≪8/23留学経験者の話が聞けます!≫長期留学の準備講座【番外編】

**==================================** 毎週火曜20時に配信中♪ 今日から8月♪夏休みイベントが盛りだくさんですよ!(谷山) AndVisionのアメブロも日々更新中☆★ http://ameblo.jp/andvision **==================================** 【連載中♪】長期留学の準備とは…? 長期留学の準備のお話は、今日は番外編! 長期留学をお考えの方にオススメな特別イベント♪ ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 【夏休み特別イベント】 音楽留学の≪先輩≫が語る!留学体験記 今まで4回に渡り、長期留学の準備のお話をしてきましたが、 長期留学を経験した≪先輩≫たちのリアルな話、 聞いてみたくないですか…?? そんな体験記が聞ける特別イベントを、 8月に開催いたします♪ 経験者だからこそ語れる体験記! 国や専攻問わず、参考になるお話ばかりですよ★ ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ≪イベント詳細≫ 【日時】8月23日(水)11:00~ 【場所】アンドビジョン東京オフィス ....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... 【体験記 発表予定者】 ≪先輩その1≫ イギリス・英国王立音楽大学留学 在学中にベルリン芸術大学へ交換留学 卒業後は海外オーケストラとも共演 ≪先輩その2≫ アメリカ・バークリー音楽大学留学 卒業後はライブハウスなどを中心に ライブ活動・楽曲制作を行っている ....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... ♪申込み/お問い合わせはinfo@andvisionまで! 先着順です! 貴重な機会です!ぜひご参加下さいませ★ 参加費は無料ですよ~♪ **==================================** 次回は新連載を開始予定!お楽しみに~♪ **==================================** アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

藤井美月さん/ウィーン国際音楽ゼミナール

3歳よりピアノを始める。 ピアノを橋本幸代、河内仁志、 ソルフェージュを井尻由香、小野文各氏に師事。 -藤井様のこれまでのプロフィールを教えていただいてよろしいでしょうか。 藤井様:母がピアノの先生をしているのもあって、3歳からピアノを始め、幼稚園の頃にコンクールに出たりしてました。中学校3年生までは音大を目指していましたが、勉強のほうに力を入れている中高一貫校に入ったので、それでだんだんピアノは趣味として続けていって、大学は勉強のほうで進もうかなと思っています。 -今回、ウィーンの講習会に行きたいなと最初に思われたきっかけは何だったんですか。 藤井様:トビタテ留学JAPANに応募するために留学計画を作成していて、行くなら語学研修よりもやっぱり音大に行きたかったというのがあったので、短い期間でも音大体験ができたらいいかな、それで現地に行けるならと思ったのがきっかけです。 -今まで、音楽の講習会に参加されたことはありますか。 藤井様:ないですね。日本で時々ピアニストのレッスンを受けられると言うのを受けた事は何度かありますが、ウィーンなど音楽の都に行って、実際にそういう研修を受けるのは初めてでした。 -実際向こうに着かれて、一番最初に受けた印象というのはどんなものでしたか?また、他の参加者にはどんな人がいらっしゃいましたか? 藤井様:ただただ、建物と空の色がきれいで驚きました。講習会の参加者の多くは日本人だったんですけど、あとは韓国と南アメリカのほうから来た人が多くいたように思います。他の楽器の方もいらっしゃるので、全体で50人くらいですかね。 -特にピアノクラスでと言うと、何名くらいですか? 藤井様:ピアノクラスが他の楽器より圧倒的に多かったと思うんですけど、3人ピアノ先生がいらっしゃって、私の先生は一人で13人ぐらい持っていらっしゃいましたね。ピアノクラス全体で30人ぐらいいたかもしれないです。 -そのレッスンのスケジュールとか、全体のスケジュールはどのように組まれていましたか。 藤井様:講習会の中で基本的にレッスンは4回なんです。私は先生のご好意で5回に増やしていただけたんですけども、あとは学校で練習する時間とホテルにも練習室があるのでそこで練習する時間と、私は他にも練習室をとって練習をしていました。 -初日に「あなたはこの時間に来てね」と言う時間割を決めていた感じですか。 藤井様:そうですね。初日にスケジュールを渡されました。私は違ったんですけど、初日からレッスンがあった人もいました。私は2日目からレッスンでした。 -気持ちの準備的には、2日目スタートのほうが良かったですか。 藤井様:そうですね。いきなりレッスンをされている方は緊張されていました。 -先生も13人を見られていると言うのは結構ハードだと思ったんですけど、その中でも特別に5回レッスンを見てもらえたと言うのは、何か理由があったんだと思いますか。 藤井様:まず私は高校1年生で、周りが大学生が多かったんです。それで先生に孫のように可愛がってもらえたのと、先生が大好きな作曲家の曲を用意して行ったのも理由の一つかなと思います。 -それは事前につかんでいたんですか。偶然ですか。 藤井様:実は、アンドビジョンの方に教えてもらいました。先生についてのプロフィールをいただいてそれに書いていました。 -なるほど!先生のレッスンをけた印象はどうでしたか。 藤井様:すごく細かく見ていただいて、全体像をと言うよりも一つ一つの部分を良くしてもらえたと言う印象があります。今まで日本で受けてきたレッスンが良かったので、全体をざっくりではなく、部分的に細かく見てもらえたと言うところもあると思うんですけど、本場のならではの弾き方というか、日本人は知らない弾き方を細かく教えてもらいました。 -具体的にはどういう内容ですか。 藤井様:ニュアンスの問題なんですけど、時代背景からここはきっとこの作曲家はこういう気持ちで書いただろうとか、ここはこの楽器のように弾くんだよとか。日本人は知らないなということをたくさん習いました。 -先生との交流があったと思うんですけど、向こうのスタッフはどれぐらいの人数でどういうことをしていたか覚えていますか。 藤井様:通訳の方がいらっしゃったのと、伴奏しておられる日本人の方がいらっしゃいました。元からある4回のレッスンに通訳をつけていて、レッスンがドイツ語なので通訳の方にはお世話になりました。5回目のレッスンは通訳がつかないので英語でしていただきました。 -通訳さんはどうでしたか。 藤井様:やっぱりドイツ語をすぐ日本語に直すと言うのは大変なところがあったと思うんですけど、通訳の方も多分音楽をやっておられて、私も音楽が分かるのでなんとなくのドイツ語のニュアンスで分かるというか、全然問題なかったです。こういうことを先生は言いたいんだろうなと言うことが伝わってきました。 -レッスン以外の時間は練習に使われたということだったんですが、学校の練習室とホテル、別途とられた練習室があったと思うんですが、学校の練習室の使い心地はどうでしたか。 藤井様:学校の練習室はアップライトだったのがちょっと残念でした。その部屋には2台グランドピアノがあるんですが、講習会の人はアップライトしか使えませんと言うことでした。でもいくつか部屋があるので、いろんな部屋を使って、ピアノも一つ一つ違うので、その違いを楽しみました。日本ではぴったり音を合わせてあるんですけど、向こうのピアノは調律が雑でというか、狂っていたりするんですけど、その音が妙にしっくりくるというか、外国人のピアニストが演奏するピアノと同じ音がして嬉しかったです。 -追加でとられた練習室はどうでしたか。 藤井様:別の部屋自体は暗くて少し怖かったんですけど、ピアノは譜面台のところが彫ってあって、日本ではあんまりない感じのものだったので、きれいですごくテンションが上がりました。他には嫌なところはなかったです。そこの練習室の部屋は全部一緒でした。音も全然問題なかったです。それでもやはり、レッスン室のピアノがやっぱり最高でした。海外の一流メーカーのピアノばかりで、すごく嬉しかったです。全員弾かせてもらったんじゃないかなと思います。 -それは羨ましいですね。練習時間以外の時間も練習に費やされたということだったんですが、街の中を観光してみるみたいな時間も今回あったと思うんですが、街の様子や治安などどうでしたか。 藤井様:すごく良かったです。思っていた以上に人も優しくて、英語を話せる人が多いので、「ここに行きたいんですけど」と喋りかけたら、結構丁寧に教えてもらいました。 -向こうで観光に行かれたところはどうでしたでしょうか。 藤井様:まず初めて行った有名なところがステファン寺院だったんですけど、歩いていると急に現れて、すごく大きいのでびっくりしました。中にまで入ったんですが、中はそんなに派手ではなく、厳かな感じでした。観光客が多いので静かと言うわけではなかったんですが、なんとなく神様が宿っている感じがしました。石造りで暗くてひんやりしていました。 -神秘的ですね。他はどういったところに行かれましたか。 藤井様:あとは美術史美術館に友達と行きました。周りは大学生だったので有料だったんですが、私は16歳なので入館料無料でした。その日にシュニッツェルを食べました。 -一緒に行かれたか人はピアノの専攻の方でしたか。 藤井様:ピアノの方もいましたし、フルートの方も仲良くさせてもらいました。向こうで知り合った人たちです。他の場所へは、自分の行きたいところに行きたいなと思ったので1人で行くこともありました。治安も悪くないと判断できたので、昼間は1人で出歩くことも多かったです。 -ウィーンは治安がいいですよね。他にはどこに行かれましたか。 藤井様:あとはモーツアルト像のある所や、ホーフブルク宮殿に行きました。敷地が広くて図書館や庭園がありました。あとで気付いたんですが、国会議事堂にも行っていました。シェーンブルン宮殿にも行きましたが、ちょうど宮殿での演奏会はバカンスシーズンで休んでいる頃でした。ここは19ユーロぐらいいりましたが、年齢を言えば高校生は意外と無料になるもので、入場料が分からなかった国立図書館では、「16歳なのですが」と言ったら「無料で入れますよ」と言われました。だから年齢は言ったほうが得だと学びました! -かなり堪能されていると言う印象なんですが、特に印象に残っているところはどこですか。 藤井様:思い出に残っているところは美術館の中が、日本の美術館では外国から来た絵がポツンポツンと飾ってあるイメージが強いんですけど、外国はずっとある絵なので、その絵が大量にかかっていて、日本では絶対見られないなと思いました。建物も全然違って、建物自体が美術なので、それを一緒に見られたと言うのが感動でした。美術史美術館を無料で見られたと言うのはすごくお得でした。 -こっちだったら学生でも1,000円とか2,000円はしますし、期間限定で持ってきている絵もあるので、人が混んでいたりしますよね。 藤井様:そうですね。向こうは人が少なかったです。全部回ると足が痛くなるぐらいの広さなので、人はポツポツいる感じでゆっくり見ることができました。 -常設でそういうのがあるというのは、音楽にも良いインスピレーションを与えてくれそうですね。今回お泊まりになった場所はローゼンホテルでしたね。こちらは品質的な部分はいかがでしたか。 藤井様:お友達になった人と、部屋で一緒に夜ご飯を食べたりしていたんですけど、そのお友達によると私の部屋はラッキーなことに他の人よりも広かったようです。他の人はお風呂が狭いとか収納スペースが少ないと言っていました。窓の開け閉めの仕方が最初分からなくて、上から開くとか横から開くとか、それが全然つかめなくて、最後まで結局分かりませんでした。後は、向こうはクーラーがなかったのでときどき暑かったです。クーラーがなかったことにはびっくりしました。暑いといっても日本ほどではなかったです。ジメジメしてなくて、風が吹いたらすごく涼しいので、全然大丈夫でしたが。 -ホテルのクオリティーについて、海外ではクオリティーが安定しないという話を聞いたことがあるんですが、どうでしたか。 藤井様:すごく面白いことがあって、掃除は毎日あるはずなんですけど、バスタオルが濡れたまま置いてあったり、濡れた状態にしないと持っていってもらえないのかなと思って濡らしていたんですが、濡れたままで置いていかれていたりしました。あとは新しいバスタオルは用意されているけど、ベッドは私がちょっと直したままみたいなこともありました。もういいかと思いました。全てが日本と違ったので、日本で起こることが当たり前だとは思わないほうがいいなと思い、全部笑って過ごしていました。 -たくましいですね!最初の何日間かぐらいでそうしようと思われましたか。 藤井様:着いた瞬間に勝手にそういうふうになりました。「もうちょっとネガティブになりなさい」と言われるぐらい前向きな性格なので。 -ちなみにそのホテルは他の練習をされている方も結構いらっしゃったと思うんですけど、周りの音は気にならなかったですか。 藤井様:それは全然気にならなかったです。時々聞こえてくる程度でした。そのホテルはもともと学生寮だったそうで、防音がされていたのか、そんなにうるさいとは感じませんでした。練習時間が一応決まっていたので、問題なかったです。 -ちなみにお食事は、主にどういったかたちで食べられていましたか。 藤井様:朝ご飯はついていたんですが、お昼ご飯が大体生ハムとベビーリーフが挟まったフランスパンとアップルパイみたいなパンだったんですが、アップルのパンがすごく美味しくて、14日間のうち13日間ずっと食べていました。夜ご飯も大体パンを食べていたんですけど、近くにケバブのバーガーが売っているところがあって、それも美味しくて3回ぐらい食べました。 -朝ご飯はどんな感じだったんですか。 藤井様:朝ご飯は毎日一緒で、ビュッフェ形式でした。置いてあるものは毎日一緒なんですけど、ハムとパンと野菜がちょっとあって、シリアルとフルーツポンチみたいなものと、なぜか毎日スイカがありました。結局スイカは食べませんでした。 -夜もビュッフェ形式でしたか。 藤井様:夜は付いてないのでビュッフェではないです。練習室がウィーン西駅と言うまあまあ大きい駅にあったので、パン屋さんも近くにあり、そこで買って帰ったりしました。1日だけ先生と一緒に食べる日があったので、その日はレストランで食べました。 -ちなみにどんなお店に行かれたんですか。 藤井様:普通の街のレストランという感じで、パスタやピザがありました。外国ではどこのレストランでもそうなのかもしれないんですけど、ハエが不通に飛んでいて、日本ではなかなかないんですけど、ハエがパンにとまっても気にしたらあかん、みたいな感じでした。少し気持ち悪かったですが、かつてカンボジアにボランティアに行ったことがあって、そこのトイレで、私の顔面ぐらいの大きさの蛾にでくわしたこともあったので、それと比べれば全てがきれいすぎたので全然大丈夫でした! -(笑) 藤井様:海外と言えばカンボジアみたいなイメージだったので、「ああ、きれいな国だな」という感じでした。 -ちなみに先生とはどんなお話をされたんですか。 藤井様:他の生徒さんもいらっしゃったので、話す時間は限られていたんですけど、向こうでコンクールに出演したので、その時の感想とか「他の先生はこういうことを言っていたよ」と言うことを言ってもらえました。 -それはありがたかったですね。ちなみにそこは通訳とかいなかったと思うんですけど英語でコミュニケーションをされたんですか。 藤井様:はい。英語で話していました。 -現地の方で、海外の方もいらっしゃったと思うんですけど、先生も含めて海外の方たちとのコミュニケーションをうまくやっていくコツみたいなものがあれば、ぜひ行ったことがない方へのアドバイスとして伺えたらと思います。 藤井様:英語が大体話せたら問題はないんですけど、分からなくても身振り手振りで伝えようとする努力が必要かなと思います。 -そうするとやっぱり向こうも分かろうとしてくれるということなんですかね。 藤井様:きっとそうだと思います。南アメリカのほうから来た女の子達も普段は英語をしゃべっていないと言っていたので、英語圏ではないみたいでした。お互いちょこちょこ分からないところもありながら、でも大体こういうことやんな、とお互い分かろうとしていました。積極的に怖がらずに三単元のSとか気にせずにぶつかっていったらいいかなと思います。私も実際、過去形で話すべきところを現在形で言ってしまったりしたんですけど、そのときに、相手も「えっ?今のそこは過去形で良かったの?」と言ってくれて、そこで会話に差支えが出てしまうとかいうこともなかったので、あまり几帳面にミスを気にする必要はないと思います。言いたいことを自分の知っている英語に、とにかく当てはめていって、会話を繋げていく。相手と会話を楽しもうとする思いが大切なんだと思います。 -やっぱりすごく語学の部分を不安と言う方が多いので、初めての方はそれを聞いたらすごく安心されると思います。 藤井様:私も行くまではすごく不安だったんですけど、行ったら日本人に会うのがむしろ嫌、みたいになりました。外国に浸っていたいと言う感じがありました。 -もう少しいたいと言う気持ちがありましたか。 藤井様:ありました。楽しすぎてホームシックになる暇がありませんでした。 -今回の講習会を振り返ってみて、やっぱり参加して良かったなと思った瞬間というのはどういった時でしょうか。 藤井様:まず現地のピアノを弾けたことが何よりも感動でした。向こうは空気がすごく乾燥していて音がよく響くので、日本と同じように弾いてもうまく聞こえるので、それらはすごく楽しく、ウィーンに来て良かったなと思いました。あとは先生が、毎回レッスンの度に握手してハグしてみたいなそんな感じで、すごく可愛がってもらえてうれしかったです。日本ではなかなかないじゃないですか。 -そうですよね。今回、成長したと言う所は何かありますか。 藤井様:やっぱり作曲家のことを考えて弾くというか、作曲家の意図を読むことを大切にしていかないといけないなと学びました。 -やっぱり向こうに行って教えてもらうと違うような感じでしたか。 藤井様:そうですね。「ツィンバロンと言う楽器のように弾いて」と教えてもらったんですけど、なかなかそういう事は日本では言われないので、例えば「チェロのように弾いて」とか、「バイオリンのように弾いて」とか、「ここはトランペット」とかたまに言われても、ツィンバロンとかマニアックな楽器はあまり聞かないので、そういうことを知れたのは大きな学びだったと思います。ツィンバロンって何?みたいな。YouTubeで調べてあとから知りました。弦があってそれをバチで叩くような楽器でした。ハンガリー中央東欧の楽器みたいです。 -そういう楽器は普通出てこないですもんね。日本にいたときには、もちろん期待していた、理想的な音楽留学のイメージがあったと思うんですけど、改めてそれと実際体験してみて、日本と違うところと言うのはありますか。 藤井様:音楽ってそもそも「音楽を楽しむ」と書きますが、日本ではどうしても、コンクールとかではミスタッチとかそういうことが重点的に見られたりするんですけど、ウィーンではミスタッチとか、そういうことよりもどれだけ個性的に弾けるか、どれだけ自分が思っていることを演奏に出せるかというのがすごく重要視されていて、それがすごく素晴らしいなと思いました。印象的だったのは、ある外国人の女の子が発表会で弾いていて、その女の子が手の上げ方がすごく個性的だったんです。でもそれを暖かく見ているみたいなそういう文化があって、日本ではあの人は変だな、みたいな感じなんですけど、それを堂々と舞台でできるということは、受け入れる側が音楽を楽しむということをすごく大切にしているのだなと言うことだと感じました。 -それは普段のレッスンの中で正していくと言うよりは、人の個性を伸ばすということでしょうか。 藤井様:そうですね。 -さっきコンクールに出られたというお話があったんですが、それもお伺いできますか。 藤井様:講習会の中で開かれていた小さなコンクールなんですけど、選ばれた人が楽器ごちゃまぜで競い合うもので、大学生ばかりだったのでめちゃくちゃ緊張しました。私は親の前では緊張を隠すんですけど、実はすごく緊張するので、もうどうしようかと思いながら弾いていました。けれど、後からピアノ科の先生が「すごく感銘を受けた」と言ってくださって、それはすごく嬉しかったです。 -来年の夏に、ウィーンに行きたいと思っていらっしゃる方が既に数名いらっしゃるんですが、ぜひこれはやっておいたほうがいいと言うことがあればアドバイスお願いします。 藤井様:音楽留学ならやっぱり専門の楽器の練習をしっかりして行くことだと思います。例えばいくら観光の予定を考えていても、現地に行くと、他に楽しいことが見つかったり、やむをえず予定を変えなければいけなかったりすることもあるので、現地でのことはほぼ現地で決めるという感じの方が気楽だと思います。一番大切なのは、向こうで学びたいと思っていることを日本にいる間に出来る限り伸ばしておくことです。日本にいる間に、ウィーンで見てもらう予定の曲が完成していなかったら、先生も教えるに教えようがないということになってしまい、せっかくの留学がもったいないことになってしまいます。だから、練習は頑張っていく。あとは、ウィーンでなくても言えることだと思いますが、荷物は軽く。下着とか靴下とかの量は少なくていいと思います。下着や靴下は、洗って干して何回も使えますし、Tシャツは大量に持って行っても荷物になるだけだなと思いました。 藤井様:あと親から「デビットを持って行くか」と言われて持っていきました。これがすごく便利でした。もしかしたらアンドビジョンさんの資料とかに書いてあったのかもしれません。音楽で行くんだったらドレスとかを持って行くから荷物が多くなってしなう方も多分いらっしゃると思うので、他の服装の一部、例えば重い上着などは現地で買うのもいいかもしれないですね。 -向こうに行ったことがない人は、向こうでの買い物がやけに高かったら、と心配される方もいらっしゃるようですが、どうですか。 藤井様:結構安かったですよ。私は上着をZaraで買ったんですけど。ステファンスプラッツという駅に大きいZaraがあってここで買っちゃえと思って買いました。後から調べてみると日本よりちょっと安かったですね。 -そうですか。じゃあ全然向こうで現地調達と言うのもありかもしれないですね。ちなみに現地の移動は主に何を使われましたか。 藤井様:大体地下鉄で、トラムとバスで移動しました。地下鉄は難しいかなと思っていたんですけど意外と簡単で、なんたら駅から何番線が出ているみたいな感じなので、すごくシンプルでした。ただ日本だと駅と言うと、真ん中がホームで向かい側に違う方向の電車が走っていることが多いじゃないですか。それがないので、乗る方向を間違えたら逆のホームに行くのにまあまあ歩かないといけなかったりするので、そこは慣れるしかないと思います。私も実際に向こうで間違いましたが、間違えても駅と駅の間が近いし、電車の本数もかなり多いので、間違えても戻るのにそこまで時間がかかるということはないのであせらなくても大丈夫です。駅間も、駅間自体が近いのと、お店がたくさんあって楽しくて、歩いていても飽きることがので、時間がある時は歩いてみるのもいいんじゃないかなと思います。 -ものすごく具体的なお話を聞かせて頂き、ありがとうございました!ぜひまたお話を聞かせてくださいね。 藤井様:こちらこそ、ありがとうございました!

≪連載中!≫長期留学の準備講座No.4

**==================================** 毎週火曜20時に配信中♪ 世間は夏休みモード!有意義なお休みを送ってますか?(谷山) AndVisionのアメブロも日々更新中☆★ http://ameblo.jp/andvision **==================================** 【連載中♪】長期留学の準備とは…? 長期留学の準備のお話は、今日で第4回目! 今回は合格後の【渡航準備】編です♪ ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 【No.4 渡航準備】 無事に入試を突破して、合格通知をもらえた時… 嬉しいですよね♪♪ 一生懸命準備したかいがあった~!とほっと一息。 …ですが!実は合格した後の方が、 やらなきゃいけないことは山盛りなんです。 ◆合格後の手続きは?授業はいつから? ◆現地の滞在先は?練習環境は? ◆ビザ申請は?滞在許可申請は? 意外と忘れがちな、この【渡航準備】。 現地での生活をスムーズにスタートさせるには、 しっかりとした事前準備が必須です。 実際に向こうへ行ってみたら、 練習環境が無かった… 学校の登録ができてなかった…なんてことも。 でも大丈夫! アンドビジョンのサポートパック!なら、 事前にできる準備はしっかりと、 そして現地では現地スタッフが直接お手伝いします。 現地の不動産物件探しもお任せ下さい。 練習できるアパートや学生寮、お探しします! ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ≪“プロに聴く”対談特集♪≫ 海外で活躍なさっているプロの音楽家の方々、 その言葉には、重みがあります。 ★ボーカル/バークリー音楽大学教授 https://www.andvision.net/interviews/interview/1592-kaoruko-pilkington.html ★ピアノ/ウィーン国立歌劇場バレエ学校ピアニスト https://www.andvision.net/interviews/interview/244-yasuhito-watanabe-pianist.html ★バイオリン/パリオペラ座管弦楽団 https://www.andvision.net/interviews/interview/253-lisa-oshima-violin.html ♪サポートパックの詳細は≪こちら!≫からお問い合わせ下さい。 https://www.andvision.net/brochure.html **==================================** 次回は次回は…番外編!?お楽しみに~♪ **==================================** アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

遠又雅子さん/声楽/中嶋彰子・アンドビジョン特別プログラム/ウィーン

名古屋芸術大学音楽学部音楽教育学科卒業。 卒業演奏会にピアノ・声楽の両方に選抜される。 同大学研究生ピアノ専攻修了。 学内・各種演奏会に出演。 イタリアにて短期研修。 公益財団法人 日本オペラ振興会マスタークラス修了。 オペラ・各種コンサートに出演 -最初に簡単な自己紹介ということで、ご経歴を教えていただいてもよろしいですか。 遠又様:音大を出たあとに、大学の研究生として1年間ピアノ専攻で残っていました。大学は教育専攻で学校の先生になりたかったんですが、1年間ピアノ専攻で残って、そのあとに藤原歌劇団の研究生をしていました。 -教育科の時は声楽がご専門だったんですか。 遠又様:歌とピアノと両方専攻でした。 -藤原歌劇団は今も続けていますか。 遠又様:今は全然。それが終わったあとは、オーディションを受けたり自分でコンサートをしたりしています。 -そういう方って多いんですか。教育専攻の方って皆さん先生になれるイメージがあるんですが。 遠又様:私の学年はどちらかというと歌をやりたいという方が多かったと思うんですが、割と両方できる人が多かったです。 -これまでに講習会や海外の先生のレッスンは受けていらっしゃいましたか。 遠又様:特にないんですけど、藤原の研究生のときにイタリア研修というのがあって、朝から晩まで個人レッスンとかオペラアンサンブルの授業とか、オペラの演技だけのレッスンがありました。イタリアのミラノのロンガ村というところに研修施設があるんですけど。 -合宿のような感じですか。 遠又様:そうですね。お城を改造したような感じで、研修ができる施設のようなものです。 -それはイタリアの先生が指導してくれるんですか。 遠又様:はい。 -じゃあみっちりと行っていらしたわけですね。日本ではそういったマスタークラスというのは? 遠又様:受けたことはないんですけど、海外の先生が日本に来たときにちょっとレッスンを見てもらうということは何回かありました。 -今回日本の先生だったので、海外の先生というのとまたちょっと違うのかもしれないですけど、そういったことに抵抗はなかったですか。 遠又様:全然ないですね。中嶋彰子先生は、日本人のようで日本人ではない感性の方という認識がありましたし、どうしても彰子先生に習ってみたかったです。 -今回最初から中嶋先生ということで、去年かその前ぐらいからおっしゃっていたんですけど、中嶋先生とおっしゃっていたのはどういうきっかけがあったんですか。 遠又様:やっぱりずっと憧れの歌手の方でしたので、先生の演奏会で結構日本国内はあちこち聴きに行っていたので。素晴らしい歌手の方はいっぱいいると思うんですけど、その中でも琴線に触れるというか、同じような歌手の方っていっぱいいますけど、個性的でミステリアスな歌手だなと思って。このマスタークラスがあるということを知ったので、いつか聴いていただいてアドバイスをいただけたらなと思っていました。 -ではもともと顔見知りという感じではなかったんですかね。 遠又様:演奏会に行って、終演後に声をかけていただくとか、先生の主催のレクチャーとかそういったものを東京でやっていたので、それに参加したりしていました。 -では中嶋先生に対していろいろと熱心に聞いたりとか受けたりというのは、もともとあったわけなんですね。今回受けてみられて、全体的な感想としてはどうでしたか。 遠又様:ウィーンでのレッスンは初日から初対面というわけではなかったんですけど、海外での先生の国際的なキャリアが長くて、世界でご活躍されている現役アーティストなので、厳しい方なのかなと思ってちょっと構えたりしていたんですが、明るくおおらかな感じで終始なごやかな感じで進んだと思います。 -緊張感でピリピリという感じではなく? 遠又様:私個人的には最初はすごく緊張していたんですけど、ピリピリという感じは全くなかったです。 -先生は他にどんな特徴がありましたか。どんなレッスンをしてくださいましたか。 遠又様:シューマンの女の愛と生涯 全8曲通して聞いていただいて、そのあとに少しコメントをいただいて、自分の体の楽器とか声帯について事細かに教えていただいたという感じですね。 -では歌う技術というか外に見えているものだけではなく、深いところまでということですね。他の今までの先生方もそういう感じだったんですか。 遠又様:いままでの先生は、なんとなく聞いてイメージするという感じだったので、逆に今回が的確に、明確にという感じだったので、奥まった感じのお話が聞けてすごく良かったと思います。 -これからもそれを生かしていけるような感じなんですね。今回レッスンは全部で3回でしたか。 遠又様:3日間で計5時間のレッスンでした。初日が1時間で、2、3日目が2時間でした。 -声楽のレッスンは割と短い先生が多いと思うんですが、その辺は大丈夫でしたか。 遠又様:大丈夫でしたね。普段から大体1時間半から2時間ぐらいのレッスンを受けているので、時間的には問題ないです。色々発見があったので、もっと受けたい!と思いました。 -進め方というのは毎回同じような感じでしたか。 遠又様:そうですね。体のことや自分の舌が硬いという指摘を受けて、自分でも自覚はあったんですけど、それは何故なのか、今どういう状況だからどうなのかというのを繰り返し受けました。あとはドイツ語の発音について事細かに教えてもらいました。 -それはできるようになりましたか。 遠又様:すぐできるものと、やっぱり時間がかかるものがありますね。でも意識は変わりました。 -やっぱり先生に教えてもらうのと教えてもらわないのは大きく違いますか。 遠又様:違いますね。やっぱりウィーンに行く前にもうちょっと、日本でドイツ人の先生にみてもらったんですけど、時間が足りなくてうわべだけだったかなというのがありました。実際にウィーンに行ってちゃんと先生に細かく教えてもらって明らかに変わった感じがしました。 -日本で習っていたドイツ人の方というのは声楽の方ですか。 遠又様:いえ、全く関係のない語学教室の先生です。 -そうすると、歌の場合と発音が違うということはありますか。 遠又様:実際あると思います。 -通訳は、今回先生が日本人の方だったのでなかったんですね。 遠又様:そうですね。やっぱり中嶋彰子先生は国際的なキャリアが長い方なので、私の友達の友達が宮崎で彰子先生のマスタークラスがあって、それを受けたときに、質疑応答を自分の好きな語学で、と言われたらしいんです。その話を聞いていたので、レッスンはドイツ語なり英語なりでくるのかなと思って緊張していたんですけど、私ができなかったので日本語でしてくださいました。 -突然ドイツ語になったり、ということはなかったですか。 遠又様:所々、単語単語でありました。 -それは普通に声楽の方だったらわかる言葉だったりするんですか。 遠又様:わかることもあればわからなかったこともありましたね。 -そこは先生がちゃんと教えてくださったんですね。そうすると日本人の生徒さんでも、日本語でない言語で質疑応答したりということも先生はいつもなさっていたりするんですかね。 遠又様:そうですね。日本語じゃないときの方が多々ありそうです。 -その他何か教わったことで印象に残っていることはありますか。 遠又様:やっぱり歌を歌うだけではなくて、自分の体を観察することや歌っているときに今自分が今どういう状況にあるのか、歌っている自分と別の自分がいて、常に観察することを教わりました。歌っている自分を冷静な自分が見て今ここに力が入っているなとか、じゃあどうするかとか。力が入っている時は抜いてあげなきゃとか。言葉にするのが難しいんですけど。 -それを先生がこういうふうにしなさい、と教えてくれたんですね。レッスンを受けた前と受けたあとだと、冷静に見られるようになった部分はありますか。 遠又様:多少はありますね。やっぱりできない時というのは一生懸命になりすぎているので、アップアップしてきてしまうんですけど、冷静に素に戻すイメージです。 -その辺が先生から教わったことで、印象に残っていることですね。 遠又様:あとはやっぱり腹式呼吸のことで、舌の位置があるべきところにあるかどうかということですね。どうしても舌が硬いので奥に入ってしまったりするんですけど、それを入れないと自分に言い聞かせるということとか、自分の体楽器なので、バケツに穴が開いていてはいけない、とよく先生がおっしゃっていたんですけど、やっぱり空気がムダ漏れていってしまって。じゃあ何をしたらいいのか、どんどん自分の状態を見てそれを分析していってあげるということが大切と言われました。 -穴が開いているというのはどういう状態なんですか。 遠又様:結局息が漏れるとか無駄なことをしている状態ですね。あとは声という楽器を育てるのに響きの良い楽器にすることと、それとは別に音域を伸ばしてあげるという勉強を分けてやることで、結構伸びていくとおっしゃっていましたね。音域を伸ばす練習と体の使い方を分けるということですね。違う練習の方法があると思います。一緒にしちゃうとダメだと言われたことが新しい発見でした。日本だと私だけではなく、いろんな人が一緒にしていると思うんですけど。それと別にプラス語学の勉強と、最後にアーティスティックな表現の勉強を分けてやることが必要であると言われていました。以外とピアノの人から見ると、歌の人というのは単旋律だから譜読みも楽でいいわね、と言われちゃうんですけど、本当にやることはいろいろあります。 -そうですよね。音だけじゃなくて言葉もありますよね。ではその辺が中嶋先生から習った、他の先生にはなかった新しい部分だったんですね。今もその方法でいろいろと練習をなさって変わりましたか。 遠又様:変化を感じることができて楽しいですね。やっぱり時間はかかりますけど、帰国して家で練習していても、家族が聴いていて変わったと言いますし、自分でもすごく実感がありました。まだまだ全然ですけど、ちょっと意識を持つだけでも声というのは全然変わるんだなと思いました。 -これから楽しみですね。 遠又様:日によって精神状態や体の状態もあるので、もちろん調子のいい時と悪い時もあるんですけど。 -体が楽器というのはそういうことですよね。練習は今回練習室でなさっていましたが、練習室はどうしでしたか。 遠又様:練習室は天井が高いので、響く感じですごく歌いやすかったです。練習室に行く前にピアノが展示してあって、常に調律をしているような感じなので、逆に音が漏れては申し訳ないと思ったんですけど、だんだん気にならなくなりました。入れ替わり立ち替わり他の方も練習をしていました。 -今回練習室は何時間ぐらいありましたか。 遠又様:1日2時間練習できました。 -レッスンや練習以外の時間は何をなさっていましたか。 遠又様:基本的にはレッスンが終わるまではちょっと落ち着かなかったので、カフェに行って楽譜を見たりとかしていました。もちろんちょこちょこ観光をしたり美術館とかに入ったりはしていたんですが、どこかで歌のことが気になっている感じでした。レッスンが始まってからは先生から明日までにこれを考えてきてね、自分の体がどうだったのか明日教えてね、と課題を言われたり、そういうことを考えたりしていましたね。ホテルで考えていると詰まってくるので、公園でブラブラして考えたりしていました。レッスンが終わってからは結構あちこちに行くことができました。 -気候的にはどうでしたか。 遠又様:割りと過ごしやすかったと思います。夜はちょっと冷えたりしてコートを着たりしましたけど、そんなに特別寒いわけでもなくすごく過ごしやすかったです。寒くて体を壊すということも全くなかったです。行く前に風邪をひいてしまい、気管支炎になってしまって、出国する前の日に全然咳が止まらなかったんです。超世界的ソプラノ歌手のレッスンを目前に・・・・・。 病院に行ってから出国して、レッスンがだんだん近づくにつれて、やっぱり気持ち的にもそっちに意識が行くので、だんだん治まってきまして、ど根性でギリギリ治しました。 -街の様子はどうでしたか。 遠又様:やっぱりウィーンは素敵な街でした。あと人はみんな優しいですね。常に声をかけてもらったというか、スーツケースをひいているとホテルはどこなの?と聞いてくれて、ヒルトンです、と言ったら、あっちに行くんだよ、と教えてくれました。カフェのお姉さんとかもすごく優しかったですし、治安的にも全然危ないと感じなかったです。 -その時の言語は英語でしたか。 遠又様:話しかけられる時も英語でしたね。そんなに難しい言葉では話してこなかったです。 -町で気になったことや日本と違ってすごいと思われたことはありましたか。 遠又様:やっぱり建物ですね。大きさとか造り方とか、圧巻でした。アジア系だと全然海外に来たという感じがしないですけど、やっぱりヨーロッパに来ると全然違うなという感じですよね。教会の鐘が鳴ったりすると、うわぁーって。 -ウィーンは何回目かでしたか。 遠又様:ウィーンは初めてでした。ヨーロッパは他にイタリアに行きましたが、ウィーンの方が重厚な感じでした。ウィーンにまた行きたいなと思います。次はいつ行こうかと手帳を見て計画しています。 -ウィーン以外に出たりしましたか。 遠又様:レッスンが終わってから帰る2日前ぐらいに、ウィーンの市内を見渡せるカーレンベルクという郊外に、電車とバスで山を登ってきました。葡萄畑とウィーン市内とドナウ川を見渡せるということで行きたいなと思っていたんです。行くまではよかったんですけど、帰りは3時間かけて山を下っていくんですが、ベートーヴェンが遺書を書いた家があると知っていたので、そこも見たいなと思ったんですけど。道を下っていくとちょっと道に迷ってしまって、登山道のような道に入ってしまいました。私はブーツにスカートだったし、水も何も持ってないし、山の奥なのでWi-Fiの電波も弱くてどうしようかと思いました。本当にパニックみたいな感じになって、日本は夜だから電話できないし、ここから大使館に電話する勇気もないと思って。1時間近くうろうろ迷っていると、車道が近かったみたいで車の音が聞こえて、それを頼りに道に出て、ようやくバス停を発見しました。結局ベートーヴェンが遺書を書いた家とかそういうところには行けずに帰ってきました。今だから笑って話せるんですけど。結構冒険好きなのですが、ちょっとハメを外しすぎました。 -そんなところがあるというのは、どこで知ったんですか。 遠又様:本でちょっと下調べしていて、素敵だなと思って。山はもともと好きだったので。 -そこまではウィーンからどれくらいかかりましたか。 遠又様:トータル1時間ぐらいですかね。そこを徒歩で下ってくると3時間かかるという感じです。 -他にもどこか行かれましたか。 遠又様:あとは結局行けなかったんですけど、本当は最初ザルツブルグに行こうと思ったんです。でも日帰りはさすがに厳しいと思って。ザルツブルグは遠いということでリンツに行こうと思ったんですけど、リンツもやっぱり遠いなと思って、メルクに行こうと思いました。メルクまで電車で行って、ドナウ川の舟下りをしようと思って計画を立てていたんですけど、ウィーンの中心に見るところがいっぱいあるので、結局メルクも行かずに帰ってきました。 -市内はどんなところに行かれましたか。 遠又様:市内はやっぱり美術館巡りですかね。あとはシュテファン寺院にほぼ毎日通っていました。モーツァルトのオペラも観に行きましたけど、到着した日の夜だったので時差ぼけで結構きつかったです。 -他にもオペラはご覧になりましたか。 遠又様:彰子先生が活躍されていたフォルクスオーパーに行きました。チケットセンターに行って、急遽窓口で買いました。 -そういうところは大丈夫なんですか。買いに行くが怖いとか。 遠又様:特にないですね。特別語学ができるというわけではないんですけど、逆にやってみたいというか、買えるかどうか試してみたい、どんな感じで買えるんだろうかという興味感覚です笑 -やっぱり冒険好きなんですね。宿泊先は今回ホテルですよね。 遠又様:ヒルトンとホテルクンマーというホテルなんですけど、最初にクンマーに3泊して、残りの7日間をヒルトンで過ごしました。ホテルはクンマーのほうがやっぱりウィーンらしい建物で、1800年代に建てられたホテルなので歴史がある感じで、重厚な感じでした。ヒルトンはアメリカンスタイルで新しい感じでしたね。部屋はそんなに広くなかったんですけど、やっぱりクーマーのほうが雰囲気が良かったです。特別豪華な部屋じゃないんですけど、寝室と別にクローゼットの部屋があって、そのクローゼットが結構重厚な感じでしたね。お風呂の使い方が難しく、日本と違って、シャワーを出し方がわからなくて、髪を洗うのも結局蛇口のところで洗いました笑。次の日もう一度ガチャガチャやっていると何とかシャワーを使うことができました。もう一度今やれ、と言われたらちょっと無理かもしれません笑 -そういうところも古い造りなのかもしれませんね。 遠又様:ウィーンはみんなそういう造りなのかもしれませんね。 -ヒルトンはどうでしたか。 遠又様:シャワーは普通に出ましたね。 -お湯が途中で出なくなったりしませんでしたか。 遠又様:それは両方ともなかったですね。 -古いとは言えちゃんとしたところなんですね。今回、レッスン会場はどちらだったんですか。 遠又様:先生が勤めていらっしゃる大学だったんですけど、シュテファン寺院のすぐそばでした。レッスン期間中はヒルトンにいたんですけど、ヒルトンから歩いていける距離です。レッスンの行きは電車に乗ったりしましたけど、帰りはちょっとほっとして歩いて帰りました。歩くとホテルまで15分かからないぐらいで、電車では地下鉄で2駅でした。 -では基本的には、電車に乗ったのは他のところに行く時に乗った感じですか。 遠又様:でも基本的にはあまり電車に乗らなくてもいけるのかな、という感じでした。3日間のフリーパスとかを使っていたりしたんですけど、あんまり必要なかったかなと思います。郊外に行く時にバスや電車に乗るとなるとあったほうがいいかなと思ったんですけど。全期間のフリーパスを買っていましたが、普段の生活には必要なかったのかなと思います。ウィーンカードというのがあって、フリーパスと美術館のとかの入場割引みたいなのがついたものを、空港に着いたときに買ったんですけど、結局その存在を忘れていて。普通にチケットを買って入ってしまいました。 -どれぐらい割引になるんですか。 遠又様:そんなにトータルで見ると、あまりお得ではないと書いてありました。 -ホテルでのお食事は朝ご飯だけだったんですね。その他はどうなさっていたんですか。 遠又様:お昼は、最初慣れなかった時はパンとサラダを買って部屋で食べたりしていたんですけど、やっぱり向こうのものは一つが大きいので、食べきれなくてそれをまた夜に食べるという繰り返だったんですけど、やっぱりだんだん慣れてくると欲が出てきて、せっかく来たからあそこのやつを食べたいと思って、中盤ぐらいから一人でレストランに行ったりとかしていました。 -ウィーンっぽいものって召し上がりましたか。 遠又様:シュニッツェルですね。量が多かったので、頑張れば食べ切れたと思うんですが、残してしまいました。ジャムをみたいなものつけて食べるシュニッツェルがすごく絶品でした。あとはイタリアンレストランに行って、普通のイタリアのパスタとワインを。ワインは普段は飲めないんですけど、せっかくだからと思ってお勧めのワインを飲みました。 -ウィーンはどんなお料理屋さんが多いですか。 遠又様:アジア料理やイタリア料理もあったし、あとはカフェが多いという印象でした。スターバックスは一つだけ見ましたが、そういう感じではなく、ちゃんとしたお店という印象でした。オープンテラスのお店もあって、すごく素敵なところだなと思いました。最後の日、先生にシューベルトがよく通ったというレストランに連れて行ってもらって、ターフェルシュピッツという、牛肉を茹でて西洋マスタードを混ぜたようなソースのものをご馳走してもらいました。ウィーンの市内で歩いていけるところにあったんですが、一見さんでは入れないというか、ウィーンっ子しか入れないお店と言っていましたね。 -そのお料理はどうでしたか。 遠又様:それはおいしかったですよ。牛肉を茹でてあるのでとてもヘルシーです。 -いろんなところがあるんですね。シューベルトといったらずいぶん昔ですもんね。外食なさった時は、値段はどうでしたか。日本に比べるとやっぱり高かったですか。 遠又様:高かったかもしれないですね。基本的にはカードで払っていたんですけど、この前明細を見たときにあのシュニッツェルがそんなにしたの?って。あんまり考えないで払ってしまって。たまたまかもしれませんけど。サラダとかを買って食べるというぐらいだと高くなかったと思うんですけど、でも向こうにいる時ってちょっと開放的になっているところがあるので笑 -特に海外の人たちと何か交流したことはありましたか。 遠又様:ほとんどなかったですね。ずっと一人でしたけど全然寂しくなかったです。部屋を掃除してくれるお兄さんやお姉さんと挨拶程度だったり、ヒルトンにあるお水とかを変えるところに多分インド人のおじさんだと思うんですけど、日本語がしゃべれる方だったので、日本人とわかればずっと日本語で喋ってきましたね。 -今回のご留学中に何か困ったこととか、ありましたか。 遠又様:そんなに特に困ったとは感じないんですけど、やっぱり語学は大事だなと思いましたね。必要最低限の英語で、チケットを買うとか注文する時は英語使っていました。私の英語が正しいかどうかわからないんですけど、意思疎通はできました。 -どういうところで語学は必要と思われましたか。 遠又様:やっぱり先生もしきりに語学、語学とおっしゃいますし、やっぱり英語はできて当たり前で、せっかくだからその現地の言葉でちゃんとお店の人ともっといろいろコミュニケーションをしたり、そういうことができたらいいのにな、と思いましたね。 -では次に行くまでまた勉強ですね。 遠又様:行く前から英語は少しレッスンに行けたんですけど、帰ってきてやっぱりドイツ語は大事だと思って、ドイツ語も自分でも勉強して、会話と発音のレッスンにも行くようにしました。今もちょうど行ってきました。東京にいる時も行っていますし静岡にいる時も行っています。だから東京にいる時は結構盛りだくさんで、スケジュールが詰まっています。 -勉強は前より楽しいですか。 遠又様:やっぱり目標があると楽しいですね。 -今回レッスンを受講してよかったなと思える瞬間はありましたか。今回ご留学なさってご自身が変わったとか成長したと思う部分はありますか。 遠又様:やっぱり自分の体の状態を観察するという意識を持てるようになったということです。歌っている時だけではなくて、日常生活の中で自分の舌がどうなっているか常にどこかに意識を持っているというか。先生がよくおっしゃっていたのは、日本人の人は結構気取って話したりとかするんですけど、普段の落ちた感じなのに電話とかだと声が上がったり。そういうのではだめだと言われていました。だから本当にナチュラルにしようと。別に気取っているわけじゃないんですけど、もうちょっと意識して、普通の日々の生活でもせかせかしないで、おおらかにゆったりと構えていることが大事と言われました。 -確かにせかせかしていると声も高くなって早口になったりしますもんね。日本と留学先で大きく違う点を感じた部分はありましたか。 遠又様:やっぱりメイン通りとかで若い人たちが楽器を演奏していたりとか、そういう姿を見るとやっぱり日本じゃないなという感じがしました。オペラが好きというか、オペラだけじゃなくみんな音楽が好きなんだと思うんですけど、私はたまたまホテルザッハーでザッハトルテを食べていた時に、ウィーン国立歌劇場の立ち見席を買い求める人たちの列がすごくって、こんなに好きなんだと思って。 -日本では特別なことがないと行かないという感じですもんね。 遠又様:私はトスカを観たかったんですけど、キャンセル待ちをしても買えなくて、結局外でライブ中継をしていると知って観に行ったら、皆さん自分の椅子とかを持って観ているんですよね。そういうところがすごく日本と違うなと思いました。 -生活面ではどうでしたか。 遠又様:私自身は日本にいるよりウィーンにいたときのほうが、目的を持ってやってきているからなのか、ゆったり過ごせましたね。居心地がすごく良くて帰りたくないと言っていました。 -ウィーンが恋しいという想いはありますか。 遠又様:あります。自分の身は日本で心はウィーンにあるという感じです。 -今ご留学なさって、ご留学の前に何かしっかりやっておいたほうがいいことというのは何ですか。 遠又様:とにかく語学です。すごく今必死に勉強しています。帰る前の日に、先生ご夫妻が務めている大学の学生さんのオペラがあって、よかったらということで観に行ったんですけど、その終演後に先生の現地のマネージャーさんやウィーン・フィルのすごい人とか、大学の先生たちを紹介してくれたんですけど、ドイツ語ができないからせっかく紹介してくれても何のコミュニケーションもできないというのがあって、それはすごくもったいなかったと思います。絶対に語学はマスターしなきゃと思っています。 -次に行った時に使えるものが全然違うと思うので、楽しみですよね。 遠又様:次にレッスンとかでチャンスがあれば、日本語じゃない語学で受け答えができるようになりたい。それくらいの気持ちでがんばりたいです。 -今後留学する方に対してのアドバイスがあれば教えてください。 遠又様:行ける環境であるならば行っちゃうべきだと思います。迷っているのなら行っちゃったほうがいいし、行ったらわかるということもたくさんある気がします。こっちでどうしようどうしようと思っているより、行きたい気持ちがあるんだったら行っちゃったほうがいいのかなと思います。 -今後の活動など何かありましたら教えていただけますか。 遠又様:特別大きなものはないんですけど、秋にコンサートを予定していて、先生にみてもらったシューマンをできたら舞台にのせようかなと思っています。静岡でやりますので、今それに向けていろいろ練習しています。 -わかりました。ありがとうございました。 遠又様:ありがとうございました。

【曜日を訂正しました】≪夏休み特別イベント≫【無料!】音楽理論レッスン付留学説明会

アンドビジョン夏休み特別イベントのお知らせ ≪夏休み特別イベント第一弾≫ こんにちは、アンドビジョンの谷山です! 毎日暑いですね!夏ですね♪ そんな夏にぴったりの特別イベントのご案内です★ +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 【なんと無料!音楽理論ミニレッスン付】 ドイツ語圏への留学説明会 夏休み特別版として、 ドイツ語の音楽理論ミニレッスンが付いた 留学説明会を開催します! +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ ドイツやオーストリアへの長期留学をお考えの方! 入試の時、ドイツ語の音楽理論のテストが あるのはご存知ですか…?? しかもドイツの音楽理論は、 日本とはちょっと考え方が違うのです! つまり、ドイツ式で勉強しとかないと 入試を突破できません!! ★どうやって勉強したらいいの・・・? ★受験の準備は何からしたらいいの・・・? そんな疑問に、カウンセラーがお答えします! ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼ 【イベント詳細】 ≪日時≫7月27日(木)17:00~ ≪場所≫アンドビジョン東京オフィス (東京駅・京橋駅から徒歩10分) *その他の説明会の日程はこちら ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼ お申込はこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。まで! 先着順です!! アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

末永かりんさん/バークリー音楽大学サマーコース(5週間)

小学2年生の冬にゴスペルとミュージカルを始め、音楽の道を目指す。現在は劇団RKX所属。ミュージカル「ズボン船長」に2012、2014年 ケン役、2013年 ケン・ジョジョ役、2015年 ルナ役 で出演。2016年夏にトビタテ留学JAPAN 高校生コースの2期生としてアメリカへ音楽留学 【受賞歴】 2010年 セルシーキッズボーカルコンテスト3位 2011年 BAKKY Best of singer 決勝大会優勝 -はじめに簡単に自己紹介をお願いします。 末永様:私は今、関西の高校に通っていて、高校3年生です。小学校2年生の頃にゴスペルを始めました。音楽を始めたきっかけと言うのが、小学校2年生の担任の先生が「歌っているときにすごく生き生きしているから、音楽をやったほうがいいと思うよ」と言って勧めていただいたのがきっかけで、もともと歌は習いたいと思っていたんですけど、その音楽の世界に飛び込むきっかけを作っていただいたのはその先生です。 -それはすごく出会いですね。今もゴスペルはずっとされていたんですか。 末永様:いいえ、中学生になってやめてしまったんですけど、ゴスペルをやっている間にミュージカルをはじめまして、小学校2年生の終わりか3年生の始まるぐらいにミュージカルを始めました。そこで出会った友人に「ミュージカルスクールに通ってみない?」と声をかけてもらって、ミュージカルスクールのオーディションを受けて、スクールに通いだしたんですけど、そこで出会った先生がまたすごく素敵な先生で、最初に行ったところは先生がやめてしまったんですけど、私はその先生がすごく大好きだったので、先生についていきたいと思って、その先生が立ち上げたミュージカルスクールに小学校5年生ぐらいからずっと通っています。今もそこでレッスンを受けながら、現在は劇団RKXにも所属して舞台活動等をさせていただいています。 -ではもう舞台に立たれていらっしゃって、ずっと歌とか踊りとかを幼い頃からされていらしたということだったんですね。 末永様:そうですね。 -今回バークリーにトビタテでいこうということでしたが、それは何かきっかけがあったんですか。 末永様:はい。面白いと思ったのは、今通っている学校が国際学校なので、そういう情報がすごく入ってくるんです。私の友人でバレエをやっている子がいて、同級生の友達なんですけど、その子がトビタテの1期生で、去年ニューヨークにトビタテ生として行った話をずっと聞いていたんです。私は自分がやりたいことを、夢ノートというものに書いていて、その夢ノートに「高校3年生で卒業するまでに留学を1回する」と書いていて、それで行くなら今しかないと思っていた時に、ちょうどトビタテの話を聞いたので、じゃあ2期生で応募しようと思ったのがきっかけです。 -そこにバークリーを選択肢に入れられたきっかけはあったんでしょうか。 末永様:私がバークリーを選択肢に入れたのは、音楽留学でインターネット上でいろいろ探していたときに、バークリーの5週間のプログラムが出てきて、これだと直感したことが始まりでした。 -バークリーって、多分実際にされたのでお分かりかと思うんですけど、準備がすごく大変じゃないですか。 末永様:準備は予想外の多さで大変でした。1人では絶対にできなかったなと思っています。いろいろお力をいただいてありがとうございました。 -いえいえ。私はあのとき、「急いで下さい」しか言っていなかったので申し訳なかったです。無事に渡航していただけて、本当に良かったです。実際に向こうに行かれていた参加者と言うのは、どれぐらいの人数でしたか。 末永様:今年はすごく多かったみたいで、1000人はいたと思います。BPCと言うバークリーのパフォーマンスセンターがあるんですけど、そこがパンパンになるぐらい入っていたので。 -ちなみにどういった方が参加されていましたか。 末永様:大学生の方もいましたし、日本人の方も結構いらっしゃいました。大人の日本人の女性が2名と大学生の男女の1名ずつ、高校3年生が私を含めて4人と、16の男の子が1人いました。もっと日本人がいないものかなと思っていたんですが、意外と多かったです。 -その人たちとは初日に知り合いになったと言う感じですか。 末永様:そうですね。でも人が本当に多くて、飛行機が着く時間によってもチェックインの時間が違ったりするので、アンドビジョンで一緒に行かせていただいた方とは同じ送迎の車だったので、そのときに仲良くなって、もう2人の女の子とはその日に一緒にご飯を食べに行ったりして仲良くなりしました。 -最初のオリエンテーションが4日間ぐらいあると言うお話を聞いたんですけど、実際4日間もかけて何をするのかというのをぜひお伺いしたいです。 末永様:宿泊先にチェックインした次の日に生徒証明のカードを作らないといけなくて、その生徒証明のカードにお金が組み込まれているんですよ。だから、それを見せて毎日朝昼晩とご飯を食べる感じなんですね。最初に写真を撮ったりとかして、外に出たらインタビュアーみたいな人がいたりして、「なんで来たんですか」と聞かれたりして面白かったです。2日目がクラス分けのレベルチェックオーディションだったと思います。 -オーディションは、どんな感じでやっていくんですか。 末永様:ボーカリストやピアニストなどのグループごとに分けてのオーディションなんですけど、時間ごとにそれが分けられていて、個別にメールが届くんですよ。そこにいて廊下に座り込んでいて、自分でサインする紙がドアの前に貼ってあるので、そこに自分の名前を書いて呼ばれるまでそこで待っていました。 -そうなんですね。ちなみに末永さんは、ジャンルは何を選ばれたんですか。 末永様:私は「ポップス・R&B」でした。 -このクラスのボーカルは、どのぐらいの人がオーディションを受けていたんですか。 末永様:ボーカリストが今回すごく多かったみたいです。アンサンブルの授業があって、その授業で私はポップ&R&Bのアンサンブルの授業をだったんですけど、ボーカリストが6人いて、なんだこれはと思いました。1人ワンフレーズずつぐらいしかソロがないみたいな状態でした。 -では結構オーディションのスケジュールはタイトだったんですね。 末永様:タイトでしたね。私は先に実技をして筆記だったんですが、筆記は楽譜の基礎の読むものとコードやリズム、聴音などもありました。私も音楽理論に関しては全く知識がない状態で行っていたので、どうしよう思っていたんですけど、最初のページぐらいは割と基本のもので、この音符はどれが正しいかみたいな問題でした。音を聞いて4つある譜面からこの音にマッチするのはどの楽譜かを選んだり、そういう問題が出ました。 -それは何レベルぐらいに分けられるんですかね。 末永様:実技のほうはABCD評価でした。その評価ごとにメンバーが振り分けられて、自分と同じレベルの人と実技の歌の授業を一緒にするみたいな感じでした。ABCDでAが一番いいかと思いきや、Dが一番いいと言うことでした。筆記などの音楽理論のレベルは1234と数字で表されていましたね。音楽理論の授業も、音符を勉強する理論の授業と調音、ソルフェージュの授業とかで分かれていて面白かったです。 -語学的なところで難しさは感じなかったですか。 末永様:語学はほとんど大丈夫でした。国際系の学校だったこともあるんですけど、私は発音がいいらしく、文法がなんとなくでも、理解してもらいやすかったみたいです。すごくしどろもどろな文法でものを伝えていても、先生も「ああ、分かった分かった」みたいな感じで言ってくれました。先生も優しい先生が多かったですね。 -レッスンと言うのはどれぐらいの先生に教えてもらいましたか。 末永様:1クラスに必ず1人は先生がいました。しかも私の場合は全員違う先生で、教科担任制みたいなかたちでした。プライベートレッスンなどもあって、1週間に30分なんですけど、1人必ず変わらない先生がついていました。面白かったのが、私がすごく教わりたいと思っていた先生がいたんです。教授の方だったんですけど、たまに学校で見かける先生で、でも私が話しかけてもいいのかなみたいなレベルの先生だったんです。どうしようと思っていたんですけど、その先生は私のオーディションを見てくれていた先生で、そのときにすごく褒めてくださって、数回会ったときに勇気を振り絞ってFacebookを聞いてみたんですよ。そしたら「いいよ」と言われて、このまま勇気を出して「すみません、レッスンしてください」とアタックするかのように長文を英文で送ってみたら、あっさりと「いいよ」と言われて、最終日の1週間前に1回だけレッスンをしてもらえました。また、「日本にも来るから、日本に来るときは教えてあげる」と言ってくれました。 -すごい!ちなみにその先生は行く前から気になっていた先生だったんですか。 末永様:いえ。全く知らなくて、オーディションを見て頂いて知りました。講師紹介で、みんなが集まって先生のパフォーマンスを見るというのがあったんですけど、そのときにその先生が出てきて、度肝を抜かれるような歌を披露してくださいました。この先生はすごいと思いましたね。コンサートをしに時々日本に来ると言っていました。 -ちなみに現地のレッスンの取り方は、最初にスケジュールで決まってくる感じなんですか。それとも毎週決まってくる感じなんですか。 末永様:毎週月火水木金と時間割が決まっていて、タイムスケジュールとかもちゃんと出されるんですよ。この時間はこの授業、この時間はこの授業と決まっていました。オーディションを受けた次の日の朝自分で取りに行ってクラス発表、みたいな感じでした。 -今回、宿泊には学生寮を使われたと思うんですが、どうでしたか。 末永様:バークリーには寮が3つぐらいあって、18歳以上は門限がなく、男女一緒の建物だったそうです。17歳までは男子寮と女子寮がそれぞれあって、門限の23時半までにちゃんと帰らないといけなくて、チェックインがあったので結構大変でした。でも、寮の中であれば友達に会ったりしても大丈夫だったので楽しかったです。その門限を3、4回オーバーすると親に連絡されて、最後は帰れと言われてしまうんです。 -そんな人はいましたか。 末永様:門限を過ぎて帰れと言われたのは聞いていないんですね、さすがに(笑)私の寮はホテルみたいなところで、本当にきれいだったんですよ。やっぱり未成年というか若者には優しかったですね。一番新しい建物で本当にきれいでした。あとテーブルライトと扇風機がいるかもしれないと聞いていたので、そんなに古いのかと思っていたんですけど、私が泊まった寮はクーラーが付いていて、廊下にもクーラーがありました。クーラーが寒すぎて耐えられずにトレーナーを買うぐらいでした。 -ちなみにセキュリティーとかはどうでしたか。 末永様:セキュリティーはしっかりしていました。さっき話したカードでピッとすると、警備員さんのところで自分の顔が表示されるので、それでチェックされていましたね。だから友達が私のように来て入ろうとしても入れないと言うことがありました。 -周りの音とかはどうでしたか。その寮の中は練習ができるような感じだったんですか。 末永様:寮の中にも外にも練習室がありました。私の寮はフロアの4階が全部プラクティスルームなっていて、いろんな楽器が置いてありました。みんな夜中まで練習をしていましたよ。 -すごく充実していますね。 末永様:私が泊まっていた寮の目の前には、ピアノとドラムの専用の練習室があったりしました。練習室の多さに関してはすごく充実していてすごいなと思いました。それでも、夜になると皆が練習室に来るので廊下で部屋が空くのを待っている人もいましたね。私の寮は本当に他との差があり過ぎました。そこにはカフェも隣接していて、朝起きてエレベーターに乗って1階に降りたらすぐカフェテリアに行けるみたいな感じでした。初日に部屋の鍵とカードをもらって必ずそれをもって行動しないといけないと言う感じでした。 -それと、結構皆さんが気にされているのがお食事のことなんですが、学生寮で出る食事や学校の外で食べた食事はどんなものでしたか。 末永様:学校の中で食べる食事はビュフェ形式なんですよ。食事は思っていたよりおいしかったです。でも味や量に慣れなかったので最初の2週間はあんまり食べられなかったです。味が濃くて炭水化物ばかりなので、チーズバーガーとパスタとチキンナゲットとみたいな感じで、小麦小麦小麦でした。最後の方になると結構食べれるようにもなるのですが、少しずつ飽きてきちゃいましたね(笑) -実際体格が良くなって帰ってきた人とか、いなかったですか。 末永様:私はよくなりましたね。甘い物が好きなので甘いものを食べてしまいました。デザート系も日替わりで変わるので試したくなって、お気に入りのものが出てくるとみんなで食べていました。でもものによって美味しい、美味しくないの差が激しかったです。ベジタリアン用のチキンナゲットなどもちゃんとあって、中身が何なのか分からないですけど、多分大豆をすりつぶしたようなものでした。 -チェックアウトはどういう感じだったんですか。 末永様:チェックアウトは、チェックアウトと言う感じではなくて、建物に入るためのカードは返さなくて良かったので、今でも私はカードを持っています。後は初めにもらった自分の個室の鍵だけ返すみたいな感じでしたね。 -それはすごくスムーズですね。 末永様:本当にスムーズでした。だから最終日は友達の家にパーティーをしに行きました。本当に楽しくて、向こうに行ったときにホームシックにならなかったんです。 -向こうの街の様子や学校以外で楽しかったことはありますか。 末永様:いろんなところに行きました。私たちが行ってちょうど3週間目の金土日にニューポートジャズフェスティバルがやっていて、それにみんなで行こうと言うことになったんですけど、行くのに2、3時間かかるんですよ。土曜日に大学入学希望者の為のスカラーシップのオーディションもあったので、日曜日のフェスティバルを見に行きました。本当に大きい野外フェスティバルで、お店とかも出ていて本当に面白かったです。行けなかったんですけど、金曜日はノラ・ジョーンズとかが来ていたそうです。他にも本当にすごい人がいっぱい来ていて、運がよければ写真を撮ってサインをもらえます。あとは、ボストンのバークリー付近というか、ちょっと電車に乗らないといけないんですけど、クインシーマーケットが楽しかったです。食べ物とかの店がたくさん並んでいて、クラムチャウダーとかフルーツジュースとかがありました。お買い物とか観光をするための場所と言う感じでした。観光客の方も多く、海も近かったのですごく楽しかったです。夜にみんなでご飯を食べ終わって、帰ろうかといったときに時計台が近くにあって、それがきれいにライトアップされていて、それを見ながら皆で話したりしていました。 -本当に変えがたい経験ですね。向こうのライブなども、ボストンなどに聞きに行ったりされましたか。 末永様:バークリーの近くに1つジャズハウスがあって、ドリンク代の400円だけで入れるところがありました。そこはプロの人が演奏すると言うよりも、ジャズなのでみんなが楽器を持ってきてセッションをすると言う感じでした。だから練習したい学生とかがやっているジャズハウスと言う感じでした。 -日本にいる間はそういうのに通ったことはありましたか。 末永様:なかったんですよ。向こうに行ってセッションがまず何か知らなくて、私の友達がファンクフュージョンとジャズをやっていて、教えてもらいながら聞いていました。17時ぐらいからずっとやっているようで、「学生だから21時には帰れ」と言って追い出されてしまうんですけど、ライブをちゃんとやっているときもあれば、セッションのときもあって、セッションのときはやりたい人が「私がやる」みたいな感じで出て行って、みんなで曲を相談し合って始まって、1、2曲やってバトンタッチみたいなかたちでした。 -末永さんは出られなかったんですか。 末永様:私も出たいなと思ったんですけど、ジャズが全く分からなかったので、とりあえず見て勉強しようと思っていました。このプログラム後に行ったNYでは歌の先生に「歌ってみたいんです」と相談したら、「ここのカフェでオープンマイクをやっているよ」と教えてもらって行ったんですけど、日本人がいきなり来たみたいな感じになったんです。でも「よく来てくれたね」と歓迎してくれて喜んでもらえました。カラオケも伴奏もなかったのでアカペラで2曲ほど歌ったんですけど、パフォーマンスも納得のいくものができました。もちろん、バークリーでもスーパージャムセッションと言うイベントがあって、自分たちでセッションをするメンバーを探して、1、2曲、5分以内でやるみたいな感じなんですけど、そういうイベントもあったので、結構歌う機会は学校でも多かったです。私が受けたボーカルのクラスでは、毎週先生から「何年から何年代の曲を1曲選んで来週歌ってね」と言われていました。バークリーの図書館に楽譜があって、タダで印刷ができたので、ほしい楽譜を印刷して練習したり、日本にも持って帰りました。発表は印刷してきた楽譜を専属のピアノの先生に渡して、自分でテンポも伝えて歌い出して、それを皆に聞いてもらって先生からアドバイスをもらうと言う感じでした。 -実際にアドバイスを受けてみて、日本でもミュージカルをされているのでボーカルレッスンみたいなものもあると思うんですけど、違うなと思ったポイントありますか。 末永様:結構人の歌を聴いたりする機会が多くて、知らない曲を知る機会がたくさんありました。あとは今まで日本で習わなかったやり方とかもすごく教えてもらいました。例えば「フェイクをするときに、どういうふうに細かいところをやっているんですか」と先生に聞いたら、「私は楽譜にフェイクで細かい音を全部書き出しているよ」と実際に紙を見せて教えて下さいました。後は発声方法も英語と日本語で全然違うみたいで、ちょっとずつ変わってくるんだなと思いました。また先生によってアドバイスや教え方も違いましたね。 -改めて全般を振り返ってみて困ったことはありませんでしたか。 末永様:あんまり困ったことはなかったと思いますね。寮の門限が厳しいのが結構大変で、「18歳はいいな」と友達と話していました。友達もいて自由なので、みんなで夜まで話していたりとか、友達同士でセッションとかをしていたりしていたので、時間を気にしていないといけないのが大変だったんですけど、寮の入り口の椅子とかで喋っていたりしました。最初はカフェテリアに談話コーナーがあったので、そこで夜中までみんなでしゃべっていたりしたんですけど、最終日になると皆がそこを使うようになってきて、ばれてしまって強制送還されました(笑) -音楽的な意味で、今後日本での活動はどういったことをされていく予定ですか? 末永様:大学に入った後もう一度行って実力試しをしたいなと思っています。今回バークリーに行って一番良かったなと思ったのは、人のつながりがすごく増えたことです。自分が知らないことを教えてくれる友人に出会うことができて、長崎や熊本、大阪、名古屋と全国バラバラだったんですけど、今でも連絡をとっています。今回は特に日本人の仲が良かったみたいで、4週間、5週間の仲とは思えないぐらい仲良くなっていました。お姉さんやお兄さんも優しくて、素敵な出会いに恵まれたなと思っています。帰国してから向こうで仲良くなった友達と大阪で会ったりもしました。私は「アメリカに向いているよ」と言われました。自分でも向こうに行ってアメリカに向いていると思っていたので、多分キャラが合っているんだと思います。普通にアメリカに住めるなと思いました。留学中も、日本に戻りたいとあまり思わなくて、こっちに帰ってきてから「アメリカに戻りたいな」と少しの間なっていました。 -ちなみに、高校を卒業した後は海外で進学を考えているんですか。 末永様:今、日本の大学への入学が仮決定になっていて、後は面接だけという感じです。その大学を卒業してから、海外への進学するかなどはまだ決めていませんがが将来の夢は「1人でも多くの人に何かを届けられるシンガーになること」なので、今はその夢に向かって目の前にあることをコツコツと全力で頑張って、今回の留学のように新しい挑戦をしていこうと思っています。 -良いですね! 末永様:それと、来月にライブハウスでのライブが入っていて、11月に和歌山の小学校で行われるパフォーマンスがあって、書道家の方とコラボをさせていただくことになっています。この書道家の方は私の学校の書道の先生で、いろんなところに書を提供されている先生なんです。私の歌を聞いたときにすごく感動してくれて、「今度こういうイベントをするから歌わないか」と声をかけてくださって、そこからつながっています。(※本インタビューは10月に実施されました) -それはもう、生徒と先生と言うよりは、表現者同士のやりとりですよね。 末永様:そうやって声をかけて頂けることは嬉しいですね。向こうに行ったときに私の周りの友達が本当にいろんな活動していて、私は今までミュージカル畑で育ってきたので、大きい舞台にしか立ったことがなく、ライブハウスで歌うとかいろんなバンドの人と歌うと言う機会が本当になかったので、こういう活動もしたほうがいいのかなと思って、日本に帰ってきてたまたま募集していたライブハウスを見つけて、行ってみようと思いました。せっかくアメリカに行ったし、早く発表できる場所に行きたいなと思ってライブハウスに行ってみようと思って行ったのが10月です。後は12月に舞台の発表会があります。私の劇団は、スクールと劇団が分かれているんです。今回の発表会はミュージカルスクールの発表会なんです。私はスクールにも行っていて、それは中学三年生以上のお姉さんクラスのメンバーが制作のお手伝いをさせて頂いたりもしています。 -なんか話を聞いていると、末永さんは今後すごいことになりそうですね。 末永様:それは向こうの先生にも言われました。「ライブハウスに歌いに行きました」と言ったら、「2時間前に教えた知らない場所にまさか行くとは思っていなかった」と言われました。歌える場所があったら歌いに行きたいと言う感じですね。Twitterとかでも告知をしているので、「末永かりん」で調べたら多分出てくると思います。バークリーのスーパージャムセッションで歌わせていただいたときの動画も載せています。 -おー!ありがとうございます。拝見させていただきます。 末永様:アメリカに行って自分が歌っているものを載せるようになりました。アメリカでは皆さん載せている方が多くて、みんなめっちゃ載せていると思って自分も載せるようになりました。 -確かに日本ではあまりないかもしれないですね。 末永様:アメリカに行って、自分のしている活動を発信していくならやっぱり載せるということは大事なことなんだなと思いました。 -最後に、これからバークリーを志す方に、ぜひアドバイスを一言お願いしてもよろしいでしょうか。 末永様:音楽を単純に楽しみたいと思って行くなら、本当に気楽に行って大丈夫だと思います。向こうに行っても、気持ちの持ちようはただ単に音楽を楽しみたいと言う気持ちでいたらいいと思うんですけど、もしプロ目指すのであれば、やっぱり一つ一つの授業が自分にとって糧になると思いますし、周りと接することがすごく大事だと思います。自分が知らないことを周りから教えてもらえる環境が広がりましたし、私自身すごく楽しかったので、周りと音楽の話を常にできる環境とか、自分の周りに常に音楽がある環境と言うのを、思いっきり楽しんでもらえたらいいのかなと思いますね。初めは新しい環境に不安もあったんですけど、音楽と関わっているとやっぱり楽しいです。自分が想像している以上に学べることがたくさんあって、出会いと充実感があって、自分よりもすごい人目の当たりにすることもあるので悔しい思いもたくさんしたんですけど、でもそれがまた糧になりました。 -出会いにも恵まれていたんですね。 末永様:同じボーカリストだからこそすごく悔しいなと思うところがあって、同い年の人でなんでこんなに歌えるんだ、自分が今までやってきたことは何だったんだろうと、自分が今までやってきたことを見直すきっかけにもなりましたし、やっている楽器は違うけど音楽に取り組む姿勢とか、日本での活動とかを見て全然私はまだまだだなと実感して、何をしていかないといけないのかとか、音楽に対しての向き合い方がすごく変わったと思います。R&Bとかも自分が知っている曲数がまだまだ少ないと言うことに気づきました。本当に音楽に対する向き合う姿勢がすごく変わったと自分でも実感しているので、向こうに行っているときもすごく充実していたんですけど、こっちに帰ってきてからも、今すごく充実していますね。だから本当に行って良かったなと毎日のように思っています。 -私もその言葉を頂けて、とてもうれしいです。向こうで完結するのではなく、持ち帰ってしっかりとされていらっしゃるから素晴らしいなと思いました。 末永様:それは向こうでの悔しさやいろんな思いがバネになっているんだろうなと思います。将来こうしたいということのために何が必要なんだろうと考えて、これが自分に足りていないとか、そんな発見と気づきがすごく多かったです。意識をすればするほどそのアンテナは変わってくるんだなと思いました。だからすごくいいタイミングで行けたんだなと思っています。 -今日は本当に勉強になりました。お忙しいところ本当にありがとうございました。 末永様:こちらこそ、ありがとうございました。 -^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ご出演情報 ■新春ヴォーカラNIGHT 日時:2017.01.06(FRI)OPEN:18:00 START:18:30 場所:心斎橋ヒルズパン工場・ライブハウス    大阪市西区北堀江1-3-17 HORIE HILLS B2F(地下鉄四ツ橋駅・心斎橋駅すぐ) TICKET:¥2,000(前売り&当日共、ドリンク代金¥500別途要) 出演:末永かりん、他8名 ♪♪末永かりんさんのTwitterはこちら♪♪ https://twitter.com/ka_ri_n1 -^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

≪夏休み特別イベント≫【無料!】音楽理論レッスン付留学説明会

アンドビジョン夏休み特別イベントのお知らせ ≪夏休み特別イベント第一弾≫ こんにちは、アンドビジョンの谷山です! 毎日暑いですね!夏ですね♪ そんな夏にぴったりの特別イベントのご案内です★ +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 【なんと無料!音楽理論ミニレッスン付】 ドイツ語圏への留学説明会 夏休み特別版として、 ドイツ語の音楽理論ミニレッスンが付いた 留学説明会を開催します! +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ ドイツやオーストリアへの長期留学をお考えの方! 入試の時、ドイツ語の音楽理論のテストが あるのはご存知ですか…?? しかもドイツの音楽理論は、 日本とはちょっと考え方が違うのです! つまり、ドイツ式で勉強しとかないと 入試を突破できません!! ★どうやって勉強したらいいの・・・? ★受験の準備は何からしたらいいの・・・? そんな疑問に、カウンセラーがお答えします! ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼ 【イベント詳細】 ≪日時≫7月27日(火)17:00~ ≪場所≫アンドビジョン東京オフィス (東京駅・京橋駅から徒歩10分) *その他の説明会の日程はこちら ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼ お申込はこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。まで! 先着順です!! アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

S・Wさん/インターナショナルサマーアカデミー(ISA)

12歳よりクラリネットを始める。2014年より都内の音楽大学に入学。学内のソロ室内楽オーディションに合格し出演、高校時代より都内ジュニアオーケストラ等で演奏。学内の吹奏楽ではコンサートマスターを務める。 -これまでのご経験や音楽のご経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。 S・W様:小学校に入る前からバイオリンを始めました。小学校に入ってからはピアノ始めて、小学3年先でトランペットを始めました。そのあと中学校1年生からクラリネットを部活で始めて、高校時代にはジュニアオーケストラに所属するようになり、音大に行こうと思うようになってので、高校3年間今の大学の教授につきました。今は大学3年生です。 -今回の講習会に参加される前に、海外の講習会に参加されたことはありましたか。 S・W様:チューリヒ音楽大学のサマーカレッジみたいなものに行きました。それは1週間ほどでした。 -それは何かきっかけがあったんですか。 S・W様:奨学金を出してくれる団体があって、そこのオーディションを受けて、もらえることになったのがきっかけです。飛行機代だけは自費だったんですけど、受講料が免除だったので行こうと思いました。特にそこの講習会に行きたいということではなく、ちょっと行ってみようという思いから行きました。 -今回ウィーンの講習会に行きたいと思われた理由やきっかけはなんですか。 S・W様:それは確実に、「講師の方」ですね。1週間ずつ交代に2名の先生に見ていただける形式の講習会で、1週目がヨハネス・グマインダー先生、2週目がシャロン・カム先生でした。どちらの先生も素晴らしい方だったのですが、特に2週目のシャロン・カム先生が、自分が本当に一番大好きな方だったので。シャロン・カム先生は女性のクラリネット奏者で、ドイツで活動している方で、フランスの楽器を使っているんです。アカデミーでしか教えてもらえる機会がないので、どうしても一度教えていただきたくて、今回参加しようと思いました。中学校の頃から大ファンで、一番好きな先生です。 -その先生に実際会われたときの感動はすごかったんじゃないですか。 S・W様:そうですね。感動して最初のレッスンのあと「あなたは世界一の奏者だと僕は思うんです」とか「あなたのCDを全部持っています」みたいなことを英語で伝えました。先生もとっても喜ばれて「それは嬉しいわ」と言ってくれました。 -イベント自体のお話もお伺いしたいんですけど、参加者の方はどれぐらいの規模でいらっしゃいましたか。 S・W様:大体どこの楽器も10人ぐらいだったと思います。 -1人の先生に10人ということですか。 S・W様:そうですね。管楽器と弦楽器は別の講習会場で、ピアノと弦楽器と管楽器がそれぞれ3つに分かれていました。それぞれの演奏会があるときに、それぞれの練習会場から集まって会うみたいな感じでしたね。ピアノのほうにも日本人の方がいたので、各楽器が集まったときに知り合いになりました。 -他に参加されている方はどういう方でしたか。 S・W様:大学生ももちろんいるんですけど、基本的にフランスの国立音楽院やジュリアードなどのいろんな一流大学を卒業してから来たという方が多かったです。クラリネットでは最年少の人が僕より1個下だったんですけど、それでもジュリアードの優秀な学生だったりしたので、どの楽器もレベルが高く、27歳、28歳の人も割といたので、25歳ぐらいが平均だったと思います。 -では「音大を卒業してすぐ」ぐらいの方が多かったんですね。 S・W様:そうですね。音大を出てオーケストラの空き待ちぐらいの実力派ばかりのメンバーでした。 -結構刺激的だったんじゃないですか。 S・W様:そうですね。ちょっと劣等感を感じるぐらいの環境で、とても刺激になりましたね。 -ちなみにその講習会のスケジュールでは、6回ぐらいプライベートレッスンがあって、他もいろんなワークショップがあると伺っていたんですけど、1日のざっくりとしたスケジュールはどんな感じだったんですか。 S・W様:1日のスケジュールは、プライベートのレッスンが基本で、先生の1対1のレッスンがありました。1週目はこの先生が、2週目はこの先生が来てという感じでした。2日に1回レッスンがあって、さらに自分で参加するワークショップがあるんですけど、このワークショップは基本的に完全に自由というか、参加してもしなくても大丈夫みたいな感じのものでした。事前に参加申し込みを受け付けていたはずなんですけど、現地に行ってから参加するのをやっぱりやめるという方もいて、結構自由な感じでした。最初にチェックインをして受付をしたときに「ワークショップをどうするか」と聞かれて、例えば僕の友人は「申し込んでなかったけど申し込んでいいですか」と聞いたら、「いいよ、いいよ」と言われて“室内楽”のワークショップに申し込みました。先生がその場で室内楽のチームを組んで、曲を決めて楽譜が届いて・・・という感じでした。僕自身は基本的に毎日1人で練習してレッスンに向かうというスタンスで、ワークショップにあまり時間を割かず、レッスンに集中していました。 -スタッフはどういう人がいましたが。 S・W様:とてもフレンドリーで、ISAの事務局には、基本的に毎年やってる方々で、音楽大学の事務局員の方々がやっていることが多くて、もちろん主体はウィーン国立音楽大学の事務局員をやっている人が主体なんですけど、普段から音楽に触れている人なんだということが僕たちにも伝わるぐらいちゃんと理解があるし、とても親身になっていろんなことを手伝ってくれました。「この楽譜のパート譜がないんだけど、どこかにない?」と聞いたら、「じゃあ、パソコンで検索してあげるよ」と言って調べてくれたりとか、ご飯も毎日あるんですけど、そこで一緒に食べていました。 -受講生の方たちは全体で60人ぐらいですよね。 S・W様:管楽器だけで言うとそれぐらいですね。 -スタッフの方はそれに対して何人ぐらいましたか。 S・W様:管楽器は1人でした。もう1人運転手の方がいました。練習会場はホテルから5分ぐらいで、学校から歩いて行けたんですけど、演奏会に行くとかレセプションに行くというときは、その2人が迎えに来てくれました。でもレセプションとかに行くと事務局員の方がたくさんいました。それから事務局主催のコンクールがあるんです。今年はマルティーニコンペティションといって、マルティーニが作曲したものを使ってコンクールをしていました。あとは室内楽のメンバーで受けるコンクールが4つぐらいありました。それもまた申し込み制で自由参加なので、3分の1ぐらいの学生が申し込んでいました。 -それはオープンではなくて受講生のみによるコンクールだったんですか。 S・W様:そうですね。受講生の中でのコンクールでした。 -ここで選ばれたら何か特典とかがあるんですか。 S・W様:20万とか30万の賞金がもらえます。すごい額だったのでびっくりしました。向こうの現地の方々にとっては、むしろプラ スになるぐらいの賞金だと思います。 -そのコンクールはやっぱりレベルが高いんですか。 S・W様:そうですね。レベルは高かったと思います。もう1つコンペティションがあって、コンチェルトオーディションというのがあるんですけど、それはアンドビジョンさんに「受ける」と言って練習して行ったんですけど、それだけは初日にあって、いきなりオーディションだったんです。それにうかった人が出るコンチェルトが受講期間中にあります。クラリネットは4、5人がそれを受けていました。 -コンチェルトはいつあったんですか。 S・W様:2週目のはじめのほうにあったと思います。 -発表の機会というのはそのコンチェルトのオーディションにうかるか、もしくはコンペティションとして自分でエントリーする以外にないという感じですか。 S・W様:いえ、あります。3日に1回ぐらい、水曜日のコンサートと金曜日のコンサートというのがあって、楽器によって出られる条件が違っていて、先生から「今週の水曜日のコンサートに出なさい」とか、「金曜日のコンサートに出なさい」と言って推薦される場合もありますし、クラリネットの場合は先生に「先生、コンサート出たいんだけど、どう?」と聞いて、立候補制でした。楽器によってそれはさまざまだったと思います。そのコンサートは夜にするので先生も見に来てくれて、管楽器の受講生も割と全員出ていました。先生によって全然違うので、来年先生が変わってからその基準もまた変わると思います。 -参加者の方は、どこの国の方が多かったというのはありましたか。 S・W様:ドイツやフランスが多くて、あとはエストニアだったりフィンランドだったり、アメリカ、ハンガリーからもいました。でもオーストリアやドイツが多くて、次にフランスが多かったです。アジア圏の人は割と少なかったですが、日本人が全部で4人いたので、全然苦ではなかったんですけど、日本人が全くいないであの2週間を過ごすとなると、多分大変だったと思います。向こうではどっぷり英語ですし、先生との打ち合わせ等も全部英語で行われますので、それで1人で練習となると精神的にきつかったなと思います。 -今回行くきっかけとなった先生のお話をお伺いしたいと思うんですけど、シャロン・カム先生は実際どんなレッスンをされる方でしたか。 S・W様:その先生自体、教えるということにすごく興味を持っていて、もちろんどこかで先生になりたいという思いはあったそうなんです。世界的なソリストで、彼女のようになりたいという人はとても多くいると思うんですけど、ドイツでは教鞭を取れないので、とても生徒に愛情ぶかく教えてくださいました。クラリネットとしてのレッスンももちろん素晴らしかったんですけど、演奏家としてこうすべきだとか、演奏家としての振る舞いを教えてくれたり、技術的にもすごく混みいったレッスンをしてくれたので、技術的にも音楽的にもとても充実したレッスンでした。 -素晴らしいですね。他の方が受けられているものは聴講されましたか。 S・W様:はい。 -相手によって多少は先生も、工夫や教え方を変えられたりすると思うですけど、先生の得意なジャンルとか教え方のセオリーとかというのはあったんですか。 S・W様:日本で音大生とかコンクールとかでメジャーな曲があるんですけど、それを持って行ったときに、先生が知らない曲がありました。先生はイスラエル出身で、アメリカのジュリアードで学んで、今ドイツに住んでいるという方なので、もちろんドイツものが得意だったりとかフランスが得意だったりとかするんですけど、1週目に来たヨハネスゲバインダーという先生は、どっちかというとドイツもののほうが得意で教えられるというのはあったと思うんです。セオリーというか、結構向こうの人が言うのは、息の使い方とか体の使い方とかでした。 -日本で受けたレッスンとここは違うなと思ったところを教えていただきたいんですけど。 S・W様:日本はこうしなければならないという教え方だと思うんですけど、向こうは本当にいい音が出ていればどういう過程でも、手段でもいいからという教え方でした。さらに言うと、「その答えが、あなたが納得していればいいんだけど、こういう吹き方もあるのよ」と答えすらも強制しないレッスンなんですよ。 -それは、新鮮ですね。 S・W様:そうですね。答え自体を「あなたはどう思う?」と先生側が聞いてくれるのは、向こうはそういうものだということをあらかじめ知ってから向こうに行ったので、やっぱりそういうもんだよねという感じだったんですけど、出ている音が良ければ、音の切り方とか日本では注意されることを、演奏スタイルが自由だったので、すごく自由だなと思いました。 -それはやっぱり今まで日本で受けてきたことと違うなと思ったことですよね。 S・W様:そうですね。その方程式まで指定されないとできない人は伸びないと思うんですけど、ある意味多種多様な人材が、音楽家としてその方法のほうが育つんじゃないかなと思えるレッスンでした。 -ちなみに最後は閉会セレモニーとかがありましたか。 S・W様:なかったですね。最後のレッスンが終わったらすぐ修了証を持って帰ってしまう人がいれば、僕たちみたいにレッスンが終わって次の日に帰るという人もいました。あの人はいつの間にかいないということをもありました。もちろん最後のレセプションが最終日の夜にあったんですけど、その時点であの人帰ったの?みたいな人もいて、割と自由でした。 -練習室というのはどこら辺にありましたか。結構近いところにありましたか。 S・W様:近いところにありました。そもそもホテルも管楽器の人しか泊まっていないので、ホテルの部屋でいくらでも音出しができますし、時間制限は朝の8時から夜の10時までという決まりはあったんですが、ホテルの中で昼休み休憩12時から1時半ぐらいまでは音を出してはいけないということになっていました。お昼休みは休もうという、向こうの方の習慣なんだと思います。レッスンを行っているところは歩いて5分ぐらいの所でした。 -今回レッスンの回数が多くて、残った時間は練習に費やされたということですが、それ以外の時間はちょっと街をぶらっとするなどありましたか。 S・W様:本当にど田舎なので、近くにコンビニ程度のスーパーがあるぐらいでした。そこも月曜日はやっていませんし、木曜日は午前中だけだったりしたので、夕方の5時には閉まってしまったりしていました。歩いて40分ぐらいのところには大きいスーパーがあったり、車通りの多い所に着くんですけど、そこまで行くのにあぜ道を取ったりするので、景色が綺麗で、スーパーまで日本人の友達と歩いて散歩しに行ったり、川遊びをしたりしました。ピアノ科に日本人の参加者がいてその方と友達になったので、そちらのホテルの近くのレストランでご飯を食べました。その帰りにピアノ科のホテルを覗いたんですけど、管楽器のホテルと全然違ってすごくいい待遇だったのでびっくりしました。 -ご自身のホテルの質などは問題なく過ごせましたか。 S・W様:そうですね。バスタオルは2日に1回交換でシーツ、枕カバーは2週間交換なしでした。 -お風呂やトイレは、普通にそれぞれの部屋についていましたか。 S・W様:そうですね。普通にトイレとシャワーがついているんですけど、ラッキーだとバスタブもついているという感じでした。 1部屋で2人から3人の部屋で、僕は2人部屋でした。 -ルームメイトはどんな方でしたか。 S・W様:韓国出身の方で、チューリヒでホルンを学んでいる学生でした。僕より2つ年上なので、どこかの音楽大学を出てチューリヒに行っているんだと思います。 -参加者全体的に年齢が離れているというわけではなかったので、結構打ち解けるのも早かったんじゃないですか。 S・W様:そうですね。日本のように敬語があるわけではないので、英語で話していると年齢の上下はあんまり関係なく会話ができました。僕もそこまで英語力があるわけではないですけど、もちろんルームメイトとはくだらない話とかをして仲良くなりましたし、楽器の話はなかったんですけど、クラリネットの受講生とは「レッスンはどうだった?」とか「あの先生はこういうところは良くて、こうだったよね」とか、「普段どこで学んでいるの?」とか、そういう話をお互いに情報交換しました。 -会話は、スムーズに出来ましたか? S・W様:そうですね。もう少し英語をすらすらしゃべれたらもっと深い話ができたのかなと思います。聞くのは理解できたんですけど、話すのが6割、7割ぐらいしか出てこなくて、英語がもっと話せたらもっと楽しかっただろうなと思いました。 -ちなみに留学中に困ったことがあれば、今後の参考としてお伺いしたいんですけど。 S・W様:事前に「2曲くらい用意しておくのが一般的」とアンドビジョンさんから聞いていたんですけども、足りないかもと自分でも感じていて。それで行ってみた感想からすると、ISAの場合は6曲は必要でした。最低でも4曲ぐらいはあったほうがいいと思います。やっぱり2人の先生がいるので、多く曲があったほうがいいと思います。 -すごく参考になります。他に意外だったとか困ったことはあったでしょうか。 S・W様:僕たちのホテルにはジャグジーがあって、水着を持っていけば誰でもジャグジーに浸かれたので、水着を持って行けば良かったなと思いました。オーストリアには温泉も多いそうなので、温泉に入る文化があるみたいです。 -面白いですね!改めて今回のご留学を振り返ってみて、成長したとか変わったなと思うところはありますか。 S・W様:やっぱりプロセスに縛りがないと感じたことが一番の成長ですね。結果が良ければ全て良しみたいな演奏スタイルを、それぞれ持っていないといけないと思いました。 -今回のレベルアップというか成長したことで、これから先の渡辺様がトライしたいことはありますか。 S・W様:実際大学を卒業したら留学しようと思っていたんです。その場に行ってもちろん留学したいなと思う気持ちも半分だったんですけど、今は思っていたよりそこまでですね。レッスンになると話している英語は全部分かるんですよ。日本語をしゃべっているかのように何を言っているのか分かるんです。それを受けてみて、そういうレッスンのスタイルの違いはあったけれど、スタイルが自由だからといってそれに合わせてそれに甘んじてすごく雑になってしまっている人もたくさんいました。日本人はスタイルを確立しているからこそ繊細で、毎回安定した演奏ができるということがあるので、向こうに行くことも必要だけど、日本で学ぶことも何も悪くないなと思ってしまったことは事実です。向こうに行く良さと悪さと、それぞれ理解して帰ってきたという感じです。 -改めて自分の積み重ねてきたものを深く理解されたということですね。 S・W様:そうですね。ただ単にがむしゃらに海外に行きたいとかいう思いではなくて、冷静になぜ海外に行きたいのかとか、海外に行く必要がないのかとかを考える良いきっかけになりました。僕は実際今、卒業して留学するかどうか迷っていて、日本の大学院に行くという選択肢が逆に生まれました。 -最後になるんですけども、今後ISAに行きたいなと興味を持っていらっしゃる方にぜひアドバイスをいただければと思います。 S・W様:やっぱり向こうの音楽サマーアカデミーの中でも相当優秀なもので、初めて参加する人が、誰も日本人もいない状況でこのアカデミーに行くのは、僕はあまりお勧めしたくないですね。やっぱり悪い面も良い面も見えて帰っては来られないと思いますし、すごく嫌な面だけ見て帰ってしまうと思います。向こうにはそんなアカデミーはいくつもいろんな学校が主催していたりするので、もし初めて行くのであれば、やっぱり今回のような半月とかではなくて、1週間とか5日間程度のものもありますし、もう少し他のアカデミーを選ぶことをお勧めしたいなと思います。もしISAに行きたいというのであれば、他のアカデミーを経験してとか、友人がもう1人一緒に行くとか、そういう状況で行かないと、ちょっと集中できないと思いますね。向こうでも次世代に活躍する人たちが揃っているので、語学のハンデを持った状態で行くとなると、相当な劣等感を抱いて帰ってきてしまうと思うんです。それを分かって行ったほうがいいと思います。 -すごく参考になります。本日はお忙しいところありがとうございました。 S・W様:こちらこそ、ありがとうございました。

≪連載中♪≫体験記イベント明日!音楽留学Q&A★

**========================** 毎週火曜20時に配信中♪ 体験記イベントは明日11時☆彡 AndVisionのアメブロも日々更新中☆★ **========================** ≪連載中≫ 音楽留学 Q & A 皆さんからの質問にまだまだお答えします! 質問も大募集中です♪ 【1】防音設備が整った物件、現地にもあるの??  日本でも音大生向けのアパートなどが最近増えてきましたよね。現地にもそういった物件がきっとある…とお考えの皆さん!残念ながら、ほとんどありません(笑)  じゃあ現地での練習はどうすれば…??通常、一般のアパートを借りて、練習ができるよう契約時に交渉する、という場合が多いのです。交渉はもちろん、現地の言葉!!!これはなかなか大変ですよね… でも、ご不安な方はぜひアンドビジョンにご相談下さい♪練習ができる物件を現地で一緒にお探しします! 【2】日本で進学すべきか、留学すべきか迷ってます… 進路相談などの時期になると、よく聞く質問です!迷いますよね…どっちがいいか、というのは皆さんお一人ひとりの将来像によっても違ってきますので、一律にはお答えができませんが、1つだけアドバイスさせていただくとしたら…迷ってるのなら、ぜひ一度行ってください!ということです。 アンドビジョンでは、長期留学の前にまずは短期留学で現地の下見を、ということをオススメしています♪行かないで後悔するくらいなら、まずは行ってみましょう!! ◆カウンセリングのご予約はこちら!◆ https://www.andvision.net/counseling.html?layout=form 【3】まだ未成年ですが、一人で留学できますか? 最近は高校生や中学生の方からの問い合わせも増えてきました☆コースやプランによっては、お一人での参加ももちろん可能です!アンドビジョンでは現地サポートもお付けしてますので、万が一のときでも安心です♪ なお、お申し込みの際には、おうちの方とはよくご相談の上、ご参加くださいね! また、留学が初めての方向けの留学説明会も毎週実施しております☆夏休み期間に、ぜひご参加ください! ◆留学説明会情報はこちら!◆ https://www.andvision.net/information/1985.html ....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... ≪質問 大募集!≫ こちらのQ&Aで扱う質問を大募集します! こんなこと聞いてみたかった…!という方、 ぜひぜひこちらまでご連絡下さいませ♪ https://www.andvision.net/contact.html ....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... アンドビジョン株式会社 東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階 TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903 HP:https://www.andvision.net/ 営業時間 [平日] 10:00-20:00 [土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ) 日曜日はお休みを頂いております。 < メール・ファックスは、365日・24時間受付 >

本池美紀子さん/ピアノ/マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク校/ドイツ・ハレ

4歳よりピアノを始め、6歳より作曲を学ぶ。神奈川県立弥栄高等学校芸術科音楽専攻を経て東京音楽大学を卒業。現在ドイツのMartin-Luther-Universitätの大学院に在学し、ピアノとピアノ教育を学ぶ。日墺文化協会フレッシュコンクール2012奨励賞、第32回日本ピアノ教育連盟ピアノオーディション奨励賞を受賞。2010年にVladimirOvchinnikov氏の公開レッスンを受講。2015年にEuro music festivalにてIliya Scheps、JochenKöhlerの各氏のレッスンを受講し、コンサートに出演。2016年東京音楽大学ピアノ卒業演奏会に出演。 -簡単な自己紹介とということで、ご経歴を教えていただいてよろしいでしょうか。 本池様:2歳からヤマハ音楽教室に入って、4歳からピアノ始めました。6歳から14歳まで作曲をヤマハで勉強して、クラシックのピアノの勉強をしました。高校は県立なんですけど音楽科に入って、そのあと東京音楽大学を卒業して、今ハレのマルティン・ルター大学のピアノ教育科にいます。 -今回留学を考え始めたきっかけは、何かありましたか。 本池様:小さい頃から何となく将来留学したいなという気持ちはあったんですが、はっきり決めたのは去年の夏で、そのときもアンドビジョンさんにお世話になったんですが、ハレの夏期講習に参加して、そのときに初めて1人でドイツに行って、2週間ぐらい過ごしたんですが、日本よりも私にとっては居心地が良くて、本当に周りのことが何も分からないのに、来たその日から心が開けて、その瞬間に私がいる場所はここだなと思いました。絶対ここで勉強したいと思ったのと、ご縁があっていい先生に巡り会えて、その先生のもとで勉強したいなという気持ちが強くて、それで留学を決めました。 -最初に夏に行ったきっかけというのは、前々から思われていたんですか。 本池様:そうですね。1回進路を迷った時期があって、このまま日本で就職をしてピアノの先生になるのか、大学院に行くのか、それとも留学をするのかと迷った時期があって、思い切って一度行ってみようということで、家族とも相談して行かせてもらうことになりました。 -今の学校を選ばれるまでにうちのカウンセラーとお話をしていただいたり、紆余曲折があったと思うんですけど、学校選びのときの経緯はどうでしたか。 本池様:去年の夏にハレで夏期講習があったので、そのときに初めてハレに来たんですが、最初は今と違う先生を指名していたんです。でもそこで通訳して下さった方がその学校の生徒さんで、その方の先生も講習会に参加されていて、通訳の方が「先生が時間があるからよかったら先生にも習ってみない?」と声をかけてくださって、それで今の先生と出会いました。その先生は本当に素晴らしくて、この先生のもとで勉強したいなと思いました。そこから帰国して、すぐに準備をスタートしました。 -実際日本で学ばれていたご経験もあったと思うんですけども、日本と違うところを感じられたことはありますか。 本池様:レッスンの中では先生と対等に話せるという印象が一番強くて、何でも聞けるし、「私はこう思うんですけど、先生はどう思うんですか」という聞き方も普通にできたり、本当に親身になってくださるので、安心して音楽が勉強できる環境だと思います。 -それは日本ではあまり感じられなかったことですよね。 本池様:先生にもよると思うんですが、私の日本での先生はすごく親身になってくれましたし、すごく成長できたんですけど、それがあったからこそ今こっちでも充実できていると思いますし、先生といろんな話ができるのも、日本でいろいろ教えてもらって培ったものがあるからこそだと思っていますが、日本よりも本当に対等な感じがします。先生と生徒というよりも、音楽家同士で話せる感じがしますね。もちろんたくさん教えてもらうこともあるんですが、いろんな話をしてくれます。 -出願のお話もお聞きできたらと思うんですが、試験の内容や手段の書類はどういうものが必要でしたか。 本池様:書類は今までの経歴、日本で言う履歴書みたいなものをドイツ語で書くんですが、それと日本の大学の成績証明書と卒業証明書、高校の成績証明書と卒業証明書、曲目と申し込み用紙、語学の証明書でした。 -これは辛かったという書類はありましたか。 本池様:私はアンドビジョンさんに助けていただいたので比較的スムーズにいけたんですけど、きっと1人だったら大変だったろうなというのは履歴書です。あとは要項を読むのも大変だったと思います。 -その履歴書というのは、普通に日本人がイメージする文房具屋さんに売っているようなものだと思うんですけど、大学の履歴書というのはまた違うものになるんですかね。 本池様:そうですね。少し違って、写真はあってもなくてもいいんですけど、今まで習った先生の名前を書いたり、コンクールで獲った賞だったり、自分が持っているグレード等を書きました。 -実際の試験はどんなものでしたか。 本池様:試験は、曲目は各時代を1曲ずつということで、全部通すと30分位の実技と簡単な面接がありました。 -曲目は自分で好きに選べるということですか。 本池様:大学によって違うんですけど、私の大学ではバッハの平均律など、ある程度作曲家や時代が決まっていて、そこから自分で考えて選ぶというかたちで、割と自由に選べました。私は全部で7曲用意して、他の大学院も2つ受けたんですが、そちらは本当に自由で、45分のプログラムを考えていくものだったので、そこと同じプログラムが使えたのですごくよかったです。たくさん弾くことで勉強になりました。 -なかなかそこまでの曲数を短時間で仕上げていくというのは、リサイタルでもしない限りないですよね。 本池様:そうですね。試験の雰囲気もすごく和やかで「ようこそ」と言ってもらって、「最初は何を弾きたい?」と聞かれて、それで始める感じでした。全然ピリピリしていなくて、日本の音大の受験は本当にピリピリなんですけど、そこもすごく驚いて、いいなと思いました。 -簡単な面接というのはどういう面接だったんですか。 本池様:「なんでここの学校に行きたいの?」と聞かれたり、「日本でどれぐらいドイツ語を勉強したの?」とか「何を勉強したくてこの学校選んだの?」と聞かれました。難しいことはあまり聞かれず、先生と世間話をしているような雰囲気でした。 -ではほとんど実技の部分を見られて、という感じですかね。 本池様:そうですね。 -合格して最初の登校のときに色んな手続きがあると思うんですけど、難しいところはありましたか。 本池様:大学が始まるのが10月10日だったんですが、10月の初めにあるオリエンテーシまでに手続きをして下さいとのことだったので、9月に必要な書類も全部教えていただいた状態で行ったんですが、3時間ぐらい待ちました。生徒さんが多すぎてみんな並んでいましたね。手続き自体は思ったより難しくなかったですが、待ち時間が結構辛かったです。 -オンラインではなくて、窓口に行かないといけないですもんね。 本池様:そうですね。窓口で番号が書いた券をもらって、ひたすら待つという感じでした。実際の手続き自体は合格証を見せて、生徒証になる写真を渡して、後日入学許可証と生徒証が郵送されてきました。 -同時に諦める理由がお金になるというのも、留学の難しいところだと感じているんですが、本池さんの、今回の留学の資金というのはどういうふうにご準備されましたか。 本池様:留学資金は両親が払ってくれていて、最初の2年は学費や生活費も両親が負担してくれるという約束で、2年後からは自分で頑張ろうと思っています。 -なかなかそういったかたちで行かれる方は少ないんですが、2年後からはどうやって行かれるご予定ですか。 本池様:この2年で語学力をつけて、ピアノを教えてお金を稼いでいきたいと思います。教えるのはいい経験になりますし、それで生活できるなら一番いいなと思っています。 -それでもし成功すれば、そのままいられるかもしれませんもんね。 本池様:そうですね。頑張ります。 -語学の勉強というのは、もともとハレのときは、ドイツ語は普通に分かるという感じだったんですか。 本池様:まだ日常生活程度なので、去年の6月から語学学校に日本で通い初めて、その2カ月後に夏期講習に行ったんですが、そのときはまだレッスンも通訳が必要で、初歩の語学力だったんですけど、日本に戻ってきてから一生懸命勉強して、今もまだ授業は結構大変なんですけど、前よりは話せるようになってきました。 -今はちなみに、提出された語学の証明で言うと、グレードはどれぐらいに当たるんですかね。 本池様:今はB1です。 -1年でそこまでいかれたというのはすごいですね。もともと語学を勉強されるのは好きなんですか。 本池様:そうですね。特別何かをやってきたわけではないんですが、語学を勉強するのは好きです。 -今もそちらで語学学校に通うわれているんですか。 本池様:今のセメスターは通っていないんですが、次のセメスターから大学の語学講座に通いたいなと思っています。日本人が本当に少ないので、毎日お昼ご飯とかカフェに友達と行くとドイツ語話せる環境なんです。それは私にとってすごく良くて、授業も苦労しているんですが、録音を録って家に帰ってからもう一回聞くという生活をしているので、それも語学力アップにいいなと思っています。 -では毎日ドイツ語のシャワーを浴びまくっているような感じですよね。ちなみに日本人はどれくらいいらっしゃいますか。 本池様:私の知ってる人は音楽科に去年通訳をしてくださった方が1人いて、あとは違うことを勉強している人だったり、働いている人がいますが・・・街全体で30人くらいですかね。中国人や韓国人はたくさんいるんですが、日本人は本当に少ないです。 -実際学校の雰囲気というのはどんな雰囲気ですか。 本池様:学校の雰囲気もすごく良くて、みんな一生懸命勉強していますが、だからといってライバル視するのではなく、意見を出しあったり、レッスンや発表会ではなくても、普段からみんなで弾き合いっこをして意見を出しあったりしています。お昼を食べながら面白い話をして笑っていると思いきや、政治の話が始まったりするので、みんな本気で勉強しているんだなということを感じますし、本当にみんなが音楽が好きでやっているんだなということを毎日感じています。 -年齢層は同じ位の方が集まっているんですか。 本池様:私が今22歳なんですが、35歳位の人もいたりします。私は今大学でマスターをしているんですが、マスターの人からすると私なんて本当に小さい子が入ってきたという感じで、30歳前後の人が多いですね。バチェラーだと私の年齢位の人が多いんですが、日本だったら22歳は就職しているか大学院かという感じなんですが、こっちだったら「なんでまだ22歳なのにマスターをやるの?」と聞かれたりしますね。日本人だから余計に若く見られて、18歳位だと言われました。面白いエピソードがあるんですけど、受験のときに飛行機に乗って違う街に受験しに行ったんです。そのとき隣に座ったメキシコ人のおばあさんと仲良くなって、「明日受験があるんです」という話をしたら、「高校の?」と言われました。「大学院のです」と言ったら天才児だと思われて、「YouTubeの曲をアップして。私絶対聴きたい」と言われてしまいました。7歳も若く見られるとは思わなかったです。 -日本人が若く見られる傾向があるというのは聞いたことがあったんですけど、7歳も若く見られるというのは珍しいですね。学校の人数はどれくらいなんですか。 本池様:音楽教育科の人数は、大学院だけだと20人ぐらいですかね。音楽教育と音楽学という括りがあって、音楽学も合わせると40人ぐらいいると思います。学校全体では、音楽科だけではなく哲学科やドイツ文学とか、街のいたるところにキャンパスがあるので、全体だと1000人ぐらいになると思います。 -総合大学の中の、いわゆるピアノ教育学専攻みたいな所属でいらっしゃるということですね。改めて日本と留学先とで大きく違うところはズバリどういうところですか。 本池様:結構たくさんあるんですが、最初びっくりしたことが、皆さん本当に親切で、私が来たばかりで分からないことだらけだったときに、全然知らない人にもいろんなことを聞いていたんですけど、みんなが親身になって教えてくださいました。トラムで行き先を間違えたときがあって、そのときも後ろの人にこそこそと聞いたら、その号車の全員が心配してくれました。「次の駅で降りて」と言われて、一緒に降りてくれたおばさんが、全部私の最寄りの電車駅に止まる電車の番号をメモしてくれたりもしました。それが本当にうれしくて元気が出ましたね。毎日いろんなところに買い物に行くんですが、必ず挨拶をして入ることが日本ではないなと思いました。それをこちらでは当たり前にやっています。買い物が終わって出て行くときも、「良い1日を過ごしてね」みたいに声を掛け合うので、そういう文化が日本ではないので、いいなと思いました。私は住んでいるところが神奈川で、大学も東京の池袋だったので、本当に全然違うなと思います。私には都会よりも、今いる所のようなみんな家族のような雰囲気がすごく好きなので、居心地がいいです。 -普段の生活をしていて、逆に困ったことはありましたか。 本池様:買い物は何でも揃いますし、周りの方々に助けていただいているおかげで特段困ることはないです。私は身長が160センチが日本ではそんなに低くないと思うんですが、でもこちらでは本当に小さいほうで、身長が足りなくて困ったことがありました。家の電球を付け替えるときに、大家さんが「はしごを使っていいからね」と言ってくれたんですけど、はしごを使っても届きませんでした。 -家の天井が高いということですか。 本池様:そうですね。全部がビックサイズで、何をするにも身長で困っているかもしれません(笑) -そういうときでもハレの人が助けてくださるということですよね。 本池様:はい。大学にいる背の高い友達に「ちょっと来て」と言って助けてもらっています。実際周りも助けてあげなきゃと思ってくれて、助けてくれている部分もあると思いますね。文化が違うので戸惑うこともあるんですが、その度に先生だったり友達だったり、街の人が本当に親身になって「何を困っているの?」と声をかけてくださったりします。入学手続きのときも、授業の登録だったり分からないことがあったときに、知り合ったばかりなのに、みんなに聞いたら親切にやり方を教えてくれるので、本当にありがたいです。 -羨ましい環境ですね。音楽のレッスンの話も聞きたいなと思っているんですが、学校の授業というのはどんな内容になるんですか。 本池様:自分が先生からレッスンを受けるというものと、ピアノ教育学科なので、自分が生徒にレッスンをするというものもあります。2人生徒を持って、週に1回ずつレッスンをするという授業があります。あとはグループの授業で、1人が生徒を連れてきて、皆の前でレッスンをして、そのあとにみんなでディスカッションをする授業があったり、先生の話を聞くだけのピアノのメソッドの授業や音楽学の授業があったりします。 -自分が生徒を持つというのは、どこから生徒さんを連れてくるんですか。 本池様:友達だったり、他の学科でピアノに興味のある友達を見つけたり、知り合いの知り合いを紹介してもらったりしています。あとは先生が普段から募集しているので、そこから紹介してもらったりします。 -生徒さんを自分で持ってやるという授業は、単位認定をされる授業なんですよね。 本池様:そうです。学期の終わりに試験もあって、先生の前でレッスンをするというかたちです。 -それは普段、先生は横で見ていたりするんですか。 本池様:いえ、見ていません。完全に独立していて最後に見せるという感じです。時々ディスカッションをする授業のときに生徒を連れて行くので、そのときは先生がいるので、なんとなくどういう状況かというのは、先生は分かると思うんですが、結局はセメスターの終わりに試験があって、そこで先生がどう成長したかを見るんだと思います。 -全然言うことを聞かない生徒さんに当たってしまう可能性もあると思うんですが。 本池様:そうですね。でもそれも私たちにとってはいい経験で、私も日本で小さい子を教えていた時期があったんですが、本当に小さい子は長時間だと集中力が持たないので、いかに興味を引きつけるかとか、いかにつまらない思いをさせないで面白いレッスンをするかを考えたので、それをできるのはすごくいい経験だと思います。そういう授業があると、最初カリキュラムを見たときに私もびっくりしました。 -そのグループディスカッション、はどれぐらいの頻度でされているんですか。 本池様:週に1回ですね。自分の生徒を私が指導する様子を見てもらうというのが、月に1回です。 -自分自身も指導を受けつつ、それ以上に教えるということをちゃんと経験させてもらえるという中身になっているんですね。これは非常に珍しいご経験だと思うんですけども、海外で勉強したいという方が本当に多くて、あえて日本で準備しておくべきことというのは、何かありますか。 本池様:音楽用語ですね。楽典で使う用語を、できるだけドイツ語で何というのか覚えておいたほうが、レッスンを始めたときに楽だと思います。 -レッスンはドイツ語でされていらっしゃいますもんね。すぐに出てこないときは英語で補足するという感じですか。 本池様:英語で補足したり、いつも私は本と一緒に用語の表を持っているので、カンニングをしています。私の生徒には学生が1人いるので、その人にドイツ語教えてもらったりしています。 -普通のピアノ科の方とは時間の使い方が大きく違うように感じたんですけど、日頃のご自身のピアノの練習や指導の準備は、どういうふうにされていらっしゃるんですか。 本池様:私は演奏の面でも他の音大生と同じように勉強をしたいと思っているので、時間の使い方に苦労しています。基本的に朝授業の前に、練習をするために大学に行って、授業を受けて、家に帰ってから自分がレッスンをする指導案を考えたりするんですけど、ほとんど授業以外は練習をしていますね。たくさんいろんな曲を勉強できていて、コンチェルトの伴奏だったり歌の伴奏だったり、アンサンブルの曲も勉強できているので、すごく楽しいんですけど、その分時間の使い方が大変です。 -ちゃんと睡眠はとっていますか。 本池様:睡眠と食事は手を抜けないと思っているので、そこは大丈夫です。いっぱいいっぱいになっていたときもあったんですが、そのときも友達に相談したら「タイムテーブルを作るといいよ」と教えてもらって、決められた時間の中で集中してやることを教えてもらいました。 -すごいですね。 本池様:最終的には指導者になりたいと思っているんですけど、ピアニストにもなりたいと考えていて、それで今習っている教授が、普段の授業も担当しているし実技のレッスンも担当している先生なので、その先生のもとで学べばどっちも深く学べると思っています。 -先ほどタイムテーブルというお話があったと思うんですが、1日のスケジュールはどういう感じで進めていらっしゃいますか。 本池様:8時ぐらいに大学に行って、授業も毎日時間がバラバラなんですが、授業まで練習をして、授業やピアノのレッスンを受けて、夕方もまた練習して、夜にコンサートがある日が多いんですけど、コンサートがない日は、夜も少し練習してから家に帰って指導案を作るという生活をしています。 -コンサートは結構街で盛んにされているんですか。 本池様:はい。毎日のようにされていて、それもすごく私にとってはいいことなんですけど、生徒たちが大学で、コンサートだったり試験をしているので、それを聴いたり、教会でミサをしていたりするので、週に2回は何かしらのコンサートに行っています。オペラもすごく安くて、学生は800円位で聴くことができます。 -日本で聴いたら1万円位しますよね。それだけでも元が取れそうですね。普段自分の練習をされたり指導案を書いたり、かなり濃密に過ごされていると思うんですけど、現地のミュージシャンや音楽家の方とのつながりが生まれたりというのはありますか。 本池様:ありますね。コンチェルトイグザムという大学院を卒業した人が受けられるカリキュラムがありまして、それは2年間受けて、そのあと卒業試験に受かると演奏家としての国家資格がもらえるんですね。そういう生徒さんも私のついている教授のもとにいらっしゃって、その方は演奏活動をたくさんされているので普段からそういう方と話せたり、その人の演奏に行ったりすると、やっぱり輪が広がりますね。 -その国家資格を持っていらっしゃる方は少ないんですか。 本池様:そうですね。少ないと思います。本当に先生とのご縁に恵まれたと思います。私も可能であれば、今の大学院を卒業したあとにコンチェルトイグザムに進みたいなと思っています。そこを目指して勉強したいなと思っています。 -他の生徒さんのお話ですが、真面目な方が多いと伺ったんですが、日本と比べてこういうところが特徴的だというのはありますか。 本池様:普段から音楽の話を話せるというのが日本と違うなと思ったのと、みんなもちろん真面目なんですが、思いっきり騒ぐときは騒いでパーティーをしたりとか、お散歩に一緒に行ったりとか、オンとオフのメリハリがはっきりしていますね。昨日も私と同じ曲を弾いている生徒がたまたまいて、その生徒のレッスンについて行って聴講していたら、「先生が美紀子も弾いて」と言ってくれて、お互いの演奏を聴きあってレッスンしたりということもありました。すごくみんなオープンですね。 -今のお住まいは学生寮になるんですかね。 本池様:いえ、私は普通のアパートに住んでいます。大家さんも同じ建物に住んでいて、その内の1部屋を借りているという感じです。もちろん学生寮もたくさんあるんですが、学生寮はルームシェアというかたちなので、それになじみがないので1人の方が落ち着くかなと思って、今のところに住まわせてもらっているんですけど、2年後に自分で払うことになったら払えないので、学生寮に引っ越そうかなと思っています。 -ちなみに1カ月の生活費はどれぐらいなんですか。 本池様:生活費は食費や家賃などを合わせると10万円ぐらいですかね。今は買い物に行く時間もないのですが、今後時間ができてくるようになると危ないですね。 -清水からの質問ですが、滞在許可に必要だったものは覚えていますか。 本池様:パスポート申請用紙と6カ月以内に撮影した証明写真、大学の入学許可証、親からの経費負担誓約書、ドイツに来てから申し込んだドイツの健康保険の契約書と住民票、そしておうちが決まったときに大家さんからもらった契約書でした。 -すごくたくさんありますね。これはスムーズにいきましたか。 本池様:書類自体はスムーズに集まったんですけど、自分で外国人課にアポを取らないといけなくて、申請をするために日時の予約が必要だったので予約の電話をしたんですけど、「今年いっぱいは空いている時間がない」と言われてしまいました。結局「学生のために設けている日時に来てください」と言われたんですが、それだとシェンゲンが過ぎてしまうと思ったので、もう一度外国人課にメールを送ったところ、「今日の午後に来られない?」と言ってもらえて、特別に申請させてもらえることができました。そのときも清水さんにどうすればいいか相談して教えてもらいました。 -住民登録というのはどんな感じでしたか。スムーズでしたか。 本池様:それも市役所にアポを取らないといけなかったのでアポをとって、大家さんと契約したときにもらった契約書とパスポートが必要でした。 -その賃貸の証明をもらうのに必要なものは何でしたか。 本池様:大家さんによって違うと思うんですが、私の場合はすごくフランクな大家さんだったので信頼してくださって、何もいらなかったです。本来であれば、親からの経費負担証明書とパスポートが必要なところが多いそうです。 -本当に大きなトラブルもなく、充実していらっしゃるということだったので、とてもうれしく思っています。また次の夏にアンドビジョンから行かれる方もいらっしゃると思うんですが、タイミングがあれば、そのときのお話などもしていただければうれしいです。今後はどういった進路を考えていらっしゃいますか。 本池様:今後は、今の大学院を出たあとに、可能であればコンチェルトエグザムに進んで、ドイツでピアニストとしての国家資格をもらうというのが1つの目標で、もう1つは平行して、指導者として、2年後ぐらいに本格的にやっていけたらなと思っています。今はまだこちらに残るのか日本に戻るのか考え中なんですけど、日本に帰るとしたら、こちらで学んだピアノ教育、ピアノメソッドを生かして、日本で日本と違ったピアノ教育法を自分もやるし、広めていけたらなと思っています。私自身もまだ先のことは分かっていないんですけど、今はとりあえず勉強して力をつけようと思っています。 -ありがとうございます。では最後の質問です。これからドイツに留学を考えていらっしゃる方に、アドバイスをぜひお願いします。 本池様:ご両親との相談だったりお金の面であったり、いろいろ考えないといけないこともあると思うんですが、もし可能であるなら、ぜひ本場で学んだほうがいいなというのが私の意見で、本場でしか味わえない空気だったり、本場の方との関わりなどがあって、普段の生活からもたくさんインスピレーションが受けられるし、音楽面でも日本と全然違うレッスンが受けられたり、違った仲間ができたり、毎日が音楽漬けの毎日ですごく幸せなので、そういうものを味わえるのはすごく幸せだと思います。来るときに気をつけたほうがいいなと思うのが、自分が何を勉強したいのか、どういう演奏ができるようになりたいのか、ということを明確にして来ないと、なんとなく生活して終わってしまうので、そこは気をつけたほうがいいかなと私自身も思っています。 -貴重なお話を聞かせて頂き、本日はありがとうございました。 本池様:こちらこそありがとうございました。

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