城代さや香さん/ヴァイオリン

城代さや香さんプロフィール

城代さや香 様(きのしろさやか)/ヴァイオリン

桐朋女子高等学校及び桐朋学園を経て英国王立音楽院卒業。
江藤俊哉ヴァイオリンコンクール、高崎国際芸術コンクールにて入賞。
武生国際音楽祭にてアプローズ賞受賞。
フランスにおいて国営ラジオ'ミュージックフランス'及び国営テレビ'Channel 3'に出演。
ドラマ「のだめカンタービレ」のオーケストラメンバーとしてテレビ出演。
 
2003年 度文化庁派遣在外研修員。
2004年 Dip.RAM賞受賞。
2008年 マルシュナー国際ヴァイオリン/ヴィオラコンクールにて第1位。
2009年 ジュリオ・カルドナ国際コンクールにて第1位及び、ポルトガル作品における最優秀演奏者賞受賞。
2011年 上毛文化芸術賞受賞。
2012年6月にソナーレ・アートオフィスよりデビューCD「Invocation」をリリース。東日本大震災で被災した木材により作成されたヴァイオリンによる「千の音色でつなぐ絆」プロジェクトに出演、TBS報道番組「Nスタに出演」。
 
 
-まずは、海外コンクールを受け始めたきっかけがあれば教えて頂けますか?
 
城代  日本で勉強した後、イギリスに留学していました。その経験を踏まえて、自分が今まで勉強してきた成果や今後の可能性を試したかったのが一番の理由です。
 
-海外コンクールは沢山あると思うのですが、実際に参加したコンクールの選定理由はありますか?
 
城代  海外コンクールへの参加は、留学後、帰国してからがもっとも多かったのですが、既に演奏活動をしながらだったので、自分のスケジュールの調整が可能で準備期間がとれる時期のもの、という事が最優先でした。コンクールの傾向・プログラムが自分の得意分野や個性を活かせるかどうかも、選ぶ基準としては大きいところでした。
 
-帰国してからのほうが、回数が多いのですか?
 
城代  留学は2年間していて、その間も受けたことはありますが、たった2年間の留学では環境になじんだり、勉強やレッスンだけでいっぱいいっぱいでしたので、帰国してからのほうが数は多いですね。
 
-留学前は海外のコンクールは受けていなかったのでしょうか?帰国後に数多く受けるようになった理由は?
 
城代  日本での国際コンクールにはいくつか参加しましたが、学生時代は日本から海外には受けに行っていません。日本にいても学校の試験や内外のオーディション、コンクールもたくさんあったたし、学校の授業との兼ね合いもあったため、海外にポンと飛んでビッグチャレンジに賭けるより、ひとつひとつをたくさん積み重ねて実力を高めていく、という考え方でいました。
留学中はとにかく勉強が大事だったので…先生が基礎的なことから見直す方針だったので、コンクールどころではなく、最初は曲すら弾かせてもらえませんでした(笑)。「留学期間は2年間しかないのだから、まずは勉強に集中しなさい。集中してしっかり身に付けてから、コンクールにも行ったらいいんじゃないかな」という先生のアドヴァイスもありまして、とにかく最初の1年はこもりっきりでした。
 
-現在は帰国されていますが、今も海外コンクールを受けているのでしょうか?
 
城代  今年に入ってからも行きましたが、最近は演奏活動も忙しくなってきてそちらを優先にしていますので、今のところ予定はありません。
 
-つい最近まで海外コンクールを受けていらしたのですね。コンクールの情報はどのように収集されていたのでしょう?なかなか日本語での情報はないと思いますし、英語・現地の言語での情報が圧倒的多数だと思うのですが。それに加えて、日本と違ってかなり適当というか、あいまいな部分もあって不安があったかと思うのですが、どう解消したのでしょうか?
 
城代  情報があったとしても、日本語のようには自由が利かないので、結局不安を持ったまま現地に行った事のほうが多いです(笑)。本やインターネットで検索したりして、それでも分からないことは自分で直接コンクール事務局にメールや電話をしました。国内情勢などの詳細がとれないところもあって、怖いなと思うところもありました。旅行用のガイドブックを買っても、観光産業が盛んでない都市なら情報はないし…コンクール事務局が参加者一人一人にどのくらいサポートしてくれるかによっても違いますが、基本的にはなんでも事務局に聞くのがいいですね。それでも言葉が十分通じないことがあるので、現地に行ったら日本人がいて、お互い情報交換しあい、ようやく安心したこともあります。
 
-具体的にはどんなことが不安材料でしたか?
 
城代  第一には、言葉が通じない、交通事情はもちろん、食事や習慣やマナーなど全てが違う、という事ですね。例えば空港からホテルまでのアクセス、ホテルからコンクール会場までのアクセス、練習場所はどこで、どのくらい部屋数があるのか、時間はどのくらいとれるのか、コンクール事務局はどの程度面倒を見てお世話してくれるのか等・・・事務局もエントリー段階を経て、実際に来た人数を見てから動き出すこともあるので、その都度ルールが変わったりすることもあります。こちらとしては知りたい事がたくさんあるのに、言葉の問題もあってスムーズに理解できないケースもありました。それから、会場が、どんなところか、というのも気になる点ですよね。日本のように、いわゆる「ホール」でない場合も多々あるので。。。
 
-ホールじゃないこともあるとは?どのような場所なのでしょう? 
 
城代  会議室のようなところだったり、ヨーロッパなら教会や劇場の場合が多いです。劇場の床は傾斜がついていますし、日本では教会のような、ものすごく響くところではあまり弾いたりしないので、感覚が慣れず戸惑ったこともあります。私は経験していないのですが、野外の場合もあるようですね。
 
-教会は海外ならではですね!コンクールの準備はどのようにされていましたか?
 
城代  演奏活動ををしながらだったので、とても大変でした。コンクールによっては、事前にテープやビデオ審査があることも多いため、録音や参加のそれぞれ1ヶ月前くらいからはスケジュールを空けて、缶詰状態で練習という感じでした。
 
-コンクール前に先生や先輩・友達から受けたアドバイスで役立ったことは?
 
城代  コンクールの国・審査員の人の傾向、例えば、バッハとか古典はこういうスタイルがいいのではないかとか、好まれる傾向とか、スタイルを重視したほうがいい、などの助言を頂きました。でも実際には、自分で行ってみて初めてそういった傾向がわかることや、逆に想像とはだいぶ違っていた、という事も多かったように思います。
 
-日本から海外に渡航する場合、時差ぼけ等もあると思いますが、体調管理の秘訣はありますか?
 
城代  出発時は、不安や緊張感があるので、気も身体も張っているのを感じます。現地に着いてからは、早寝早起きを心がけ、疲れたら昼寝して時差ぼけを調節していましたが、基本的には体力は気力と気合いでなんとかカバーできていましたね。
何泊も前から行くにはスケジュール的にも経済的にも負担があるので、私は前日か前々日に渡航することも多くて、くじ引きで演奏が2日以降に当たると、今回は余裕があるスケジュールでラッキー。という具合でした。出発直前まで詰めて練習して疲れているので、行きの飛行機の中ではぐっすり眠れることが多く、それで助けられていたと思います。あまり何日も前から現地入りしても、張り詰めすぎてしまったり、逆に緊張が解けてしまったりして、本番までいい状態をキープするのは難しいかな、とは思いますが、さすがに今考えると、コンクールの始まる2、3日前には着いて少しゆっくりしたかったな、とは思いますね(笑)。
帰国してからはすべての緊張と疲れがどっと出て、毎回なかなか体調が戻せませんでした。
 
-コンクールによって違うと思いますが、練習環境はいかがでしたか?
 
城代  コンクール事務局がホテルをとってくれる場合は、時間制限はあっても比較的安心して練習できます。オフィシャルホテルでなくても、参加する人がかたまっているホテルだと、練習は皆でやれば怖くない、という感じで、朝どこかの部屋から音が聞こえ出したら、もう始めてもいいかな、という具合に皆始めだしたりしますね。
基本的には朝8~9時から夜8時~10時くらいまでは許容範囲という場合が多いですね。
事務局やホテルが別途練習室を提供してくれる場合もありますが、別の場所だったり、時間制限がつくこともあるので、私は移動時間と体力セーブのためになるべく自室で済ませていました。
ホームステイの場合のほうが、落ち着いて練習はできるかもしれませんね。
 
-ホテルの部屋で練習していいものなのですか?
 
城代  あらかじめコンクールの事務局が交渉してくれていて、何時から何時までとホテルから許可が出ている場合もありました。自分で手配したホテルだと、苦情が来た経験もしましたが、他にもコンクール参加者がいたりして、部屋を替わってもらったり、なんとか練習させてくれないかと一緒に交渉したりして、乗り切ってきました。
 
-コンクール事務局が宿泊先の手配を行う場合は、練習については問題ないことが多いということでしょうか?
 
城代  練習できるように手配してくれているところは問題ないですが、ホテルは紹介しますが練習については保証しません、という場合もあります。そういう場合はホテルに直接交渉することもありますが、たいてい他の宿泊のお客さんはビジネスや観光という場合が多いでしょうし、常識の範囲内ならば、ほぼ問題ないですね。一度だけ、隣の部屋の夜勤のお客さんが、昼間寝ているのにうるさくて眠れない、と言われた事がありますが。
他の宿泊客の方やホテルの方が、いい音が聞こえる~。なんて笑顔で話しかけてきたりもしてくれますし。
 
-伴奏者については、通常は現地で調達でしょうか?
 
城代  現地で手配することが殆どでした。長期に渡るスケジュールを確保してもらわなければいけないし、予算の面でも、日本から同行してもらうのはなかなか大変なので。
 
-現地で伴奏を手配するということは、初対面の方と初めて合わせるということですよね、コミュニケーションはいかがでしたか?
 
城代  私は完璧な英語を話せるわけではないですし、ピアニストもそうではない場合もあるので、身振り手振りを交えながらですね。大抵まず一緒に弾いてみれば、ほぼ分かり合えますが。
伴奏者もいろいろな方がいらっしゃるので、自分に無いものを持っている方に巡り会えて世界が広がる時もあれば、個性がとても強く、こうやりたいって伝えても譲ってくれなかったり、分かったわ、って言ってそうは弾かなかったり(笑)、押し引きのバランスが難しいです。もともと合わせの時間が短い上に、伴奏者にとって初めての曲だったりすると、なおさら大丈夫かなあ・・・と不安を覚えた時もありましたが。
 
-大概のコンクールでの、オフィシャルな伴奏者は数名ですか?
 
城代  コンクールの規模にもよりますが、4~5人いた場合もあれば、たくさんの参加者を2名で掛け持っている場合もあって、すごく驚いたこともあります。
 
-言語以外の苦労の方が多いですかね?
 
城代  合わせの時間は限られているので、ピアニストがどんなテンポできても、まずは演奏で自分の考えや意思を分かってもらえるようにしておいて、そのうえで相違点や意思が伝わっていないと感じれば説明したりします。
それからソナタなどのアンサンブルでは、掛け合いや一体感もそれなりに大事になってくるので、相手の音楽性や考えもある程度は視野に入れて、一緒に音楽を作り上げようという気持ちも大事ですね。
自分の意思がブレたり揺らぐような演奏になってはいけませんが、自分の中にあらかじめ幾つかでもアイデアや可能性の引き出しを持っていると、’どんな共演者とでも最高の自分のパフォーマンスが出せる’という点で将来にも役立ってくると思います。。。あの時本番直前の土壇場で、どうやっても思い通りに合わなくて、どうしたらより良くなるか、必死に悩んで考えた事がすごく勉強になったな、思うことは多々あります。
伴奏者にも当然色々な方がいますので、あまりに個性的だったりしてこちらが苦労しているような場合は、ちゃんと審査員の方も分かっていらっしゃるので、考慮して聴いてくださってるようですよ。
 
-確かに、限られた人数で伴奏のかけ持ちをしているコンクールであれば、参加者の条件は皆同じと捉えることができますね!日本のコンクールも受けていらっしゃると思うのですが、審査方法や雰囲気などに海外との違いを実感されることはありますか? 
 
 
城代  雰囲気で言えば、お客様が楽しんで聴きに来てくださることが大きな違いですね。日本だと関係者のみがちらほらで、会場は緊張感で凍りついた空気…みたいに感じることがありますが、海外では、演奏会と同様に一般のお客様が興味を持っていらしてくれて、「よかったよ!」とか「おめでとう!」と声をかけて下さったり、拍手やブラボーのかけ声も頂いたりして反応があたたかく、ダイレクトに返ってきます。審査員でも演奏後に審査員席から「ありがとう!」と言ってくれたり、拍手をしてくれる事もありますよ。気持ち的にも嬉しいし、演奏会のようにアットホームな雰囲気で弾くことができます。日本だと演奏が終わっても無反応な場合が多いと思うのですけれど。お客様の間で評判が立ったりするので 
、自分の演奏がどう伝わっているかというバロメーターにもなります。「今回は相性がイマイチだったみたいだなぁ(淋)」とか、「思っているより伝わってるかも(嬉)」とか、好みや傾向も異なるコンクールの個性が見える場面でもあります。審査員の方も色々で、著名な方も、そうでない方も、本当にそれぞれ個性・主張が強いです。日本だと技術が重視されがちと言われますが、きちんと弾けているか否か、と言う事よりもパーソナリティー=個性重視というか・・・。その時の審査員の好みで評価が分かれているのだろうな、と思うこともたくさんありますね。あまりに強い個性は日本だとはじかれがちな印象もありますが、プラスに働くこともあると思います。 
 
 
-規定通りよりも、飛び抜けたほうがいいということでしょうか。海外出身者のほうが自己主張があると言われていますよね、他の日本人参加者を見ても違いを感じますか?
 
城代  日本人の方の演奏を聴いて、日本のコンクールで評価されてきた方だな、と客観的に思うことがあります。お国柄かもしれないのですが、海外のコンクールでは、技術はそんなに素晴らしいわけではないけれど、何か持っているものがあって、それが強く現れている人が高評価だったりもします。よく「音楽は言語」と言われますが、生まれ育った環境、それに「民族の血」じゃないですが、そういうもので自然と出てくる、日本人とは違った何かがあるのではないかと感じることはあります。 
 
 
-お国柄は開催地域に感じますか?参加する人に? 
 
城代  もちろん開催国によっても違いますが、大抵どこのコンクールでも世界中から参加者がやってきているので、色々な国の人と触れ合ったり演奏を聴けるのはとても興味深いです。 
 
-実際に海外のコンクールを受けた前と後で、演奏やメンタル面で変わったものはありますか? 
 
城代  外国のコンクールという、過酷な状況・環境の中でやってきたことによって、度胸・肝がすわった気がします。どんな環境でも弾ける!みたいな。開始時間が遅れたとか、前の参加者がこなくて演奏順が繰り上がったとか、色々日本では経験のないこともいっぱい経験しました。また、幸運にも優勝させて頂いたので、そこから演奏の機会や評価を頂けたことで、心の余裕というか自信がついた面もあります。レパートリーも増えますし。
 
-日本では考えられない、スケジューリングの変更があると(笑)。
メンタル面以外に、イメージ的なもので変わったところはありますか? 
 
城代  例えば、ヴァイオリンの場合は、参加者も多いし、コンクールの数も沢山ありますので、コンクールの大小に関わらず、その時の巡り合わせや運も想像以上に大きいなと思いましたね。皆さん練習してコンクールに参加するわけで、実力的にはなかなか甲乙つけがたいレベルなので、審査員との相性、垣間見えた個性など、他のちょっとした要素で点数が違ってきたりします。その中で審査段階を経て入賞するには、実力ももちろんですが、やはり運もありますね。 
 
-コンクールを受けた後に見えてきたことや得たことを教えて下さい。 
 
城代 まず現地の同じホテルや会場で、参加者の皆さんの演奏にじかに触れることになりますので、同じ曲やプログラムが同時に沢山聴こえてくる・・・他の方の練習の仕方や時間の使い方はとても興味深かったです。「こういう時間の使い方はすごく効率が良いかも」、「こういう練習のやりかたもあるんだな」とか、参考になることが沢山ありました。普段は一人で練習していて、そういうチャンスはないですから。自分だったらこういう練習方法がよりいいんじゃないかと練習方法を練ったりして。もちろん実際に審査会場で聴いていても、発見や参考になることはとてもたくさんありましたね。
コンクールで優勝したことで、嬉しかった出来事は、小澤征爾さんから激励の言葉を頂いたことです!17歳のときから講習会や演奏会などでご一緒させて頂いているのですが、優勝した後にメールでご報告したら、すぐお返事を下さって、「大大大おめでとう。これからが勝負だ」と書いてありました。その言葉がすごく励みになって嬉しくて…本当に1位になって良かったって思いました
。賞を頂き、注目されてニュースになったことを機に、演奏の機会が増えたり、自分の希望を言える機会が出来たことは、自分の中ではとても大きな収穫ですよね。でも、コンクールをたくさん経験して来たなかで、コンクールを受ける、ということは、賞を獲ってもとらなくても、大変な集中力を要する大きな試練なのですから、結果よりも、目標に向かって、努力してきたことに自信を持って、それ以後さらに精進し続けることが大切だと思います。「ナンバーワンではなくオンリーワン」と言いますけれど、これから、「私の演奏はこれだ!」と言える、確固たる裏づけがあるような演奏を目指していかなくてはいけないなと思います。 
 
-個性尊重の傾向がより顕著な海外のコンクールに参加することで、見えてきたのでしょうか? 
 
 
城代  色々なコンクールに参加する中で、ここではこうしたら、そこはああしたら、と考え過ぎて、本来自分がやりたいことを二の次にしてしまっていたような時期もありました。審査員に、「あなたがどう弾きたいのかが見えてこない。もっとパーソナリティ(個性)が欲しい。」と言われて目が覚めたりもしました。日本にいるときはそういった言葉をかけられた記憶はあまりないですね。 
 
-海外でコンクールを受けたことが、確固たる自分を創ろうとする布石になったのですね。 
 
 
城代  こうなら習って来たから、先生がこう言ったから、ではなく、それらを踏まえて自分を一番表現できる方法だからこう演奏する、と自分から出てくる音楽で勝負しよう、その熱意を伝えようということが大事かなと思います。 
 
-非常に良いお話ですね!コンクールを受けたことで、プロ活動につながったこともあるのでしょうか? 
 
 
城代  オーケストラとの共演やリサイタルもやらせていただいています。受賞経験の中でも1位というのは、他の入賞者と注目度や評価の度合いも変わるのが事実なので、やはり1位を獲ったことで高く評価していただけている部分はあると思います。 
 
-海外のコンクールでのわすれられないエピソードはありますか? 
 
 
城代 ベルギーやデンマークではホームステイをさせていただきました。緊張と不安のなか一人で戦っている状況ですので、ホテルの部屋に一人でこもりっきりではなく、家族の皆さんと一緒にたわいのない話や食事を共にすることで、かなりくつろげて緊張がやわらぎました。ホームステイの家族の方がコンクール会場に一緒に来て演奏を聴いて下さったりと、あたたかく応援していただきとてもありがたかったですね。それから、ポルトガルに行ったときには、事務局や地元の皆さんがとても親切でフレンドリーで、あっという間に仲良くなれた事がとても印象に残っています。反対に、東欧のある国では、空港にライフル銃を持って警備中の警官がたくさんいて、物々しい雰囲気に緊張してしまった事もありました。 
 
-それはかなり緊張を強いられますよね、演奏は大丈夫だったのですか? 
 
 
城代  町のなかや演奏会場はそんな事もなく、演奏には集中出来ましたが、一人で外を歩くのも憚られるような感じでしたね。 
 
-これから海外コンクールを目指す方にアドバイスを頂けますか? 
 
 
城代 日本と違って本当に厳しい過酷な状況がありますが、とにかく演奏だけには集中できるように練習を積んで、自分の意志を強く持って臨んで欲しいです。集中力を妨げられる要素やハプニングは付きものかも知れませんが、とにかく演奏に入ったら絶対乱されない集中力と精神力があると良いですね。目標を持って努力することで精進できるし、結果はどうであれコンクールを経験することにより、確実に自分の実力や音楽性をアップしたという常に前向きな気持ちを持ってほしいと思います。 
 
-本日は貴重なお話をありがとうございました!これからの益々のご活躍を期待しています!
 
 
城代  どうもありがとうございました。 

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城代さん情報

城代さや香待望のデビューCD「Invocation 〜祈り〜」(2012年6月リリース)絶賛発売中。
11月28日(水)7時より大田区民ホール・アプリコ小ホールにて記念リサイタルを開催。

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