アンドリュース瑚彩さん/青少年のためのシュリッツピアノ夏期講習会 ピアノと語学レッスンコース
6歳よりピアノを始める。
ジュニアオーケストラのチェコ公演、ルーマニア公演、フィリピン公演でラフマニノフやグリーグのピアノ協奏曲のソリストを務める。
14歳からヴァイオリン、ヴィオラを始め、中学・高校と弦楽部に在籍。現在コンサートミストレスを務める。
-まず、簡単な自己紹介、今までの略歴を教えていただけますか? 瑚彩様:ピアノは6歳頃から始めました。弦楽器を14歳頃から、ヴァイオリンとヴィオラを新たに始めて。ピアノは習っている先生の主催する発表会で毎年コンサートをやっていたりしていました。コンクールに出たことはありません。 -弦楽器もされてたんですね。 瑚彩様:そうですね。クラシック音楽が好きで、弦楽器の音色にも惹かれて。ヴァイオリンもかっこいいな、と思って始めました。それと、友人がジュニアオーケストラのメンバーだったので、体験しに行ったら、その先生にヴィオラを勧められて。始めてみたらはまってしまったという。 -いろいろ多才なんですね。 瑚彩様:ありがとうございます。いろいろ手を出してしまっていますけれど。 -今回ピアノの講習会だったと思うんですけど、ほかにも何か講習会に参加されたご経験はあるんですか? 瑚彩様:海外へはないんですけど、音大の受験講習会があって、レッスンと楽典・聴音を、数回受けたことがあります。 -ドイツの講習会に行きたいと思ったきっかけって何ですか? 瑚彩様:ヨーロッパってやっぱり日本と違って、音楽が身近にあると思うんです。それと、ジュニアオーケストラの旅行で数回ドイツやオーストリアに行ったことがあったんですね。その時の街並みとか雰囲気がすごい好きで。音楽が身近にあることと、違った場所、違った言語に触れるきっかけになると思って。海外の先生のレッスンから、英語とドイツ語しか通じない場所に身を置いて、生きた音楽を学びたいなと思いました。 -ジュニアオーケストラで行かれたのは、旅行ということは、演奏はなかったんですか? 瑚彩様:演奏旅行みたいな感じでした。例えば1週間行ったら最後の3日練習と本番みたいな、そんなにがつがつした感じじゃなかったんですけど。観光して、現地のアマチュアのオケの人と合流して、練習して、本番という流れですね。あまり練習する時間がなかったので、ソロの曲を弾いた時にはとても大変でした。 -今回参加されたドイツのシュリッツの講習会なんですが、どれぐらいの方が参加されていましたか? 瑚彩様:ジュニアとシニアで分かれていて、13歳から17歳だったジュニアは16人、19歳から30歳までのシニアは22人でした。年齢は今回の講習のメンバーです。お互いに触れ合う機会は、そうですね、語学レッスンくらいしかなかったです。講習会の最初にオープニングセレモニーがあったんですけど、飛行機の便の関係で、私ともう1人参加した日本人の男の子が出られなかったんです。だからメンバーも後から把握するみたいな感じになりました。ただ私はルームメイトとその友達とでずっと一緒にいたので、あまりほかのメンバーと話す機会もなかったですね。それが少し残念でしたが、Facebookで友達にはなれました。 -講習会はどんなスケジュールで組まれていましたか? 瑚彩様:私は毎日朝の9時から10時半まで、申し込んだドイツ語のレッスンを受けました。そしてピアノの練習が毎日3時間取られていました。日によって時間や部屋は変わっていましたね。レッスンは、2人の先生のレッスンを二回ずつ受けられる、計4回ありました。食事は泊まっていたゲストハウス、寮みたいなところの食堂でとりました。朝は割と自由で、パンやハム、チーズなどが並んでいて、好きなものを取って食べていました。寝坊とかすると、スーパーで買ってきたシリアルバーを無理矢理食べて練習に行くみたいな。朝食、昼食、夕食とあって、レッスンがなければあとは自由、といった感じでしたね。散歩に行ったり、スーパーやパン屋に行ったり。ちなみにレッスンは、マスタークラスって書いてあったので、すごくびびっていたんですけど、実際誰も来ませんでした。他の子に聞いても、マスタークラスは全然人いないよ、って。マスタークラスもいい経験になりますが、今回周りの子の迫力がすごくて、少し自信がなかったので、安心してしまいましたね…。 -先生はどんな方でしたか? 瑚彩様:最初にレッスンを受けたニーデルドルファー先生(女性)は、英語が母国語ではないようでしたが、英単語とか表情、仕草で何となく伝わってくることもありました。割と感情的なことを大事にしてらしてたかなと。もっとこういうイメージで、ということを動きをつけて説明してくださって、とても分かりやすかったです。温和な方でしたね。もう一人のフォン先生(男性)はイギリスのパーセルスクールで教えてらっしゃる先生でした。ベートーベンのソナタをレッスンしていただいた時に注意されたのは、リズムや弾き方についてが中心でした。基礎的なことを結構言われて、自分はまだまだだなと実感しました。音楽的な指示ももちろん英語で出されて、分からない単語とかが結構出てきたりしたので少し焦りました。通訳はつけなかったんです。完璧に理解し切れない部分もあったので、先生の弾き方や音に注意したり、いろいろ聞きながらじゃないと分からないところもあったんですけど、優しく教えてくれました。ユーモアのある方でしたね。2人とも優しくていい先生でした。 -日本での教え方、今されているレッスンとの違い、外国の先生ならではの、こういう教え方って外国なんだな、と感じたことはありましたか? 瑚彩様:そうですね…。ニーデルドルファー先生は、勝手な偏見かもしれないですけど、日本人より、音で何かを表現する時、感情を表に出す感じだったかなと思います。控えめに言うことはなかったかと。できていないことは、しっかり分かるまで指導してくださいました。そうする先生も日本にはもちろんいらっしゃるとは思うんですけど。ここは感情的に、ここはこうやりましょう、みたいな、そういう表現の説明の仕方が大きかったのかなと。うまく説明できていない気もしますが。 -それはわかりやすかったですか。 瑚彩様:わかりやすいですね。言葉でいろいろと言われるより、的確にイメージさせる要素に触れたほうが。彼女は自分のイメージを提示してくださって、それを私が自分なりにイメージして、弾いていました。そういうのって個人によってイメージすることも捉え方も違いますしね。…難しいですね、音楽を言葉で説明するのは。 -スタッフの方はどんな方でしたか?例えば講習会で運営スタッフ、先生以外の方ですね。あまり話す機会はなかったですか? 瑚彩様:最初に飛行機の関係で遅く着いた時に、もう一人の日本人の男の子がいたんですけど、彼と一緒に建物を簡単に案内されたんです。そのコーディネーターというのかな、彼女が英語で説明してくださったんですね。でも彼があまり英語がしゃべれなかったので、私が通訳になるといういい経験もできて。みんな笑顔が素敵で感じのいい人ばかりでした。でもいけないことはきちんとダメと言っていました。いろんな人を見ていて思ったんですけど、日本人の遠慮というか、オブラートに包む感じが、いい意味でないのかなと。何事もスパッと言う感じでした。だから分かりやすかったですね。事務の方や掃除の方とはあまり話す機会がなかったですが、洗濯やコンサートについて聞きたいことがあるときは、お世話になりました。 -スタッフは何人ぐらいいらっしゃいましたか? 瑚彩様:スタッフは、主に関わったのはコーディネーターの2人でした。中心となる先生もレッスンを担当しながらカメラでみんなの写真撮ったりとかしていて。他は洗濯物の受付にいた方が2人と、事務室に4人くらいいらっしゃいました。私が見たのはそのくらいです。 -参加されていた方は、先ほど日本人の男の子が1人いたとおっしゃっていましたけど、他にはどういった国から来ている方でしたか? 瑚彩様:国で見ると、日本人が一番多かったのがちょっと意外でしたね。日本人がいないと思っていたら、私を含めて3人いました。でも本当に多国籍で、ドイツ、ウクライナ、トルコ、シンガポール、イギリス、アメリカ、スペインなど様々でした。みんなほとんど当たり前みたいに英語を話していて。あとはドイツ語を話せる人も結構いました。シニアのほうだと韓国、中国、日本といったアジア系と、オーストリアやイタリア、デンマークなどヨーロッパ系まで様々でした。国際色豊かなメンバーでしたね。 -皆さんの演奏はどうでしたか?生徒の皆さんがお互いの演奏を聴く機会もありましたか。 瑚彩様:そうですね、演奏会で。全員が一回コンサートで10分〜15分程度の曲を演奏しました。1人15分〜20分のプログラムを構成するファイナルには、4人が進出できるという仕組みでした。コンサートは演奏する場所までバスで行って、全員が聴きました。毎回コンサートの場所が違ったのもおもしろいなと思いましたね。印象に残ったのは、みんなすごい曲を弾いているなということです。プロコフィエフとかリストとか、指をたくさん使う曲というか、すごく技巧が多い曲を皆さん弾いてらして。やっぱりこういうところに来る人はすごいの弾くんだな、と思いました。でも、これを言っていいのかよくわからないですけど…聴いていたときに、すごい曲を自分のものにしているというか、そういう風に聴こえる人っていうのが、私の観点だと、少なかったのかなって思いました。上手に弾いてるけれど心に響いてこないな、といった感じです。そして、心に響いてくる、この人の演奏好きだな、この人ファイナルに行くな、って私が思った3人が実際ファイナルに行ったんですよ。だから、自分の音を持っているんだろうなと。自分をそのピアノで表現している人は、やっぱり技巧だけじゃないなぁ、と思って。雰囲気とか、オーラがあるんだと思います。生意気なこと言って、自分はどういう演奏をしていたのかはお客さんとして聴いていないのでわからないんですけれど…。すごい子はテクニックもすごいけど、ちゃんと心に入ってくる演奏をしていた、ということに感動しました。私もそんな風に人を感動させる演奏をしたいです。 -練習はどこでされてましたか? 瑚彩様:練習は、何台ものピアノがそのアカデミーにあって。Steingraeber & Söhne のピアノでした。練習室がたくさんあって、あなたは何時から何時まで練習、っていうのがスケジュールでちゃんと決められていました。どの部屋にもアップライトピアノかグランドピアノが一台あって、レッスン前はグランドピアノの部屋で練習できた時もありました。グランドピアノの部屋が、レッスンをする部屋も含めると計5部屋、あとはアップライトが計11部屋。全部で16台そのアカデミーにピアノがあることになりますね。練習時間になったらスケジュールに書いてある部屋に行くんですけど、自分の時間になっても中から音が聴こえるときがほとんどで。この部屋使っていいのかな?って許可とりたくなるじゃないですか。ノックして、誰もいなかったらこの部屋で練習しようみたいな、そんな自由な感じに使われていましたね。その時どうしようって最初思っていたんですけど、普通にノックして、私の時間なのでって言うと、ああそうなのね、すみません、みたいな感じのくだりができて。日本ではなかなか見られない光景かもしれないなと思いました。 -みんな時間になったら出る、という感じではないんですね。 瑚彩様:私にはそれが普通だったので最初は驚きましたね。人がいなくてすんなり入れる時もあったんですけど、いろんな部屋から常に音が聴こえるという感じでした。あとは朝から晩まで、ずっとピアノの音が聴こえていました。ジュニアとシニアはスケジュールは違いますが、同じアカデミーで練習するんですね。友達曰くシニアの方も長い間練習していたみたいで、夜に閉館するまで弾いていた人もいました。 -レッスン以外のときは皆さんでどこか行ったりとかしていたんですか? 瑚彩様:友達とスーパーに行くとか、アイスを食べに行くとかですかね。特に出かける予定のないときは、ルームメイトの子がスマホでドラマを見ているのが多くて。その子とそれを一緒に見たりした時もあったんですけど、一人でスマホをチェックしたり音楽を聞いたり、疲れていたら寝るとか、割と自由にしていました。でも大抵、談話室みたいなところで友達と集まっておしゃべりしたり、truth or dareというゲームをして盛り上がっていました。truth or dareというのは、私達が遊んだのは日本でいう21ゲームと王様ゲームを足したような感じですかね。色々遊び方があるとは思うんですけど、数を順番に言っていって最終的に21を言った人が、みんなに質問された答えを言うか命令されたことをやる、という。ほとんどそれではしゃいでいました。色々な質問や答えが飛び交って、彼らを知る機会にもなるし、面白かったですね。 -気候は暑かったですか? 瑚彩様:ちょうどいいとしか言いようのない、爽やかな風があって気持ちよかったです。日本の夏だとと湿度があって結構過ごしにくい夜があると思うんですけど、着いた時の夜はそんなの一切なくて。ちょっと肌寒いけれど、心地よい気温だったんです。暑い日もあったんですけど、39度とか40度とかそんなふうには上がらなくて。本当に過ごしやすい日ばかりでした。だからみんな半袖とかで過ごしてましたね。夜とかは暑かったときもあったんですけど、窓を開ければしのげる暑さで。講習会の最後では、楽しい思い出以外にも、この気候から帰りたくないっていう思いでした。 -外に出られたとき、治安とか大丈夫でしたか?安全面で不安はあまりなかったでしたか? 瑚彩様:オケの旅行で行ったところは、スリに気をつけてと言われることが多かったんです。肩掛けバッグの中のお財布は知らないうちに盗られるからって言われました。腰の前にポーチをつけて、ちゃんとチャックも閉めてたのに、財布とクレジットカードを盗まれたという方もいたと聞いて。私は幸い被害に遭いませんでしたが、そういう印象も結構あって。あとは物乞いする子どもがいるところもありました。しかし今回行ったシュリッツは、全然そんなことなかったです。スリにも遭わず、不審者にも会わず。田舎の方だったこともあるんでしょうけど、平和でした。ちなみにアカデミーやゲストハウスに入るには4桁の番号を押してドアのロックが解除されるという仕組みになっていたので、安全でした。 -外に出られるときは基本1人じゃなくてお友達と一緒に、という感じですかね? 瑚彩様:そうですね。友達といったほうがお話もできて楽しいので。大体一緒にいた友達とスーパーに行っていました。ただ私がスーパーに頻繁に行ったのは、飲み物が炭酸のものばかりだったからなんですよ。自販機にあったのが、水、リンゴサイダー、レモンサイダーとコーラとか。やっと水に出会える!と思ってお金を入れたら、ぬるい炭酸水の瓶だったという。蓋を開けたとたんに泡が出てきてこぼしてしまうというエピソードが誕生しました。私はいつもお茶やガス抜きの水が普通で、あまり炭酸水が好きではないので、これは困ったと思って。だからスーパーに行って、最初は0.5L入りのVolvic 6本入りを買っていったんですけど、飲むものがそれしかなかったので2日で飲み干してしまって、0.75Lに量を増やして。結構な頻度で買い出しに行っていました。もうスーパーに行く理由は基本的に水の調達、といった感じで。歩いても行ける距離だったのが助かりました。水と、あとは朝食が間に合わなかったとき用のバーとか、お菓子とかでした。お茶はやはり恋しくなりました。 -歩いてどれぐらいで行けるところなんですか? 瑚彩様:10分くらいだったと思います。 -割と近い所にある感じなんですね。 瑚彩様:そうですね。いい散歩、ぐらいだと思います。それとスーパー以外にもアイスクリーム屋さんが数軒あって、スーパーの帰りに寄ったり、アイスクリームが食べたくなったら1ユーロで買って食べていました。 -宿泊はどういったところに泊まっていたんですか? 瑚彩様:講習を受けたアカデミーと同じ敷地内にゲストハウスがあって。歩いてすぐのところに。 -アパートみたいな? 瑚彩様:いや、寮みたいな感じですかね。私は二人でルームシェアだったので、ベッドが二つあって、洗面所がひとつありました。クローゼット、トイレ、洗面台、シャワーが共用でありました。ユニットバスではなくて、立ってシャワーする感じです。部屋に入っても何もないことは言われていたんですけど、まさかハンドソープまでないとは思わなくて。迂闊でした。タオルがあるだけで。幸いそのルームメイトの子がハンドソープを持っていたので、借りて使っていたんですけど。テレビはありませんでしたが、あってもドイツ語だけでしょうし、なくても全然苦になりませんでした。それと個人的に気に入ったのは布団で、すごくふかふかしていて。好みはあると思いますが、気持ちよく寝れました。 -ネットはちゃんとつながりましたか? 瑚彩様:ゲストWi−Fiがあるということは聞いてたんですけど、万が一を考えて空港でイモトのWi−Fiを借りました。ポケットWi−Fiです。それでいつもやりくりしていました。使わない時は電源を切って充電して。Wi−Fiを持っている友達もいたので、たまに接続が悪い時、充電が切れそうな時はそれを貸してくれました。 -ルームメイトは何人ぐらいいらっしゃいました? 瑚彩様:私の部屋の場合は1人だったので、2人で部屋を使っていました。他の部屋は計3人のところもあったみたいです。2人か3人で部屋をシェアする仕組みなんだと思います。でも友達を自分の部屋に入れて遊んだり。何人部屋であろうと、出入りも自由でした。夜遅くにはしゃいでるとさすがに怒られますけど。私のルームメイトの子が、夜の2時ぐらいになっても平気で騒いでいたんです。うるさいのは別に勝手だけど、周りも起こしちゃうし、怒られるんだよ、って言ってもなかなか理解してもらえず、3回怒られてしまって…。 -ルームメイトは何人の方でしたか? 瑚彩様:イギリス人で、パーセルスクールに通っていました。彼女の友達2人もそこに通っていて、彼らと私で仲良くしていました。ただ、夜にうるさいと苦情が来た時にいつも謝るのは私でしたね…。年下だったこともあるのかなと思いましたが、もう少しそこは注意してほしかったかなと。もちろん楽しい思い出もたくさんありました。 -若い分、自分の国を離れてうきうきしちゃったんでしょうね。 瑚彩様:そうなんでしょうね、楽しいのは分かるんですけどね。注意してもなかなか聞いてもらえなかったので、逆に私が鍛えられましたね。 -宿泊先、泊まっているところから講習会までは歩いて移動ですか? 瑚彩様:はい。でも徒歩何分とかじゃなくて、ほぼ目の前にありました。歩道があって、その向かいに講習会場があって。ゲストハウスの横に、行けなかったんですけどコンサートホールもあって。本当に歩いてすぐでした。その同じ敷地内に、小さい森みたいな、公園かな、すごい木に囲まれた場所があって。犬の散歩をする人や、自転車が通れる道も敷いてありました。一般の人も通れる所でした。私はドイツ語のレッスンが終わったあと、気分転換に歩きながら習ったことを音読していました。空気も景色もきれいだし、歩き回っていましたね。やはり環境がすごいよかったです。本当に帰りたくなかったな。 -お昼や夜ご飯はどういったものを食べていましたか? 瑚彩様:一言で表すと、芋でした。ドイツの名産食べた?と友達からも聞かれたんですけど、これといったものは食べなかったかな、という。テレビで見るようなメニューは出てこなかったと思います。でもやはりポテトと肉がメインでしたね。チキンや魚、米も出ました。日本の米とは全然違いましたが。言っていいかわからないですけど、美味しいと思えるメニューが私的には少なかったです。でも三食作ってくれていたので、しっかり食べました。外食するという手もあったんですけど、申し訳ないし、何より知らない国で迷うのは怖いので…。残していた人も結構いたんですけどね。米と、魚にソースのかかった料理や、フルーツカレーのような料理が不評でした。これはどうやって命名すればいいんだろう?っていう料理が結構ありましたね。一緒にいた友達は、みんなおいしくないって言ってて。なんて言えばいいのか分からなくて曖昧に濁していたんですけど。それと、ルームメイトの子がベジタリアンだったんです。ベジタリアンメニューもあったんですが、肉に見えるものもあって。野菜もあったんですけど、彼女の好みには合わなかったみたいで、結局彼女が食べてたのはほとんどパンでした。そこは心配になりましたね。でも、私はそんなに不味くはないかな、っていう感じでした。外食に行ったエピソードとしては、コンサートの帰りに2回ほどメンバー全員でピザを食べました。最後のパーティーもまた違うピザ屋でやりました。なぜドイツなのにピザ?とつっこみたくなりましたが、美味しかったです。あとはシニアの方に、日本人メンバーで外食行くんだけどどう?って誘われたんです。留学されている方もいるし、人脈広がるかも!と思って行ったのがインド料理屋さんでした。タージマハルっていう名前が面白いなと思いました。驚いたのは、メニューにはないけどカレーを作ってくださったこと。ケイジャンチキンと数種類のカレー、ラッシーを、大勢で美味しく頂きました。 -海外の人たちとうまく付き合うコツみたいなのがあったら教えてください。 瑚彩様:父がアメリカ人の私は、小さい頃から結構英語に慣れ親しんできたほうだと思うんです。だから文法とか考えなくても、ある程度のレベルまでなら英語が話せるという感じで、言っていることは割と理解できて。ただ、まだまだ語彙力が足りなかったです。言いたいことが伝わらない、ということも多かったですね。コミュニケーションはとれていたんですけど、理解しきれないところもあったのが残念でした。そこで大切なのは、相手の話をちゃんと聞くということかなと思いました。真剣に耳を傾けてくれる人だと、なんとかして伝えようっていう気になりますし。それと、自分から積極的に話していかないと言いたいことが伝わらなかったり、話題が作れなかったりしました。といっても、参加していた人全員と話せたわけじゃないし、数人と仲良くしていたんですけど。英語が分かると、会話に参加できなくても内容は分かるので、言語の大切さと、積極的にならなければいけないことは痛感しましたね。 -なんとなく、普通にコミュニケーションとって、という感じですかね。 瑚彩様:そうですね。でもなんとなくというよりは、自分から英語を話して、あとはちゃんと聞いて。分からないことがあっても次に繋げることも大事ですね。そこで黙っちゃって終わり、ということもあったんですけどね。やはりお互いコミュニケーションをとろうという気持ちがないと、どっちかが折れるか、聞いていられないってなるか。せっかちな人とかもいると思うので。何が言いたいの?っていう雰囲気になられた時に、やっぱりいいやって折れちゃうと、お互い通じなくなると思います。言語の壁はあると思いますが、しっかり話していくことが大切だなと思いました。 -留学中に何か困ったことはありますか? 瑚彩様:洗濯ですかね。自分で洗濯物を持っていって、3ユーロ払って洗濯機で洗濯してもらうといった流れなんですが、乾燥機がないのを忘れていたんです。取り出した時に濡れていて、乾燥機はないのかと聞いたら、当たり前でしょと返されて。ああそうか、干すんだったなと。ラックがあるからそれで干してと言われ、乾かすんですが、それにとても時間がかかったんです。室内干しで、それも日光があまり当たらないところで。乾いたのにラックを占領するのもいけない、と思ってちょくちょく様子を見に行っていたんですけど、全然乾かない。12時ぐらいに洗濯しに行ったとしたら、16時、17時まで待っていないと乾かなかったですね。それも洗濯も毎日できるっていうわけでもなくて。日にちと時間が決まっていて、それを狙って洗濯をするんですね。早い者勝ちだったので割と早めに行っていました。ただ一回だけ、計算を間違えたのか洗濯をしなかったんですよ。そしたら靴下が足りなくなってしまってしまったんです。裸足でスニーカーを履くのはさすがにちょっとなぁ、と思って、お恥ずかしい話になるんですが、石けんで洗って干して、髪用のドライヤーで乾かしてやりくりしました。靴下はあまり持ってきていなかったので、それでやり切って。あとは着られる服を選別して着るという。だから、暑すぎず寒すぎず、汗をそんなにかかない気候で助かりました…。 -今回の講習会に参加してよかったなと思った瞬間があったら教えてもらってもいいですか? 瑚彩様:言語面では、言いたいことがなかなか伝わらなかったり、言っていることが分からなかったり、コミュニケーションが取りづらいこともありました。でも、友達との英語でのおしゃべりやみんなの演奏を聴けたり、ドイツの街並みを堪能できたり。日本では経験できないことをたくさん素晴らしい思い出にできました。忘れられない思い出のひとつに、こんなことがあったんです。私が演奏したコンサートで、1部と2部の間の休憩のときに、家族で来ていた奥さんが、あなたの演奏はとても素晴らしかったわ、ってわざわざ伝えてくださったんです。そこでは、ファイナルに残る2人も弾いていたんです。でも彼女が全員の演奏が終わった後に、私のお気に入り、やっぱりまだあなただったわ、と言ってくださって。演奏って、自分がうまく弾けると嬉しいし、逆にもっとできたなって思う時もあります。その時まだ満足のいく演奏ではなかったと思いましたが、初めて会って自分の演奏を聴いてもらった人に、すごいよかったよ、と言ってもらえるのがとてもうれしかったんです。さらに、ドイツ語のレッスンで、課外授業といった感じでしょうか、街に繰り出して、街にある様々な単語を習うといった時があったんですね。展望台に登って美しい景色を見たりだとか、パン屋に行ったりだとか。そしてその行ったパン屋で、偶然、私の演奏を褒めてくださった奥さんがいらしていたんです。お互い気づいて、彼女に少し時間をくれと言われて。何だろうと思って行ったら、プロでもないのにサインを書いてくださいと言われたんです。果たして、こんな光栄なことがあるのだろうか、としみじみと思いました。コンサートから数日経っているのに、あなたの演奏すごい好きだったよ、とまた言ってくださって。聞かれたのでファイナルには残れなかったんですと言ったら、え?行くと思っていたのに!と言われて。まだまだ足りないことはありますが、そう言ってもらえたのがとてもうれしかったですね。名前のサインと、ありがとうとメッセージを書いてあげたら、彼女もその旦那さんも子どもも、家族で笑顔になってくれて。みんな最後に握手までさせていただいて、それはもう、とっても心温まる瞬間でした。演奏は人を笑顔にするためにもあるのだと、誰かの笑顔のために弾くのだと。自分の演奏が、誰か1人でも幸せって思ってもらえたり、お気に入りの1人になれることは、やっぱり最高に素敵なことだなと思いました。 -今回ご自身で変わった部分、成長したなと思うことってありましたか? 瑚彩様:日本では割と10分前行動とかよくあるじゃないですか。集合時刻の少なくとも5分前までには集まるという。ルームメイトの子とその友達がよく一緒にいて、最初は彼女達と一緒に行かなきゃ、といった集団的心理が働いたんです。でもそのうち、同じ部屋ではあるけど言ってもダメなら、自分は先に行って時間を守らなきゃと気づいて。日常生活では、誰かを待っててあげるっていう、集団で行動することが多いと思うんですね。でもそこではそういうのがなくて、自分のしたいことをその時するっていう。もしかしたら彼女たちだけだったのかもしれませんが…。何をするにも自己責任というのが多かったです。先程鍛えられたと言いましたが、自分で時間をしっかり守って自主的に行動することができるようになったと思います。自分で考えて理解して行動に移す、といったパターンですかね。分からなかったら聞かなきゃいけないっていう状況に置かれていたので、後に家族からテキパキするようになったね、と言われました。一時的なものかもしれないんですけど、自分から進んで行動するっていうのが向こうでは大切だったので。 -今後留学をする人にアドバイスがあったら教えてもらってもいいですか? 瑚彩様:英語が話される地域に行くと、本当に日本語を話す人がいないんです。日本人がいたとしても、彼らとだけになります。スタッフさんも空港も、日本以外は全て英語でした。だから、英語が分からないと結構辛いのかなと思います。講習会のスケジュールも英語で書かれていますし、掲示板も英語でした。コミュニケーションをとるにも、日本人の方と一緒にいるならいいんですけど、せっかく国外まで来たんだから、いろんな方と交流を深めることをしたいなと私は思って積極的に英語を使いました。みんなと仲良くなれるわけではなくても、母国語でない言語で話し、異文化に触れるというとてもいい機会になるので。だから、コミュニケーションツールは、言語に関わらず、誰か友達を作っていくと、話したり遊べたりで楽しいです。思うように話せなくても相手が聞いてくれると、会話ができるので。知っている単語を並べていけば、予測もされやすいと思いますし。それと、ルールを守ること。レッスン時間はもちろん、コンサートに行く時のバスだったり、時間厳守の機会は結構ありました。守れなかったときに自分が損するだけならまだいいんですけど、迷惑をかけてしまう人もたくさんいる場所なので。自分のことは自分でしっかりやるという責任感があったほうがいいと思います。それと友達を作れば、一緒にいると聞けるし、自分も話せるし。誰か話せる人がいるほうが、様々な面でも心強いし、何より楽しいと思います。 -今後の活動とか進路、目標みたいなものがあったら教えてもらえますか? 瑚彩様:今回ドイツへ行って講習会に参加し、様々な面で鍛えられましたし、気候や街並みもとても好きでした。来年はまた、違う国の講習に行ってみたいなと強く思いました。それと何より思ったのは、日本は狭いなということ。集団的だったり、価値観は多数派が一般的であったりすると思うんです。それもそれでいいとは思うんですけど、私はもっと個人の意見が生きてくる、自由な雰囲気が好きかなと思います。だから、高校を卒業したら、ヨーロッパへの留学を考えています。国は決まっていないんですが、音楽が身近にあり、人種や生き方がたくさんあるところでピアノを、音楽を学びたいなと。日本はそうではなくて悪いと言うわけではないんです。ただ、音楽にしても、様々な作曲家の生まれの国であったりとか、名ピアニストがその国で育ったとか。そういうことをしっかり調べて、自分の好きな音や文化のある国を見つけて勉強したいと思っています。 -貴重なお話をありがとうございました。
-まず、簡単な自己紹介、今までの略歴を教えていただけますか? 瑚彩様:ピアノは6歳頃から始めました。弦楽器を14歳頃から、ヴァイオリンとヴィオラを新たに始めて。ピアノは習っている先生の主催する発表会で毎年コンサートをやっていたりしていました。コンクールに出たことはありません。 -弦楽器もされてたんですね。 瑚彩様:そうですね。クラシック音楽が好きで、弦楽器の音色にも惹かれて。ヴァイオリンもかっこいいな、と思って始めました。それと、友人がジュニアオーケストラのメンバーだったので、体験しに行ったら、その先生にヴィオラを勧められて。始めてみたらはまってしまったという。 -いろいろ多才なんですね。 瑚彩様:ありがとうございます。いろいろ手を出してしまっていますけれど。 -今回ピアノの講習会だったと思うんですけど、ほかにも何か講習会に参加されたご経験はあるんですか? 瑚彩様:海外へはないんですけど、音大の受験講習会があって、レッスンと楽典・聴音を、数回受けたことがあります。 -ドイツの講習会に行きたいと思ったきっかけって何ですか? 瑚彩様:ヨーロッパってやっぱり日本と違って、音楽が身近にあると思うんです。それと、ジュニアオーケストラの旅行で数回ドイツやオーストリアに行ったことがあったんですね。その時の街並みとか雰囲気がすごい好きで。音楽が身近にあることと、違った場所、違った言語に触れるきっかけになると思って。海外の先生のレッスンから、英語とドイツ語しか通じない場所に身を置いて、生きた音楽を学びたいなと思いました。 -ジュニアオーケストラで行かれたのは、旅行ということは、演奏はなかったんですか? 瑚彩様:演奏旅行みたいな感じでした。例えば1週間行ったら最後の3日練習と本番みたいな、そんなにがつがつした感じじゃなかったんですけど。観光して、現地のアマチュアのオケの人と合流して、練習して、本番という流れですね。あまり練習する時間がなかったので、ソロの曲を弾いた時にはとても大変でした。 -今回参加されたドイツのシュリッツの講習会なんですが、どれぐらいの方が参加されていましたか? 瑚彩様:ジュニアとシニアで分かれていて、13歳から17歳だったジュニアは16人、19歳から30歳までのシニアは22人でした。年齢は今回の講習のメンバーです。お互いに触れ合う機会は、そうですね、語学レッスンくらいしかなかったです。講習会の最初にオープニングセレモニーがあったんですけど、飛行機の便の関係で、私ともう1人参加した日本人の男の子が出られなかったんです。だからメンバーも後から把握するみたいな感じになりました。ただ私はルームメイトとその友達とでずっと一緒にいたので、あまりほかのメンバーと話す機会もなかったですね。それが少し残念でしたが、Facebookで友達にはなれました。 -講習会はどんなスケジュールで組まれていましたか? 瑚彩様:私は毎日朝の9時から10時半まで、申し込んだドイツ語のレッスンを受けました。そしてピアノの練習が毎日3時間取られていました。日によって時間や部屋は変わっていましたね。レッスンは、2人の先生のレッスンを二回ずつ受けられる、計4回ありました。食事は泊まっていたゲストハウス、寮みたいなところの食堂でとりました。朝は割と自由で、パンやハム、チーズなどが並んでいて、好きなものを取って食べていました。寝坊とかすると、スーパーで買ってきたシリアルバーを無理矢理食べて練習に行くみたいな。朝食、昼食、夕食とあって、レッスンがなければあとは自由、といった感じでしたね。散歩に行ったり、スーパーやパン屋に行ったり。ちなみにレッスンは、マスタークラスって書いてあったので、すごくびびっていたんですけど、実際誰も来ませんでした。他の子に聞いても、マスタークラスは全然人いないよ、って。マスタークラスもいい経験になりますが、今回周りの子の迫力がすごくて、少し自信がなかったので、安心してしまいましたね…。 -先生はどんな方でしたか? 瑚彩様:最初にレッスンを受けたニーデルドルファー先生(女性)は、英語が母国語ではないようでしたが、英単語とか表情、仕草で何となく伝わってくることもありました。割と感情的なことを大事にしてらしてたかなと。もっとこういうイメージで、ということを動きをつけて説明してくださって、とても分かりやすかったです。温和な方でしたね。もう一人のフォン先生(男性)はイギリスのパーセルスクールで教えてらっしゃる先生でした。ベートーベンのソナタをレッスンしていただいた時に注意されたのは、リズムや弾き方についてが中心でした。基礎的なことを結構言われて、自分はまだまだだなと実感しました。音楽的な指示ももちろん英語で出されて、分からない単語とかが結構出てきたりしたので少し焦りました。通訳はつけなかったんです。完璧に理解し切れない部分もあったので、先生の弾き方や音に注意したり、いろいろ聞きながらじゃないと分からないところもあったんですけど、優しく教えてくれました。ユーモアのある方でしたね。2人とも優しくていい先生でした。 -日本での教え方、今されているレッスンとの違い、外国の先生ならではの、こういう教え方って外国なんだな、と感じたことはありましたか? 瑚彩様:そうですね…。ニーデルドルファー先生は、勝手な偏見かもしれないですけど、日本人より、音で何かを表現する時、感情を表に出す感じだったかなと思います。控えめに言うことはなかったかと。できていないことは、しっかり分かるまで指導してくださいました。そうする先生も日本にはもちろんいらっしゃるとは思うんですけど。ここは感情的に、ここはこうやりましょう、みたいな、そういう表現の説明の仕方が大きかったのかなと。うまく説明できていない気もしますが。 -それはわかりやすかったですか。 瑚彩様:わかりやすいですね。言葉でいろいろと言われるより、的確にイメージさせる要素に触れたほうが。彼女は自分のイメージを提示してくださって、それを私が自分なりにイメージして、弾いていました。そういうのって個人によってイメージすることも捉え方も違いますしね。…難しいですね、音楽を言葉で説明するのは。 -スタッフの方はどんな方でしたか?例えば講習会で運営スタッフ、先生以外の方ですね。あまり話す機会はなかったですか? 瑚彩様:最初に飛行機の関係で遅く着いた時に、もう一人の日本人の男の子がいたんですけど、彼と一緒に建物を簡単に案内されたんです。そのコーディネーターというのかな、彼女が英語で説明してくださったんですね。でも彼があまり英語がしゃべれなかったので、私が通訳になるといういい経験もできて。みんな笑顔が素敵で感じのいい人ばかりでした。でもいけないことはきちんとダメと言っていました。いろんな人を見ていて思ったんですけど、日本人の遠慮というか、オブラートに包む感じが、いい意味でないのかなと。何事もスパッと言う感じでした。だから分かりやすかったですね。事務の方や掃除の方とはあまり話す機会がなかったですが、洗濯やコンサートについて聞きたいことがあるときは、お世話になりました。 -スタッフは何人ぐらいいらっしゃいましたか? 瑚彩様:スタッフは、主に関わったのはコーディネーターの2人でした。中心となる先生もレッスンを担当しながらカメラでみんなの写真撮ったりとかしていて。他は洗濯物の受付にいた方が2人と、事務室に4人くらいいらっしゃいました。私が見たのはそのくらいです。 -参加されていた方は、先ほど日本人の男の子が1人いたとおっしゃっていましたけど、他にはどういった国から来ている方でしたか? 瑚彩様:国で見ると、日本人が一番多かったのがちょっと意外でしたね。日本人がいないと思っていたら、私を含めて3人いました。でも本当に多国籍で、ドイツ、ウクライナ、トルコ、シンガポール、イギリス、アメリカ、スペインなど様々でした。みんなほとんど当たり前みたいに英語を話していて。あとはドイツ語を話せる人も結構いました。シニアのほうだと韓国、中国、日本といったアジア系と、オーストリアやイタリア、デンマークなどヨーロッパ系まで様々でした。国際色豊かなメンバーでしたね。 -皆さんの演奏はどうでしたか?生徒の皆さんがお互いの演奏を聴く機会もありましたか。 瑚彩様:そうですね、演奏会で。全員が一回コンサートで10分〜15分程度の曲を演奏しました。1人15分〜20分のプログラムを構成するファイナルには、4人が進出できるという仕組みでした。コンサートは演奏する場所までバスで行って、全員が聴きました。毎回コンサートの場所が違ったのもおもしろいなと思いましたね。印象に残ったのは、みんなすごい曲を弾いているなということです。プロコフィエフとかリストとか、指をたくさん使う曲というか、すごく技巧が多い曲を皆さん弾いてらして。やっぱりこういうところに来る人はすごいの弾くんだな、と思いました。でも、これを言っていいのかよくわからないですけど…聴いていたときに、すごい曲を自分のものにしているというか、そういう風に聴こえる人っていうのが、私の観点だと、少なかったのかなって思いました。上手に弾いてるけれど心に響いてこないな、といった感じです。そして、心に響いてくる、この人の演奏好きだな、この人ファイナルに行くな、って私が思った3人が実際ファイナルに行ったんですよ。だから、自分の音を持っているんだろうなと。自分をそのピアノで表現している人は、やっぱり技巧だけじゃないなぁ、と思って。雰囲気とか、オーラがあるんだと思います。生意気なこと言って、自分はどういう演奏をしていたのかはお客さんとして聴いていないのでわからないんですけれど…。すごい子はテクニックもすごいけど、ちゃんと心に入ってくる演奏をしていた、ということに感動しました。私もそんな風に人を感動させる演奏をしたいです。 -練習はどこでされてましたか? 瑚彩様:練習は、何台ものピアノがそのアカデミーにあって。Steingraeber & Söhne のピアノでした。練習室がたくさんあって、あなたは何時から何時まで練習、っていうのがスケジュールでちゃんと決められていました。どの部屋にもアップライトピアノかグランドピアノが一台あって、レッスン前はグランドピアノの部屋で練習できた時もありました。グランドピアノの部屋が、レッスンをする部屋も含めると計5部屋、あとはアップライトが計11部屋。全部で16台そのアカデミーにピアノがあることになりますね。練習時間になったらスケジュールに書いてある部屋に行くんですけど、自分の時間になっても中から音が聴こえるときがほとんどで。この部屋使っていいのかな?って許可とりたくなるじゃないですか。ノックして、誰もいなかったらこの部屋で練習しようみたいな、そんな自由な感じに使われていましたね。その時どうしようって最初思っていたんですけど、普通にノックして、私の時間なのでって言うと、ああそうなのね、すみません、みたいな感じのくだりができて。日本ではなかなか見られない光景かもしれないなと思いました。 -みんな時間になったら出る、という感じではないんですね。 瑚彩様:私にはそれが普通だったので最初は驚きましたね。人がいなくてすんなり入れる時もあったんですけど、いろんな部屋から常に音が聴こえるという感じでした。あとは朝から晩まで、ずっとピアノの音が聴こえていました。ジュニアとシニアはスケジュールは違いますが、同じアカデミーで練習するんですね。友達曰くシニアの方も長い間練習していたみたいで、夜に閉館するまで弾いていた人もいました。 -レッスン以外のときは皆さんでどこか行ったりとかしていたんですか? 瑚彩様:友達とスーパーに行くとか、アイスを食べに行くとかですかね。特に出かける予定のないときは、ルームメイトの子がスマホでドラマを見ているのが多くて。その子とそれを一緒に見たりした時もあったんですけど、一人でスマホをチェックしたり音楽を聞いたり、疲れていたら寝るとか、割と自由にしていました。でも大抵、談話室みたいなところで友達と集まっておしゃべりしたり、truth or dareというゲームをして盛り上がっていました。truth or dareというのは、私達が遊んだのは日本でいう21ゲームと王様ゲームを足したような感じですかね。色々遊び方があるとは思うんですけど、数を順番に言っていって最終的に21を言った人が、みんなに質問された答えを言うか命令されたことをやる、という。ほとんどそれではしゃいでいました。色々な質問や答えが飛び交って、彼らを知る機会にもなるし、面白かったですね。 -気候は暑かったですか? 瑚彩様:ちょうどいいとしか言いようのない、爽やかな風があって気持ちよかったです。日本の夏だとと湿度があって結構過ごしにくい夜があると思うんですけど、着いた時の夜はそんなの一切なくて。ちょっと肌寒いけれど、心地よい気温だったんです。暑い日もあったんですけど、39度とか40度とかそんなふうには上がらなくて。本当に過ごしやすい日ばかりでした。だからみんな半袖とかで過ごしてましたね。夜とかは暑かったときもあったんですけど、窓を開ければしのげる暑さで。講習会の最後では、楽しい思い出以外にも、この気候から帰りたくないっていう思いでした。 -外に出られたとき、治安とか大丈夫でしたか?安全面で不安はあまりなかったでしたか? 瑚彩様:オケの旅行で行ったところは、スリに気をつけてと言われることが多かったんです。肩掛けバッグの中のお財布は知らないうちに盗られるからって言われました。腰の前にポーチをつけて、ちゃんとチャックも閉めてたのに、財布とクレジットカードを盗まれたという方もいたと聞いて。私は幸い被害に遭いませんでしたが、そういう印象も結構あって。あとは物乞いする子どもがいるところもありました。しかし今回行ったシュリッツは、全然そんなことなかったです。スリにも遭わず、不審者にも会わず。田舎の方だったこともあるんでしょうけど、平和でした。ちなみにアカデミーやゲストハウスに入るには4桁の番号を押してドアのロックが解除されるという仕組みになっていたので、安全でした。 -外に出られるときは基本1人じゃなくてお友達と一緒に、という感じですかね? 瑚彩様:そうですね。友達といったほうがお話もできて楽しいので。大体一緒にいた友達とスーパーに行っていました。ただ私がスーパーに頻繁に行ったのは、飲み物が炭酸のものばかりだったからなんですよ。自販機にあったのが、水、リンゴサイダー、レモンサイダーとコーラとか。やっと水に出会える!と思ってお金を入れたら、ぬるい炭酸水の瓶だったという。蓋を開けたとたんに泡が出てきてこぼしてしまうというエピソードが誕生しました。私はいつもお茶やガス抜きの水が普通で、あまり炭酸水が好きではないので、これは困ったと思って。だからスーパーに行って、最初は0.5L入りのVolvic 6本入りを買っていったんですけど、飲むものがそれしかなかったので2日で飲み干してしまって、0.75Lに量を増やして。結構な頻度で買い出しに行っていました。もうスーパーに行く理由は基本的に水の調達、といった感じで。歩いても行ける距離だったのが助かりました。水と、あとは朝食が間に合わなかったとき用のバーとか、お菓子とかでした。お茶はやはり恋しくなりました。 -歩いてどれぐらいで行けるところなんですか? 瑚彩様:10分くらいだったと思います。 -割と近い所にある感じなんですね。 瑚彩様:そうですね。いい散歩、ぐらいだと思います。それとスーパー以外にもアイスクリーム屋さんが数軒あって、スーパーの帰りに寄ったり、アイスクリームが食べたくなったら1ユーロで買って食べていました。 -宿泊はどういったところに泊まっていたんですか? 瑚彩様:講習を受けたアカデミーと同じ敷地内にゲストハウスがあって。歩いてすぐのところに。 -アパートみたいな? 瑚彩様:いや、寮みたいな感じですかね。私は二人でルームシェアだったので、ベッドが二つあって、洗面所がひとつありました。クローゼット、トイレ、洗面台、シャワーが共用でありました。ユニットバスではなくて、立ってシャワーする感じです。部屋に入っても何もないことは言われていたんですけど、まさかハンドソープまでないとは思わなくて。迂闊でした。タオルがあるだけで。幸いそのルームメイトの子がハンドソープを持っていたので、借りて使っていたんですけど。テレビはありませんでしたが、あってもドイツ語だけでしょうし、なくても全然苦になりませんでした。それと個人的に気に入ったのは布団で、すごくふかふかしていて。好みはあると思いますが、気持ちよく寝れました。 -ネットはちゃんとつながりましたか? 瑚彩様:ゲストWi−Fiがあるということは聞いてたんですけど、万が一を考えて空港でイモトのWi−Fiを借りました。ポケットWi−Fiです。それでいつもやりくりしていました。使わない時は電源を切って充電して。Wi−Fiを持っている友達もいたので、たまに接続が悪い時、充電が切れそうな時はそれを貸してくれました。 -ルームメイトは何人ぐらいいらっしゃいました? 瑚彩様:私の部屋の場合は1人だったので、2人で部屋を使っていました。他の部屋は計3人のところもあったみたいです。2人か3人で部屋をシェアする仕組みなんだと思います。でも友達を自分の部屋に入れて遊んだり。何人部屋であろうと、出入りも自由でした。夜遅くにはしゃいでるとさすがに怒られますけど。私のルームメイトの子が、夜の2時ぐらいになっても平気で騒いでいたんです。うるさいのは別に勝手だけど、周りも起こしちゃうし、怒られるんだよ、って言ってもなかなか理解してもらえず、3回怒られてしまって…。 -ルームメイトは何人の方でしたか? 瑚彩様:イギリス人で、パーセルスクールに通っていました。彼女の友達2人もそこに通っていて、彼らと私で仲良くしていました。ただ、夜にうるさいと苦情が来た時にいつも謝るのは私でしたね…。年下だったこともあるのかなと思いましたが、もう少しそこは注意してほしかったかなと。もちろん楽しい思い出もたくさんありました。 -若い分、自分の国を離れてうきうきしちゃったんでしょうね。 瑚彩様:そうなんでしょうね、楽しいのは分かるんですけどね。注意してもなかなか聞いてもらえなかったので、逆に私が鍛えられましたね。 -宿泊先、泊まっているところから講習会までは歩いて移動ですか? 瑚彩様:はい。でも徒歩何分とかじゃなくて、ほぼ目の前にありました。歩道があって、その向かいに講習会場があって。ゲストハウスの横に、行けなかったんですけどコンサートホールもあって。本当に歩いてすぐでした。その同じ敷地内に、小さい森みたいな、公園かな、すごい木に囲まれた場所があって。犬の散歩をする人や、自転車が通れる道も敷いてありました。一般の人も通れる所でした。私はドイツ語のレッスンが終わったあと、気分転換に歩きながら習ったことを音読していました。空気も景色もきれいだし、歩き回っていましたね。やはり環境がすごいよかったです。本当に帰りたくなかったな。 -お昼や夜ご飯はどういったものを食べていましたか? 瑚彩様:一言で表すと、芋でした。ドイツの名産食べた?と友達からも聞かれたんですけど、これといったものは食べなかったかな、という。テレビで見るようなメニューは出てこなかったと思います。でもやはりポテトと肉がメインでしたね。チキンや魚、米も出ました。日本の米とは全然違いましたが。言っていいかわからないですけど、美味しいと思えるメニューが私的には少なかったです。でも三食作ってくれていたので、しっかり食べました。外食するという手もあったんですけど、申し訳ないし、何より知らない国で迷うのは怖いので…。残していた人も結構いたんですけどね。米と、魚にソースのかかった料理や、フルーツカレーのような料理が不評でした。これはどうやって命名すればいいんだろう?っていう料理が結構ありましたね。一緒にいた友達は、みんなおいしくないって言ってて。なんて言えばいいのか分からなくて曖昧に濁していたんですけど。それと、ルームメイトの子がベジタリアンだったんです。ベジタリアンメニューもあったんですが、肉に見えるものもあって。野菜もあったんですけど、彼女の好みには合わなかったみたいで、結局彼女が食べてたのはほとんどパンでした。そこは心配になりましたね。でも、私はそんなに不味くはないかな、っていう感じでした。外食に行ったエピソードとしては、コンサートの帰りに2回ほどメンバー全員でピザを食べました。最後のパーティーもまた違うピザ屋でやりました。なぜドイツなのにピザ?とつっこみたくなりましたが、美味しかったです。あとはシニアの方に、日本人メンバーで外食行くんだけどどう?って誘われたんです。留学されている方もいるし、人脈広がるかも!と思って行ったのがインド料理屋さんでした。タージマハルっていう名前が面白いなと思いました。驚いたのは、メニューにはないけどカレーを作ってくださったこと。ケイジャンチキンと数種類のカレー、ラッシーを、大勢で美味しく頂きました。 -海外の人たちとうまく付き合うコツみたいなのがあったら教えてください。 瑚彩様:父がアメリカ人の私は、小さい頃から結構英語に慣れ親しんできたほうだと思うんです。だから文法とか考えなくても、ある程度のレベルまでなら英語が話せるという感じで、言っていることは割と理解できて。ただ、まだまだ語彙力が足りなかったです。言いたいことが伝わらない、ということも多かったですね。コミュニケーションはとれていたんですけど、理解しきれないところもあったのが残念でした。そこで大切なのは、相手の話をちゃんと聞くということかなと思いました。真剣に耳を傾けてくれる人だと、なんとかして伝えようっていう気になりますし。それと、自分から積極的に話していかないと言いたいことが伝わらなかったり、話題が作れなかったりしました。といっても、参加していた人全員と話せたわけじゃないし、数人と仲良くしていたんですけど。英語が分かると、会話に参加できなくても内容は分かるので、言語の大切さと、積極的にならなければいけないことは痛感しましたね。 -なんとなく、普通にコミュニケーションとって、という感じですかね。 瑚彩様:そうですね。でもなんとなくというよりは、自分から英語を話して、あとはちゃんと聞いて。分からないことがあっても次に繋げることも大事ですね。そこで黙っちゃって終わり、ということもあったんですけどね。やはりお互いコミュニケーションをとろうという気持ちがないと、どっちかが折れるか、聞いていられないってなるか。せっかちな人とかもいると思うので。何が言いたいの?っていう雰囲気になられた時に、やっぱりいいやって折れちゃうと、お互い通じなくなると思います。言語の壁はあると思いますが、しっかり話していくことが大切だなと思いました。 -留学中に何か困ったことはありますか? 瑚彩様:洗濯ですかね。自分で洗濯物を持っていって、3ユーロ払って洗濯機で洗濯してもらうといった流れなんですが、乾燥機がないのを忘れていたんです。取り出した時に濡れていて、乾燥機はないのかと聞いたら、当たり前でしょと返されて。ああそうか、干すんだったなと。ラックがあるからそれで干してと言われ、乾かすんですが、それにとても時間がかかったんです。室内干しで、それも日光があまり当たらないところで。乾いたのにラックを占領するのもいけない、と思ってちょくちょく様子を見に行っていたんですけど、全然乾かない。12時ぐらいに洗濯しに行ったとしたら、16時、17時まで待っていないと乾かなかったですね。それも洗濯も毎日できるっていうわけでもなくて。日にちと時間が決まっていて、それを狙って洗濯をするんですね。早い者勝ちだったので割と早めに行っていました。ただ一回だけ、計算を間違えたのか洗濯をしなかったんですよ。そしたら靴下が足りなくなってしまってしまったんです。裸足でスニーカーを履くのはさすがにちょっとなぁ、と思って、お恥ずかしい話になるんですが、石けんで洗って干して、髪用のドライヤーで乾かしてやりくりしました。靴下はあまり持ってきていなかったので、それでやり切って。あとは着られる服を選別して着るという。だから、暑すぎず寒すぎず、汗をそんなにかかない気候で助かりました…。 -今回の講習会に参加してよかったなと思った瞬間があったら教えてもらってもいいですか? 瑚彩様:言語面では、言いたいことがなかなか伝わらなかったり、言っていることが分からなかったり、コミュニケーションが取りづらいこともありました。でも、友達との英語でのおしゃべりやみんなの演奏を聴けたり、ドイツの街並みを堪能できたり。日本では経験できないことをたくさん素晴らしい思い出にできました。忘れられない思い出のひとつに、こんなことがあったんです。私が演奏したコンサートで、1部と2部の間の休憩のときに、家族で来ていた奥さんが、あなたの演奏はとても素晴らしかったわ、ってわざわざ伝えてくださったんです。そこでは、ファイナルに残る2人も弾いていたんです。でも彼女が全員の演奏が終わった後に、私のお気に入り、やっぱりまだあなただったわ、と言ってくださって。演奏って、自分がうまく弾けると嬉しいし、逆にもっとできたなって思う時もあります。その時まだ満足のいく演奏ではなかったと思いましたが、初めて会って自分の演奏を聴いてもらった人に、すごいよかったよ、と言ってもらえるのがとてもうれしかったんです。さらに、ドイツ語のレッスンで、課外授業といった感じでしょうか、街に繰り出して、街にある様々な単語を習うといった時があったんですね。展望台に登って美しい景色を見たりだとか、パン屋に行ったりだとか。そしてその行ったパン屋で、偶然、私の演奏を褒めてくださった奥さんがいらしていたんです。お互い気づいて、彼女に少し時間をくれと言われて。何だろうと思って行ったら、プロでもないのにサインを書いてくださいと言われたんです。果たして、こんな光栄なことがあるのだろうか、としみじみと思いました。コンサートから数日経っているのに、あなたの演奏すごい好きだったよ、とまた言ってくださって。聞かれたのでファイナルには残れなかったんですと言ったら、え?行くと思っていたのに!と言われて。まだまだ足りないことはありますが、そう言ってもらえたのがとてもうれしかったですね。名前のサインと、ありがとうとメッセージを書いてあげたら、彼女もその旦那さんも子どもも、家族で笑顔になってくれて。みんな最後に握手までさせていただいて、それはもう、とっても心温まる瞬間でした。演奏は人を笑顔にするためにもあるのだと、誰かの笑顔のために弾くのだと。自分の演奏が、誰か1人でも幸せって思ってもらえたり、お気に入りの1人になれることは、やっぱり最高に素敵なことだなと思いました。 -今回ご自身で変わった部分、成長したなと思うことってありましたか? 瑚彩様:日本では割と10分前行動とかよくあるじゃないですか。集合時刻の少なくとも5分前までには集まるという。ルームメイトの子とその友達がよく一緒にいて、最初は彼女達と一緒に行かなきゃ、といった集団的心理が働いたんです。でもそのうち、同じ部屋ではあるけど言ってもダメなら、自分は先に行って時間を守らなきゃと気づいて。日常生活では、誰かを待っててあげるっていう、集団で行動することが多いと思うんですね。でもそこではそういうのがなくて、自分のしたいことをその時するっていう。もしかしたら彼女たちだけだったのかもしれませんが…。何をするにも自己責任というのが多かったです。先程鍛えられたと言いましたが、自分で時間をしっかり守って自主的に行動することができるようになったと思います。自分で考えて理解して行動に移す、といったパターンですかね。分からなかったら聞かなきゃいけないっていう状況に置かれていたので、後に家族からテキパキするようになったね、と言われました。一時的なものかもしれないんですけど、自分から進んで行動するっていうのが向こうでは大切だったので。 -今後留学をする人にアドバイスがあったら教えてもらってもいいですか? 瑚彩様:英語が話される地域に行くと、本当に日本語を話す人がいないんです。日本人がいたとしても、彼らとだけになります。スタッフさんも空港も、日本以外は全て英語でした。だから、英語が分からないと結構辛いのかなと思います。講習会のスケジュールも英語で書かれていますし、掲示板も英語でした。コミュニケーションをとるにも、日本人の方と一緒にいるならいいんですけど、せっかく国外まで来たんだから、いろんな方と交流を深めることをしたいなと私は思って積極的に英語を使いました。みんなと仲良くなれるわけではなくても、母国語でない言語で話し、異文化に触れるというとてもいい機会になるので。だから、コミュニケーションツールは、言語に関わらず、誰か友達を作っていくと、話したり遊べたりで楽しいです。思うように話せなくても相手が聞いてくれると、会話ができるので。知っている単語を並べていけば、予測もされやすいと思いますし。それと、ルールを守ること。レッスン時間はもちろん、コンサートに行く時のバスだったり、時間厳守の機会は結構ありました。守れなかったときに自分が損するだけならまだいいんですけど、迷惑をかけてしまう人もたくさんいる場所なので。自分のことは自分でしっかりやるという責任感があったほうがいいと思います。それと友達を作れば、一緒にいると聞けるし、自分も話せるし。誰か話せる人がいるほうが、様々な面でも心強いし、何より楽しいと思います。 -今後の活動とか進路、目標みたいなものがあったら教えてもらえますか? 瑚彩様:今回ドイツへ行って講習会に参加し、様々な面で鍛えられましたし、気候や街並みもとても好きでした。来年はまた、違う国の講習に行ってみたいなと強く思いました。それと何より思ったのは、日本は狭いなということ。集団的だったり、価値観は多数派が一般的であったりすると思うんです。それもそれでいいとは思うんですけど、私はもっと個人の意見が生きてくる、自由な雰囲気が好きかなと思います。だから、高校を卒業したら、ヨーロッパへの留学を考えています。国は決まっていないんですが、音楽が身近にあり、人種や生き方がたくさんあるところでピアノを、音楽を学びたいなと。日本はそうではなくて悪いと言うわけではないんです。ただ、音楽にしても、様々な作曲家の生まれの国であったりとか、名ピアニストがその国で育ったとか。そういうことをしっかり調べて、自分の好きな音や文化のある国を見つけて勉強したいと思っています。 -貴重なお話をありがとうございました。
Hさん/ウィーン国際音楽ゼミナール
―簡単な自己紹介と現在までの音楽歴を教えてください。
H様:現在高校2年生で、去年の4月から音楽高校に通っています。3歳からヴァイオリンを始めました。
―これまで国内外で講習会に参加したことはありましたか?
H様:国内の講習会はありますが、海外は初めてでした。
―この講習会(ウィーン国際音楽ゼミナール)へ参加したきっかけや理由はありますか?
H様:本場の音楽を学びたい気持ちが強く、これまで海外の先生から習ったことが1度もなかったため、参加を決めました。海外の中でもウィーンは有名な作曲家たちが生れた場所ということもあり、自分の中でとても興味があった街でした。
―講習会の様子について教えてください。
H様:私が参加した期は全専攻で20名程度、うちヴァイオリンは5名ほどで、年齢も中学生から大人の方まで、幅広い世代がいました。日本人の参加者が多く、海外の方は数名ほどでした。
レッスン自体は、2週間のうちの4日間で、参加者コンサートの機会もありました。
―なるほど。レッスンの様子はいかがでしたか?
H様:レッスンを受けたエリザベート・クロプフィッチュ先生はとても親切で、私がわかるまで丁寧に教えてくださいました。バッハやモーツァルト、ブルッフの作品を持っていったのですが、まだ技術的に足りないことから、それぞれの作品の様式の違いまで深いところまで教えてくだり、とても勉強になりました。ウィーンということもあり、モーツアルトについては音楽史など特に詳しく教えていただき嬉しかったです。レッスンはドイツ語だったのですが、通訳がいらっしゃったので全く支障ありませんでした。
―参加者コンサートはいかがでしたか。
H様:参加者コンサートは2回いろいろな会場で行われ、8月27日から9月7日までの期間中、8月31日は郊外の教会で、9月6日は校内のホールで参加者コンサートがありました。私の場合、先生に推薦いただき教会でのコンサートに出ました。バッハとブルッフを演奏したのですが、教会はよく響いてとても気持ちが良かったです。
―それは貴重な経験ですね。 練習はどうされていましたか。
H様:ホテルでも練習して良いとのことだったのですが、想像以上に音が外に漏れてしまうので、地下のピアノ部屋を使っていました。ただ、学校の練習室が思ったよりも空いていたのでそこで練習することが一番多かったですね。
―レッスンや練習以外ではどのように過ごされていましたか。
H様:シェーンブルン宮殿など有名な観光地を一通り巡りました。オペラ座にも行きました。交通の便や治安もよく、便利で安心して過ごせる街という印象が強かったです。
―ホテルはいかがでしたか。
H様:部屋は少し狭く、設備も最低限でしたが、フロントの方もすごく親切で、過ごしやすかったです。講習会会場までトラムを使えば15分ほどで着けたのもありがたかったです。エアコンが無いため、気温の高い日は窓を開けない暑いと感じることもありました。洗濯機もあったのですが、使い方が少し難しいということだったので、持参していた洗剤で手洗いをしていました。宿泊先に同じ講習会に参加している日本人も多く、朝食などご一緒したこともありました。
―食事はどうされていましたか。
H様:昼食は、現地のマックによく行きました。日本と異なりパネルで注文するので店員さんと会話しなくても注文でき、とても楽でした。あとはザッハトルテがとても美味しかったです。値段も日本と大きく違いは感じませんでした。
―海外でコミュニケーションとるときに工夫されたことはありましたか
H様:とにかく笑顔で挨拶して、話せなくても相手の方に伝えようとする気持ちが大事だなというのはすごく思いました。ドイツ語で少し話そうと思ったのですが、通じにくかったので英語が多かったですね。
―現地で困ったことなどはありましたか。
H様:帰国日の二日前にパスポート盗難に遭いました。観光地の人混みを歩いているとき、ショルダーバッグを見たら、気づいたらすられていた、という感じです。すぐに日本領事館や日本の役所に連絡をとり書類の手続きをして、飛行機チケットの取り直しなどを行いました。新しいパスポートも想像よりも早く発行でき、最終的に予定の一日遅れで帰国できましたので今となってはいい経験だったと思います。
―大変だったと思いますが、安全にご帰国できたようでよかったです。今回の講習会を通じての感想はいかがですか。
H様:技術的な面でも成長でき、何より本場の先生のレッスンが受けられたことがすごく自分の中でも嬉しく、これからまた頑張ろうという気持ちにもなれました。
レッスンも注意される点は、あまり日本の先生とは変わらなかったのですけど、音楽に対する気持ちや深さなど、現地で初めてわかるものがありました。
気候の面でも日本と違い空気が乾いていて、建物も石造りのためとてもよく響いて、楽器も鳴りがまるで異なり、弾いている身として気持ちがよかったです。
―なるほど。それではこれから留学をする人に向けてアドバイスはありますか。
H様:一番困ったのは言葉の面だったので、語学をしっかり勉強しておいたほうが良いということです。私自身、これからもっと頑張って勉強しようと思いました。
―最後に、今回の留学を経ての今後の目標を教えてください。
H様:今回のウィーン国立音楽大学の音楽環境がとてもよかったので、またレッスンを受けに行きたいと考えています。演奏だけではなく、語学の勉強も頑張ろうと思います。
―応援しています。インタビューへのご協力をありがとうございました。
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M.Kさん パリ国際音楽アカデミー
-まず簡単な自己紹介をお話しいただいてもよろしいですか?
K.M様:ピアノを始めるきっかけはヤマハ音楽教室で、その後音楽科のある高校を経て、音大を卒業し、現在は大学院に在籍しています。
-今までに講習会や、海外のマスタークラスにご参加されたご経験はございますか?
K.M様:ありませんでした。講習会に参加するのも、海外に行くのも初めてでした。
-海外の講習会に参加しようと思われたきっかけはありますか?
K.M様:ヨーロッパで勉強することに憧れがあったという事と、ここ数年、漠然と今のままではいけないと思っていて、その状況を変えるきっかけが欲しかった事が講習会に参加しようと思ったきっかけです。
-様々な講習会があるなか最終的にパリの講習会にした、決め手は何だったんですか?
K.M様:夏休みの期間が今年は長かったので、モチベーションを下げない為に夏休み後半に行けたらなというのがあって、ちょうどいい時期であったという事と、あと師事している先生に幾つか候補を見て頂いて、勧められたものという二つの理由で決めました。
-なかなか後半の時期で講習会っていうのは結構少ないんで探すのが難しいですよね。実際参加されたパリ国際音楽アカデミーにはどれぐらいの方がいらっしゃいましたか?
K.M様:全体で集まるということがなかったので正確な人数はわからなかったのですが、参加者は結構いらっしゃったような印象です。
-同じ先生のクラスには何人ぐらいの生徒さんがいらっしゃったんですか?
K.M様:私含めて4人いました。
-参加されてた方は、日本人の方が多かったですか?
K.M様:日本人の方は私が知る限りで7人程いらして、因みに私のいたクラスには、日本人は私だけで、他にはフランス人の方が2人、あと韓国人の人が1人というメンバーでした。
-何かお話されましたか?
K.M様:はい。普通に色々と日常会話的なことを話しました。コミュニケーションを積極的にとろうとしてくれたのですが、なにせ私の語学力が弱くて。なので雰囲気で会話をしていました。
-皆さん女性の生徒さんですか?
K.M様:フランス人1人が女性の方で、ほか2人は男性でした。
-同世代ですか?
K.M様:フランス人の男の子は14歳ぐらいで、先生の甥っ子。韓国人の方は私と同世代かなという感じでした。あともう1人、フランス人の女性の方は20代後半くらいだったかと思います。
-結構年齢層が幅広いんですね。
K.M様:そうですね。
-講習会は具体的にどんな感じのスケジュールで組まれていましたか?
K.M様:ほぼ毎日のようにレッスンがあって、最終日にクラスごとのパブリックコンサートがあるという感じでした。
-レッスンは1回大体何時間でしたか?
K.M様:1レッスン1時間という話だった気がするのですが、結局1時間半ぐらい見て頂いたような気がします。
-たっぷり見ていただいたんですね。先生の指導の仕方っていうのはいかがでしたか。
K.M様:理論的にも教えて下さるし、ときには曲のイメージを先生が実際に演じて伝えて下さったりする感じでした。
-何曲ぐらいご準備されていかれましたか?
K.M様:曲数は、3曲程です。
-全部一通り見てもらったんですか。
K.M様:はい。
-先生の人柄というか、雰囲気はどういう感じでしたか?
K.M様:エネルギッシュで、ユーモアのある先生でした。今回の講習会で知り合った友人の先生のレッスンも見たのですが、対照的でした。
-ご友人の先生はどんな感じでしたか?
K.M様:私の先生の場合、椅子に座っているのは最初に通して弾いてるのを聞いてるときぐらいで、ほかは立って動き回っているような感じでした。友達の先生はピアノの横にずっと座って、ときには実際に弾いて、こういう感じで、とかってやったりはするんですけど、そんなに動かない感じ。落ち着いた感じでした。
-通訳さんとか、周りのスタッフさんはいかがでしたか?
K.M様:スタッフの方々はすごく優しかったですね。片言の簡単なフランス語しか分からない様な状態のまま行ったんですけど、練習室を借りるときは、S'il vous plaîtと言うだけで、すぐ練習室を貸出してくださったし、またその時に、グランドピアノがいい?とか聞いてくださることもあったり。通訳の方は、サポーターも兼ねてらっしゃって。AndVisionを通して講習会に参加している方々には、少なくても1回は、1対1で一緒にランチに行ってカウンセリングをして下さいました。レッスン中の通訳に関しても、普通の会話はもちろん、音楽用語にも詳しい方だったので、大変助かりました。
-今回レッスンで教わったことで印象に残っていることはありますか?
K.M様:当たり前の事ですが、楽譜をちゃんと読むということです。楽譜を大雑把に読む癖があるので。
-楽譜が伝えていることをピアノでしっかり表現しよう、みたいな感じなんですかね。
K.M様:はい。
-レッスン自体はフランス語で受けられたんですよね?
K.M様:はい。通訳さんがいらっしゃったので、先生にはフランス語で基本レッスンして頂いていました。
-先ほど、クラスメイトの方とは何語で会話されてましたか?
K.M様:英語です。
-じゃあフランス人の2人も英語を話す感じですか。
K.M様:はい。
-レッスンの最後にコンサートとか、閉会のセレモニーみたいなのありましたか?
K.M様:閉会セレモニーはありませんでした。ですが、コンサートはクラスごとに絶対にあって。クラスの人数が多いところはクラス内で選抜という形をとっていたのですが、私のいたクラスの場合、人数が少なかったので全員演奏させてもらえました。
-実際に演奏されてみてどうでしたか?
K.M様:日本でのクラシック音楽の演奏会というと、自分の中では漠然とですが硬いイメージがあって、実際に演奏する側の立場になる場合も、すごく硬い雰囲気を感じていたのですが、今回そのコンサートで弾いたときは、歓迎してくれるというか、雰囲気的に弾きやすかったです。
-演奏された場所はどこですか?
K.M様:講習会会場の中にあるそこまで大きくないホールです。
-何人ぐらい入ってらっしゃいましたか?
K.M様:コンサート自体がパブリックコンサートで、講習会に参加していない人でも誰でも入っていいですよ、という感じでした。実際にいたのは10人ぐらいで、そんなに人はいなかったです。
-クラスごとに講習会に参加されている生徒さんを観たりしました?
K.M様:友達が出るコンサートを2つ程聴きました。
-観客の方も温かく迎えてくれたという感じなんですね。練習自体はどこでされてたんですか?
K.M様:ステイ先にアップライトピアノがありましたが、ほとんど学校で練習していました。
-学校の設備的にはどうですか?
K.M様:設備的には、清掃員さんが定期的に掃除をして下さるので、レッスン室もお手洗いもきれいでした。練習で貸し出されるのは大体アップライトのピアノだったのですが、レッスンが全部終わった後であれば、レッスン室のグランドピアノを貸してくださる感じでした。
-結構争奪戦みたいな感じですか?
K.M様:いや、そんな風ではなかったです。私の場合は借りられなかったことはほとんどなかったです。
-じゃあ結構な数があるという感じですか。
K.M様:一応、講習会参加者それぞれに練習室が割り当てられていました。私の場合は、同じクラスの韓国人の方とペアで1つの部屋を用意されいました。人のよっては1人で1部屋の割り当てがされている場合もあったようです。2人で1部屋を割り当てられている場合は、話し合って練習時間を割り振るように言われていて、その通りに使っているペアもいらっしゃったようですが、私達の場合は特に決めることなく、使いたいときに受付に鍵を借りに行って、もしその時に使用中であれば他の空いている部屋を手配してくれる、という感じだったので、練習室に困ることはなかったです。
-じゃあその韓国人の子とかぶっても大丈夫という感じなんですね。
K.M様:はい。
-大体どれぐらい練習されていましたか?
K.M様:3、4時間ぐらいです。
-日本で練習されるときと変わらない感じですか。
K.M様:そうですね。でも、どの部屋もグランドピアノが置いてあるわけではないので、準備は日本にいるうちにしっかりされた方が良いと思います。
-レッスン以外、練習されているとき以外はどんなふうに過ごされてましたか?
K.M様:観光に行きました。
-街のようすはいかがでしたか?
K.M様:パリ市内だけでも、地区によって治安の良さは様々でした。
-どこか遊びに行ったところはありますか?
K.M様:パリに留学されている先輩に1日だけ、観光案内をして頂きました。ルーブル美術館、オルセー美術館など、あちこち連れて行ってもらいました。
-宿泊先はどこに泊まりましたか?対応はどうでしたか?宿泊先の設備はいかがでしたか?
K.M様:ホームステイだったのですが、すごく良い家庭でした。メトロへの行き方や、切符の買い方も教えてくださいました。
-宿泊先と講習会場はどのように移動しましたか?
K.M様:メトロで移動してました。
-海外の人達とうまく付き合うコツはありましたか?
K.M様:積極的に話すことですかね。
-今後留学する人にアドバイスしておきたいことなどありますか?
K.M様:当たり前のことと思いますが、やはり、語学力とコミュニケーション力をできる限り上げておくといいと思います。
-今後の活動は?進路などありましたら教えてください。
K.M様:また、海外で勉強できるように、準備していきたいなと思います。
小林 遼香さん/バークリー音楽大学サマーコース
●プロフィール
3歳から高校2年生まで、YAMAHA音楽教室にて、クラシックピアノとエレクトーンアンサンブルを学ぶ
岡山県立岡山城東高等学校普通科卒業
香川大学教育学部学校教育教員養成課程音楽領域卒業
香川大学院教育学研究科音楽領域修了
平成29年度香川大学学長賞受賞
第49回岡山県新人演奏会出演
―まず簡単な自己紹介と現在までの略歴を教えてください。
小林様:私は3歳からヤマハでピアノを学び、エレクトーンのアンサンブルも高校生までやっていました。香川大学の教育学部音楽領域を卒業の後、同大学院の教育研究科の音楽領域をこの春に修了しました。
―今回バークリー音楽大学サマーコースにご参加されましたが、これまでに国内外の講習会に参加されたことはありますか?
小林様:大学1年時に語学研修でアメリカの大学に10日間行きました。音楽留学は今回が初めてです。
―この講習会を選ばれた理由は何ですか?
小林様:ジャズやいわゆる“楽譜のない音楽”に強くなりたいと思ったためです。それまでクラシックが中心だったのですが、ヤマハで小さい頃から作曲や即興をやっていました。また、大学からアコースティックバンドを結成し、ポップス音楽に触れる機会が多くなってきたこともあり、参加を決めました。
―講習会はどんな人が参加されていましたか?
小林様:初回のオリエンテーションの話によると、75カ国から1,000名近く参加者がいるとのことでした。バークリー音楽大学への入試と奨学金のオーディションが講習会期間に実施されるためでしょうか。高校生が多く、全体的に年齢層が若いイメージでした。
―なるほど。それでは講習会の内容について教えてください。
小林様:初めの3日間は授業オリエンテーションとレベル分けのオーディション(演奏)と選択式の筆記テストがあり、これでクラスが決まります。プライベートレッスンや聴音、理論やアンサンブルは全員必須でしたが、その他は自由に選択できました。
―講習会の先生やスタッフなどはいかがでしたか?
小林様:講習会専任の学生さんのスタッフの方が沢山いて、日本人だと分かるとゆっくり英語を話したり文字で単語を書いてくださったりと、とても親切にしてくださいました。
レッスンのフランチェスカ先生も受講生に寄り添って指導してくださいました。ジャズの経験はないけど即興や作曲に興味があると伝えると、メロディーとコードのみが記されている曲と、既にもう楽譜ができ上がっている曲の2曲を選んでくださいました。前者ではそのコードの和音のポジションからソロを作るまでの過程をすごく丁寧にやってくださり、後者ではジャズの奏法を中心に教えてくださいました。
―レッスンで印象に残っていることはありますか?
“徹底して真似をする”ということでした。クラシックでは、ほかの人の演奏を「参考」にすることはあるのですが、YouTubeを開いて、その人がどこにアクセントをつけてどういう音の切り方をしているか等を全部楽譜に書き起こして真似して弾きなさいと指導くださり、とても新鮮でした。
―講習会では演奏発表の機会はありましたか?
小林様:必須の科目でアンサンブルに所属することになっており、そのコンサートが5週間の最後の週にありました。ポップスもやりたかったので、ポップロックのアンサンブルにピアノ/キーボードで参加しました。ジャンルやレベルも色々で、編成も3人だけのところもあれば7人ほどのグループもありました。
―大学で結成されていたアンサンブルを更に深める機会となったのですね。それでは練習環境について教えてください。
小林様:寮の4階のフロアが全て練習室になっていたのですが、ピアノの数も少ないため、沢山練習室のある隣の寮で練習をしていました。場所さえ取れれば昼夜問わず、時間制限もなく練習できました。
―では、レッスンやクラス以外の時間はどのように過ごされましたか?
小林様:2週目ぐらいまでの土日は、大学側で受講生が自由に参加できるアクティビティをいくつか企画していて、私は水族館へ行きました。移動は全員普通に電車で移動するのですが、入館料も大学側が用意してくださいました。他にはボストンの名所を巡るツアーなどもあったようです。他にはボストンに来ていたブロードウェイのアラジンや、ボストン美術館にも行きました。それ以外は、課題や練習、勉強などをして過ごしていました。
―学生寮はどんな環境でしたか?
小林様:学生証がないとフロアに入れないなど、セキュリティがしっかりしている新しい建物でした。空調も調整できるので快適でしたし、トイレやシャワー、コインランドリーなどは共同なのですがすごくきれいで、特に不自由はなかったですね。
部屋はベッドと机しか置いてないので。シーツだけはもって行きました。枕はちょっと分厚めのバスタオルを現地で調達して代用していました。
―ルームメイトなどはいましたか?
小林様:はい、韓国人の子との二人部屋だったのですが、同じアジア圏というのもあってとても過ごしやすかったです。彼女もピアノの子だったので同じ授業も多く、内容を確認し合ったりと、とても楽しかったです。
―授業はどこでありましたか?
小林様:キャンパスが一つにまとまっておらず、町のいたるところに校舎が点在していたので、基本は校舎間を徒歩で移動しました。移動中も夜は出歩かないようにしたので不安はありませんでした。ただ、講習会が始まってから「世界中から来ているお金を持った学生が集まってきている」という感じで思われているのか、道端で小銭を迫る人がすごく増えたらしく、よく行くコンビニの前にたむろされていて怖かったです。
―現地の食事はいかがでしたか?
小林様:普段は寮のカフェテリアで食べていました。バイキング形式でサラダの種類も多く、スイーツなどもありメニューが豊富ですごくよかったです。平日は朝昼晩、土日はブランチと夕食が食べられるのでほとんどそこを利用していました。外食はクラムチャウダーと寿司ボール(海鮮丼)を食べたぐらいでしょうか。
―何十カ国もの方とコミュニケーションをとる上で、工夫をしたことはありましたか?
小林様:私は英語がそれほど得意ではなかった分、寮で受講生とすれ違ったら挨拶をするなど、自分からコミュニケーションとりにいくことを心掛けました。寮のミーティングでの自己紹介でも、あえて「私はそんなに英語得意ではないけれど、みんなと色んな話がしたい」といった話をすると、困っていたら助けてくれるなどとても優しく接してくれて、自分から動くのはとても大事だなと思いました。
―それは素晴らしいですね! 言葉以外で困ったことはありましたか?
小林様:寮のWi-Fiが使えず、繋がりにくいフリーWi-Fiを使ったこと、バークリーからのメールがなぜか受け取れず、結局最後まで過ごした点ぐらいでしょうか。
―今回のご留学を通じて、変わったこと、成長したことはありましたか?
小林様:今まではクラシックが主だったため、他のジャンルに触れてみると、音楽の捉え方や価値観、習得の仕方一つ一つの、種類そのものが違っていることを感じ、初めは戸惑いがありました。でも、この路線の音楽を極めてきた人たちの中に入ると、とても新しい感覚があって、「音楽」自体をもっと自由に広く捉えられるようになった気がします。
あと、授業のペースが早く、内容もぎっしりで進んでいくので、自分の中で噛み砕いて理解するという作業がとても大変でした。圧倒的に経験がないものを急に詰め込んだため、4週目までは楽しいというより、ただただ必死みたいな感じで(笑)。でも、ある時間を最大限に使って、理論の理屈を解読したり、きちんと課題と向き合うという作業を続けると、最終週にやっと楽しさを感じられるようになりました。
諦めずに地道にこなせていけたことは、今後の自信になると思います。
―これから留学を考えている方へのメッセージをお願いします。
小林様:「留学先で自分はどのジャンルをどんなふうに勉強したいか」を考えること、「それに対する勉強を日本で可能ならあらかじめやっていくこと」でしょうか。そうすると留学してからの実のなり方が変わってくるんじゃないかなと思います。
―最後に、今後の活動について教えてください。
小林様:今回の留学で色々なジャンルを学び、自分の引き出しが少しではあるんですけど増えたので、教職に就いて、色んな音楽の良さを授業で生徒に感じてもらえるように、この経験を生かしていけたらなと思っています。
―ありがとうございました!
K.Yさん ウィーン国際音楽ゼミナール
音楽高校2年生
今回ウィーンのほうにご参加されまして、お母様もご一緒しましたが、実際に一緒に行かれていかがでしたか?
母親:素晴らしい文化の中で音楽と向き合えて刺激的でした。しかし、とても暑くクーラーのない生活は大変で、ホテルの清掃が行き届いてなかったのもストレスになりました。
-なるほどそうだったんですね、ご不便をおかけして申し訳ございません。今度はお嬢様にお話しをお伺いさせていただきたいと思います。バイオリンはいつ始められましたか?
Kさん:バイオリンを始めたのは6歳です。
-週にどれぐらいのお稽古をされていらっしゃいますか?
Kさん:毎日、レッスンは週に1回程です。
-1日何時間ぐらいレッスンされてますか?
Kさん:平均5、6時間ぐらいです。
-今までに海外に講習会にご参加されたご経験はありますか?
Kさん:ないです。初めての海外でした。
-今回、ウィーンを選ばれた理由は何だったんですか?
Kさん:初めての海外だと考えたときに、一番行ってみたかったところです。
-参加されたクラスは、何人ぐらい生徒さんがいらっしゃいましたか?
Kさん:10人ぐらいです。
-全体では、講習会にはどれくらいの方が参加されてましたか?
Kさん:そうですね。20人ちょっとでしょうか。
-講習会のスケジュールは大体どのような感じでしたか?
Kさん:初日は最初みんなで集まってレッスンの日程決めをしたあと、全員がレッスンを見てもらって、っていう感じです。毎回のレッスンで、次のレッスンの時間を言っていただく、という形でした。
-先生はどのような感じの先生でしたか?
Kさん:女性の先生だったんですけど、とても熱心で優しく面白い方でした。
-レッスンではどのようなことを教わりましたか?また教わった中で印象に残っていることがあったら教えていただけますか?
Kさん:曲の感じ方や作り上げ方を教わりました。
-具体的に印象に残ったところはありますか?
Kさん:全部、よかったです。
-レッスンは何語で受けられましたか?
Kさん:通訳の方がいらっしゃるので、先生はドイツ語で、通訳の方が日本語に直してくれる感じです。
-先生は英語でしたか?ドイツ語でしたか?
Kさん:先生はドイツ語で。でも通訳の方がいらっしゃらなかった時が1度あったのですが、そのときは英語でした。
-レッスンの最後にセレモニー、コンサートとかがあったと思うんですが、それは出演されましたか?
Kさん:いいえ
-たくさんの方が見に来てますか?
Kさん:40人くらいの方がいらっしゃいました。
-練習は大学の中でやったかと思うんですけど、大学の雰囲気はいかがでしたか?
Kさん:大学は、クーラーがないのにとても涼しくて、風通しがいい場所でした。
-先ほどお母様にお話を伺って、すごく外が暑くて、ホテルが暑くて大変だったというお話を伺ったんですけど、大学の中は涼しかったんですね。
Kさん:大学の中だけ風通しがよくて涼しかったです。
-練習はどこでされていましたか?
Kさん:ホテルの自分の部屋です。
-練習以外のお時間はどんなふうに過ごされましたか?
Kさん:練習以外は、観光したりしていました。
-町の様子はいかがでしたか?
Kさん:治安が悪いって聞いていたんですけど、全然そんなこともなく、親切な人たちばかりだったなと思っています。
-町の中で一番印象に残っていた出来事とかあったら教えていただいてもよろしいでしょうか?
Kさん:定期を購入すれば全ての交通機関が乗り放題で、改札が設置されてない事に驚きました。
-宿泊先なんですが、今回ホテルということで、いろいろご面倒をおかけした部分あったと思うんですが、実際に宿泊されて思ったことを教えていただいてもよろしいですか?
Kさん:とにかく暑いっていうのが一番ですね。
-でも、今回お母様とご一緒だったので、お母様がだいぶサポートしてくださったようで、助かりましたね。
Kさん:1人だったら大変だったなと思います。
-宿泊先から講習会にはどのように移動されましたか?
Kさん:トラムに乗っていきました。トラムと徒歩です。
-お食事とかはどういったものを召し上がってましたか?
Kさん:外で食べたり、パン屋さんが多いので、パンとかサンドイッチ買ったりしてました。
-どうでしたか?日本とは全然違う味かとは思うんですけど。
Kさん:ウィーンのほうがおいしかったです。
-クラスメイトの方とお話はされましたか?
Kさん:はい。でも、生活リズムとかもレッスンの時間によって違うので、午後に会ったりとか、最初にちょっと会ったりとか、それぐらいだったので、あまりお話できませんでした。
-クラスが10人ぐらいで、その中で日本人は何人ぐらいいらっしゃいましたか?
Kさん:5、6人です。
-ほかの生徒さんはどんな国の方でしたか?
Kさん:ドイツ語圏の方と韓国、日本の方でした。
-留学中に一番困ったな、ということはありましたか?
Kさん:ドラム式の洗濯機の使い方が難しかったことです。
-逆に、講習会に参加してよかったなと思える瞬間があったら教えてもらえますか?
Kさん:交通の便はすごく楽でした。
-今回ウィーンの講習会に参加されて、何かご自身の中で変わったな、成長したな、と思うことがあったら教えてもらえますか?
Kさん:初めての海外だったので視野が今までより広がったと思います。
-今後、留学をされる方にアドバイスがありましたら教えてもらえますか?
Kさん:ウェットティッシュとかをビニール袋とか、そういったものは持っていったほうがいいなと思いました。
ドイツ語圏の方の英語は聞き取りにくいので、少しでもドイツ語がわかると楽です。
-今後の目標であったり、どういうふうに演奏活動をされていきたいとか、もうちょっと留学してみたいな、とか、思うことがあったら教えてもらえますか?
Kさん:音楽は世界共通の言語だなと改めて思いました。今後、もっと自分の世界を広げていけたらなと思います。
-本日は貴重なご意見、本当にありがとうございます。
【特別号】スペシャルトークイベント開催!
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__c0__様、こんにちは!
スペシャルトークイベントのご案内です。
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明日ドイツ留学経験者によるスペシャルトークイベントを行います!
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【☆スペシャルトーク☆】
ドイツ留学経験者によるトークイベント
8月28日(火)18:30~
実際の留学生活ってどんな感じ?練習環境は?毎日の生活は?
日本の音大を卒業後、ドイツの音大の大学院を経て演奏家コースを修了した先輩に聞いてみましょう!
今は日本での演奏会で大忙しのピアニスト、鈴木孝佳さんによるスペシャルトークイベントです♪
先着12名様まで(参加費用 お一人 500円)
ドイツ音楽留学をお考えの方、保護者の方、ふるってご参加下さい。
♪参加ご希望の方は、
予約フォーム
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お電話でのご予約も承っております♪
電話:03-3278-3450
FAX:03-4497/-4903
メール:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
来週の説明会はドイツ特集!
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__c0__様、こんにちは!
8月の特別説明会のご案内です。
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8月27日~9月1日はドイツ説明会!スペシャルゲストは火曜日です!
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夏休み特別企画で、8月27日~9月1日日はドイツウィーク!
いろんなタイプのご希望にあわせた説明会です。
さて、あなたはどのタイプ?
♪中学生、高校生のうちからドイツに留学させたい。どんな方法があるの?学生寮があるの?音楽以外のお勉強も必須?
いろいろな疑問を解決して、安全な留学を実現させましょう。
→【保護者限定】中学・高校からのドイツ音楽留学<8月27日(月)18:30~>
♪実際の留学生活ってどんな感じ?練習環境は?毎日の生活は?
日本の音大を卒業後、ドイツの音大の大学院を経て演奏家コースを修了した先輩に聞いてみましょう!
今は日本での演奏会で大忙しのピアニスト、鈴木孝佳さんによるスペシャルトークイベントです♪
→【スペシャルトーク】ドイツ留学経験者よるトークイベント
<8月28日(火)18:30~>
♪ドイツの音楽大学は年齢制限が厳しいって聞いたけど、ホント?
何年か前までは年齢制限が厳しく決まっていたドイツの音楽大学。
でも今は、年齢制限がなくなった学校も!
→【25歳以上限定】大人のためのドイツ音楽留学<8月29日(水)18:30~>
♪大学に進学するときにドイツに留学の道を選ぶ人はどれくらいいるの?
高校卒業後すぐに留学したいんだけど、何を準備したらいいのかもわからない・・・。
今から必ずやっておいたほうがよいことも含め、一番効率的なプランをお話します。
→【中高生限定】高校卒業後のドイツ音楽留学<8月30日(木)18:30~>
♪音大を卒業したらドイツの音大は大学院にしか進めないって聞いたんだけど・・・。
大学院卒業後はどのコースにすすめるの?
音楽留学のプロのアンドビジョンだから知っている留学のほんと、お話します。
→【音大生限定】音大卒業後のドイツ音楽留学<8月31日(金)18:30~>
♪あまり長く留学はしたくないけど、でもドイツには行ってみたい。音楽大学に入りたいんだけど、先生探しで困っている。
そんないろいろな悩みを解決してしまう救世主、短期留学!どんなパターンがあるのかお話します。
→【どんな方でも】短期ドイツ音楽留学<9月1日(土)11:00~>
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8月のカレンダーとご予約は こちら
https://www.andvision.net/information/2095.html
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アンドビジョン株式会社
東京都中央区京橋1-5-5 京橋共同ビル5階
TEL:03-3278-3450 FAX:03-4496-4903
HP: https://www.andvision.net/
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[土・祝] 10:00-15:00(祝日営業は1-7月のみ)
日曜日はお休みを頂いております。
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来週の説明会はフランス特集!
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__c0__様、こんにちは!
8月の特別説明会のご案内です。
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8月20日~25日はフランス説明会!21日にはスペシャルゲストも!
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夏休み特別企画で、8月20日~25日はフランスウィーク!
いろんなタイプのご希望にあわせた説明会です。
さて、あなたはどのタイプ?
♪中学生、高校生のうちからフランスに留学させたい。どんな方法があるの?学生寮があるの?音楽以外のお勉強も必須?
いろいろな疑問を解決して、安全な留学を実現させましょう。
→【保護者限定】中学・高校からのフランス音楽留学<8月20日(月)18:30~>
♪アンドビジョンの現地在住スタッフだからこそ知っている、音楽院や先生方の裏事情も!
スタッフ自身の子供たちは、パリ国立高等音楽院を経て、それぞれアメリカの名門大学へ進学。
パリでの生活はもちろん、英才教育のノウハウもお話しします。
→【スペシャルトーク】パリサポートスタッフによるトークイベント
<8月21日(火)18:30~>
♪フランスの音楽院は年齢制限が厳しくて入学できるところがなくなってしまった・・・。
でも諦めないで!年齢制限がない私立の音楽院もあるんです。
しかも、専攻や学校によっては、年齢制限を少し過ぎてしまっても大丈夫なところもあるんです。
→【25歳以上限定】大人のためのフランス音楽留学<8月22日(水)18:30~>
♪日本で大学を卒業してからじゃフランスに行くのは遅いという噂。本当かしら?
高校卒業後すぐに留学したいんだけど、何を準備したらいいのかもわからない・・・。
今から必ずやっておいたほうがよいことも含め、一番効率的なプランをお話します。
→【中高生限定】高校卒業後のフランス音楽留学<8月23日(木)18:30~>
♪先輩たちもフランスに留学しているんだけど、みんなパリに行っていて、他の場所の情報があまりよくわからない。
フランスにはどのくらいの数の学校があるの?
パリの音楽院にはいるための準備で通える学校があるって聞いたんだけど、どこのこと?
アンドビジョンだからこそ知っているフランス音楽院事情、すべてお話します。
→【音大生限定】音大卒業後のフランス音楽留学<8月24日(金)18:30~>
♪あまり長く留学はしたくないけど、でもフランスには行ってみたい。音楽院に入りたいんだけど先生探しに困ってる。
そんないろいろな悩みを解決してしまう救世主、短期留学!どんなパターンがあるのかお話します。
→【どんな方でも】短期フランス音楽留学<8月25日(土)11:00~>
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8月のカレンダーとご予約は こちら
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山田 望結さん/バークリー音楽大学ミュージカルシアターサマーコース
2018年 バークリー音楽大学ミュージカルシアターサマーコース参加
-まず簡単な自己紹介、現在までの略歴を教えてください。
山田様:高校3年生で学校では音楽専攻です。バレエ歴は10年、声楽は3年ほどです。
学校ではミュージカル部です。
-今まで講習会などに参加したことはありますか?海外に行かれたことはありますか?
山田様:はい。中学3年生でカナダへ語学留学、高校1年でイギリスへ語学留学をしました。
講習会は今回が初めてです。海外旅行は年に1度どこかに家族と行きます。
-この講習会に行きたいと思った理由やきっかけはなんでしょうか?
山田様:部活の後輩がこの話を教えてくれました。ミュージカルと英語に興味があり
今回はまたとない機会になると思いました。
-参加者は、どのくらいの人数がいましたか?また、どんな人が参加していましたか?
山田様:参加者はほとんどがネイティブで、音楽に興味がある人ばかりでした。
-講習会はどんなスケジュールが組まれていましたか?
山田様:朝9時~夜9時までみっちりレッスンで、毎日ボイスアクティング、ダンスレッスン、
そしてマスタークラスと言う現地の著名人が学校に招かれて講演会が毎日ありました。
-先生はどんな人でしたか?
スタッフはどんな人でしたか?何名くらい居ましたか?
山田様:先生はみんな良い人たちでした。とても親切だし、わからない事があればジェスチャー等を使って
助けてくれました。スタッフはかなりの人数がいました。当然ですがネイティブばかりです。
-レッスンでは、どんなことを教わりましたか?教わったことで、印象に残っていることはありますか?
山田様:海外のオーディション形式と言うものを初めて経験しました。日本と全く違う進め方で生徒が主体となって
行動を起こすという素晴らしいものでした。
-レッスンは何語で受けましたか?
山田様:英語
-レッスンの最後には、コンサートや閉会セレモニーなどがありましたか?
山田様:はい。舞台発表がありました。ネットでライブ配信され、日本でもリアルタイムで
見ることが出来ました。 今も見ることが出来ます。
-講習会中に、人前で演奏する機会(コンサートやコンクールなど)はありましたか?
山田様:毎日のようにボイスレッスンではみんなの前で歌ったりしました。
-練習はどこでしたのですか?どのくらい練習出来ましたか?
山田様:毎日授業が長時間あるので個人的に練習する時間はありませんでした。
ただ寮にレッスン室があるのでここを利用し夜中に練習しました。
-レッスン以外の時間は何をしていましたか?
山田様:ご飯食べたり、友達(現地で出来た)と話をしたり…。
-街のようすはいかがでしたか?(治安、人々の様子、外観など)
山田様:アメリカって感じできれいな良い街並みでした。しかしホームレスらしき人は
やはりいました。治安は悪いとは思いませんでしたし、そういうところには行っていません。
そもそも時間がなかったのでほとんど外出はしませんでした。最終日1日だけフリータイムが
あったのでこの日に町を散策した程度です。
-どこか遊びに行ったところはありますか?
山田様:クインシーマーケット
-宿泊先はどこに泊まりましたか?対応はどうでしたか?
山田様:Tおばさんの家 / 学校の寮
どちらも良かったです。
-宿泊先の設備はいかがでしたか?(部屋人数、空調、トイレ・風呂、洗濯方法、TVなど)
山田様:どちらも空調の調節が出来ず寒かったです。寮で布団や枕、シーツくらいは欲しかったです。
トイレ、風呂はとてもきれいでした。 部屋は3人部屋でした。
-ルームメイトや同じ施設に泊まっている人は、どんな人でしたか?
山田様:私のルームメイトは最悪でした。(パリピーでした(笑)) 毎晩部屋に集まって騒いでいました。
-宿泊先と講習会場はどのように移動しましたか?
山田様:Tおばさんの家からは電車
寮からは徒歩
-ごはんは何を食べましたか?
山田様:寮ではピザ、サラダ、パスタ等ビュッフェスタイル。
Tおばさんの家では朝ごはんのみで夜は外食でした。
-お口には合いましたか?
山田様:寮のご飯はこんなもんでしょう。基本何でも食べられるので
文句はありません。
Tおばさんの家では朝ごはんがとてもおいしかったです。
-外食は1食何円ぐらいでしたか?
山田様:1食10ドル以下
-海外の人達とうまく付き合うコツはありましたか?
山田様:とにかく根気強く会話する事、向こうの人は優しいので片言でもいいから
出来るだけたくさんの人とお互いが理解できるようにとことん話し合う事だと思います。
-留学中に、困ったことなどはありますか?
山田様:学校からの連絡メールが届かず、最終日になってやっと
どういう状況かわかるまで、音源等も手元に届かなかったので
これは非常に困りました。
-今回講習会に参加して良かったと思える瞬間はありましたか?
山田様:アンサンブルのメンバーと最後の舞台を作り上げた時、ものすごい達成感があり、
メンバーとも仲良くなれて『Family』と呼んでもらえるまでになりました。
-留学して、何か自分が変わったなとか成長したなと思う事はありますか?
山田様:自分の事は良くわからないので、答えようがないと思うのですが、
世界を見る視野は広がったのかなと思います。何事も経験して初めて
わかる事がたくさんあると思います。
-日本と留学先で大きく違う点を教えてください。
山田様:グループディスカッションが多い事。自分の意見が反映されやすく、
頭ごなしに反対する人もいない。生徒一人ひとりの意欲が高く非常に
アグレッシブな授業になっているところ。意識も意欲も現地の方が
高いです。
-今後留学する人にアドバイスしておきたいことなどありますか?
山田様:何事にも恐れないで、前向きにチャレンジしていくことだと思います。
きっと最高の経験が出来ると思います。とにかく英語が出来ないからと言って
引っ込み思案になるのではなく、とことん話をして積極的に
行動していくことが大切だと思います。
-留学前にしっかりやっておいた方がいい事は何かありますか?
山田様:アメリカでの製本(楽譜)の仕方を学んでおくこと
最低限の英語を勉強しておくこと
なるべく多くの英語歌詞の楽譜を用意しておくこと
-今後の活動は?進路などありましたら教えてください。
山田様:現在大学受験を控えています。国内の音大、外大、そしてもちろん
USの音大を検討中。第一志望はUSでMusical Theater のBAを取る事と
プロを目指していくことです。
ご協力ありがとうございます。