三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ

三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好朝香さん プロフィール
岡山市出身。3歳よりヤマハ音楽教室にて音楽を学び始める。現在東京藝術大学音楽学部器楽科4年に在学中。
2018年2月「ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ」にて第1位及び審査員特別賞受賞、その他 PTNAピアノコンペティション特級銅賞、北本ピアノコンクール大学生部門3位、ショパン国際ピアノコンクールinASIA高校生部門金賞、同コンクールコンチェルトC部門全国銅賞、全日本学生音楽コンクール大阪本選高校生の部入賞、山陽学生コンクール高校生部門1位、受賞。
学内にてモーニングコンサート出演者に選出され、藝大フィルハーモニア管弦楽団とラフマニノフピアノ協奏曲1番を共演。その他、東京交響楽団、大阪チェンバーオーケストラ、岡山フィルハーモニック管弦楽団と共演。日本財団ランチタイムコンサート、大阪すばるイブニングコンサート、岡山ピアノフェスティバル、『I am a SOLOIST』等に出演。小山実稚恵協奏曲マスタークラスを受講。2017年岡山にてリサイタルを開催。
これまでに、守屋俊子、平井礼子、Cソアレス、明田真弓、松本和将、川島基、鷲見加寿子の各氏に師事。学内にて角野裕氏に、室内楽を藤本隆文、津田裕也の各氏に師事。東京藝術大学大学院に進学予定。
-今までの経歴、どういったご経験をされてきたか、簡単にお話を伺ってもよろしいでしょうか。
三好様:2歳からヤマハの音楽教室に通って歌やリズム遊びを楽しみ、3歳からピアノを習い始め、幼稚園からピティナピアノコンペティションというコンクールに参加し始めました。小さい子ども向けの級もあるのでそういった部門にはずっと出ていました。その他にもいろんなコンクールには挑戦していたのですが、その中で1番大きかったのが、2016年、一昨年ですが、ピティナの特級で銅賞をいただいた事です。それをきっかけに海外のコンクールを受ける事も考えるようになりました。
現在は、東京芸術大学4年生です。来年度は大学院に進む予定です。
-今回受講されたコンクールのお名前を教えていただけますか。
三好様:ネットでは、「インターナショナル ラフマニノフ コンペティション」と題されていますが、異なる和訳もされていて、「ラフマニノフ国際コンクール・イン・モスクワ」だったり「若いピアニストのためのラフマニノフ国際コンクール」と言われたりもするようです。
-結構バラバラですね。こちらのコンクールはどういった経緯で出場されることになったんですか。
三好様:高橋多佳子さんという日本人のピアニストさんがいらっしゃって、その方がツイッターで、「こういうコンクールがあって、まだ締め切り間に合いますよ」と紹介していたんです。そこで、コンクールの課題曲を見て、これは出れるなと思って出場を決めました。
-すごいですね。SNSがきっかけになったんですね!いろいろなコンクールがあると思いますが、今回のコンクールを選んだ理由、先ほどチラッと曲とかっておっしゃっていたんですが、選ばれた理由は何だったんでしょうか。
三好様:個人的な話になりますが、大学の卒業試験が12月にありまして、そこで私は、ラフマニノフの『ショパンの主題による変奏曲』という曲を演奏しました。有名な曲というよりは、かなりの難曲と言われているのですが、残念ながら卒業試験で上手に弾けなかったんです。悔しくて、どこかでリベンジできないかなと思っていた矢先にこのコンクールの存在を知ったんです。32〜33分ある曲なので、その曲を演奏できるコンクールはなかなか有りません。このコンクールはラフマニノフコンクールという名の通りラフマニノフの曲を重点的に弾かなければならないので、こんないいコンクールはないなということで出場を決めました。
-予選と決選では何段階までありましたか。
三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好様:ファーストラウンドとセカンドラウンドだけです。
-海外のコンクールは他にも参加されたご経験はあるんですか。
三好様:ないんです。日本で開かれる小さい国際コンクールは受けたことはあったんですけど、海外では初めてでした。
-初遠征ということだったんですね。
三好様:そうですね。
-何か心配なこととかありましたか。
三好様:それはもう、言語ですね。ロシア大使館のホームページに載っているロシアの情報とか、日本人が遭遇した事件とか調べていたら、ちょっと怖いなとは思っていたんですけど、でもやっぱり言語が一番心配でした。
-モスクワでのコンクールだったんですけど、運営事業部の方はロシア語のみの対応でしたか。
三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好様:そうですね、運営の方も英語が通じる方が2人ぐらいしかいなくて。初日にアンドビジョンさんのご紹介の現地スタッフの方にずっと付き添っていただきました。いろんな手続きや疑問点などを聞いてくれたりして下さったのですが、その方が居なかったら多分私出場できないレベルで英語は通じませんでした。練習室の予約もできなくて。
-なかなかハードルが高いですね。
三好様:そうですね。向こうの人はロシア語オンリーで突き通してくるので。なかなか大変な国だなと思いました。
-参加される方は基本ロシアの方が多いという感じですか。それともヨーロッパからも来ていますか。
三好様:6割ぐらいはロシア人で、残りの4割が日本人、韓国人、中国人、ベルギーとかですね。ロシアの隣国のウクライナやベラルーシの方とか、あとはアジアやフランスの方もいらっしゃったりしました。
-外国の方は皆さん言語の問題はどうされていたんですか。
三好様:どうなんでしょう。私の順番が結構遅かったもので、他国の参加者がどのようにクリアしていたのか わからないんですけど、多分英語ができる事務局の人を探して、英語で交渉していたと思います。
-リハーサルの時間が夜の7時でしたっけ。
三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好様:そうですね、7時半ぐらいだったかな。
-何時ごろに会場へ入られましたか。
三好様:ファーストラウンド前は練習を1人1日あたり2時間いただけたので、グネーシン大学自体には割と早い時間、5時ぐらいに入りました。最初は通訳の方と一緒に12時頃に会場入りし、練習室の予約や リハーサルや本番の確認をしていただきました。その後ちょっと時間をつぶして5時ぐらいに戻って、それからずっと練習して、ホールに時間通り入りました。
-コンクールを受ける際に先生とか周りの方にいただいたアドバイスで一番役に立ったことってありますか。
三好様:ロシアに行くというのが初めてだったので、ロシアに行ったことある友達にいろいろ聞きました。「とにかく言葉が通じないよ」と言われました。あと「交通手段が大変だから」とか、演奏に関わることというよりは、生活に関するアドバイスを沢山もらいました。
-ホテルから会場まではどうやって移動されましたか。
三好様:地下鉄では不便な場所だったので、毎日タクシーで。ヤンデックスタクシーというアプリを使い 言葉が通じなくても安心して移動できました。
-練習室で2時間ほど練習されていたということなんですが、練習の環境は整っていましたか。
三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好様:コンクールに出場する人に、会場であるグネーシン音楽大学の練習室を無料貸与しているのは素晴らしいと思いました。ただ、本番のピアノはとても良かったのですが、練習室のピアノがかなり古く状態が良くないものも多くて、良いピアノが借りれるよう 身振り手振り交渉したり、少し悩まされたりはしました。でもそこは大きな問題ではなかったです。セカンドラウンドに残った人には1日4時間の練習時間と 直前の手慣らし時間が与えられたので、出演者への考慮がなされたしっかりしたコンクールだなと思いました。
-ファーストラウンドはどれぐらいの人数が参加していたんですか。
三好様:60人超だったと思います。
-セカンドラウンドはその中からどれぐらいの方が行かれたんですか。
三好様:10人でしたね。10人近くまで落とされた気がします。
-そこで1位をとるということは、やっぱりずば抜けて良かったということですよね。
三好様:いえ、そんなことは。ロシア人の方、皆さん上手だったので。私は本当に、選曲もよかったと思いますし、順番もよかったのかなと思っています。
-曲とか順番もすごく重要なんですね。
三好朝香さん/ピアノ/ラフマニノフ国際コンクールinモスクワ三好様:そうだと思います。ラフマニノフのガッツリした曲を弾いたし、みたいなところもあるんじゃないかなと私は勝手に思っています。
-でも皆さんもラフマニノフの曲を弾いてますよね。
三好様:はい、課題なので、皆さん弾いてます。私の弾いた曲が珍しいのもあって、それが功を奏したのかなとか思っているんです。
-今回のコンクールを受けて、演奏が変わったな、とか、心境が変わったな、ということは何かありますか。
三好様:あります。日本で見る景色とロシアで見る景色はやっぱり全然違うものでした。グネーシン大学の練習室はすごく窓が大きいんですが、今回行ったロシアは真冬で、すごく雪景色がきれいなんですよ。窓からそれを見ながらラフマニノフの練習するとなると心象も変わってきますし、ラフマニノフはこういう景色を見ながら作曲していたんだな、という想像を膨らませ、すごく楽しく練習できました。また、私が大きな影響を受けたのが、ある1人の参加者の存在です。ロシア人のコンペティターは全員すごくレベルが高かったのですが、リハーサルのときに聞いたその人は、「貴方はプロのピアニストですか?」みたいな…。たった五分の演奏を聴いただけですが、「なんでコンクール出てるんだ?」っていうぐらい音質も技術も高いレベルの方でした。その人の演奏を聴いて、自分の演奏への意識がガラッと変わった気がします。その奏者はコシャコフっていう男の人なんですけど、コシャコフさんのその演奏があまりにも脳裏にこびりついて離れなくて、どうやったらあんなにキラキラした音がだせるんだろう?とか考えながら、ずっと意識して練習していました。
-今回実際に海外のコンクールを受けてみて、日本のコンクールと似ているなとか逆に日本とはちょっと違うな、なんて思う事はありましたか。
三好様:もともと私、コンクールがすごく好きなタイプなんです。昔から褒められることが大好きなので、コンクールに出まくって、褒められたいという気持ちだったんですけど、今回、日本と違うなと思ったのは、一般の方のクラシックへの意識がすごく高い点ですね。今回私が出たコンクールは小さいコンクールにも関わらず、一次予選から見に来てくださるお客さんが沢山いて、マイナーな曲(と私が思っている)を弾いても「ブラボー!」が出たり、涙を流して「すごくよかったわよ」って話かけてきてくれたりハグしてくれたりしました。私が同じ曲を日本で弾いた時は、「わからなかった」とはっきり言われてしまったんです。「理解できなかった」「難しい曲だね」とか。やっぱりわかりやすい曲や有名曲しかまだ日本では浸透していないんだなって思いました。今回はロシアものを演奏したので、母国の曲だからというのもあるかもしれないんですけど、客層の意識の差が大きく違うなというふうに海外のコンクールを受けてみて気づきました。
-そうなんですね。お客さんの反応が、リサイタルとかコンサートではなくて、コンクールでそうやってフィードバックをいただけるのはすごくいいですね。
三好様:貴重な経験だと思いました。
-これまでにコンクールで知り合った方と今でもお付き合いとかつながりはありますか。
三好様:ラフマニノフコンクールで出会った方ですか?日本人の方は必然的に仲良くなれたんです。やっぱり日本人は少なかったので、審査員の高橋多佳子先生、ご主人の下田幸二先生、3位になられた山西君や、モスクワ音楽院へ留学している方にも仲良くしていただきました。あと、全く知り合いでもなんでもなかったベトナム人の女の子が現地ですごく仲良くしてくれて。私のセカンドステージの演奏を聴いて「感動した」と言って話しかけてきてくれて、私がロシア語できないから、「通訳をしてあげるよ」っていうふうにずっとそばにいてくれた子がいたんです。その子とは今でもSNSを通じて仲良くしています。
-そのベトナムの方はロシアに留学されているんですか。
三好様:そうなんです。モスクワ大学に、経済か何かで留学していて、それで来ている方でした。日本がすごく好きで、クラシックに興味があるんだと言ってました。私は英語しか使えないので、英語が通じないコンクールの事務局の方と頑張って話をしようとしていたら、「私、英語もロシア語もしゃべれるよ」と声をかけて、その子が助けてくれました。そこからすごく仲良くしています。
-いいですね。新たな出会いがあって。いろんなエピソードが盛りだくさんなんですが、今回のコンクールで忘れられない出来事はほかにもありますか。
三好様:さっきお話したコシャコフ君ですね。彼は一次予選を通過出来なかったにも関わらず 表彰式に参加し、私達とコンタクトを取ってくれました。人間的にも素晴らしい方で、すごく大きな影響を受けました。あの後 彼は イギリスの大きなコンクールで優勝されました。
あとは、アンドビジョンさんが紹介してくださった方が なんと偶然にも大学の先輩だったんです。もちろんピアノにもコンクールにも詳しくて、留学についてもいろいろ伺えました。おまけに 大学の話で盛り上がり、仲良くしてくださって、とてもお世話になりました。
-さっき審査員のお話がチラッと出ていましたが、実際審査員は何人ぐらいいらっしゃったんですか。
三好様:7人ですかね。
-その中に日本人の方がいらっしゃって。
三好様:1人。
-ほかはロシア人の方ですか。
三好様:ロシア、イスラエル、日本、スペイン、中国、韓国ですね。
-ワールドワイドですね。
三好様:ロシアも2人しかいませんでした。
-今後挑戦していきたいコンクールはありますか。
三好様:海外のコンクールにはたくさん挑戦したいなと思っています。どれと限らずにいろいろ受けていきたいと思っています。
-来年度から大学院のほうに進まれる、とおっしゃっていましたが、コンクールも含め、今後のご活躍を期待しております。本当いろいろと楽しいお話とか貴重なお話を伺えてよかったですどうもありがとうございます

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