでないんですよね。もう戦争はたくさんだっていう雰囲気でした。
-なるほど。
中島 それから、本当に適当でしたね。地下鉄のアナウンスとか丸々間違っていて、完全に別の路線を指していたりするんですよ。なので、実際に自分で見て確認するしかありません。駅員の中にも、80ドルのチケットなのに100ドル寄越せって言って、20ドル取ってしまう、そういうことをする人はいるんです。やはり勤勉でまじめなのは日本人だなと思いました。どこの国も一長一短で、良いところもあれば悪いとこもあるんですよね。
-留学前にやっておいた方がいいことはありますか?
中島 語学ですね。CDを使って、少し耳を慣らしておいた方がいいかもしれないです。自分は大丈夫だろうと考えていたんですが、最初の1週間はついていくのが大変でした。語学学校の先生さえもすごく早口に感じて、慣れるのに時間がかかりました。ダイハードでもなんでもいいから、ニューヨークの映画を観たりするのもいいと思います。背景を知っておくと、おもしろいですしね。
-レッスン前にやっておいた方がいいことはありますか?
中島 自分はそんなに上手ではないし、音楽の知識もないので、アドバイスできることはないんですけど、とりあえずニューヨークに行ってジャズを勉強したい人がいるなら、ある程度、譜読みに慣れておいた方がいいと思います。それから、たくさん音楽を聴いておいた方がいいですね。
-似たようなことになるかもしれませんが、今後、留学する人にアドバイスをお願いします。
中島 留学を迷っている人は、どんどん行ってしまって構わないと思います。技術に自信があればどんどん行った方がいい。自信がなくても、どんなレベルの人にも合わせてくれると思うので、行ってしまっていいと思います。僕自身、日本の恥さらしをしなかったか不安なんですけどね(笑)。
-今後はどのように音楽と関わっていきたいですか?
中島 基本的に今のレッスンを続けていこうと思っています。例えば来年は友達の結婚式があって、何か一緒に演奏をしようと話しています。趣味の範囲なんですけど、これから一生付き合っていけるいい相棒ができたかなと思っています。
-お友達がバイオリンを始めてよかったですね。
中島 そうですね。負けず嫌いなんで、負けてなるものかと思って、今でも一緒にやっています。楽器が日常にあると毎日が楽しくなってきますよね。
-また海外で勉強したいと思いましたか?
中島 機会があればいつでも行きたいです。1週間後でも行きたい(笑)。とにかく毎日が楽しかったです。英語で授業を受けていることも楽しかったし、いつでもジャズを聴きに行けるし、ニューヨークはいいところでした。そうですね、1年くらいいてもいいかな(笑)。
-4週間は短かったですか?
中島 みっちりでしたね。1年くらい向こうにいたかったですけど、体力的にバテてくるので、語学学校もレッスンもあるこういうプランだったら4週間がベストかもしれませんね。2週間だとちょっと少な過ぎるかな、3週間でもまだまだ、ちょうど4週間目に慣れてくる感じなんですよね。レッスンも流れも覚えて、楽器もエンジンがかかってきたかな、というところで帰らなきゃいけないんで、あともう1週間あってもいいのかな……。50日くらいのプランがあるといいですね。
-最後に何か言い残したことはありますか?
中島 ニューヨーク、アメリカはおもしろいところですよ、ということですね。今回は時間がなくて行けなかったのですが、博物館もあるし、ワシントンD.C
に行って、ホワイトハウスを見ることもできますしね。見るところが盛りだくさんですね。
-そうですね。今日は本当にありがとうございました。
ニース夏期音楽アカデミー
【ニース夏期国際音楽アカデミー】
https://www.andvision.net/major/502-academie-internationale-dete-de-nice.html
美しい南フランスのリゾート地、
ニースに豪華な教授陣が揃っての講習会
期間は4週間に渡っているので、
週をずらして2人以上の先生のマスタークラスを最大4週間受講したり、
1つの週に、同時に2人の先生のクラスを
受講することもできます。
【インタビュー】
ニース夏期国際音楽アカデミーにご参加のM.Oさん
https://www.andvision.net/interviews/testimonial/385-m-o.html
フルートでご参加
意外なところで驚くこともたくさん!
【フランス語レッスン】
https://www.andvision.net/language-requirement.html
講習会に参加して思うこと・・・
もう少し現地の言葉をお勉強しておけば・・・
お買い物をするとき
あいさつをするとき
少しでも言葉がわかると
講習会も倍楽しくなります。
今からでも間に合います!
夏に向けてご自分のペースでお勉強してみませんか?
【3月の公開レッスン】
ブロネフェツキー先生/ピアノ
https://www.andvision.net/searchresult/156-program/6322-vladislav-bronevetzky-piano-masterclass.html?catid=156:program
※3月11日(土)若干空きあります!
モスクワ音楽院卒
ロシアピアニズムの流れをくむ先生
現在は、スペインの音楽院教授です。
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アンドビジョン株式会社
東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階
TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903
HP:https://www.andvision.net/
【東京駅八重洲口から徒歩約5分】
営業時間 [平日] 10:00-20:00
[土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は3-7月のみ)
日曜日はお休みを頂いております。
< メール・ファックスは、365日・24時間受付 >
配信を解除されたい方は、下記をクリック↓
http://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=andvision
Y・Tさん/ピアノ/オーストリアマスタークラス/オーストリア・フリーザッハ
Y・Tさんプロフィール
3歳よりヤマハ音楽教室でピアノ・エレクトーン・ソルフェージュを始める。
小学4年時に専門コース修了。
その後、中学校から、大学付属の音楽教室にてピア ノ実技・音楽理論を学び、音楽高校・大学進学。
卒業後は、レストランや施設での演奏活動の他、音楽教室で子供から大人までのピアノ指導にあたっている。
2010年9月ベネチア音楽院サルヴァトーレ・スパノ教授の講習を受講。
-まずは、簡単な自己紹介・現在までの略歴を教えてください。
Y・T 4歳のちょっと前からヤマハ音楽教室に通いはじめたのが最初です。そのあと小学校1~4年生までヤマハの専門コースに行きましたので、ピアノを本格的に始めたのは1年生からですね。幼児コースは、エレクトーンや歌ったり踊ったり、リトミックに近いものでした。6年生の時に中学受験があるので少し中断して、中学校、たまたま入ったのが洗足学園で(笑)。同じキャンパスに大学がありますので、大学の先生に習うこともできますし、音楽教室もあるし、いいんじゃないってことで、そこに行きまして、それからはずっとやっています。
-留学は以前にイタリアに行かれていると思うのですが、それ以外に何か参加されたものはありますか?
Y・T 語学留学で1カ月ほどホームステイの経験があります。ミラノと○に1カ月ずつ行ったことがあるんですけれど。
-今回は、それまでのイタリア方面ではなく、オーストリアにチャレンジされたのは何か理由がありますか?
Y・T 前回は、語学面で、イタリアなら何度か行っているし、一人で行ってもだいじょうぶかな、なんとかなるかなっていうのがあって。今回は、他の国を、ドイツ・オーストリアの音楽が好きなので、本場に一度行ってみたいなっていうのがあったし、アンサンブルの勉強を一度してみたいなと思っていたので、その条件で個人参加できるもの・・・となると選択肢も限られていて。結果ここになりました。
-アンサンブルは今までのご経験、学校などではおやりにならなかったのでしょうか?
Y・T そうですね、ちゃんとした勉強はやっていないですね。
それは、ピアノという楽器の特性として、室内楽をする機会が少ないのでしょうか。
Y・T 学校の授業で室内楽も全員が履修する大学もあるみたいなんですけれど、うちの学校は選択制だったので。やっぱりピアノっていうとソロがどうしても中心になってしまうことが多いので。
音楽教室(お仕事)で他の楽器の先生としりあう機会も増えまして、イベントや発表会などで、講師演奏として合わせて演奏する機会も増えてきたので、一度ちゃんと勉強しておいたほうがいいなあと思い始めたんですね。
-勉強熱心でいらっしゃるのですね!今回参加されて、勉強になったところはたくさんありますか?
Y・T たくさんありました。
-どのくらいの人数が参加している講習会でしたか?
Y・T 私が参加した14日~21日の日程だと、色々なコースをあわせて100人くらいかな。ほとんどオーストリア人が多かったですけれど、日本人も4人いました。私たち以外の日本人の方は、オーストリアやドイツに住んでいる方でした。中国人、韓国人、オランダ人、トルコ人…インターナショナルでしたね。
-圧倒的に地元の方が多いようですね。
Y・T そうですね、小さい子15歳かな、14歳かな、そのくらいから参加できるみたいなので、10代の子たちはやはり近くの子が多かったですね。
アジアの国からは、1人、2人ずつというかんじですね。ほぼオーストリア・ドイツ…スイス人もいたかな。ほとんどはドイツ語圏の人だと思いますね。
-一緒にアンサンブルクラスを組まれた方たちは
Y・T Hさん(チェロ・日本アンドビジョン経由で参加)は同じ歳、クラリネットの子は23歳でフランクフルトの音大生、来年卒業だって言っていました。
-同年代の方たちで組んであったのですね。あらかじめ経歴なども送ってあるので、ある程度考えて組み合わせてくれたのでしょうか。
Y・T そうですねえ。でもアンサンブルは参加が少なくて、4組かな。フルートアンサンブルとかはいましたけれど。ピアノアンサンブルは少ないですね、私と、クラリネットの伴奏みたいな感じで参加されていた方が1人いたんですけれど、その子はコンビで参加したみたいです、お友達と。
なので、人数が少ない分、組み合わせするのも難しい面もあったかな…って思います。
相性が合う・合わないということもありますが、技術のレベルなども合わせてみないと分からないところがあるので。
-オーディションがない分、参加しやすいというメリットもありますが、技術レベルを均一にするのは難しいですよね。オーディションがあれば想像がつくんでしょうけれど。
Y・T むこうの方は、趣味でやっていますといっても、趣味のレベルが違うっていうのもありますね。もう一つ参加したアンサンブルはビオラの方で、40歳くらいかな、意外に若くなくて、演奏家を一回辞めて、普通のお仕事について、でもやっぱり弾きたいってことで戻ってらした方が参加していたのですが、その方がまあ、弾ける方で(笑)。音楽の仕事をされているわけじゃなくて、趣味だよって方も、レベルが違うのですよね~。音楽的に弾くし、とてもできる方でしたね。私は最初ビオラまであわせるのは無理かもしれないって思って、やめかけたんですけれど、ビオラとのディオとして、最終日のコンサートに選んでもらって、最後にその方と一緒にホールで弾かせてもらえたんです、とても良かったです。
-それは素敵ですね!
Y・T アンサンブルの参加者の中で、個人で、ピアノで、は私だけ。ですので、2つのアンサンブルをかけもちでレッスンしていたんです。かけもちなのでレッスンがひっきりなしにお昼ごはんまでびっしりつまっていて(笑)。各部屋を移動するのが大変でしたけれど、楽器がない分楽だったかな。
-それでは掛け持ちでなければ、レッスンはびっちり・・という訳ではなさそうなのですね。
Y・T クラリネットの子はソロのレッスンも受講していましたね。トリオだけで参加ですと、1日の中で各楽器の先生の部屋をまわってレッスンを受けるので、ピアノ、チェロ、クラリネットの3コマ。わたしはそれにプラスしてビオラ、ピアノ 1日5コマうけていました。ピアノはクライナー先生が2コマです。
-各楽器の先生がそれぞれにみて下さるというのは良いですね!
Y・T 先生の専門の楽器の子を中心に、技術指導するかんじですけれど、全員の演奏のバランスとかも観て下さいます。先生方はプロフェッショナルなので、その楽器の子だけを教えるわけではない、私たちにもちょこっと注意をして、全員に同じ注意をして、と目をいきわたらせて下さるんです。良かったですよ。
-同じ曲の同じ部分で、違うことを言われて混乱するってことはありませんでしたか?
Y・T ありました(笑)!!それはそれでおもしろかったですけれどね~。さっき、クラリネットの先生に、ここはもっと遅いほうがいいって言われたのに、チェロの先生のお部屋に来たら、早くしろって言われたりとか(笑)、ありましたね。
-解釈の違いで先生もおっしゃることが違うんでしょうね、そういう時はどうされたのでしょう?違うことを指導されましたって言ったりもするのでしょうか?
Y・T 3人で顔を見合わせて(笑)。ドイツ語ができるクラリネットの子が代表して言ってくれていたようです。
-レッスンは基本的には英語ですか?
Y・T 基本ドイツ語なので、最初のオリエンテーションは全部ドイツ語でしたけれど、中にはドイツ語が分からない人もいるので、各レッスンは英語にしたり、先生が配慮してくれていたみたいです。
-基本はドイツ語ですか。ドイツ語でのオリエンテーションはどうでした?
Y・T 全然分からなくて…(笑)。初日は夕食後にオリエンテーションだったんですが、私たちは夕食を食べたらその日のスケジュールは終了だと思っていて。夕食後、7時にホールに集合という掲示が貼ってあったらしいんですけれど、全く見ていなくって、ご飯を食べて帰ろうと思ったら、なんか音がきこえてきて、あれ?なんかやってる!って慌てて、遅れて行ったっていう。初日から(笑)そんなんでした。部屋に入ってもまだ、何をやっているのか良く分からなかったですね。
ドイツとオーストリア在住の日本人の子がいたのですが、年齢も一つ上と一つ下の子で世代も同じだったので、ちょくちょく、今何言ってたの?ってかんじで教えて貰っていました。何時にここに集まるらしいよ、とか、夜はなるべく騒がないようにだって、とか、その都度教えてくれたので、その場はなんとかなったんですけれど。
その夕食後のレッスンでは、顔合わせなのに、いきなり弾かされたんですよ(笑)!アンサンブルの人たちだけ、ホールでさわりだけでも弾きましょうってなったみたいで、個人で参加している人なんて、まだ自分のグループメンバーの顔もわからないのに、はいじゃあ演奏発表!みたいな!
私たちの組は、本当にブラームスの一楽章の最初の部分を、さわりだけだったんですけれど、弾きました。私たちは何が行われるか分かってなかったので、楽譜も楽器も持たずにホールに行ってしまったんですが、クラリネットの子はスタンバイしてて(汗)!どうしよう!楽器も楽譜も部屋においてきたんですけれど~(汗)って言ったら、先生が急いでとってきて~!!!と。走って楽器と楽譜を取りに行って、いきなりそこで弾かされた(笑)。
-それはお疲れさまでした。自由に練習ができる時間は、レッスンの後や合間ですか?
Y・T そうですね。毎日その日のスケジュールが発表されるのです。まあ日付だけ変えて内容は一緒(笑)みたいなものでしたけれどね、必ず貼り出されて、それを見て、自分の名前のところ、何時から何時がこの部屋でこの先生ってことを確認して、時間になったらその部屋に行く、というかんじです。だいたいは毎日同じようなかんじなんですが。そのスケジュールの合間に練習をしていました。
-練習するためのピアノはたくさんあったのですか?取り合いでしょうか?
Y・T ピアノはソロで参加されている人がすごく多かったので、基本早いもの順ですね。講習会場が学校なのです、古城を改築した学校みたいで…
-音楽学校なのでしょうか?
Y・T どうなんだろう。各部屋ピアノは置いてあるので音楽学校かもしれないですね。中は綺麗になっていましたけど、建物自体は古いですね、歩くとミシミシっていったり、床のタイルが割れていたりとか(笑)。
-参加要項にも木のスリッパは駄目だって書かれてありましたね(笑)。
Y・T 敷地内にいくつか建物があって、ホールがある建物が別棟なのでその建物を見に行ったりしました。
-楽器がピアノではない人たちは、開いている部屋で練習できるのでしょうか。
Y・T 開いているお部屋でもできますし、宿泊している部屋でも練習できるので、他の楽器の方は自分の部屋で練習していましたね。宿舎に帰って廊下を歩いていると、色々な部屋からよく音が聞こえてきこえてきました。レッスン以外は基本的には自由時間・練習時間なので、部屋を探して、別棟まで練習をしに行くこともありました。グランドピアノが置いてある部屋はそんなに多くないので、そこは取り合いです、早いもの勝ちです。
-予約のシステムなどではなかったんですね?
Y・T 予約制ではなくて、開いていたら使うってかんじですね。最初に、一人2~3コマにして譲りあってねってお話はあったのですけれど、まあ早いもの順ですね(笑)。空いているところがあれば、表に名前を入れて使うってかんじです。学校なので、開いている教室をさがし歩いたりしました。
そういえば、本当に(参加要項に書いてあった)卓球あったんですよ!
-卓球をやりたかったらもってきて下さいって書いてありましたね(笑)。
Y・T 本当にあって(笑)。大きな体育館が別棟にあるんですよ。大きな体育館も練習室の一つになっているのですが、カワイの小さなアップライトがおいてあって、卓球台も2台ありました。椅子がなかったので、パイプ椅子をみつけてきて練習した日もありました。そこは人気がなくて大抵いつも空いていたので。夜は卓球をしたりしていた人もいたみたいです(笑)。空き時間は自由練習のほかに、他のレッスンも出入りできるので、みんな他の先生やグループのレッスンを見学させてもらっていました。周りになんにもない田舎町なので、1週間籠城ってかんじです(笑)。
-お店もないのでしょうか?
Y・T 一度、お水を買いにいこうかってことになって、ドイツ語ができる子が、近くにスーパーありますかって訊いてくれて、みんなで買いにいったんです。小さいお店が一軒、コンビニみたいなものかなあ?歩いて数分のところにありましたけど、周囲にお店などはあまりないようですね。出歩かなかったので把握していないということもありますが。
-では、学校の食堂に売店が併設されているのでしょうか?
Y・T 売店はなかったですね。水も売ってなかったんですね。ヨーロッパによくあるコーヒーサーバーと、コーラとか炭酸飲料の自販機はあったんですけれど、普通の水は売ってなくて。土地柄、水道水がほとんどアルプスの湧水らしく、おいしいので普通に飲めるみたいで、あまり水を売っていないようでした。だから最終的には水道水で大丈夫だったんですけれど、最初はそれが分からなくて。大きなひねって出すコックの蛇口の横に、紙コップが積んであって、それを見て初めて、これは飲めるってことだよねって判断して(笑)。
そのコップに水を汲んで、部屋まで持って行って…ってかんじでした。
-食事などはおいしかったですか?
Y・T 食事はすごくよかったですねえ(嬉)!
-それはよかった!
Y・T 朝からもりもり食べていました。豪華でした!写真も撮ってきたので、一緒にみてもらえたら良かったですね。朝と夜はバイキング形式で、朝は、ハムも数種類、チーズも数種類、毎日はちみつもジャムもたくさん並んでいて、すごく豪華。コーヒーは各テーブルに温かいものを持ってきてくれて。ヨーグルトも何種類もあったし、本当に充実していてびっくりしました。
-学校の食堂?
Y・T それがちょっとわからないんです。ワインセラーみたいな冷蔵庫にビールが置いてあったりして。学校だけども、レストランとしても使っているのかな?みたいなかんじでした。夜はその冷蔵庫から、生徒も先生もビールとかワインを出してあけて、深夜までどんちゃん騒ぎしていました(笑)!!!
-そして朝からまた普通に練習するのですよね(笑)
Y・T そうですね、みんな元気ですね。夏休みの休暇も兼ねているところがあるので、家族で来ている方もいたし。先生方も、午後レッスンがない時間帯は、トレーニングパンツみたいな格好で走っていたり、グラウンドでスポーツして、汗を流していたり。プールもあったみたいなんですけれど、みなさんすごく元気なかんじでしたね。
-リラックスした雰囲気ですか?
Y・T まさに夏期合宿ってかんじですね。先生たちが、夜、酔った勢いというのもあるけれど、先生たちも、もうブラームスのトリオとか教えている内に自分が弾きたくなっちゃうみたいで、夜にホールで先生たちのコンサートになったり(笑)。先生方の演奏をみる機会もあったし、実技以外の話も談話も、先生たちとの会話を楽しむ時間もたっぷりあったし。先生たちも同じところに泊っているので、おちかづきになれてとても楽しかったです。
-ピリピリとしたというか、厳しく臨む講習ってかんじではない?
Y・T 受験の前に講習会ってかんじの人もいましたけどね、ソロの方とか。日本人の方でも、一つ上の方で、日本の音大とドイツの音大を出て、プロのピアニストですけれども、コンクールを受けるために、新しい先生に教えて貰いたくて来たって方もいました。プロもたくさんいたし、レベルも色々ですけれど。中学生くらいの子は、まだまだかわいらしいかんじの子もいたけれど、基本的にはみなさんレベルが高かったです。レッスンはレベルが高く、それ以外のところではわいわいがやがや(笑)。
-めりはりがあるかんじでいいですね!治安などは良さそうに思えますが、街からだいぶ離れていますものね、どうでしたか?
Y・T 街から車で1時間半くらいでしたかね。牛・馬・キツツキの世界ですね(笑)、のどかな、なんにもない山道、動物しかいない山道をひたすら1時間半でしたね。ドライバーさんもあまり道が分からなかったようで、何回か止めて地図を確認して、引き返したりしました。iフォンをナビ代わりにして一生懸命検索してくれて(笑)、ようやっとたどり着きました。ドライバーさんは最初ドイツ語で「きみドイツ語わかるの?」って話しかけてくれて、あんまりって言うと、英語で話してくれて。日本のどこの街に住んでいるの?とか、多少は話できましたね。
-送迎は問題なく大丈夫でしたか?
Y・T 空港に着いた時は、名前じゃなくて、アンドビジョンって書いてありました(笑)。それで最初見逃しちゃったんですけれど、A4くらいの白い紙に書いてありました。あ、それわたしだよねって思ったのですが、同じ名前の他の人の可能性もあるので、念のため宿泊先が書いてある紙をみせたら、運転手さんも同じものを持っていたので大丈夫って確認できました。他の方は自分の名前だったって言っていましたね。駅での待ち合わせだったので、空港よりかわかりにくかったようですが・・・
-空港は出てくるルートが一つですが、駅のホームって長いので、はじからはじまで歩いて探しても、人がはけないとなかなか分からないのですよね…。
Y・T 空港もすごく小さい空港なんで私は全然問題なかったですね、飛行機が遅れもしなかったし、ドライバーさんが紙を持って待っていてくれて、直接宿まで連れていってくれました。翌日迎えに来てくれたときも、ドライバーさんが10分前には到着してくれて。
-ザルツブルグで1泊目に泊まったホテルはいかがでしたでしょうか?
Y・T 別に部屋も普通だし、汚いとかそういうことじゃないんですけど…。各部屋にテレビ・インターネットありみたいに書いてあったわりには、両方ないなと思って。インターネットは、1階に行けばちょっと入るんですけれど、30分2ユーロだったかな?有料でした。私は使わなかったです。
-講習会期中の宿泊場所は、いかがでしたか?シャワーが共有だったそうですが。
Y・T シングルルームではあったのですが、シングルルームといっても実は2人で一つ。通路があって、両サイドにドアが並んでいて、各扉が101・102で一つ、103・104で一つなんです。私は日本人の方と隣同士でした。扉を開けてからベッドルームは一人ずつ右と左にわかれていて、鍵はかかるようになっているんですけれど、その真ん中にシャワーやトイレがあるかんじでしたね。私たちははじめましてだけれど、年齢も同じだし日本人同士だし気兼ねなく過ごすことができましたよ。先に使うのは日で交代にして、気兼ねなく使えていましたね。
-外国人は部屋をシェアすることに慣れているので、そういったつくりが当たり前なのかもしれませんね。その後泊まったザルツブルグの寮ではどうでしたか?
Y・T 寮は設備も全部付いていますし、すごくきれいなところでした。
-ザルツブルグの寮はキッチンもあるし色々便利で良いところっておっしゃる方が多いんです。
Y・T 場所も分かり易かったです。最初は遠いかなって思っていたのだけれど、バスに乗れば15分くらいで着くし。バスもきちっとしていて、ちゃんと停留所で次はなんとかですみたいな放送も入るし、バス路線のナンバーみたいなのも分かり易く書いてあるし、ダイヤも正確だし、日曜日は本数が減るけれど、それでも本数はけっこうあるし。バスを降りてからもバス停から1本道、300メーターくらいかな、とても分かり易いところにありましたので大丈夫だと思います。
困った点は、寮なので少し騒がしい夜もありましたが、基本的にはきれいで過ごしやすかったです。
-音と言えば、お部屋で練習をしている音などはきこえましたか?
Y・T ザルツブルグでは、私は観光毎日していて、泊るだけみたいなかんじだったので、日中のことは分からないのですけれど、練習の音がうるさいとかはなかったです。
-観光客は多かったですか?季節的に
Y・T そうですね、結構人は出ていましたね。
-現地の日本人の方がいらっしゃらなかったら、レッスンやオリエンテーションでのドイツ語は難しそうでしょうか?
Y・T 先生たちは英語が堪能なので、英語ができれば全然問題はないです。ドイツ語ができなくても、レッスンで先生が英語で会話しているのを何度もみましたし、まず英語ができれば問題ないと思いますけれど、ドイツ語も英語も、どっちも全然分からないとなると、通訳さんがいなければきついと思います。
音楽のレッスンなので、言葉が分からなくても、ある程度は通じる・分かるところもあるのですけれど、ある程度以上にもっと分かりたい、せっかく行くのにもったいないっていう気持ちもありますね。英語で会話していた私たちでも、その気持ちはちょっとあったので。何て言っていたんだろう?何を注意されたのかなって、あとで二人で話したこともあったので、やはり、行くからには分からないと、もったいないですね。
驚いたのは、クライナー先生が日本語をしゃべることができて。びっくりでした。先生は、ベレー帽を被っていておもしろいユニークな人なんですけれど、日本語もできるし、英語ドイツ語もちろんだし、オランダ語で会話しているのもみたし、私がイタリア語をできると分かったらイタリア語で会話してくれたし、何カ国語も話すんです。後で判ったんですけれど、私のブラームスの楽譜にも、日本語で書いてくださっていて、ひらがなで「ちぇろをきく」って書いてあって(笑)。ひらがなとカタカナはできるらしいです。「はいここからもういちどおねがいします」って日本語でしゃべっていたこともありました。
日本人の教え子さんがいたので、きっかけはあったのかもしれませんが、好奇心旺盛な方なので、個人的に勉強したいと思ったので勉強したっておっしゃっていました。日本語を読めるし話せるし、小節番号も日本語で「315からもういちど」とか(笑)。
-レッスンも日本語でできちゃうかも?!
Y・T できると思いますね、彼なら。
-生活していて不便だなと感じたことはありますか?お洗濯とか?
Y・T 滞在が1週間なので、お洗濯はしなくても大丈夫ですけれど、ちょっとしたものは部屋で洗いました。いちおう洗濯石鹸は持って行って、1回かな、洗いましたけれど。生活は特に不便なことはなかったのですけれど、すごく寒かったですね。まず10度ないし、最高でも15度あたりの日が多くて、すごく寒かったですね。山に囲まれた山の街ですし、講習会場はさらに山の中にはいっていくので、山の空気・山の天気ってかんじで変わり易いし、厚着は必ず持って行ったほうが良いですね。
-最近はグーグルマップなどでも現地の様子が分かりますよね、ウェブ上の地図で見ていても、本当に田舎街なんだなあって思う場所だったので、山の空気・山の天気…良く分かりました(笑)。今回の留学は全体的にいかがでしたか?
Y・T アンサンブルをやりたい方にはとてもお勧めですね。ソロでも参加できますけれど。全体的には色々体験できて、レッスンをつけて下さる先生方も素晴らしい方たちですし、レッスンもレベルが高くて。本当に専門的で高レベルなレッスンを毎日、何時間も受けることができました。
宿泊所は生徒も先生も一緒で、お向かいさんがビオラの先生だったんですね。1週間本当に合宿のようなかんじで、同じところで寝泊りして生活を共にしてってかんじなので、リラックスした雰囲気の中で過ごせる、でもレッスンはすごく高度で。
レッスン自体はある程度どこでもできる、例えば先生が日本へいらして公開講座をする機会に参加するなどで可能ですよね。でも、山のいい空気、ヨーロッパのいい空気を吸いながらレッスンできる、ヨーロッパの伝統が息づいている空気を味わいながらレッスン…とかは、現地じゃないと体験できないことなので、行ってみたいなあーと思っているならぜひ参加してほしいですね。行けばなんとかなるよ!って言いたいです。
1週間があっというまで、明日で終わりなんだ!!!帰りたくないね(笑)ってみんな言っていたくらい。ごはんもおいしかったし、わいわいがやがやの毎日の中、レッスンは厳しくもあり、練習もしつつなので、本当に充実していたと思います。最後にビオラデュオとしてコンサートに出場もできて、とても良かったです。
-大変な面もあったかと思いますが、本当に良かったですね。演奏された曲も素敵な曲ですよね。
Y・T 先生も陽気なおじいさんで、すごくおもしろい人でした。教授陣がやはり日本とはちょっと違いますよね、たぶん山にきた解放感っていうのもあるし、加えて、そもそも教え方が違う。
-日本で受けるのとは違う内容のレッスンであることに加えて、休暇的な要素も加わってさらに楽しそうな雰囲気になったのかなって想像していますけれど。休暇といえば、今回参加されるにあたって、お休みをとるなどの手続きは大変でしたか?お仕事をされている方は参加自体がとてもハードルが高いと思うのですが。
Y・T 会社員としてお勤めをされているかたは、土日を合わせて8日間が限度みたいなんですけれど、まあわたしは勤め先が音楽教室なので、会社員の方よりは大変ではないと思います。
-まわりの方や先生仲間の間で短期留学などに行かれる方っていますか?
Y・T 夏期講習とかで参加されている方はいましたね、確か。たくさんは聞かないですけれど。
-社会人の方に対してもプライベートレッスンをして下さる先生がいらっしゃるということが分かると、ぜひ行きたいって思って下さる方は多いのですけれど、自由にお休みが取れる方のほうが参加はし易いようで、そのあたりをこれからもっと上手にアレンジができたらいいなあと思っているのですが。
Y・T そうですね。他の方も来年も行きたいって言っていました!すごく楽しかったみたいです。普段は音楽関係のお仕事ではなく、一般企業で働いている方なので、すごく楽しかったって言って、参加して良かったみたいですね。参加の日本人4人でご飯を食べたりしていたんですけれど、日本人でも新しい友達ができてよかったです。
Y・T ありがとうございました。お世話になりました!
6回完結!講習会の選び方講座
こんにちは!アンドビジョンの高木です♪
夏期講習どうやって選べばいいの?
とお困りはありませんか?
そんな方のために
(^-^)
6回完結!講習会の選び方講座
をお届け致しますね♪
講習会とは?
講習会とは、著名音大・音楽院教授や現役の一流音楽家が、春休みや夏休みなどを利用して、学外の人たちのために開く公開講座のこと。
期間は1~3週間程度のものが多く、ヨーロッパやアメリカを中心に、
毎年200以上もの講習会が開催されています。
スケジュールは各コースによっても様々ですが、著名音大・音楽院の教授や現役第一線の演奏家から、期間中に数回の個人レッスンを受け、他の受講生のレッスンを聴講する、というのが一般的なスタイルです。
また、最終日近くには受講生が出演できるコンサートが開催されることもあり、憧れの舞台で演奏するチャンスも…!
レッスンは上級者向けばかりとは限らず、入門者や中級者、子供向けなど様々です。
オーディションの必要な講習会もありますが、
申込み先着順で
誰でも参加できる講習会が意外にもたくさん!
多くの講習会で、著名音大・音楽院教授のレッスンが気軽に受講できますので、長期留学に備えた先生探しはもちろん、旅行がてらのご参加にも最適です。
各地で数多く開催されている講習会の中から、自分に合ったものを見つけるのは一苦労…そんな方のために、ここではタイプ別にオススメの選び方をご紹介します!
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美谷島百合子さん/ピアノ/モーツァルテウム音楽院夏期国際音楽アカデミー/オーストリア・ザルツブルグ
国立音楽大学付属小学校、中学校、高校を経て、現在国立音楽大学演奏学科ピアノ専修一年在学中。ニース夏期国際音楽アカデミー、モーツァルテウム音楽院夏期国際音楽アカデミーに参加。
- 現在までの略歴を教えて下さい。
美谷島 母がピアノを教えている関係で、3歳からはじたのですが、ちゃんと習い始めたのは、5歳からです。小学校4年生の時に国立(くにたち)の大学附属小学校に編入して、そのまま附属で大学まで来ました。
- 講習会に参加したきっかけを教えてください。
美谷島 去年フランスの音楽が好きでフランスのニース夏期国際音楽アカデミーにいきました。今年は、大学に入って、ドイツ圏留学の夢がふくらみ、ドイツ語圏で講習を受けてみたいと思いました。
- ドイツ語圏のコースの中で、モーツァルテウム音楽院夏期国際音楽アカデミーを選ばれたのはどうしてですか?
美谷島 ドイツ語圏のコースの中で単純に学校の日程に合うのがこの講習会でした。
- モーツァルテウムの講師はどのように選ばれたのですか?
美谷島 先生方の事はまったく分からなかったので、学校の先生や、アンドビジョンの方に相談して決めました。
- レッスンの雰囲気はどうでしたか?
美谷島 すべてのレッスンが公開だったので、たくさんのレッスンを聴講することができましたし、すごく雰囲気がよくて、勉強になりました。
― レッスンは何語で受けられたのですか?
美谷島 通訳さんもいらしたのですが、レッスンは全部ドイツ語でした。
- ドイツ語は少し話せるようになりましたか?
美谷島 (笑)いやぁ、もう挨拶が精一杯でした。
- 事前に語学の勉強はしていかれましたか?
美谷島 いえ、私、英語もほとんどできないので‥。でも、挨拶くらいは覚えて行こうかな、と。そのくらいです。
- レッスンは何時から行われたのですか?
美谷島 毎日決まった時間はなかったのですが、私は午前10時からが多かったですね。遅い方になると、5時からとか、6時からという方もいました。
- 先生は1日中教えているのですか?
美谷島 そうですね、先生は1日中で大変そうでした(笑)。
- 1人当たり何時間くらいですか?
美谷島 1人1時間です。だいたい最初は45分と先生は仰っていたのですが、結果的にいつも1時間くらいはみてくださいました。
- 日本人はたくさんいましたか?
美谷島 特に私のクラスはアジア人が多く、ほとんど日本人だったのですが、ほかのレッスンを聴講した時は、いろいろな国の方がいらっしゃいました。
- ほかの生徒さんとは日本語で会話ができたので不自由はなかったですか?
美谷島 私のクラスは、ほとんどが日本人で、しかも私より年上で留学経験も豊富な方が多かったので、色々とお話伺うことができました。
- 音大生の方は多かったですか?
美谷島 ほとんどが音大卒業生の方でした。
- 通訳の方はいかがでしたか?
美谷島 とてもお世話になりました。景色の良いところに連れて行っていただいたり、スーツケースの鍵をなくした時も、一緒に取りに行ってくださったりしました。
- 練習時間はとれましたか?
美谷島 はい、私の場合は6時間くらいだったのですが、もっと多く練習されている方もいらっしゃいました。
- 練習場所はレッスンを受ける場所にあったのですか?
美谷島 モーツァルテウム音楽院の中にありました。
- それは予約が必要ですか?
美谷島 初日に予約をして、すべてのお金を払う、という方法でした。
- レッスン以外の時間は何をされていましたか?
美谷島 レッスンの聴講と観光です。
- 良い観光名所はありましたか?
美谷島 自分が思っていたより小さい街だったので、2週間もいると隅から隅まで見ることができました。
- 先生のコンサートなどは行われましたか?
美谷島 私の先生のコンサートはなかったのですが、他の先生方の演奏は聴くことができました。また、ザルツブルグ音楽祭が開かれていたので、有名な演奏家の演奏も聴くことができました。私も受講者コンサートに出させていただけたので、本当に良い経験になりました。
- 受講者コンサートは1クラスから何人くらい出演できるのですか?
美谷島 先生の学校の生徒さんもいらしていたので、その方達も入れると5〜6人だと思います。
- 講習会での先生の門下生は何人位いましたか?
美谷島 20人位だったと思います。
- すごいですね、20人中の5、6人でしょう?
美谷島 いえいえ(笑)。
- 宿泊先はどうでしたか?
美谷島 私はフラットに1人で住んでいました。フラットには、家具など全部揃っていてすごく良い所でした。アイロンも全部ありました。スカートがシワシワになってもアイロンができました。目の前にスーパーが2つもあって、とても便利でした。
― 食事はどうされていたのですか?
美谷島 向こうでお友達になった方と一緒に食事をしたりしました。
- レッスン会場と宿泊先は近かったですか?
美谷島 バスで10分か15分くらいでした。
- バスはいかがでした?何か不自由はありませんでしたか?
美谷島 私の場合は1本で行けたので、大丈夫でした。
- ちゃんと時間通りに来ましたか?
美谷島 はい、ちゃんと来ました。
- 講習会中にスリなどの被害は大丈夫でしたか?
美谷島 はい、ありませんでした。みんなすごく優しかったので、過ごしやすかったです。
- 治安は良い感じでした?
美谷島 コンサートで夜10時近くまでかかったり、お食事して遅くなったりして夜1人で歩いていても大丈夫でした。
― 海外にお友達はできましたか?
美谷島 受講生の方が、日本人が多かったので‥。でも、知っている単語を並べて韓国人の方やいろいろな国の方とお話しました。
- ジェスチャーがあれば何とかなる感じですか?
美谷島 そうですね、ジェスチャーとあと単語だけで(笑)。
- 韓国人の方は英語が話せましたか?
美谷島 いえ、あちらの方も英語が得意なわけではなくて、お互い分からない同士です(笑)。
- 今回の講習会に参加して、良かったと思える瞬間はどんな時でしたか?
美谷島 コンサートに出た時です。日本では味わったことのないものでした。海外でのコンサートは初めてでした。1人1人が音楽に対して暖かくて。聴いてくださる方がとても暖かく迎えてくれました。いままでの演奏経験では、いつも張り詰めた空気があったので‥(笑)。
- どんな曲を演奏されたんですか?
美谷島 ドビュッシーのプレリュードの中から2曲弾きました。
- 留学して、何か自分が変わったかな、成長したかな、と思うことは何ですか?
美谷島 自分では、はっきり変わったというのは分かりませんが、ザルツブルグで先生や、他の国の生徒さん、そして音楽が生活に溶け込んでいるこの町(国)の人々に出会えたことによって、音楽に対する新たな姿勢を学べたとおもいます。
- 留学前にやっておいた方がいいと思うことはありますか?
美谷島 やはり留学するには語学の勉強は大切だなと痛感しました(笑)
- 日本とザルツブルグの違いを教えてください。
美谷島 気候で言えば、私が行ったのは夏だったのですが、寒かったです。日本の秋に近い感じでした。
- 今後の予定はいかがですか?
美谷島 きちっと音大を卒業して、さらに留学できたらいいな、と思っています。
- ありがとうございました。
【講座Vol.1】海外音楽講習会の選び方
夏期講習どうやって選べばいいの?
とお困りはありませんか?
そんな方のために・・・
全6回でお送りする【講習会選び方講座】
1回目の今日は
“海外は初めてで不安!” タイプの方へ
初めての海外、初めての留学…
不安なことがたくさん。
そんな方には、
レッスンの際に通訳が付いている講習会
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初めての海外も楽しみましょう!
** オススメの講習会 **
■ウィーン国際音楽ゼミナール
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■ニース夏期音楽アカデミー
https://www.andvision.net/program/course/502-academie-internationale-dete-de-nice.html
■ヨーロッパサマーアカデミー
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■ムジークアルプ夏期国際アカデミー
https://www.andvision.net/program/course/summer-course/491-musicalp.html
次回は・・・
”楽しく気軽に参加”タイプです。
お楽しみに!
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M.Oさん/フルート/ニース夏期国際音楽アカデミー/フランス・ニース
M.Oさんプロフィール
中学で吹奏楽部に入り、フルートを始める。
現在大学生。音楽療法の勉強もおこなっている。
-まずは簡単に音楽に関係する自己紹介をお願いします。どのくらいから音楽を始められましたか。
M.O フルートは中学校で吹奏楽部に入り、そこで始めました。ピアノは保育園のころからやっていました。でもフルートは高校で辞めて、大学に入ってから音楽教育学部の音楽療法専修に最初に行ったんですが、そこでピアノと、もう一つ必ず楽器をやらないといけなくて、しょうがなくもう一度始めました。
-しょうがなくだったのですね(笑)
M.O はい。(笑)でも大学の途中から療法士ではなくて、フルートでやっていきたいと思い、フルート中心で勉強をしています。
-今回は、今後フルートを続けていくに当たっていい先生を見つけたいとか、いろいろな先生を見たいということで講習会にご参加を決められたのでしょうか?
M.O はい。今回受けた先生のいらっしゃる大学を来年受験しようと思っていて、それを兼ねてです。下見というか、ごあいさつのような感じです。
-今までにほかの講習会とかには参加されたことはありますか。
M.O いえ、ないです。
-ニース街の印象はどんな感じでしたか。
M.O 意外と汚いという印象です。ゴミが多いです(笑)。
今、フランス語のレッスンのためにフランス人の先生についていて、その先生に、日本とフランスの違うは何ですかと聞いたときに、フランスのほうが汚いと言われたのですが、確かにフランスのほうがゴミはよく転がっているのだなあと実感しました。
-講習会ですが・・・今回ついた先生には、何人ぐらいの生徒さんが講習会でいらっしゃいましたか。
M.O 私のクラスが一番多くて、33人ですね。
-それは多いですね。
M.O 多いですよね。
-ほかの先生はもうちょっと少な目でしたでしょうか。
M.O もう一人いたフルートの先生は12人でした。
-ベルナルド先生は倍以上ですね!
M.O だから、ベルナルド先生はアシスタントの先生を二人連れて来られていて、アシスタントの先生も1回ずつ2回、見てもらって、ベルナルド先生のレッスンが2回で計4回というふうに決まっていました。
-アシスタントの先生たちはどうでしたか。
M.O とても優しい方でした。
-アシスタントの先生たちも満足がいくレッスンを受けられたという感じでしょうか。
M.O はい。それぞれやっぱり違うので。いろいろな先生を体験できて、それはそれで良い経験でした。
-アシスタントの先生も同じ学校で教えていらっしゃる先生でしたか。
M.O いえ、そうではないはずですけれど…僕の友達と言われていましたが、30代前半ぐらいだったと思うのでかなり若いです。
-なるほど。生徒さんは33人もいると生徒さんもいろんなところから来ていましたか。
M.O そうですね。台湾人が結構多かった感じです。
-日本人はいましたか。
M.O 日本から来ているのは、私ともう一人男の子がいてパリの学校に通われていて来ている方が一人。もう2人の先生の方も何人か日本人はいました。
-この講習会は、現地での変更が多いとよく聞きますが、スケジュールはきちんと組まれていましたか。着いてから先生と相談してからという感じでしたでしょうか。
M.O 着いてから個人ではなくて、33人とアシスタントの先生とベルナルド先生とみんなが集まって、先生の作ったリストがあり、そのリストの順番に進めていくからと言われました。申し込みの順番なのか何なのか分からないですけれど。ローテションという感じでした。
-お互いのレッスンを聴いたりしましたか。
M.O そうですね。自由なので行く人もいれば行かない人もいるという感じでした。ただ、ベルナルド先生はすごく真面目なのか朝の9時に僕の講義をするからと言われまして、毎朝9時にお話しがありました。でもそれも強制じゃないので、日本じゃ考えられないですが、遅刻を平気でしてきたり、全く来なかったりする人がいました。
「体の使い方とは」などがテーマだったですね。
-みんなに共通して教えられるようなことを先にされたのですね。
M.O そうですね。毎日30分しっかりありました。他の先生はこういう講義は無いようでしたし、時間にもアバウトだったみたいです。
-生徒さんが多くいらっしゃったから、みんなとコミュニケーション取りたいと先生も思っていらっしゃったのかもしれないですね。
M.O そうですね。きちんと決めないと1日のレッスンをこなせなくなってしまうからかもしれません。大体7時過ぎくらいまでレッスンされていました。
-みっちりですね。
M.O すごくみっちりで、最後の最後の日曜日の朝もやっていましたね。
-先生は真面目な方とおっしゃっていましたが、ほかに印象がありますか。音楽で言うと、どんな系統というか、曲想を大事にする人か、テクニックを重視して見る人という印象はありましたか。
M.Oよくタンギングのことをおっしゃっていました。講義でもタンギングについて話した日もありましたが、そのタンギングも、ただはっきりさせるというよりは音楽の中でタンギングをやっているという、結構起草的なことも言われましたね。ざっくり曲について話をするわけではなくて、足りてないと思えば曲を見ている間でも基礎のことをさせたり、エチュードを持ってこさせたり、基礎を重要に大切にしている感じがしましたね。
ご自分でもすごくよく吹かれるし、ものすごいエネルギッシュで、手で指揮をして表してみたり、自分で吹いて教えてみたり、お話しも大好きみたいですけど、すごく熱心でした。
-今回レッスンで教わったことで、すごく印象に残っているがたくさんあると思いますが、特に印象に残ったことは何かありますでしょうか。
M.O 、一番印象的なのは、フルートの音で次の音に移るとき、例えばドからレに移るときレの指をしてドからレに移るのではなくて、結局は息で次の音に移るのだよと言われたのが印象的でしたね。指を動かして、音を変えるのではなくて息で。
-息を変えるということですか?
M.O 息で持って行くという感じです。息を止めずにずっと出しておくのだよという感じです。あとは、毎日フルボリュームで練習しなさいということも。信じられないくらい先生の音が大きくて、毎日しなさいと言われたスケールがありますが、それでも毎日本当に一番大きな音で全部練習をしていきなさい、そしたら、自ずと小さい音も出て来るということでした。まずは、全部大きい音で毎日吹けと言われたので、実行したいと思います!そしてフルボリュームというのが、私が想像するフルボリュームをかなり超えていて、そんなに出すの?みたいな感じでしたね。1回吹いたらバテバテじゃないのという感じです。
-それで体を鍛えていく、ということでしょうか?
M.O そうだと思いますね。それでどんどんどんどん自分の音が広がるということだと思います。そして体もしっかりつくられていくというか。
-基礎的なことをとても大事にされる先生ですね。
M.O そうですね。講義のことも基礎的なことばかり言っていたので、基礎を大切にされる先生だと思います。レッスンは生徒を乗らせるのが上手というか、ジョークも大好きな先生でしたね。
-全体的に明るいレッスンですね。
M.O ものすごく明るいです。だから講義のときも、毎日これだけのスケールをやってくれ、こういうタンギングの練習をしてくれという話があって、「僕はいつも冗談ばかり言ってるけど、これは本気で真面目に言っているからね」「これは本当にやってほしい」みたいなことを言っていましたね。あと、「すべて音楽だよ」ということも何度も言われていました。タンギングもブレスもスケールもすべて音楽だと。
-レッスンはフランス語でされますか。
M.O 朝の講義は英語でしていました。本当に分からないときは、英語が分かる子にちょっとだけ英語を聞いたりしていました。生徒のレッスンでも最初に「君は英語かフランス語どっちがいい」と聞いていました。英語かフランス語かのどちらかでした。
-今回、通訳つきのコースにご参加でしたが、フランス語から日本語ですよね。
M.O 私のレッスンは、気付けば英語になっていました。英語のほうが分かると思ったのかもしれません。
-通訳で分かりにくいことはなかったですか。
M.O 全然ないです。レッスン中は、私が分かっていると思ったら余計なことは言わなかったです。先生も、私が言葉の分からないのが分かっていらっしゃるので、私のときが一番吹いてくださったかもしれないですね。
-お手本で示してくれてみたいなことですね。
M.O そうですね。こうやるのだよ、みたいな。
-レッスン以外のときは練習されたりしていたと思うのですが、学校の空き教室とかで練習をされていましたか。
M.O はい。1つの練習室を3人ぐらいで使うようになっていました。部屋の入口に、日にちと時間が書いてあって、そこに自分で好きなときに名前を書いて、早い者勝ちで一週間分を書き込みます。毎日一人3時間、練習ができて、私が行くときは、もうあとの二人が全部書いていたので、私は自ずと残った時間を取ってみたいな感じでした。慣れてくると、みんな自分の部屋じゃない空き教室を使っていましたね。誰か生徒が使うはずだけど、表を見ても名前が今の時間は入っていないなみたいな空いている部屋です。部屋によっては、練習しない部屋とかよく練習する部屋とか人によって差があったようで、私の部屋は、ほかの二人が真面目にやる子だったのでぎゅうぎゅうでしたけど、日本人の子にそれを言ったら、私の部屋なんてがらがらだからいつでも来てと言われたりして、借りたりしていました。
-それは同じ楽器の中で3人でという感じですか。
M.O いえ、違う楽器でしたね。
-では、ピアノがお部屋にあったりしましたか。
M.O 部屋によって違うみたいですけど、ピアノがある部屋と私の部屋は電子ピアノがある部屋でした。寮でも午前中2時間、10時から12時と夕方の4時から6時は寮で練習ができました。
-現地の気候はどうでしたか?
M.O 夜の9時ぐらいまでずっと明るいので、夜は涼しいですが、朝9時に学校へ行く8時半に出たときはもう暑かったですね。全体的に暑かったです!みんなサンダルや原色の服を着たりしていました。
-レッスンの合間には海に行ったりする人もいましたか。
M.O そうですね。よく行っていたみたいですね。あとはアイスクリームを買いに行っていたり。
-街中はバスに乗ったりしてすぐに行けましたか。
M.O はい、すぐ行けました。ただ、バスの時間が正確じゃないので、適当に待つという感じですけど。
-バスとかトラムは一日目の移動は問題なく行けましたか。
M.O 空港からのタクシーに乗るときに日本人の声楽の方と一緒で、ホテルも一緒だったので、二人で次の日一緒に行こうとなっていろいろ聞きながら迷いながら、学校に向かいました。無事に行けましたよ。
-良かったです。トラムは乗るときにチケットを買うこととかは分かりにくくなかったですか。
M.O 最初ちょっと早くに出て、出発する前に散歩していたんですけど、それで「これに乗るんじゃない?」となって、少し見て事前に勉強しておきました(笑)。トラムは新しくてきれいでしたし、利用客もとても多くてびっくりしました。
アナウンスなどはないのでしっかり降りる場所を確認しておかないと行けなかったです。
学校と寮の往復は徒歩でした。
-ニースの治安はどうでしたか?学校と寮の往復とかで特に怖いこととかはなかったですか。
M.O 学校と寮のところは、ちょうど犬の散歩コースみたいな感じみたいで、私は毎朝6時半ぐらいから一人で散歩していました。そのときは、みんな放して散歩するようで、犬と遭遇するという感じでした。寮から学校までの道は山道というか、ひっそりとした大きな道じゃなくて、ほとんど車も通らないような道だったので問題なかったです。
-コンサートの日の帰りは遅くなりませんでしたか。
M.O 1回目がベルノルド先生とフォルミザーノ先生のコンサートでしたが、夜の9時から0時までありました。そこに15歳のバイオリンの子たちがいたみたいで、その子たちは絶対に一人にさせちゃいけないということで必ず通訳の方が毎回いらっしゃいました。なので、偶然ですが、その方にみんな連れていってもらって帰るということをしていました。
住宅街を通っていたので、そんなに危ないことはないと思いますが、1人だと怖いかなという気はしました。
-寮と学校で出たと思いますが、食事はどうでしたでしょうか。
M.O 食事はあまりおいしくなかったです・・・町に出て食事をとっている人もいました。
-それはちょっと残念でしたね。
M.O そうですね。慣れてきたらみんな外に買物ついでにご飯を食べに行ったり、観光ついでにご飯を食べたりという感じで、私は面倒くさくて、別にどっちでもいいという感じで、スーパーで買ったものを学校に持って行ったりしていましたね。おなかが減ったときにとか。
-お買いものは不便なくできましたか。
M.O 学校での通訳の方がみんなに同じスーパーを教えていましたが、結局、私はそこに行かずに、私は自分で違うスーパーを見つけてそちらへ行っていました。
-それもそのエリアにあるスーパーですか。
M.O トラムのすごい近くにありました。そこが朝の7時から開いていて、お散歩ついでにお水を買ったり、パンを買ったりしてというふうにしていました。
-お忙しいようでしたが、町を散策する時間もすこしはあってよかったですね。
M.O そうですね。私は真面目に学校に行ったほうだと思うんですけど、本当によく遊んでいる子はいつも遊んでいましたね。自分のレッスンだけ行けば別に何していても自由なので、私はいつも教室で聴講してたほうなんですけど…。聴講しない子は本当に聴講に来なかったですね。
-聴講もいろいろ勉強になりますよね。
M.O 言葉が分からないにしても、やはり先生がよく吹いてくださる先生なので、すごく私は楽しかったし、私は先生に顔を覚えてほしいと思っていたので、絶対真面目にやってやるとなって、毎日やっていました。最終日のコンサートにも選んでいただけたのでよかったです!
-すごいですね!最後には演奏会に何人ぐらい出られましたか。
M.O 私のクラスは4人です。
-33人中4人とは、相当な競争率ですね。そのほか、何か気になったことなどはありましたか?
M.O そうですね・・どこの楽器を見ても、通訳を付けているのは日本人だけでした。最初のオリエンテーションで通訳を連れていったときに、先生もいい感じがしないみたいで、ほかの生徒も「ああ、この子話せないんだ」というふうに私のことを見るわけじゃないですか。そしたら先生は、最初のころは全然目を合わせてくださらなくて、私に目を見て話しても私は分からないというふうにも思われたようでした。最初のレッスンが私は3日目にあったんですが、そこまでは誰とも目を合わせてもらえないという感じでしたね。私は結構そのときはしんどかったです。聴講に行っても、私のことは全然見てくれなくて、私は言っても分からないからみたいな。でも、最初のレッスンを受けて真面目にやっているというのを分かっていただけたみたいで、そこからはよく目を合わせてくださるようにもなりました。やっぱりしゃべれないのは日本人ぐらいですね。
-通訳を付けないで受けられるのだったら、付けないで受けられたほうがいいですか。
M.O 絶対いいと思います。先生の心境も違うと思いますし、周りの目も違いますね。私のレッスンを聴講してくれた子は、私に後で「良かったよ」と声を掛けてくれたりしたけれど、そうじゃない子とはなかなか話すことができなかったですね。
-33人もいれば覚えるのも大変ですね!
M.O そうですね。最後まで名前も全然覚えられなかったです。
-クラスメートと仲良くやっていくためにも言葉はやっていったほうがいいかなということですね。
M.O 絶対いいですね。特に真面目に学校に通えば通うほどそれを感じるというか、私はみんなとやりたいことが違うからと思って一人で行動していましたが、日本人でも観光もする気満々で来ている子たちは、日本人の中で遊ぶわけですよね。そしたら、自分のレッスンには通訳の方が付いているし、別に聴講へ行かずに遊びに行くという形だとすごく楽しいみたいでした。でも私は全部断って、私は聴講に行っていたので、大体いつも1人でした。ご飯も約束せずに行って、行った先に誰かいれば食べるという感じだったので、誰もいなければ一人みたいな感じでやっていると、なかなか他の国のひとたちと話せませんでした。一人行動が苦手な人には絶対、無理な感じです。やらないと思うんですけどね。
-今回、結構みっちりといろいろと精神的にもそうやって一生懸命されていたとなると、疲れたのではないですか。
M.O そうですね。私は最初のレッスンがあるまでは、ものすごくしんどかったですね。最初のオリエンテーションの日から、間に合わないからといってレッスンが始まったんですけど、その日に、もう一人の日本人の男の子が、最終日の演奏会に出る子は決まっているらしいという話を私にしてきたんですよ。申し込み用紙みたいな用紙があって、何人出るかは誰も知らなかったのですが、ピアノの上にある申し込み用紙に、一人の男の子の名前が書いてあったというから、「じゃあもう決まっているんだ」と思って「決まっているし、目も合わせてもらえないし、ああ、何やっているんだろう」みたいに感じました。
-でもそれはデマだったということですよね。
M.O いや、多分、その子は本当に決まっていたんだと思います。なぜかは知らないですけれど。
-すごく上手い子ということですか。
M.O 多分、すごく上手いか、先生の弟子か、弟子になるか、なることが決まっているかみたいな感じですけど、とにかく一人男の子は決まっていたみたいで、実際に、男の子はほかに二人出ていたので、その一人の子かなと。私は最初のレッスンの最後に、「出てみる?」というように言ってもらえました。
-最初のレッスンのときに言ってもらえるのですね。
M.O そうです。だから、出る子は2、3日で決まるらしくて、私はそのときそう言われたけど、私の後にまだ先生のレッスンを受けてない子が10人ぐらいいたんですよ。それで、「一応その子たちも聞いて決めるけど、多分、君だよ」というように言われて、次の日に申し込み用紙をぱっと渡されて、「次までに書いて」と言われて、そこに私の曲名が書いてあったので、「私だ!」と。それが木曜日で、コンサートには土曜日に出ました。
-一週間ですものね。ペースが速いですね!
M.O そうですよね。水曜日の子もいて、金曜日と土曜日とで分かれていたのですが、私はその申し込み用紙に土曜日と書いてありました。本当に頑張ってよかったと思いました!
-あとは逆に困ったこととかはありましたか。
M.O 衝撃的でしたが、初日のホテル、私の部屋が雨漏りしていたんですよ。
ニースはその日たまたま雨だったんですよ。本当にその日しかなかったですが、私は「どうしようかな、こんなもんなのかな」と思って迷ったんですが、一応「私の部屋が雨漏りしています」と言いきったら、オーナーさんはすごいびっくりされていて…。でも、たまたまその日はホテルが満室だったようで、近くのホテルに連れて行かれました。
-そうでしたか。
M.O でも、本当にすぐ近くで、よく分からないです。同じ系列なのか、全然分からないですけど、同じ仕組みで、そこで一晩、寝ましたが、朝ご飯は元のホテルで食べました。最初は衝撃的すぎてびっくりしましたが、そこからはフランスってこうなんだみたいな…。日本はやはり親切な国だし、日本っていい国だなと何度も思い知らされました。ホテルのレベルは高いとかいろいろ思いながら、いろいろあったおかげでその一週間を強く乗り切れた感じです。でも、また最後にそのホテルに泊まったときは、違う部屋だったのですが、その部屋はすごくきれいで何の問題もなかったです。
-すごく普通のホテルだったとは思いますが、雨漏り以外にほかは普通でしたか。
M.O はい。むしろ受付におじさんとお兄さんが交替でいましたが、二人ともすごく親切な方で、言葉が分からなくても親切にしてくださいました。
M.O あとは、みんながどうしていたのかは知らないのですが、みんな曲をベルノルド先生に持っていくつもりで用意していたと思うんですよ。でも実際、もう二人の先生がいらっしゃるとなったときに、何から持っていこうかなと、どれを持っていこうかなと。私はベルノルド先生と同じ曲を持っていきたくなかったので、4曲持っていっていたので、4回のレッスンで分けました。ほかの人はどうしてたのかなと思っています。
-そのアシスタントの先生がいつになるかということは、一応最初に言われて分かるようにはなっていましたか。
M.O 一日目、その日すぐに私がアシスタントのレッスンからでした。それだけはすぐ分かりましたが、その次からは勝手に通訳の方と一緒に計算して、今日一日で10人やったから、多分、次はこう回って、こう回って、こう回ってと計算して、前日に先生に私のレッスンいつですかというのを通訳の方が聞いてくださって、前日には何時かは分かったのですが、大体、急きょという感じですね。
-そういうのもきちんと自分から確認しないと分からないですね。
M.O そうですね。
-今回、このニースの講習会に参加していろいろ音楽のこともですが、そのほかのことでも強くなったという実感はありますか。
M.O そうですね。こんなに言葉が通じないのがストレスだとは思わなかったので、海外に出てみないと話に聞くだけでは分からないことはたくさんです。日本とは全然違う文化だな、街を歩いていても全然、違う国だなという感じはしましたね。あと物乞いがよくありました。
M.O 最後にクラス合同でお食事会をするとなりまして、自由参加でしたが、それもうわーっとざっくり集まって、迷子になった子もいましたが、ざーっと集まったらテーブルごとに注文して、テーブルごとに乾杯してテーブルごとにお会計して、自由に解散するという。日本みたいに、先生の言葉があって…とかは全然なくて、いきなり「先生の始まっている」みたいな。「あれ、いつの間にかどんどん減っている」みたいな。「え?あの人たちお会計してないのに帰った」みたいなそういった感じでしたね。
先生はテーブル回ってくださったり、私も先生ところにあいさつに行ったりとかはしましたが、全員で何かするという感覚はないです。
-個人主義という感じですね。
M.O そうですね。でも、街が汚いと言いましたが、海はすごくきれいでした。沖縄なんて話にならないですよ。すごくきれいでした。どこの写真を撮ってもきれいというか、どこにカメラを向けてもすごく絵になる。下に向けなければ問題ないという感じですね。
-今日はいろいろとありがとうございました。お話がお伺いできて楽しかったです。ありがとうございました!
M.O ありがとうございました!
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