オーストラリア放送の主催により1977年より4年に1度開催されているシドニー国際ピアノコンクールは、オーストラリアでもっとも権威あるピアノコンクール。コンクールの期間は3週間以上、5回のラウンドに渡り、世界各地で行われる予選を勝ち抜いた36人のコンテスタントが妙技を繰り広げます。コンクールは逐次オーストリア全土に放送され、さらに全世界にも配信されます。
コンテストの一次審査と二次審査は、選ばれた36人の出場者がすべて参加し、それぞれ20分のリサイタルが課されます。三次審査では40分のリサイタルの内、オーストラリアの作曲家による委嘱作品の課題があります。セミファイナルの室内楽を含むプログラムを通過したファイナリストの方は、現在ヴラディーミル・アシュケナージが首席指揮者と芸術顧問を務めるシドニー交響楽団の伴奏で、このオーケストラの本拠地であり、世界的にも有名な歌劇場やコンサートホールを備え、建築的にも重要なシドニー・オペラハウスでの最終審査に参加することができます。
比較的新しくても着実に実績を積み重ね、現在では世界各国から多数の応募があり、またレベルも高いコンクールとなりました。日本からも毎回、多くの方が出場され、これまでに有森博さんや上原彩子さんなどが入賞されています。ドイツのベテラン、ベルント・グレムザーや他のコンクールでも多数の受賞歴を持つロシアのセルゲイ・タラソフもこのコンクールから出発しています。
次回2016年までに準備の時間は十分です。この注目されるコンクールにぜひ照準を定め、栄冠を勝ち取ってください。